ヴィレーム・クルツ

ヴィレーム・クルツ
基本きほん情報じょうほう
生誕せいたん	1872年ねん??月つき??日ひ
出身しゅっしん地ち	オーストリア＝ハンガリー帝国ていこく ボヘミア ハヴリーチュクーフ・ブロト
死没しぼつ	(1945-01-01) 1945年ねん1月がつ1日にち（73歳さい没ぼつ）
学歴がくれき	プラハ音楽おんがく院いん
ジャンル	クラシック音楽おんがく
職業しょくぎょう	ピアニスト
担当たんとう楽器がっき	ピアノ

ヴィレーム・クルツ（Vilém Kurz, 1872年ねん - 1945年ねん）は、チェコのハヴリーチュクーフ・ブロト (Havlíčkův Brod) 出身しゅっしんのピアニスト、ピアノ教師きょうし。リヴィウとウィーンの国立音楽大学くにたちおんがくだいがく、プラハ音楽おんがく院いんで教授きょうじゅを務つとめた。

経歴けいれき

1872年ねん、チェコのハヴリーチュクーフ・ブロト生うまれ。リヴィウ音楽おんがく院いんとウィーンの国立音楽大学くにたちおんがくだいがく、プラハ音楽おんがく院いんで教授きょうじゅを務つとめ、彼かれの教おしえ子ごには、彼かれの娘むすめであるイローナ・シュティエパーノヴァ=クルツォヴァー (Ilona Štěpánová-Kurzová) 、エドゥアルト・シュトイアーマン、ブジェティスラフ・バカラ (Břetislav Bakala) 、ルドルフ・フィルクスニー、パヴェル・シュティエパーン (Pavel Štěpán) 、フランティシェク・マクシアーン、ギデオン・クライン、マトゥーシャ・ブルーム (Matusja Blum) らがいる。

1919年ねん11月9日にち、クルツの改訂かいてい版ばんによるドヴォルザークのピアノ協奏曲きょうそうきょくト短調とたんちょう（作品さくひん33）の初演しょえん。ピアノはクルツの娘むすめのイローナ、指揮しきはターリヒ、演奏えんそうはチェコ・フィルによるもの。

ドヴォルザークのピアノ協奏曲きょうそうきょく改訂かいてい版ばん

クルツの名なが広ひろく知しられているのは、ドヴォルザークが1876年ねんに作曲さっきょくしたピアノ協奏曲きょうそうきょくのソロ・パートを改訂かいていしたことによってである。

このピアノ協奏曲きょうそうきょくは、初演しょえんから10年ねん以上いじょうもの間あいだ、軽視けいしされ、横柄おうへいな扱あつかいを受うけていた。長年ながねんにわたって口くちを揃そろえて言いわれ続つづけたのは、この協奏曲きょうそうきょくのピアノ・パートが「まるで2つの右手みぎてのために」書かかれている、ということだった。

クルツは20代だいの頃ころにこの協奏曲きょうそうきょくのソロ・パートの改訂かいていに着手ちゃくしゅした。彼かれが頻繁ひんぱんに演奏えんそうしていたのはこの改訂かいてい版ばんである。オタカール・シェフチークによる総譜そうふの校訂こうてい版ばんでは、原典げんてん版ばんとクルツ版ばんがともに印刷いんさつされ（一方いっぽうの下したにもう一方いっぽうが掲載けいさいされている）、ソリストはどちらの版はんを演奏えんそうするか選択せんたくすることができるようになっている。クルツ版ばんはスタンダードなピアノ・レパートリーの一部いちぶになっている。ドヴォルザークの原典げんてん版ばんによるオーケストラの構成こうせいは、ソリストがどちらの版はんを選えらんだとしても、変更へんこう点てんはない。

このピアノ協奏曲きょうそうきょくのクルツ版ばんでの初演しょえんは、1919年ねん、クルツの娘むすめイローナ・ステパノワ=クルツォーヴァのピアノ独奏どくそう、ヴァーツラフ・ターリヒの指揮しきによって行おこなわれた。

チェコのレコード会社かいしゃ、スプラフォン (Supraphon) からは、イヴァン・モラヴェッツが演奏えんそうするクルツ版ばん（イルジー・ビエロフラーヴェク指揮しき、チェコ・フィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だん）、ラドスラフ・クヴァピルが演奏えんそうする原典げんてん版ばん（フランティシェク・イーレク指揮しき、ブルノ国立こくりつフィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だん）のCDが発売はつばいされている。

参考さんこう文献ぶんけん

• Zdeňka Böhmová-Zahradníčková: Vilém Kurz, SNKL n.p. Praha 1954

関連かんれん項目こうもく

• チェコの音楽おんがく
• ピアノ協奏曲きょうそうきょくト短調とたんちょう（作品さくひん33）（ドヴォルザーク）