フレロビウムの同位どうい体たい

フレロビウム (Fl) は人工じんこう放射ほうしゃ性せい元素げんそであり、安定あんてい同位どうい体たいを持もたないため標準ひょうじゅん原子げんし量りょうは定さだめられない。最初さいしょに合成ごうせいされた同位どうい体たいは、1999年ねん（1998年ねん説せつあり）に作つくられた²⁸⁹Fl である。これまでに5種しゅの同位どうい体たいと、2種類しゅるいの核かく異性いせい体たいの可能かのう性せいが確認かくにんされている。うち最もっとも安定あんていなものは半減はんげん期き2.6秒びょうの²⁸⁹Flである。

Table

核種かくしゅ	Z(p)	N(n)	原子げんし量りょう (u)	半減はんげん期き	崩壊ほうかいモード ^[1]^{[n 1]}	娘むすめ核種かくしゅ	スピン
核種かくしゅ	励起れいきエネルギー			半減はんげん期き	崩壊ほうかいモード ^[1]^{[n 1]}	娘むすめ核種かくしゅ	スピン
²⁸⁵Fl	114	171	285.18370(111)#	125 ms	αあるふぁ	²⁸¹Cn	3/2+#
²⁸⁶Fl^{[n 2]}	114	172	286.18386(83)#	130 ms	SF (60%)^{[n 3]}	不定ふてい	0+
²⁸⁶Fl^{[n 2]}	114	172	286.18386(83)#	130 ms	αあるふぁ (40%)	²⁸²Cn	0+
²⁸⁷Fl	114	173	287.18560(83)#	510(+180-100) ms	αあるふぁ	²⁸³Cn
^287mFl^{[n 4]}				5.5s	αあるふぁ	²⁸³Cn
²⁸⁸Fl	114	174	288.18569(91)#	.8(+27-16) s	αあるふぁ	²⁸⁴Cn	0+
²⁸⁹Fl	114	175	289.18728(79)#	2.6(+12-7) s	αあるふぁ	²⁸⁵Cn	5/2+#
^289mFl^{[n 4]}				1.1 min	αあるふぁ	²⁸⁵Cn

^ SF:自発じはつ核分裂かくぶんれつ
^ ²⁹⁴Ogの崩壊ほうかい系列けいれつの中なかで確認かくにんされており、直接ちょくせつは合成ごうせいされていない。
^ 自発じはつ核分裂かくぶんれつが確認かくにんされている中なかで、最もっとも重おもい同位どうい体たいである。
^ ^a ^b 核かく異性いせい体たいの存在そんざいは未み確定かくてい。

備考びこう

#をつけた値ねは純粋じゅんすいに実験じっけん値ちから得えられたデータではなく、少すくなくとも一部いちぶは系統けいとう的てき傾向けいこうからの計算けいさん値ちを含ふくんでいる。根拠こんきょの弱よわい核かくスピンについてはかっこで括くくっている。
数字すうじの最後さいごのかっこ書がきはその数字すうじの不確ふたしかさを表あらわす。不確ふたしかさの値ねは同位どうい体たいの存在そんざい比ひと標準ひょうじゅん原子げんし量りょうについてはIUPACの公表こうひょうする拡張かくちょう不確ふたしかさを、それ以外いがいについては標準ひょうじゅん偏差へんさを記載きさいしている。
²⁹⁸Fl については、比較的ひかくてき長ながい半減はんげん期きを取とることが理論りろん的てきに予想よそうされている（魔法まほう数すう）。

References

^ http://www.nucleonica.net/unc.aspx

Isotope masses from:
- G. Audi, A. H. Wapstra, C. Thibault, J. Blachot and O. Bersillon (2003). “The NUBASE evaluation of nuclear and decay properties”. Nuclear Physics A 729: 3–128. Bibcode: 2003NuPhA.729....3A. doi:10.1016/j.nuclphysa.2003.11.001. オリジナルの2008年ねん9月がつ23日にち時点じてんにおけるアーカイブ。.
Isotopic compositions and standard atomic masses from:
- J. R. de Laeter, J. K. Böhlke, P. De Bièvre, H. Hidaka, H. S. Peiser, K. J. R. Rosman and P. D. P. Taylor (2003). “Atomic weights of the elements. Review 2000 (IUPAC Technical Report)”. Pure and Applied Chemistry 75 (6): 683–800. doi:10.1351/pac200375060683.
- M. E. Wieser (2006). “Atomic weights of the elements 2005 (IUPAC Technical Report)”. Pure and Applied Chemistry 78 (11): 2051–2066. doi:10.1351/pac200678112051. 非ひ専門せんもん家か向むけの内容ないよう要旨ようし.
Half-life, spin, and isomer data selected from the following sources. See editing notes on this article's talk page.
- G. Audi, A. H. Wapstra, C. Thibault, J. Blachot and O. Bersillon (2003). “The NUBASE evaluation of nuclear and decay properties”. Nuclear Physics A 729: 3–128. Bibcode: 2003NuPhA.729....3A. doi:10.1016/j.nuclphysa.2003.11.001. オリジナルの2008年ねん9月がつ23日にち時点じてんにおけるアーカイブ。.
- National Nuclear Data Center. “NuDat 2.1 database”. Brookhaven National Laboratory. September 2005閲覧えつらん。
- N. E. Holden (2004). “Table of the Isotopes”. In D. R. Lide. CRC Handbook of Chemistry and Physics (85th ed.). CRC Press. Section 11. ISBN 978-0849304859

[2] SF:自発じはつ核分裂かくぶんれつ

[3] ²⁹⁴Ogの崩壊ほうかい系列けいれつの中なかで確認かくにんされており、直接ちょくせつは合成ごうせいされていない。

[4] 自発じはつ核分裂かくぶんれつが確認かくにんされている中なかで、最もっとも重おもい同位どうい体たいである。

[UN-5] 核かく異性いせい体たいの存在そんざいは未み確定かくてい。

[1] ttp://www.nucleonica.net/unc.aspx

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