京都きょうと看病かんびょう婦ふ学校がっこう

京都きょうと看病かんびょう婦ふ学校がっこう（きょうとかんびょうふがっこう）は、同志社どうししゃの創立そうりつ者しゃ新島にいじま襄じょうが、将来しょうらい的てきに総合大学そうごうだいがくの設置せっちを念頭ねんとうに、日本にっぽん初はつの看護かんご婦ふ養成ようせい機関きかんとして、現在げんざいの今出川いまでがわ校こう地ちに創設そうせつ。

概要がいよう

アメリカ人じん宣教師せんきょうし、ジョン・C・ベリーの協力きょうりょくを仰あおぎ、同志社どうししゃ病院びょういんの開設かいせつと同時どうじに開校かいこうした。看病かんびょう婦ふというのは、当時とうじの看護かんご師しの呼よび名なの一ひとつ。看護かんご婦ふという呼よび名なが定着ていちゃくするまではこのような呼称こしょうも並存へいそんした。看病かんびょう学がくというい方いかたもあり、こちらは看護かんご学がくのことである。

これは、この方面ほうめんの学校がっこうとしては、日本にっぽんで二に番目ばんめのもので、開校かいこう当初とうしょ、アメリカからアメリカの看護かんご史しにも名前なまえの残のこるリンダ・リチャーズを指導しどう者しゃとして招聘しょうへいするなど、斬新ざんしんな試こころみを行おこなった。リンダ・リチャーズは、ナイチンゲールのもとで直接ちょくせつに近代きんだい看護かんごを学まなび、アメリカでも看護かんご教育きょういくの先駆せんく者しゃとして知しられる人物じんぶつで、日本にっぽんでも訪問ほうもん看護かんごの先駆さきがけ的てきな指導しどうをした。当時とうじは、巡回じゅんかい看護かんごというい方いかたがされた。

しかし、その後ごの新島にいじまの急逝きゅうせいにより、この学校がっこうは明治めいじ39年ねんに同志社どうししゃの経営けいえいを離はなれたが、戦後せんご、看護かんご教育きょういく制度せいどが一新いっしんされるまで学校がっこうとしては存続そんぞくし、西日本にしにほんでは最もっとも古ふるくからの看護かんご教育きょういくの学校がっこうとして、日本にっぽんの近代きんだい看護かんご教育きょういく史しの中なかでは重要じゅうような位置いちを占しめる学校がっこうとして知しられている。なお、同志社どうししゃの経営けいえいから離はなれた後のちは、卒業生そつぎょうせいの嘆願たんがんにより佐伯さえき理一郎りいちろうによって継承けいしょうされたが^[1]、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごの看護かんご教育きょういくの新しん制度せいど施行しこうに伴ともない廃校はいこうとなった。