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ブルベ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブルベのスタート風景ふうけい。ブリーフィングちゅう
長時間ちょうじかんにおよぶブルベでは夜間やかん走行そうこうともな

ブルベふつ:Brevets)とは、タイムや順位じゅんいにはこだわらず、制限せいげん時間じかんないでの完走かんそう認定にんていするロングライドサイクリングイベント[1][2]管轄かんかつする組織そしきやルールによって様々さまざまなものがあり「ブルベ」とはフランス語ふらんすごで「認定にんてい」を意味いみする[2]。イギリスやオーストラリアでは、オダックス英語えいごばんフランス語ふらんすごばんドイツばんポルトガルばん(Audax)という呼称こしょうもちいられる。

ACP(Audax Club Parisien)が規定きていするBRM(Brevets de Ranndonneurs Mondiaux)というブルベがもっと有名ゆうめいであるが、ほかにもUnion des Audax Français(UAF)が規定きていするBrevet UAF(BUAF)など、様々さまざまのブルベが存在そんざいする。

概要がいよう

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各チェックポイントでのチェック
ブルベのチェックポイントとして使用されるコンビニ
ブルベカードへの記入きにゅうれいひだり)、チェックポイントに指定していされたコンビニエンスストアみぎ

参加さんかしゃ事前じぜん公表こうひょうされている通常つうじょう200kmから1400kmのルートにしたがって走行そうこうし、指定していされたPCとばれるチェックポイント[注釈ちゅうしゃく 1]通過つうかしてゴールを目指めざ[3]。タイムは計測けいそくされるが、順位じゅんい公表こうひょうされない[4]制限せいげん時間じかんは、努力どりょくようするものの無理むりのない、おおよそ平均へいきん時速じそく15km程度ていどはしれるように設定せっていされている[5]途中とちゅう休憩きゅうけいしたり、宿泊しゅくはくしたり、観光かんこうしたり、みちをするのも自由じゆうであるが、かくPCには通過つうか時間じかん設定せっていされており、それよりもおそくてもはやくても認定にんていけることは出来できない。PCの通過つうか証明しょうめいには、コンビニエンスストアのレシートや、地名ちめいしるされた看板かんばん写真しゃしんなどが使用しようされる[6]

規定きてい距離きょり制限せいげん時間じかんないはしるなどの基準きじゅんをクリアするとコース完走かんそう認定にんていけることができ、さら任意にんい認定にんていメダルを購入こうにゅうすることができる[1]。メダルのデザインはPBPにわせて、4ねんごと変更へんこうされる[3]。また、体力たいりょく問題もんだいやマシントラブルなどなんらかの理由りゆう棄権きけんする場合ばあいは、DNF[注釈ちゅうしゃく 2]宣言せんげんできるが、その場合ばあい主催しゅさいしゃによる回収かいしゅうはないので、自力じりきなんらかの手段しゅだんって帰宅きたくする必要ひつようがある[7]走行そうこうちゅう事故じこ受傷じゅしょうについても自己じこ責任せきにんとなり、主催しゅさいしゃ基本きほんてきにボランティアでイベント開催かいさいかんする責任せきにんわない[8]。そのため参加さんか費用ひよう安価あんか設定せっていされている[8]

スタートする時間じかん通常つうじょう指定していされており、通常つうじょうその時間じかんより30ふん以内いないにスタートできない場合ばあい認定にんていとなるが[3]通年つうねん設定せっていされたパーマネントコースではスタート時間じかん任意にんいのこともある。任意にんいスタートでない場合ばあい、スタート直前ちょくぜん車検しゃけん実施じっしされ、安全あんぜん装備そうびなどが確認かくにんされる[3]

参加さんかしゃとスピードをきそ必要ひつようはない。しかしチェックポイントやゴールの制限せいげん時間じかんまっているので、体力たいりょくだけでなく、途中とちゅう休憩きゅうけい仮眠かみんかた機材きざい使つかいこなし、トラブルへの対処たいしょなど、知識ちしき経験けいけん重要じゅうよう要素ようそになる[9][10]夜間やかん走行そうこう過酷かこく環境かんきょうでの走行そうこう睡魔すいまとのたたかいなど、日常にちじょうたのしむことができ、そこにブルベの魅力みりょくがあるとされる[9][11]

組織そしき用語ようご

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  • RM(ランドヌール・モンディオ) - ブルベの世界せかい組織そしき
  • ACP(オダックス・クラブ・パリジャン) - パリの自転車じてんしゃ組織そしき、BRMを創設そうせつ。RM加盟かめい組織そしきPBP開催かいさい
    • BRM(ブルベ・ド・ランドヌール・モンディオ) - ACPが規定きていするブルベ
  • ブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかい - オダックス・ジャパン(AJ)の前身ぜんしんひとつ。「ルート・エヌ」「BRM」をあつかっていた。年度ねんどごとに企画きかくされるイベントカレンダー単位たんい組織そしきされ「ブルベ・ジャポン2003実行じっこう委員いいんかい」を最後さいご活動かつどう終了しゅうりょうして、RJ/AJへと移行いこうした。
  • スターバイクジャパン - 日本にっぽんへのブルベを導入どうにゅうはかった中心ちゅうしん人物じんぶつたちが所属しょぞくしていたサイクリング事務所じむしょ。「とれとればいく」「ルート・エヌ」「PBPブルベ(BRM)」などを企画きかく主導しゅどうした。日本にっぽんはじめてBRMを運営うんえいしたのはブルベ・ジャポンおよ継承けいしょう団体だんたいであるRJだが、実際じっさいにフランスに出向でむいてACPと契約けいやくしていたのはスターバイクジャパンであったため、対外たいがいてきには日本にっぽんのACP Representativeはスターバイクジャパン代表だいひょうであった。ブルベ・ジャポンのRJ移行いこうにその国内こくないBRM運営うんえいじん決裂けつれつし、BRMとのかかわりをうしなった。
  • RJ(ランドヌール・ジャポン) - オダックス・ジャパンの前身ぜんしんひとつ。「ルート・エヌ」はあつかわず「BRM」をせんもんあつかった。内部ないぶ分裂ぶんれつにより一部いちぶがオダックス・ジャパンに移行いこう日本にっぽん開催かいさい認定にんていけんはRJ代表だいひょうからAJ会長かいちょう移譲いじょうされた。
  • AJ(オダックス・ジャパン) - RM加盟かめい組織そしき日本にっぽん国内こくないのBRM執行しっこう責任せきにんうACP Representativeの選出せんしゅつおこなう(AJ会長かいちょう)。AJ会長かいちょう所属しょぞく組織そしきとして、ACPに認証にんしょうされたBRMの日本にっぽん開催かいさい統括とうかつ、あるいはみずか主催しゅさいし、ACPが認定にんていおこなう。実際じっさい日本にっぽんからAJとACPに登録とうろくしている主催しゅさいクラブの認定にんてい仲介ちゅうかい団体だんたいである。2019ねん現在げんざい最初さいしょにブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかいがBRMを直接ちょくせつ運営うんえいしていたれいがあるのみで、BRMをAJがみずか主催しゅさいしたことはない。(しょ外国がいこくでは統括とうかつ組織そしき直営ちょくえいBRMも実施じっしされているくにもある)
  • ACP Representative(オダックス・クラブ・パリジャン レプレゼンタティブ) - ACPと契約けいやくわした各国かっこく代表だいひょう当該とうがいこくのすべてのBRMにたいして統括とうかつする権限けんげん責任せきにんう。原則げんそくとして各国かっこくに1めいのみかれ、あとからべつ契約けいやくわされると前任ぜんにんしゃ退任たいにんになる。任期にんき期限きげんだが、日本にっぽん場合ばあい一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんオダックスジャパンの代表だいひょう理事りじ(AJ会長かいちょう)が就任しゅうにんするめになっているため、日本にっぽん法律ほうりつさだめにより2ねんごとの理事りじ改選かいせん結果けっか代表だいひょう理事りじ交代こうたいするとACP Represetativeも自動的じどうてき交代こうたいする。
  • 主催しゅさいしゃ主催しゅさいクラブ/Organizer(オーガナイザー) - BRMを実際じっさい開催かいさいするクラブまたはその代表だいひょうしゃかならずしも毎年まいとし開催かいさいする必要ひつようはなく、BRM以外いがいのイベントを実施じっししていることもある。BRM以外いがいのイベントのためにべつ連盟れんめいにも加盟かめいしているクラブもある。BRM開催かいさいをやめてしまったクラブ、また再開さいかいしたクラブも存在そんざいする。ぜん世界せかいすべての主催しゅさいクラブは自国じこくのACP RepresentativeをつうじてACPに認定にんていけることで、BRM認定にんてい取得しゅとくする。ACPもAJも主催しゅさいクラブのひとつでもある。

日本にっぽんでのブルベ

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2019ねん現在げんざいは、オダックス・クラブ・パリジャンからの委任いにんによりオダックス・ジャパン(Audax Japan)の代表だいひょう理事りじ(AJ会長かいちょう)が日本にっぽんでのブルベを統括とうかつしている[12]。ACPやAJの認定にんていブルベ以外いがいにも、類似るいじのルールにより実施じっしされているブルベもある。

日本にっぽんのブルベの歴史れきし

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  • 1990年代ねんだい前半ぜんはん、1980年代ねんだい後半こうはんより実施じっしされていたMTBをもちいた募集ぼしゅうがたラリーライドのオンロードばん模索もさくされはじめる。
  • 1994ねん関東かんとう在住ざいじゅう有志ゆうしによってに設立せつりつされた「ブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかい」が設立せつりつされる。これが日本にっぽんのブルベの発祥はっしょうとなる[6][13]
  • 1995ねん、「ブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかい」は、日本にっぽんサイクリング協会きょうかい後援こうえんけ「ルート・エヌ(日本にっぽん)」という独自どくじのブルベを実施じっしした[6][13]本州ほんしゅう5ヵ所かしょのコースがもうけられたが、当時とうじ距離きょりは50km、100km、200kmの3種類しゅるいであった[6]。「ブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかい」はスターバイクジャパンというサイクリングイベントの企画きかく運営うんえいおこな個人こじん事務所じむしょ設立せつりつかかわっており、ヨーロッパで開催かいさいされているブルベを日本にっぽんわせたスタイルで導入どうにゅうしようとしたもので、自己じこ責任せきにん・ノーサポートという原則げんそくはACPが規定きていしたBRMとおなじであるが、スタート任意にんい途中とちゅう仮眠かみん時間じかん走行そうこう時間じかんから除外じょがいするというてんことなっていた[13]
  • 1996ねん、ブルベ・ジャポンが認定にんていするコースは10コースに拡充かくじゅうされた[13]
  • 1999ねん、カナダの団体だんたいから日本人にっぽんじんがPBPにはつ参加さんかした。このさい、スターバイクジャパンが中心ちゅうしんになりPBPの視察しさつとPBP開催かいさいおこなわれるRM会議かいぎへオブザーバーとして参加さんかし、日本にっぽんへのBRM導入どうにゅうかんするもうおこなわれた。
  • 2001ねん日本にっぽんからスターバイクジャパンや雑誌ざっしサイクルスポーツ」が中心ちゅうしんとなり、カナダの団体だんたいのACP公認こうにんブルベ(600km BRM:フレイザーキャニオン)へ視察しさつ2めい参加さんかしゃ4めい参加さんかし、2めい認定にんてい完走かんそうした。
  • ブルベ・ジャポン2002実行じっこう委員いいんかい(事務じむきょく横浜よこはまなかのスターバイクジャパン)により2002ねん開催かいさい予定よていのBRMが申請しんせいされた。同時どうじにACP登録とうろく団体だんたいとしてのRandonners Japon(ACP登録とうろく番号ばんごう600000)が発足ほっそくする。
  • 2002ねん日本にっぽんからPBPへの参加さんか念頭ねんとうにおいた公式こうしきのBRMが静岡しずおかけん掛川かけがわ開催かいさいされ80めい参加さんかした(距離きょりは200km)[13]。このころはキューシートもなく、当日とうじつ現地げんちでルートをマーカーで記載きさいした1/25000の地図ちずのコピーがわたされるというシステムであり、76めい認定にんていけた[13]。2002ねんはこのほかに300km、400km、600kmがかく1かいずつ開催かいさいされ32にんがSRを取得しゅとくした。
  • ブルベ・ジャポン2003実行じっこう委員いいんかい(事務じむきょくはスターバイクジャパン)により2003ねん開催かいさい予定よていのBRMが申請しんせいされた。
  • 2003ねん日本にっぽんから21にんはじめてPBPにエントリー。これに先立さきだって1999ねんPBPの視察しさつ現地げんちACPやRM(ランドヌール・モンディオ)との情報じょうほう交換こうかん、カナダ600kmBRMへの日本人にっぽんじん参加さんかしゃりこみとうおこない、特別とくべつあつかいで2002ねんのPBP参加さんかみとめられた[注釈ちゅうしゃく 3]
  • ランドヌールジャポン設立せつりつ準備じゅんび委員いいんかいにより2004ねん開催かいさい予定よていのBRMが申請しんせいされた。これ以降いこう、ブルベ・ジャポンとしての活動かつどうおこなわれなくなり、「BRM」「ルート・エヌ」の2本立ほんだてでおこなわれてきた日本にっぽんのブルベは「BRM」一本いっぽん収斂しゅうれんされていった。
  • 2004ねん、「RJ(ランドヌールジャポン)」が正式せいしき横浜よこはま青葉あおば本拠ほんきょとして活動かつどう開始かいしし、BRM開催かいさいを「ブルベ・ジャポン実行じっこう委員いいんかい直営ちょくえいからRJ掛川かけがわ、RJさかい、RJ日立ひたち、RJ宇都宮うつのみや、RJ南足柄みなみあしがらかく地域ちいき自主じしゅ開催かいさいグループの主導しゅどうへと移行いこうした。
  • 北海道ほっかいどうで「RJ(ランドヌールジャポン)北海道ほっかいどう」が設立せつりつされる[4]
  • 日本人にっぽんじん有志ゆうしがロッキーマウンテン1200kmに参加さんかする。
  • 2004ねんのBRMシリーズ開催かいさい終了しゅうりょうの11月、RJでの設立せつりつしゃ同士どうしのトラブルによりACP登録とうろく団体だんたいとしてのRandonners Japonと国内こくない組織そしきとしてのRJが分裂ぶんれつ国内こくない組織そしきとしてのRJはAJ(オダックス・ジャパン)へと改名かいめいおこない、ACP登録とうろく団体だんたいとしてAudax Japanを新規しんきげた(ACP登録とうろく番号ばんごう600007)。日本にっぽんでの認定にんていけんをRJ代表だいひょうからAJ会長かいちょうへと移譲いじょうする手続てつづきをおこない、ACPに承認しょうにんされた。これによりスターバイクジャパンの影響えいきょうりょく排除はいじょされた。
  • 2005ねん、AJとしてあらためて活動かつどう開始かいしし、日本にっぽんはつの1000kmブルベが開催かいさいされた[13]
  • 2006ねん、ブルベ・ジャポン創設そうせつから活動かつどうしているメンバーの一部いちぶ運営うんえい方針ほうしんちがいにより整理せいりされた。
  • これまでまい年度ねんどごとにAJ(RJ)会員かいいん加入かにゅうして、AJ(RJ)が加入かにゅうする団体だんたい保険ほけん利用りようするのがBRMの参加さんか資格しかくであったが、BRM1開催かいさいごとに提供ていきょうされるスポット保険ほけん利用りよう可能かのうになった。これによりBRMに無所属むしょぞくでの参加さんか可能かのうになった。
  • 2007ねん、これまでAJ(RJ)の最高さいこう意思いし決定けってい機関きかん参加さんかしゃいちにん一人ひとり加入かにゅうするAJ(RJ)会員かいいん会員かいいん総会そうかいであったが、主催しゅさいしゃ理事りじとする理事りじかい最高さいこう意思いし決定けってい機関きかんとなった。これによりBRM運営うんえい参加さんかしていない人物じんぶつのAJへ関与かんよする権利けんりうしなった。
  • 2008ねん埼玉さいたま宇都宮うつのみやにて日本にっぽんはじめてFleche(フレッシュ)がおこなわれる。
  • 2009ねん日本にっぽん開催かいさいポイントで、世界せかいのブルベ開催かいさいこくとなる。またオダックス埼玉さいたま開催かいさいクラブべつ認定にんていポイント世界一せかいいちのクラブと認定にんていされる。
  • 2010ねん北海道ほっかいどうにてアジアではじめて1200kmブルベが開催かいさいされた。
  • 2013ねん、2014ねんの2年間ねんかん日本にっぽん開催かいさいポイントで、世界せかいいちのブルベ開催かいさいこくとなる。
  • 埼玉さいたま宇都宮うつのみやにて日本にっぽんはじめてSuper Randonnées(シューペル・ランドネ)が開始かいしされる。
  • 2014ねん、これまでAJが提供ていきょうしていたAJ会員かいいんとしての団体だんたい保険ほけん、およびBRM1開催かいさいごとに提供ていきょうされていたスポット保険ほけん廃止はいしされた。BRM参加さんかするためには、参加さんかしゃ自身じしんでの保険ほけん手配てはい必要ひつようになった。
  • 2015ねん日本にっぽん開催かいさいポイントで、PBP開催かいさいねんによるフランスでのブルベ人気にんき影響えいきょうから世界せかいのブルベ開催かいさいこく後退こうたいよく2016ねん以降いこうはアジアや南米なんべいのブルベ隆盛りゅうせいにより徐々じょじょ地位ちい後退こうたい
  • 2016ねん一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんともないオダックス・ジャパンが「一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんオダックス・ジャパン」となる。
  • 2019ねん、AJに登録とうろくしているクラブが実施じっしするAJ Permanentの開始かいしされる。

装備そうび

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自転車じてんしゃ
リカンベントでの参加さんか
車種しゃしゅは、公道こうどう走行そうこう法的ほうてき問題もんだいがなく、人力じんりきのみを動力どうりょくとするものであればなんでも[14]ほとんどのサイクリストはロードバイクランドナーのようなツーリングバイクを使用しようするが、リカンベントベロモービルタンデム自転車じてんしゃによる参加さんかられる[3]
ぜんあきらとう
夕方ゆうがたからがたまで点灯てんとう可能かのうなもので、走行そうこう距離きょりが400km以上いじょうになる場合ばあいは2つ以上いじょう設置せっち義務ぎむ[14]
尾灯びとう
夕方ゆうがたからがたまで点灯てんとう可能かのうで、常時じょうじ点灯てんとうタイプのもの[15]
ベル
道路どうろ交通こうつうほうにおいても、けい車両しゃりょう分類ぶんるいされることから装着そうちゃく義務ぎむ[16]
ヘルメット
ヘルメットはフランスの道路どうろ交通こうつうほうじょう必須ひっすとされていないので、BRMとしては必須ひっす装備そうびではない。しかし、日本にっぽんのローカルルールとしてヘルメットの装備そうび必須ひっすとされている。400km以上いじょう場合ばあいにはヘルメットに尾灯びとう装着そうちゃく義務ぎむになり、車体しゃたい尾灯びとうかんしては点滅てんめつみとめられていないが、ヘルメットの尾灯びとう場合ばあいには点滅てんめつみとめられている[17]
反射はんしゃベスト
すべての走者そうしゃ反射はんしゃベスト、反射はんしゃたすき、反射はんしゃ肩掛かたかけベルトなど、前後ぜんごえやすい位置いち反射はんしゃ素材そざいがついた同等どうとうのものを着用ちゃくようすることが義務ぎむとなる[17]

走行そうこう距離きょり認定にんてい

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ACP管轄かんかつのBRMにおける距離きょりごとの制限せいげん時間じかんは、つぎとおりである[5]

  • 200km:13.5あいだ
  • 300km:20あいだ
  • 400km:27あいだ
  • 600km:40あいだ
  • 1000km:75あいだ

伝統でんとうてきなBRMの距離きょりは200km、300km、400km、600kmである[3][9]

シューペル・ランドヌール

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ブルベのSRメダル(2017ねん

Super Randonner(SR)(シューペル・ランドヌール(ふつ))。フランス語ふらんすごであり、英語えいごけんではスーパー・ランドナーとばれる。SRと省略しょうりゃくされることがおおい。1年度ねんどない(11月から翌年よくねんの10がつまでの期間きかん)にBRMの200km, 300km, 400km, 600kmを完走かんそうしたものあたえられる称号しょうごう。SRはあくまでも称号しょうごうであり認定にんていではないが、SRになった記念きねんとしてメダルを購入こうにゅうすることができる。パリ・ブレスト・パリ(後述こうじゅつ)に参加さんかするための必須ひっす条件じょうけんでもあり、パリ・ブレスト・パリに参加さんかするためには、開催かいさい年度ねんどの11月から6がつまでの期間きかんちゅうにSRにじゅんじた認定にんていけなければならない[18]

ランドヌール5000

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4年間ねんかん合計ごうけい5000kmの認定にんていけるとACPによって「ランドヌール5000」(Randonneur 5000)に認定にんていされる[11]。5000kmのなかには、フレッシュ、PBP、200-300-400-600-1000kmのBRMが、コンプリートでふくまれている必要ひつようがある。2013ねん1がつ時点じてんで、世界せかいで1961にん認定にんていけている。うち71にん日本人にっぽんじんである[11]

ランドヌール10000

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ランドヌール5000の認定にんていもうけられて50ねん記念きねんしてACPによって創設そうせつされた認定にんていで、6年間ねんかんで10000kmの距離きょり認定にんていされたほう特別とくべつ表彰ひょうしょうするもの。10000kmとしててることができるサイクルイベントは、こまかくめがある。ただし、その期間きかんない下記かき条件じょうけんたす必要ひつようがある。

  • 200km、300km、400km、600km、1000kmの認定にんていBRMをかく2かい以上いじょう出場しゅつじょう認定にんていされていること(長距離ちょうきょりのブルベを短距離たんきょりのブルベの認定にんてい充当じゅうとうすることはできない)。
  • PBPの1200kmをはし認定にんていされること(PBPは4ねんごとなので、6年間ねんかん開催かいさいされる回数かいすうは1かいないし2かい)。
  • PBP以外いがいのRM(Randonneurs Mondiaux)認定にんていの1,200km以上いじょうのBRMを1かい
  • Fleche Velocio(日本にっぽん場合ばあいは、Fleche Japon)に参加さんか認定にんていされていること。
  • シューペル・ランドネ600のランドヌール部門ぶもん認定にんていけていること。

そののブルベ

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ルート・エヌ

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日本にっぽん最初さいしょ本格ほんかくてき導入どうにゅうされた日本にっぽん独自どくじのブルベ。シューペル・ランドネなどとおなじく一種いっしゅ常設じょうせつ(パーマネント)ブルベであったが、当時とうじ現在げんざいのAJのような永続えいぞくてき存在そんざいする事務じむきょくがあるわけではなく、かく年度ねんどごとに実行じっこう委員いいんかいげられ、事務じむきょくもうむスタイルだった。

日本にっぽんにBRMが導入どうにゅうされていく時期じき当初とうしょ事務じむきょくはBRMとルート・エヌ双方そうほうあつかっていたが、RJげのさいにBRMのみをせんもんあつかったため、ルート・エヌあつかいの事務じむきょく分離ぶんり、ルート・エヌは衰退すいたいして自然しぜん消滅しょうめつした。

フレッシュ

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チームで走行そうこうするブルベ。フレッシュはフランス語ふらんすご(Flèche)で「」を意味いみし、英語えいごけんではおなじく意味いみする「アローズ」という。くにによって細則さいそくことなるが、日本にっぽんでは3だい以上いじょう5だい以下いか自転車じてんしゃ出発しゅっぱつし、24時間じかん以内いないに360km以上いじょう走行そうこうしなければならない。ゴールできた台数だいすうが3だい未満みまんだと、そのチームは失格しっかくとなる。コースはチームによって自由じゆう設定せっていできるが、かくチェックポイントあいだ最短さいたん距離きょりむすばなければならず(たとえばルートじょう急峻きゅうしゅんとうげがあっても迂回うかいすることができない)、また22あいだから24あいだまでの2あいだで25km以上いじょう走行そうこうしなければならない。出発しゅっぱつ地点ちてん、スタート時間じかんもまちまちであるが、ゴール地点ちてんおな地域ちいき設定せっていされる。ゴール完走かんそうできたメンバーがあつまり、再会さいかいいわったのがそもそものはじまりであり、それにならってゴールはパーティーが開催かいさいされる[19]

シューペル・ランドネ600

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Super Randonnées600(SR600)とばれる常設じょうせつ(パーマネント)山岳さんがくブルベ[8]通年つうねん設定せっていされている全長ぜんちょう600kmのコースを、きな日時にちじ時間じかん走行そうこうすること出来できる。コースには難易なんいふくめて設定せってい基準きじゅんがあり、主催しゅさいしゃかんがえたルートがACPによって認定にんていされる。獲得かくとく標高ひょうこうも10000m以上いじょう要求ようきゅうされる。50あいだという制限せいげん時間じかんもうけられている「ランドヌール部門ぶもん」と、制限せいげん時間じかんがない「ツーリスト部門ぶもん」にかれている[8]。スタート地点ちてん、チェックポイント、ゴールは無人ぶにんであり、おおくの場合ばあいはモニュメントと自転車じてんしゃ一緒いっしょ写真しゃしんるなどの指定していされた方法ほうほう通過つうか確認かくにんおこなわれる[8]

AJ Permanent

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AJに登録とうろくしている団体だんたい実施じっしし、AJが認定にんていするAJないのローカルブルベ。

シューペル・ランドネなどとおな常設じょうせつ(パーマネント)ブルベだが、そののブルベとことなりAJ会員かいいん登録とうろくしないと参加さんか申込もうしこみできない。

世界せかい著名ちょめいブルベ

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パリ・ブレスト・パリ

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略称りゃくしょう:PBP。ブルベの最高峰さいこうほうとされ、世界せかい最古さいこのサイクリングイベントでもある[11]パリ - ブレストあいだ往復おうふくする、4ねんに1開催かいさいされる1200kmのブルベ[18][11]。2015ねん参加さんかわく7000にんたいして5000にんあまりが参加さんかした。また、このイベントの開催かいさい記念きねんして考案こうあんされた同名どうめい菓子かし有名ゆうめいである。

ボストン・モントリオール・ボストン

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略称りゃくしょう:BMB。ボストン - モントリオールあいだの1200kmの往復おうふくコースで、きたアメリカにおけるPBPに相当そうとうするイベントと認識にんしきされることもある。PBP開催かいさいねんのぞき、毎年まいとし実施じっしされていたが2007ねん以降いこう開催かいさいされていない。

ゴールドラッシュランドナー

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略称りゃくしょう:GRR。北米ほくべい開催かいさいされるいくつかの1200kmきゅうブルベのひとつ。カリフォルニアしゅうデイビスから北上ほくじょうする往復おうふくコースで設定せっていされている。参加さんか資格しかくやルールはPBPにじゅんじる。

ディアゴナール

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フランス全土ぜんど対角線たいかくせんにあたる9つのルートを制限せいげん時間じかんないはし長距離ちょうきょりサイクリング。

ロンドン・エジンバラ・ロンドン

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略称りゃくしょう:LEL。ロンドンエジンバラあいだを5日間にちかん往復おうふくする、1400kmのブルベ。4ねんに1開催かいさいされるが、参加さんか資格しかくとくになくだれでも参加さんかできる。イギリスでの開催かいさいなので、毎回まいかい寒冷かんれい雨天うてんなど天候てんこう条件じょうけん過酷かこくことおおい。オダックス・イングランド(AUえーゆーK)が1989ねんから開催かいさいしている[20]だい5かいとなる2005ねん大会たいかいには306にん参加さんかし、246にん完走かんそうした。

ミグリア(1001miglia)

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イタリア開催かいさいされる長距離ちょうきょりブルベ。ミラノ郊外こうがいネルヴィアーノ出発しゅっぱつし、イタリア半島はんとう南下なんかしながら時計とけいまわりに、ディコマーノ540km、ボルセーナ871km、Castelnuovo1110km、ボックスリーグレ1480kmを経由けいゆしてネルヴィアーノにもどる、全長ぜんちょう1600kmちょうのブルベ。1001は1001マイル(1611km)のこと。2012ねんは330めい参加さんかした[21]

オーストラリアパースアルバニーあいだ往復おうふくする1200kmのブルベ。4ねんごと開催かいさいされている。

スペインで4ねんに1開催かいさいされる1200kmブルベ。Madrid-Gijon-Madridの言葉ことばとおり、マドリード-ヒホンとのあいだ往復おうふくする。エントリーにはSRの取得しゅとく必要ひつよう[22]

ロッキーマウンテン1200km

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カナダで開催かいさいされる1200kmブルベで、PBPにならって1996ねんから4ねんに1かい開催かいさいされる。BC Randonneurs Cycling Clubが運営うんえいする。84あいだと90あいだのカテゴリーがあり、2012ねんは125にん参加さんかわくたいして112にん参加さんかした。エントリーにはたすべき基準きじゅんさだめられている。カナダは高速こうそく道路どうろ自転車じてんしゃ走行そうこう可能かのうなので、高速こうそく道路どうろはしるブルベ。コースちゅう2000mきゅうとうげを2つえるが、コースがわかりやすく難易なんいひくいとされる。景色けしきいことで有名ゆうめい

特記とっき事項じこう

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  • 2015ねん4がつ宇都宮うつのみや前橋まえばし高崎たかさき水戸みとの4自治体じちたい共同きょうどうで、日本にっぽんはつ自治体じちたい主催しゅさいのブルベが開催かいさいされた[2]宇都宮うつのみや市長しちょう挨拶あいさつのち水戸みと市長しちょう合図あいずで244にん参加さんかしゃが400kmさきのゴールを目指めざした[2]。チェックポイントとしては、各市かくし名産めいさん食品しょくひん準備じゅんびした公的こうてき施設しせつが「おもてなしポイント」として指定していされた[2]
  • AJはおもにACPが規定きていしてBRMを開催かいさいするが、BRMではないブルベももちろん開催かいさいされている。
  • 日本にっぽんでは2015ねんよりフランスじん主催しゅさいしゃによるジャパニーズ・オデッセイばれる、ちょう長距離ちょうきょりかつ山岳さんがくサイクリングイベントが2019ねんまで毎年まいとし開催かいさいされている。日本にっぽん各地かくちとうげ難所なんしょがチェックポイントとして指定していされ、ブルベにじゅんじたルールで2000-3000kmの距離きょり10日とおか-14にち期間きかん走破そうはすることがもとめられる[23]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 英語えいごのCheck Pointであれば略称りゃくしょうはCPだが、ブルベはフランス発祥はっしょうなのでフランス語ふらんすごのPoint de Controle(ポワン・ド・コントロル)の略称りゃくしょうPCがもちいられる。
  2. ^ Did Not Finish、完走かんそうせず(途中とちゅう棄権きけん)の意味いみ
  3. ^ 当時とうじACP自体じたい新規しんき参加さんかのルールが規定きていされていなかったため。特別とくべつあつかいとは同年どうねんのSR資格しかく取得しゅとく必要ひつようとされた

出典しゅってん

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  1. ^ a b ランドヌール Vol.1 P.8
  2. ^ a b c d e 銀輪ぎんりんおど北関東きたかんとう400キロ 4休憩きゅうけい名産めいさん堪能たんのう “ブルベ”走行そうこうかい群馬ぐんまけん 朝日新聞あさひしんぶん 2015.05.24 東京とうきょう地方ちほうばん群馬ぐんま 27ぺーじ 群馬ぐんま全県ぜんけん うつしゆうぜん1,180
  3. ^ a b c d e f ランドヌール Vol.1
  4. ^ a b 長距離ちょうきょりはしるサイクリング競技きょうぎ*「ブルベ」の魅力みりょくひろめたい*有志ゆうし愛好あいこう団体だんたい設立せつりつ*11、12にち300キロ走行そうこうしPR 2004.09.03 北海道新聞ほっかいどうしんぶん 朝刊ちょうかん地方ちほう 31ぺーじ さつC(ぜん730
  5. ^ a b ランドヌール Vol.1 P.9
  6. ^ a b c d 自転車じてんしゃ長距離ちょうきょりツーリングに認定にんてい制度せいど発足ほっそく 時間じかん参加さんかしゃ自己じこ申告しんこく 読売新聞よみうりしんぶん 1995.10.27 東京とうきょう朝刊ちょうかん 21ぺーじ うつしゆうぜん1,236
  7. ^ ランドヌール Vol.4 P.11
  8. ^ a b c d e ランドヌール Vol.4 P.5
  9. ^ a b c 潮流ちょうりゅう 報道ほうどう部長ぶちょう下山しもやま克彦かつひこ 「ブルベ」の魔力まりょく 2014ねん08がつ14にち 中国ちゅうごく新聞しんぶん 朝刊ちょうかん 広場ひろばぜん748
  10. ^ ランドヌール Vol.4 PP.14-18
  11. ^ a b c d e サイクリングで長距離ちょうきょり走破そうは 4ねん5000キロ世界せかい認定にんてい 三田みた弓場ゆばさん 日本にっぽんでは71にんのみ 神戸こうべ新聞しんぶん 2013ねん02がつ26にち 朝刊ちょうかん 30ぺーじ 淡路あわじW(ぜん792
  12. ^ ランドヌール Vol.1 P.10
  13. ^ a b c d e f g シクロツーリスト Vol.6 P.76
  14. ^ a b ランドヌール Vol.3 P.8
  15. ^ ランドヌール Vol.3 P.16
  16. ^ ランドヌール Vol.3 P.18
  17. ^ a b ランドヌール Vol.3 P.42
  18. ^ a b ランドヌール Vol.1 P.11
  19. ^ Audax Japan : Fleche Japon 規定きてい
  20. ^ Tony Farrelly (2009ねん4がつ22にち). “London-Edinburgh-London: Britain's toughest bike ride needs your help!”. road.cc. 4 jan 2016閲覧えつらん
  21. ^ 1001miglia 公式こうしきページの参加さんかリスト
  22. ^ MGMの公式こうしきページ
  23. ^ CYCLE SPORTS(サイクルスポーツ) 2017ねん12がつごう 2017ねん10がつ20日はつか発売はつばい 八重洲出版やえすしゅっぱん

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 『ランドヌール』 Vol.1、グラフィックしゃ、2012ねん9がつ7にちISBN 978-4766124255 
  • 『ランドヌール』 Vol.3、グラフィックしゃ、2013ねん6がつ25にちISBN 978-4766125184 
  • 『ランドヌール』 Vol.4、ひびき出版しゅっぱん、2013ねん10がつISBN 978-4907443016 
  • 『シクロツーリスト』 Vol.6、グラフィックしゃ、2012ねん5がつ7にちISBN 978-4766123661 

関連かんれん項目こうもく

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  • ろんぐらいだぁす! - 主人公しゅじんこう目標もくひょうがフレッシュ参加さんかほかにも作中さくちゅうでブルベの様子ようす描写びょうしゃされている。

外部がいぶリンク

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