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バターねこのパラドックス

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
こりうる事態じたいについてえがかれた漫画まんが

バターねこのパラドックス(バターねこのパラドックス)は、2つのいいつたえを皮肉ひにくったわせにもとづいた逆説ぎゃくせつである。

もしバターをったトーストを(バターをっためんうえにして)ねこ背中せなかへくくりけて、あるたかさからねことしたらどうなるかをかんがえた場合ばあい、この逆説ぎゃくせつ発生はっせいする。

もし実際じっさいねことすならば、2つの最終さいしゅう結果けっかのうちのどちらか一方いっぽうけっしてこらないことになる。もしねこあししたにして着地ちゃくちすれば、トーストはバターがられためんうえになったままだし、ぎゃくにバターがられためんしたになって着地ちゃくちするならば、ねこ背中せなかから着地ちゃくちすることになるはずだ。

思考しこう実験じっけん

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この逆説ぎゃくせつはいいつたえを皮肉ひにくったわせが起源きげんであるが、この2つの規則きそくつねただしいと仮定かていした場合ばあいなにこるかを分析ぶんせきするいくつかの面白おもしろ思考しこう実験じっけんがなされている。

この実験じっけんはん重力じゅうりょくむだろうと冗談じょうだん主張しゅちょうするものもいる。それらは、ねこ地面じめんかってちるとともに落下らっか速度そくどがり、回転かいてんはじめ、トーストのバターがられためんねこあし両方りょうほう着地ちゃくちしようとするため高速こうそく回転かいてんしながら地面じめんからすこじょういたところで安定あんてい状態じょうたいになるだろうと提案ていあんする[1]。しかしながら、これは、それらを回転かいてんさせ浮遊ふゆうさせておくエネルギーをけい外部がいぶのどこかからなければならないが、それではエネルギー保存ほぞん法則ほうそくやぶることになる。

ねことトーストがこれを達成たっせいする多数たすう方法ほうほうがありうる。ひとつは、日光にっこうからエネルギーをし、それを直接ちょくせつ運動うんどうエネルギー変換へんかんすることである。これを実現じつげんするのはとても困難こんなんである。

べつ想定そうてい結果けっかは、ねこあししたにして着地ちゃくちし、そのただちにひっくりかえるだろうということである。しかしながら、これは、地面じめんへの誘引ゆういんりょくにおいてねこあしがトーストのバターがられためんよりもつよいが、ひとたび地面じめん着地ちゃくちすると、バターがられたトーストの誘引ゆういんりょくねこあし上回うわまわることを意味いみする。これは、あししたにして着地ちゃくちするためのねこ運動うんどうとトーストの地面じめんへのバターがわ誘引ゆういんりょくではどちらがよりつよいのか、というあらたな疑問ぎもんしょうじさせるだろう。

さらにぎゃくもまたしんになりえる。まずトーストがバターがられためんしたにしてち、それからねこ回転かいてんしてあししたにしてつ。

いずれにせよ、両方りょうほうのシナリオは、あしであれ背中せなかであれねこ着地ちゃくちするときに怪我けがしないという仮定かてい必要ひつようだろう。また重要じゅうようなのは、いずれの結果けっか収束しゅうそくしたとしても、観察かんさつしゃが「がっかり」しないことである。

2003ねん6がつに、キンバリー・マイナーは、映画えいが Perpetual Motion永久えいきゅう運動うんどう)で学生がくせいアカデミーしょう受賞じゅしょうした[2] 。マイナーの映画えいがは、ねこおよびバターがられたトーストのアイデアのこりうる影響えいきょう調査ちょうさした、高校こうこう友達ともだちいた論文ろんぶんもとづいている[3][4]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ UoWaikato newsletter (PDF)
  2. ^ Perpetual Motion[リンク]
  3. ^ リード大学だいがくPerpetual Motion
  4. ^ 2003ねんアカデミーしょう候補こうほ短編たんぺんアニメーション Archived 2012ねん2がつ4にち, at the Wayback Machine.

関連かんれん項目こうもく

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  • 矛盾むじゅん - 「どんなたてほこ」と「どんなほこふせたて」をっていたすわえおとこが、きゃくに「そのほこでそのたていたらどうなる」とわれこたえられなかったことにもとづく故事こじ成語せいご