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ハヌノオ文字もじ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハヌノオ文字もじ
類型るいけい: アブギダ
言語げんご: ハヌノオ英語えいごばん
Unicode範囲はんい: U+1720..U+173F
ISO 15924 コード: Hano
注意ちゅうい: このページはUnicodeかれた国際こくさい音声おんせい記号きごう (IPA) をふく場合ばあいがあります。
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ハヌノオ文字もじ(ハヌノオもじ、Hanunóo)は、フィリピンミンドロ島みんどろとう使つかわれるブラーフミーけい文字もじ一種いっしゅブヒッド文字もじとともにマンヤン文字もじともばれる(マンヤン(mangyan)とはミンドロ島みんどろとう住民じゅうみんをいう)。いま使つかわれる数少かずすくないフィリピンのインドけい文字もじ一種いっしゅである。

1999ねんにフィリピンのほか文字もじとともにUNESCO世界せかい記憶きおく登録とうろくされた[1]

概要がいよう

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かつてフィリピンではインドけいのさまざまな文字もじ使つかわれてきたが、現在げんざいではおもラテン文字もじもちいられ、伝統でんとうてき文字もじ辺境へんきょうにのみのこっている。ハヌノオ文字もじ現在げんざい使つかわれている文字もじのひとつで、ミンドロ島みんどろとう山奥やまおくむ8000にんほどのハヌノオ・マンヤンとばれる人々ひとびとによってもちいられる。文字もじおもたけ小刀こがたなきざまれる。かれる内容ないようおおくは'ambāhanとばれる1が7音節おんせつからなる伝統でんとうてき恋歌こいうたであるが、ほかに手紙てがみにももちいられる。成人せいじんの70%がこの文字もじきできる[2][3]

文字もじ横書よこがき(ひだりからみぎみぎからひだり)でもたてき(うえからしたしたからうえ)でもかれる[2][4]

構造こうぞう

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ハヌノオ文字もじには15の子音しいんと3つのはは音字おんじ(a i u)がある。インドのおおくの文字もじ同様どうよう子音しいん単独たんどくでは母音ぼいんaが後続こうぞくする。それ以外いがい母音ぼいん後続こうぞくする場合ばあいはkulitとばれるちいさな記号きごうくわえる。(横書よこがきの場合ばあいじょう記号きごうくと母音ぼいんiが、したくと母音ぼいんuが後続こうぞくする[2]実際じっさいのハヌノオには a i u e o の5つの母音ぼいんがあるが、iとe、uとoは区別くべつされずにかれる[5]

閉音ぶし音節おんせつまつ子音しいんかれない。このため「ba」といてある場合ばあい実際じっさいおとba baʔ bab bad bag bak bal bam ban baŋ bap bar bas bat baw baj の16種類しゅるい可能かのうせいがある[6]

2002ねんUnicodeバージョン3.2で、基本きほん多言たげんめんのU+1720-173Fに追加ついかされた[7][8]

Hanunoo[9]
  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
U+172x
U+173x

脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • Kuipers, Joel C. (2003). “Indic Scripts of Insular Southeast Asia: Changing Structures and Functions”. In Peri Bhaskarara. International Symposium on Indic Scripts: Past and Future. 東京外国語大学とうきょうがいこくごだいがくアジア・アフリカ言語げんご文化ぶんか研究所けんきゅうじょ. pp. 1-24. https://www.researchgate.net/publication/239556979_INDIC_SCRIPTS_OF_INSULAR 
  • Kuipers, Joel C.; McDermott, Ray (1996). “Insular Southeast Asian Script”. In Peter T. Daniels; William Bright. The World's Writing Systems. Oxford University Press. pp. 474-484. ISBN 0195079930 
  • Miyamoto, Masaru (宮本みやもとまさる) (1988). THE HANUNOO-MANGYAN : Society, Religion and Law among a Mountain People of Mindoro Island, Philippines. Senri Ethnological Studies. 22. 国立こくりつ民族みんぞくがく博物館はくぶつかん. doi:10.15021/00003241. 

外部がいぶリンク

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