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ビートルート (英語 えいご : beetroot )、ビーツ 、レッドビート (red beet )、ガーデンビート (garden beet )、テーブルビート 、またはカエンサイ (火焔 かえん 菜 さい )とは、ヒユ科 か のビート (Beta vulgaris vulgaris L. )の中 なか でも、根 ね を食用 しょくよう とするために改良 かいりょう された品種 ひんしゅ 群 ぐん を指 さ す。根 ね はカブ のような形 かたち で、赤色 あかいろ が最 もっと も多 おお い。一般 いっぱん 的 てき にはビーツ として売 う られている。ビーツの名 な はケルト語 ご の赤 あか を意味 いみ する bette に由来 ゆらい する。ウクライナ料理 りょうり のボルシチ には欠 か かせない根菜 こんさい 。
肥大 ひだい した根 ね は深 ふか い赤 あか 紫色 むらさきいろ で、アブラナ科 か のカブ に形 かたち が似 に ているため「赤 あか 蕪 かぶら 」とよばれることがあり、19世紀 せいき には英語 えいご で「血 ち 蕪 かぶら 」(blood turnip)と呼 よ ばれたこともあるが、本 ほん 種 しゅ はヒユ科 か アカザ亜 あ 科 か なのでカブの近 きん 縁 えん 種 しゅ ではない。原産地 げんさんち はヨーロッパ 原産 げんさん で地中海 ちちゅうかい 沿岸 えんがん で栽培 さいばい 化 か されたといわれ、東欧 とうおう 、西 にし アジア 、北 きた アフリカ 、南北 なんぼく アメリカ などで盛 さか んに栽培 さいばい されている。当初 とうしょ は薬用 やくよう 植物 しょくぶつ として利用 りよう され、2 - 3世紀 せいき ごろになってから食用 しょくよう されるようになった。日本 にっぽん への渡来 とらい は江戸 えど 時代 じだい 初期 しょき と推定 すいてい され『大和 やまと 本草 ほんぞう 』に記載 きさい されている[4] 。缶詰 かんづめ 加工 かこう されたものが販売 はんばい されている[5] 。また、一般 いっぱん の花屋 はなや などで栽培 さいばい 用 よう として種子 しゅし も販売 はんばい されている。
根 ね の色 いろ は赤色 あかいろ が最 もっと も多 おお く、ほかに明 あか るいオレンジ色 しょく 、白色 はくしょく 、黄色 おうしょく の品種 ひんしゅ もある。赤色 あかいろ の根 ね を輪切 わぎ りにすると、断面 だんめん が同心円 どうしんえん 状 じょう なった赤色 あかいろ と白色 はくしょく の模様 もよう があらわれる。
テーブルビートは肥厚 ひこう した丸 まる い根 ね を食 た べる根菜 こんさい として利用 りよう し、ふつう葉 は は食 た べない。食材 しょくざい としての主 おも な旬 しゅん は、初秋 しょしゅう から冬 ふゆ の間 あいだ である。良品 りょうひん は根 ね の直径 ちょっけい が7 - 8センチメートル (cm) ほどで、表面 ひょうめん がでこぼこしていないものが良 よ いとされる。特有 とくゆう のクセのある香 かお りと甘味 あまみ を持 も ち、味 あじ に特筆 とくひつ すべき特徴 とくちょう はないが、鮮 あざ やかな赤 あか 紫色 むらさきいろ を楽 たの しむ野菜 やさい である。色 いろ を活 い かすため、皮 かわ ごと茹 ゆ でて料理 りょうり に使 つか うのが基本 きほん で、皮 かわ を剥 む かないで使 つか うと色褪 いろあ せてしまう。若 わか い葉 は と茎 くき はくせがなく食 た べやすく、ややホウレンソウ と似 に ている。
根 ね は、皮 かわ をむかずに茹 ゆ でるかアルミホイル で包 つつ んでオーブン で蒸 む し焼 や きにすると美味 びみ である。少 すこ し冷 さ ましてから指 ゆび でしごくと皮 かわ は簡単 かんたん にむける。下 した 茹 ゆ でするときは、切 き ってから茹 ゆ でると赤色 あかいろ の色素 しきそ が流 なが れ出 で てしまうので、色 いろ を活 い かすため丸 まる ごと茹 ゆ でてから、食 た べやすい大 おお きさに切 き って調理 ちょうり する。火 ひ を通 とお したテーブルビートはスライスしてバター を添 そ えて食 た べたり、甘酢 あまず につけてピクルス にしたりすることが多 おお い。生 せい の根 ね は皮 かわ をむいてからスイライスなどすれば生食 なましょく もできる。生 せい の根 ね を粗 あら くおろし金 がね でおろし、サラダ に入 い れることもできる。
中 ちゅう 欧 おう と東欧 とうおう には、テーブルビートを用 もち いたスープ が何 なに 種類 しゅるい かある。ウクライナ料理 りょうり のボルシチ には欠 か かせない野菜 やさい であり、本場 ほんば のボルシチの鮮 あざ やかな赤 あか 紫色 むらさきいろ はテーブルビートに由来 ゆらい する。イタリア料理 りょうり にもテーブルビートは使 つか われている。北米 ほくべい では、サラダバー にテーブルビートの酢漬 すづ けが置 お いてあることが多 おお い。スペイン 、トルコ 、中米 ちゅうべい では、テーブルビートを混 ま ぜたポテトサラダ の事 こと をロシア風 ふう サラダ (英語 えいご 版 ばん 、スペイン語 ご 版 ばん 、トルコ語 ご 版 ばん ) とも呼 よ ぶ。バルト三 さん 国 こく や北欧 ほくおう には、テーブルビート、ジャガイモ 、リンゴ 、ニシン の酢漬 すづ けなどを合 あ わせてサワークリーム で和 あ えたサラダがある。オーストラリア では、しばしばテーブルビートの輪切 わぎ りをハンバーガー やサンドイッチ の具 ぐ にしている。
テーブルビート
ビートルート
ウクライナの紅 べに ボルシチ
根 ね から砂糖 さとう をとるテンサイ (甜菜 てんさい )と同 おな じ仲間 なかま であり、主 おも な成分 せいぶん に蔗糖 しょとう を含 ふく むため甘味 あまみ がある。可 か 食 しょく 部 ぶ 100グラム (g) あたりの熱量 ねつりょう は41キロカロリー (kcal) ほどあり、根菜 こんさい としてはカロリーが高 たか く、エネルギー源 げん として働 はたら く。ニンジン やスイートコーン よりも糖分 とうぶん を多 おお く含 ふく むため、最 もっと も甘 あま い野菜 やさい の一 ひと つである。しかし、糖分 とうぶん 15〜20%のテンサイ に比 くら べ、テーブルビートの糖分 とうぶん は10%以下 いか である。
テーブルビートの根 ね にはビタミンC が多 おお く含 ふく まれ、葉 は は鉄分 てつぶん が豊富 ほうふ である。また、カリウム 、リン 、葉酸 ようさん 、水溶 すいよう 性 せい と非 ひ 水溶 すいよう 性 せい の食物 しょくもつ 繊維 せんい と数 すう 種 しゅ の抗 こう 酸化 さんか 物質 ぶっしつ を多 おお く含 ふく む。
テーブルビート特有 とくゆう の土臭 つちくさ さはゲオスミン という化学 かがく 物質 ぶっしつ によるが、ゲオスミンの生成 せいせい がテーブルビート自身 じしん によるものか土壌 どじょう 中 ちゅう の共生 きょうせい 細菌 さいきん によるものかはまだ不明 ふめい である[7] 。
スライスしたテーブルビート250mlに含 ふく まれる栄養分 えいようぶん :
テーブルビート特有 とくゆう の赤 あか 紫色 むらさきいろ は、カロテン ともアントシアニン とも違 ちが うベタレイン という色素 しきそ で、今 いま のところ栄養 えいよう 的 てき な効能 こうのう は知 し られていない。
テーブルビートの赤 あか い色 いろ は、抗 こう 酸化 さんか 作用 さよう があるポリフェノール の1種 しゅ で、植物 しょくぶつ 性 せい 色素 しきそ のベタレイン (英語 えいご 版 ばん ) 類 るい に属 ぞく する色素 しきそ のうち、赤 あか 紫色 むらさきいろ のベタシアニン と黄色 おうしょく のベタキサンチン によるものである。濃 こ い赤 あか 紫色 むらさきいろ のテーブルビートが最 もっと も一般 いっぱん 的 てき だが、ベタシアニンの量 りょう が少 すく ないとオレンジ色 しょく になり、両方 りょうほう とも少 すく ないと白色 はくしょく に近 ちか くなる。赤 あか い色素 しきそ の抗 こう 酸化 さんか 作用 さよう は、生活 せいかつ 習慣 しゅうかん 病 びょう 予防 よぼう やがん の予防 よぼう にも期待 きたい されている。
テーブルビートの色素 しきそ は液 えき 胞 に含 ふく まれている。テーブルビートの細胞 さいぼう は脆弱 ぜいじゃく なため、根 ね を切 き ったり、加熱 かねつ したり、空気 くうき や太陽光 たいようあきら にさらされると細胞 さいぼう 膜 まく が破 やぶ れて色素 しきそ が漏 も れだすことがある。調理 ちょうり 中 ちゅう のテーブルビートから大量 たいりょう に赤 あか い色 いろ が出 で るのはこのためである。皮 かわ をむかずに調理 ちょうり すれば、色素 しきそ が流出 りゅうしゅつ するのをいくらか抑 おさ えることができる。色素 しきそ はシチューやサラダなどの色 いろ を綺麗 きれい に仕上 しあ げるのにも一役 ひとやく 買 か っている。
テーブルビートの色素 しきそ は酸性 さんせい の水溶液 すいようえき 中 なか では安定 あんてい するので、テーブルビートのピクルスは鮮 あざ やかな色 いろ を保 たも つ。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では、ピンクレモネード や亜 あ 硝酸塩 しょうさんえん を用 もち いない食肉 しょくにく 加工 かこう 品 ひん をピンク色 ぴんくいろ に着色 ちゃくしょく するのにテーブルビート色素 しきそ を用 もち いる。テーブルビートの汁 しる は食肉 しょくにく に押 お す等級 とうきゅう のスタンプなど、人体 じんたい 無害 むがい のインク として用 もち いられる。
ベタシアニンを分解 ぶんかい する酵素 こうそ を持 も っていないと、テーブルビートを食 た べた後 のち に尿 にょう や便 びん が赤 あか やピンク色 ぴんくいろ になることがあるが、健康 けんこう には影響 えいきょう はない。
薬用 やくよう (民間 みんかん 療法 りょうほう )[ 編集 へんしゅう ]
古代 こだい ローマ人 ひと は、テーブルビートを含 ふく むビートを発熱 はつねつ や便秘 べんぴ などの治療 ちりょう に用 もち いた。ローマの美食 びしょく 家 か アピキウス の著書 ちょしょ 『料理 りょうり について』(De Re Coquinaria )[8] に書 か かれている、便秘 べんぴ に効果 こうか がある5種類 しゅるい のスープ のうちの3種類 しゅるい にはビートが含 ふく まれている。ヒポクラテス は、ビートの葉 は を傷口 きずぐち にあてることを奨励 しょうれい した。
古代 こだい ローマ時代 じだい から、ビートの絞 しぼ り汁 じる は催淫効果 こうか があると考 かんが えられてきた。ビートはヒト の性 せい ホルモン の合成 ごうせい に重要 じゅうよう な元素 げんそ 、ホウ素 ほうそ を多 おお く含 ふく む。
中世 ちゅうせい から、ビートは消化 しょうか 器 き 系 けい から血液 けつえき 系 けい の病 やまい を治療 ちりょう するのに用 もち いられてきた。15世紀 せいき イタリア の科学 かがく 者 しゃ バルトロメオ・プラティナ (英語 えいご 版 ばん ) [9] はニンニク臭 しゅう を消 け すために、ビートとニンニク を一緒 いっしょ に食 た べることを奨励 しょうれい している。
出典 しゅってん は列挙 れっきょ するだけでなく、脚注 きゃくちゅう などを用 もち いてどの記述 きじゅつ の情報 じょうほう 源 げん であるかを明記 めいき してください。記事 きじ の信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう にご協力 きょうりょく をお願 ねが いいたします。(2017年 ねん 6月 がつ )