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この項目 こうもく では、ハングルの表記 ひょうき について説明 せつめい しています。口頭 こうとう での秘訣 ひけつ の伝達 でんたつ については「口伝 くでん 」をご覧 らん ください。
口訣 くけつ テーブル
口訣 くけつ (こうけつ、くけつ、朝 あさ : 구결 [ 1] )は、朝鮮 ちょうせん 語 ご において漢文 かんぶん を読 よ む際 さい に使 つか われる表記 ひょうき 体系 たいけい である。
同様 どうよう に漢字 かんじ を用 もち いて朝鮮 ちょうせん 語 ご を表 あらわ そうとした表記 ひょうき 法 ほう に吏読 りと (りとう、ハングル:이두 イドゥ)があるが、吏読 りと が朝鮮 ちょうせん 語 ご を朝鮮 ちょうせん 語 ご 自体 じたい の語順 ごじゅん で表記 ひょうき する方法 ほうほう であるのに対 たい し、口訣 くけつ は漢文 かんぶん の間 あいだ に書 か き入 い れて、漢文 かんぶん を朝鮮 ちょうせん 語 ご 式 しき に読 よ むための補助 ほじょ 的 てき 手段 しゅだん であるという点 てん が異 こと なる。日本 にっぽん の漢文 かんぶん 訓読 くんどく に類似 るいじ する方法 ほうほう である。
朝鮮 ちょうせん 語 ご での固有 こゆう 語 ご を漢字 かんじ で表 あらわ す(日本 にっぽん での万葉仮名 まんようがな に相当 そうとう する)郷 さと 札 さつ と共 とも に発展 はってん していった方法 ほうほう と考 かんが えられる。
日本語 にほんご におけるカタカナ と同様 どうよう に漢字 かんじ やその部首 ぶしゅ を元 もと にしていて、中 なか にはカタカナと同音 どうおん 同型 どうけい の字 じ も存在 そんざい することから両者 りょうしゃ の関係 かんけい が学者 がくしゃ の注目 ちゅうもく を浴 あ びている。日本語 にほんご の送 おく り仮名 がな と同様 どうよう に漢字 かんじ の横 よこ に小書 こが き にする場合 ばあい もある。
日本 にっぽん における漢文 かんぶん の読 よ み下 くだ し文 ぶん のように、漢文 かんぶん を朝鮮 ちょうせん 語 ご の語順 ごじゅん にあわせて返 がえ り読 よ みする釈 しゃく 読口訣 くけつ (逆 ぎゃく 読口訣 くけつ とも)と、漢文 かんぶん の句 く の間 あいだ に活用 かつよう 語尾 ごび や助詞 じょし にあたる要素 ようそ を挿入 そうにゅう して、漢文 かんぶん の語順 ごじゅん 通 どお りに読 よ む音読 おんどく 口訣 くけつ (順 じゅん 読口訣 くけつ とも)とに分 わ けられる。釈 しゃく 読口訣 くけつ は高 こう 麗 うらら 時代 じだい から朝鮮 ちょうせん 時代 じだい 初期 しょき にかけての資料 しりょう が残 のこ っているのみであるが、音読 おんどく 口訣 くけつ はさらに後代 こうだい まで用 もち いられた。
釈 しゃく 読口訣 くけつ では、漢字 かんじ の略 りゃく 字体 じたい あるいは画 が の一部分 いちぶぶん を省略 しょうりゃく した符号 ふごう 、すなわち字 じ 吐を用 もち いる場合 ばあい と、角 かく 筆 ひつ によって紙 かみ に点 てん あるいは符号 ふごう を刻 きざ み付 つ ける、すなわち点 てん 吐を用 もち いる場合 ばあい とがある。字 じ 吐を付 ふ した漢文 かんぶん を「懸 かか 吐文」という。点 てん 吐口訣 くけつ は近年 きんねん になって重要 じゅうよう な資料 しりょう が発見 はっけん され、現在 げんざい 研究 けんきゅう が活発 かっぱつ に行 おこ なわれている。日本 にっぽん のヲコト点 てん との関連 かんれん が論 ろん じられることもある。
音読 おんどく 口訣 くけつ ではもっぱら字 じ 吐が用 もち いられるが、一部 いちぶ の資料 しりょう においては、漢字 かんじ の字体 じたい を省略 しょうりゃく しない、本字 ほんじ がそのまま用 もち いられている。
字体 じたい の類似 るいじ した漢字 かんじ があるものは、ユニコード 内 うち の文字 もじ で代替 だいたい することができる。ただしそれで字 じ 吐の全 すべ てを表示 ひょうじ することはできない。New Batang(새바탕 )やNew Gulim(새굴림 )といったいくつかのフォントでは、私用 しよう 領域 りょういき (PUA、Private Use Area)の一部 いちぶ にこれらの符号 ふごう を割 わ り当 あ てている。