古川 薫
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2018 | |
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デビュー |
「ジープの |
パートナー |
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来歴 ・人物
[若 き日 のエピソード
[
2
1946
直木賞 受賞 まで
[1965
1991
直木賞 選考 委員 の各 選評 渡辺 淳一 は「今回 のはまさしく手応 えがあった。藤原 義江 という恰好 の素材 を得 たこともあろうが、読 みすすむうちに主人公 に惹 かれ、頁 を追 うのを急 がされたのは久 し振 りである。」「この快 作 で受賞 されたことを、著者 とともに喜 びたい。」平岩 弓枝 は「登場 人物 の描写 が秀 れていて感銘 を受 けました。」「一人 の人間 の人生 の怖 しさ、面白 さ、哀 しさを描 き切 った古川 さんの力量 に感動 しています。」陳 舜臣 は「フィクションをまじえないという原則 をつらぬき、藤原 義江 にまつわる大量 の資料 をみごとに処理 している。」「これを機 にさらに大 きな噴火 を期待 したい。」井上 ひさしは「藤原 義江 が人生 の転機 にさしかかるたびに現 れる善意 の人 びとを入念 に描 くことで、作者 は「人 が人 を創 る」という人生 の真実 の一 つを読者 に分 かち与 えることにみごとに成功 した。読後感 がまことに爽 やかなのは、おそらく作者 のこの姿勢 に起因 するのではあるまいか。また、読後 の読者 は、「人生 とはものさびしいものだ」という感想 を抱 かせるかもしれない。この一種 の哀 感 は、作者 の年輪 が自然 に紡 ぎ出 したものにちがいない。おもしろく、かつ深 い作品 である。」田辺 聖子 は「抑揚 の利 いたそっけないほどの文体 が、かえって波乱 に満 ちた型 やぶりの芸術 家 の生涯 を描 き出 すのに功 あった。時代 に翻弄 され、みずからの性格 につきうごかされつつ転変 明滅 する主人公 の人生 。人生 と時代 がくっきり顕 っている思 いだった。作者 の目 は冷静 だが、暖 い。志 高 き小説 と思 った。ほとんど満票 に近 かった。古川 氏 のご受賞 をおいしたい。」五木 寛之 は「今回 の候補 作 のなかでは、古川 さんの『漂泊 者 のアリア』が最 も安定 した作家 的 力量 を発揮 されていた。」「全 選考 委員 が一致 しての評価 であれば、異論 のあろうはずがない。今後 の若々 しいご活躍 を心 から期待 したいと思 う。」黒岩 重 吾 は「今回 の候補 作 は充実 していた。私 は年末 から体調 を崩 していたが、読 んでいて愉 しかったのは、作品 の質 の高 さによる。その中 で私 が最 も惹 かれたのは、古川 薫 氏 の「漂泊 者 のアリア」である。」「淡々 と描 きながらも、主人公 の人生 が重 くのしかかって来 るのは、作者 の才能 に年輪 が加 わったせいではないか。若 い作家 には到底 描 き得 ないテーマがあることを、古川 氏 は、受賞 作 で示 した。直木賞 にとって大 きな収穫 であろう。」山口 瞳 は「なかでは古川 薫 さんの『漂泊 者 のアリア』が抜 きんでていて一 歩 も二 歩 もリードしている。」「ともかくこの小説 は他 の候補 作 と較 べると、プロの文章 はこういうものだと思 わせるくらいの力 がある。安心 して読 めるものである。」「古川 さんが純粋 にもっといいものを書 きたいという願 いを何 十 年 も保 ち続 けたことに、ただただ頭 が下 がる思 いだ。『漂泊 者 のアリア』でそれを達成 した(私 は古川 さんの最上 の作 だと思 っている)ことを作者 とともに喜 びたい。」藤沢 周平 は「総体 として眺 めれば、この作家 の安定 した筆力 は候補 作 の中 で頭 ひとつ抜 け出 ていた。特 に孤独 な境涯 に落 ちる晩年 の描写 が、伝説 的 なテナー藤原 義江 の孤影 を陰影 深 く彫 り上 げて、作者 の本来 見 えている実力 を示 していた。つねに水準 以上 の作品 を発表 して、候補 にのぼること十 回 、不屈 の作家 精神 でかち得 た栄冠 に心 から祝福 を送 りたい。」との選評 を残 している[9]。
受賞 から没 するまで
[1991
1993
1999
2000
2002
2004
2005
2006
2016
2018
著書
[- 『ジープの
家 』里程 標 1950 - 『
走狗 』柏書房 1967 - 『
長州 歴史 散歩 維新 のあしおと』創 元 社 1968 - 『
幕末 長州 の舞台裏 椋梨 藤太 覚 え書 』新人物往来社 1971 「幕末 長州 藩 の暗闘 」徳間 文庫 - 『
長州 攘夷 戦争 始末 』時事通信社 1972 - 『
長州 奇 兵隊 栄光 と挫折 』創 元 社 1972 - 『
高杉 晋作 戦闘 者 の愛 と死 』新人物往来社 1973 のち新潮 文庫 - 『
海 と西洋 館 』筑摩書房 1973(短 編集 ) - 『
長州 歴史 拾遺 山口 県 の風土 と舞台裏 』創 元 社 1973 - 『
吉田 松陰 とその門下 』新人物往来社 1974 のちPHP文庫 - 『
大内 氏 の興亡 西海 の守護 大名 』創 元 社 1974 - 『討賊
始末 』エルム 1975 - 『
凹 レンズの歴史 小説 』条例 出版 1976 - 『
吉田 松陰 維新 を先駆 した吟遊詩人 』創 元 社 1977 のち光文社 文庫 - 『
十 三 人 の修羅 』講談社 1977 のち文庫 (英国 公使館 焼 き討 ち事件 ) - 『
炎 と青雲 』桂 小五郎 篇 /木戸 孝允 編 文藝春秋 1977-1978 「桂 小五郎 」文庫 - 『
維新 の烈風 高杉 晋作 』小峰 書店 1977 「高杉 晋作 奔る」講談社 文庫 、のち「松下 村塾 」と合 わせ「維新 の烈風 」として徳間 文庫 、「松陰 と晋作 」人物 文庫 - 『
獅子 の廊下 』文藝春秋 1978 「獅子 の廊下 の陰謀 」講談社 文庫 (坂 時 存 などを描 く短編 集 ) - 『
花冠 の志士 久坂 玄 瑞 伝 』文藝春秋 1979 のち文庫 - 『
松下 村塾 吉田 松陰 と門弟 たち』偕成社 1979 のち新潮 選書 - 『
炎 の塔 小説 大内 義弘 』文藝春秋 1980 のち文庫 - 『
野山 獄 相聞 抄 』文藝春秋 1981 「吉田 松陰 の恋 」文庫 - 『
暗殺 の森 』講談社 1981 のち文庫 (短 編集 ) - 『
翔 べ、わが志士 たち吉田 松陰 』創 隆 社 1983 「夜明 けを切 り開 いた志士 たち」徳間 文庫 - 『
城下町 萩 歴史 散歩 』新 日本 教育 図書 1983 - 『パリの
大砲 』古舘 充 臣 (イラスト)創 元 社 1983 - 『
源氏物語 夕顔 殺人 事件 』新潮社 1983 - 『
十 三 匹 の猫 と哀 妻 と私 』文藝春秋 1984 のち文庫 - 『
郡司 八平 礼法 指南 』新潮社 1984 「きらめき侍 」文庫 - 『
異聞 岩倉 使節 団 』新潮社 1986 - 『
夢 魂 独 り飛 ぶ小説 高杉 晋作 』講談社 1986 - 『
失 楽園 の武者 小説 大内 義隆 』講談社 1987 のち文庫 - 『だれが
広沢 参議 を殺 したか』文春 文庫 1987 - 『
維新 の長州 』創 元 社 1988 「幕末 ・長州 に吹 いた風 」PHP文庫 - 『
閉 じられた海図 』文藝春秋 1988 のち文庫 (石見 浜田 藩 の密 貿易 を描 く) - 『
坂本 竜馬 』(少年 少女 伝記 文学 館 )講談社 1988 - 『
狂 雲 われを過 ぐ』新人物往来社 1988 のち新潮 文庫 (赤根 武人 などを描 く短編 集 ) - 『
正午 位置 (アット・ヌーン)』文藝春秋 1988(現代 小説 ) - 『
幻 のザビーネ』文藝春秋 1989(現代 小説 ) - 『
流 れるを斬 る』毎日新聞社 1989(短 編集 ) - 『
不逞 の魂 』新潮 文庫 1989(田中 義一 の若 き日 を描 く) - 『
彼方 に眠 る日本 の夢 海 の向 こうの幕末 ・維新 史 紀行 』PHP研究所 1989 - 『
幕末 ・維新 の群像 第 11巻 吉田 松陰 』PHP研究所 (歴史 人物 シリーズ) 1990 のち文庫 - 『
漂泊 者 のアリア』文藝春秋 1990 のち文庫 - 『さらば
風雲 海峡 』新人物往来社 1990 のち光文社 文庫 - 『
覇道 の鷲 毛利 元就 』新潮社 1990 のち文庫 、「毛利 元就 とその時代 」文春 文庫 - 『わが
風雲 の詩 』文藝春秋 1991 「高杉 晋作 」文庫 - 『
乱世 に躍 る武将 群 像 』PHP研究所 1991 「毛利 元就 と戦国 武将 たち」文庫 - 『
完走 者 の首飾 り』毎日新聞社 1991(エッセイ集 ) - 『
雪 に舞 う剣 維新 小説 集 』講談社 1992 のち文庫 、収録 された作品 の一 つである「春雪 の門 」は高瀬 理恵 によってSPコミックスから『豪 の剣 闘 の剣 時代 劇 傑作 選 』として漫画 化 された。 - 『
天辺 の椅子 日 露 戦争 と児玉 源太郎 』毎日新聞社 1992 のち文春 文庫 - 『
浮雲 の剣 』新潮社 1992(短篇 時代 小説 集 ) - 『
勇者 のモデル』文藝春秋 1992 - 『
関門海峡 歴史 をはこぶ運河 』新 日本 教育 図書 1993 - 『
新 ・米 欧 回覧 岩倉 使節 団 の旅 を追 う歴史 紀行 』毎日新聞社 1993 - 『
夢 の道 関門 海底 国道 トンネル』文藝春秋 1993 - 『
長州 暴走 幕末 の青春 譜 疾風 怒濤 の時代 を生 きた若 き志士 たち』ベストセラーズ 1994 - 『ザビエルの
謎 』文藝春秋 1994 のち文庫 - 『
剣 と法典 小 ナポレオン山田 顕 義 』文藝春秋 1994 のち文庫 - 『
留 魂 の翼 吉田 松陰 の愛 と死 』中央公論社 1995 のち文庫 - 『
奇 謀 の島 』新人物往来社 1996 「影武者 」光文社 文庫 (毛利 元就 などを描 く短編 集 ) - 『シベリアの
豆 の木 香月 泰男 ものがたり』新 日本 教育 図書 1996 - 『
幕末 長州 藩 の攘夷 戦争 欧米 連合 艦隊 の来襲 』中公新書 1996 - 『
乱世 の智将 毛利 元就 歴史 紀行 』中国新聞社 1996 「智謀 の人 毛利 元就 」中公 文庫 - 『
松下 村塾 と吉田 松陰 維新 史 を走 った若者 たち』新 日本 教育 図書 1996 - 『
空 飛 ぶ虚 ろ舟 』文藝春秋 1996 (曲亭馬琴 がUFOに遭遇 する話 ) - 『
軍神 』角川書店 1996 (乃木 希典 ) - 『
毛利 一族 』文藝春秋 1997 - 『
毛利 軍記 小 よく大 を制 す』歴 思 書院 1997 - 『
光 をめざして走 れ時代 をさきがけた吉田 松陰 』新 日本 教育 図書 (影絵 ものがたりシリーズ)1997 - 『
将軍 慶喜 と幕末 の風雲 』文藝春秋 1998 - 『
山河 ありき明治 の武人 宰相 桂 太郎 の人生 』文藝春秋 1999 のち文庫 - 『
時代 を動 かした人々 維新 篇 』小峰 書店
坂本 竜馬 飛 べ!ペガスス 2000高杉 晋作 走 れ!若 き獅子 2000勝 海舟 わが青春 のポセイドン 2001西郷 隆盛 薩摩 ハヤトのバラード 2001吉田 松陰 吟遊詩人 のグラフィティ 2002板垣 退助 三日月 に祈 る自由 民権 の志士 2003桂 小五郎 奔れ!憂 い顔 の剣士 2004- アーネスト・サトウ
女王 陛下 の外交 官 2005 佐久間 象山 誇 り高 きサムライ・テクノクラート 2006伊藤 博文 明治 日本 を創 った志士 2007
- 『
城下 町長 府 新編 歴史 散歩 』新 日本 教育 図書 2000 - 『
古川 薫 集 』(げんだい時代 小説 第 7巻 ) リブリオ出版 2000 - 『
異聞 関ヶ原 合戦 』文藝春秋 2000 - 『
秘 剣 「出撃 」』光文社 文庫 2001 - 『
花 も嵐 も女優 ・田中 絹代 の生涯 』文藝春秋 2002 のち文庫 - 『
宮本 武蔵 幻 談 二天 光芒 』光文社 文庫 2003 - 『
如是 画 文 橋 のむこうに見 えたもの』古川 薫 之 画 文集 刊行 委員 会 2004 - 『
惑星 が行 く久原 房之助 伝 』日経 BP社 2004 「夢 はるかなる」PHP文庫 - 『
海 潮 寺 境内 の仇 討 ち光文社 文庫 2004 - 『
翔 べ羽 白熊 鷲 筑紫平野 はわがふるさと』梓 書院 2005 - 『
私 の航海 日誌 North Africa~Japan : May 1996~July 1966』みなと山口合同新聞社 2005 - 『
望郷 奇 譚 』文藝春秋 2006(雲 道人 /田中 隆 /二村 定一 /ハヤフサヒデト) - 『わが
長州 砲 流離譚 』毎日新聞社 2006 - 『
斜陽 に立 つ』毎日新聞社 2008 「乃木 希典 と児玉 源太郎 斜陽 に立 つ」文春 文庫 2011 - 『
君 死 に給 ふことなかれ神風 特攻 龍虎 隊 』幻冬舎 2015 - 『
維新 の商人 語 り出 す白石 正一郎 日記 』毎日新聞 出版 2017
共著 編 ほか
[- 『
山口 県 人 』(日本 人国記 )新人物往来社 1973、「山口 県 謎 解 き散歩 」新 人物 文庫 2012 - 『
沖田 総司 剣 と愛 と死 』滝口 康彦 ・石沢 英太郎 共著 新人物往来社 1975 - 『
高杉 晋作 のすべて』(編 )新人物往来社 、1978、「高杉 晋作 その魅力 と生 き方 」新人物往来社 2010 - 『
山口 の伝説 日本 の伝説 35』松岡 利夫 共著 角川書店 1979 吉田 松陰 『留 魂 録 』(現代 語 訳注 )徳間書店 1990、改訂 版 ・講談社 学術 文庫 2002
森重 香代子 夫人
[- 『うらむらさき
森重 香代子 歌集 』コスモス叢書 石川書房 1982.8 - 『
二 生 森重 香代子 歌集 』コスモス叢書 柊 書房 2005.4 夫 との共著 に『周防 長門 はわがふるさと』創 元 社 1986.11
脚注
[- ^
文学 碑 (歌碑 ・詩碑 他 )|境内 紹介 |高杉 晋作 墓所 東 行 庵 - ^
西日本 新聞 2018年 5月 6日 福岡 朝刊 - ^
毎日新聞 2018年 5月 6日 西部 朝刊 - ^
火野 葦平 『中津 隊 』葦平 と河 伯 洞 の会 。巻末 の古川 薫 解説 「いま立 っている時代 」。福岡 市 総合 図書館 所蔵 - ^ 『オール
讀物 』文藝春秋 1991年 3月 号 、pp161-162 - ^
毎日新聞 2019年 7月 21日 西部 朝刊 日曜 カルチャー記事 - ^
読売新聞 2018年 5月 6日 西部 朝刊 、『芥川賞 ・直木賞 名鑑 』名鑑 社 ISBN 4-944221-00-2 - ^
西日本 新聞 1991年 1月 17日 福岡 朝刊 、毎日新聞 1991年 1月 17日 縮刷 版 、日本経済新聞 1991年 1月 17日 縮刷 版 - ^ 『オール
讀物 』文藝春秋 1991年 3月 号 P.32からP.42 - ^ “
星川 清司 さん、08年 に死去 直木賞 最年長 受賞 者 を変更 ”.日本経済新聞 (日本経済新聞社 ). (2010年 4月 9日 ) 2019年 6月 17日 閲覧 。 - ^
西日本 新聞 1993年 4月 5日 福岡 夕刊 - ^
西日本 新聞 2004年 9月 24日 福岡 夕刊 - ^ 2005
年 12月10日 毎日新聞 縮刷 版 、2005年 12月10日 日本経済新聞 縮刷 版 、2005年 12月10日 朝日新聞 縮刷 版 - ^ カワイ
出版 ISBN 978-4-7609-1230-8 - ^
読売新聞 2016年 3月 22日 西部 朝刊 、読売新聞 2016年 3月 26日 西部 朝刊 、西日本 新聞 2016年 3月 22日 福岡 朝刊 - ^ “
訃報 :古川 薫 さん92歳 =直木賞 作家 、「漂泊 者 のアリア」”.毎日新聞 (毎日新聞社 ). (2018年 5月 5日 ) 2018年 5月 5日 閲覧 。 - ^
読売新聞 2018年 5月 6日 西部 朝刊 - ^ 2018
年 8月 13日 首相 動静 :時事通信社 「時事 ドットコム」より。日本経済新聞 2018年 8月 14日 朝刊 - ^ “
下関 市 名誉 市民 :故 ・古川 薫 さんに夫人 に証書 など授与 /山口 ”.毎日新聞 (毎日新聞社 ). (2019年 3月 27日 ) 2019年 6月 17日 閲覧 。