トム・コナリー

トム・コナリー（Thomas Henry Connolly、1870年ねん 12月31日にち - 1961年ねん 4月がつ28日にち）は、メジャーリーグの審判しんぱん。1953年ねんに、審判しんぱんの分野ぶんやでビル・クレムとともに初はじめてアメリカ野球やきゅう殿堂でんどう入いりを果はたした。イギリスのマンチェスター生うまれ。

経歴けいれき

1885年ねんのアメリカ移住いじゅう後ご、YMCAで野球やきゅうの審判しんぱんをしていたところをスカウトされ、1898年ねんからナショナルリーグの審判しんぱんを務つとめる。しかし審判しんぱんの裁定さいていに対たいするリーグのバックアップ体制たいせいの弱よわさに不満ふまんを持もち、1900年ねん半なかばでナショナルリーグ辞職じしょく、1901年ねんに創設そうせつ間あいだもないアメリカンリーグと契約けいやくする。これはリーグの初代しょだい会長かいちょうだったバン・ジョンソンがア・リーグの評判ひょうばんを上あげるための処置しょちとして、審判しんぱんの権限けんげんを大幅おおはばに広ひろげたことに共感きょうかんしたためである。この年としの4月がつ24日にちに、彼かれはア・リーグ最初さいしょの試合しあいを裁さばく栄誉えいよを得える。以後いご31年ねんにわたり「1度ど下くだした判定はんていを覆くつがえさない」という強つよい姿勢しせいと、「公正こうせいな審判しんぱんを下くだす義務ぎむ」を全まっとうすることを実践じっせんした。安易あんいに強硬きょうこうな手段しゅだんをとることを好このまなかったようで、創設そうせつ間あいだもない荒あれた時期じきにも拘かかわらず、まる10年間ねんかん1人にんの退場たいじょう者しゃも出ださなかったことがある。

1931年ねんからリーグの審判しんぱん部長ぶちょう職しょくを務つとめる。これは当時とうじ会長かいちょう職しょくに就任しゅうにんしたばかりだったウィル・ハリッジが要請ようせいしたもので、リーグ創設そうせつから時間じかんが経過けいかし、判定はんていの質しつが徐々じょじょに低下ていかしてきていたことをハリッジが懸念けねんしての処置しょちだった。コナリーは80歳さいまで同職どうしょくを務つとめる。アメリカ野球やきゅう殿堂でんどう入いりを果はたしたのは1953年ねん、彼かれが82歳さいの時ときであった。1961年ねんにマサチューセッツ州しゅうネイティックで死去しきょ。90歳さい。