可部線かべせん

可部線かべせん
あき亀山かめやま駅えきに停車ていしゃ中ちゅうの227系けい電車でんしゃ
基本きほん情報じょうほう
国くに	日本にっぽん
所在地しょざいち	広島ひろしま県けん
種類しゅるい	普通ふつう鉄道てつどう（在来ざいらい線せん・地方ちほう交通こうつう線せん）
起点きてん	横川よこがわ駅えき
終点しゅうてん	あき亀山かめやま駅えき
駅えき数すう	14駅えき
電報でんぽう略号りゃくごう	カヘセ
路線ろせん記号きごう
開業かいぎょう	1909年ねん12月19日にち
一部いちぶ廃止はいし	2003年ねん12月1日にち（可部かべ - 三段峡さんだんきょう間あいだ）
延伸えんしん	2017年ねん3月がつ4日にち（可部かべ - あき亀山かめやま間あいだ）
所有しょゆう者しゃ	西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう
運営うんえい者しゃ	西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう
使用しよう車両しゃりょう	使用しよう車両しゃりょうの節ふしを参照さんしょう
路線ろせん諸しょ元もと
路線ろせん距離きょり	15.6 km
軌間きかん	1,067 mm（狭軌きょうき）
複線ふくせん区間くかん	全線ぜんせん単線たんせん
電化でんか方式ほうしき	直流ちょくりゅう1,500 V　架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき
閉塞へいそく方式ほうしき	自動じどう閉塞へいそく式しき（可部かべ - あき亀山かめやま） 特殊とくしゅ自動じどう閉塞へいそく式しき（横川よこかわ - 可部かべ）
保安ほあん装置そうち	ATS-SW
最高さいこう速度そくど	65 km/h

可部線かべせん（かべせん）は、広島ひろしま県けん広島ひろしま市し西にし区くの横川よこがわ駅えきから同市どうし安佐北あさきた区くのあき亀山かめやま駅えきに至いたる西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）の鉄道てつどう路線ろせん（地方ちほう交通こうつう線せん）である。

概要がいよう

停車場ていしゃじょう・施設しせつ・接続せつぞく路線ろせん
凡例はんれい
山陽本線さんようほんせん 旧きゅう線せん -1928 0.0 JR-B03 横川よこがわ駅えき 山陽新幹線さんようしんかんせん→ 0.7* 松原まつばら駅えき -1928 山陽本線さんようほんせん 旧きゅう線せん -1962 太田おおた川がわ放水ほうすい路ろ 1.0* 三滝みたき駅えき (I) 1.1 JR-B04 三滝みたき駅えき (II) 安川やすかわ（現げん・太田おおた川がわ放水ほうすい路ろ） 1.8* 新庄しんじょう橋きょう駅えき -1943 2.6 2.3* JR-B05 安芸長束あきながつか駅えき 3.3 安芸あき山本やまもと駅えき -1943 3.9 JR-B06 下祇園しもぎおん駅えき 4.4 祇園ぎおん駅えき -1943 5.3 JR-B07 古市橋ふるいちばし駅えき 旧きゅう線せん -1929 安川やすかわ（現げん・廃はい川がわ） 5.9 古市ふるいち駅えき -1929 6.2 安やす駅えき -1935 6.5 JR-B08 大町おおまち駅えき アストラムライン 6.7 安やす駅えき 1935-1943 安川やすかわ 山陽自動車道さんようじどうしゃどう 7.3 JR-B09 緑井みどりい駅えき 8.0 JR-B10 七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき 8.9 七軒家しちけんや駅えき -1943 9.6 JR-B11 梅林うめばやし駅えき 10.9 中ちゅう八木やぎ駅えき -1943 11.2 JR-B12 上八木うばやぎ駅えき (II) 旧きゅう線せん -1953 11.6 上八木うばやぎ駅えき (I) 太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 353.7m 12.1 太田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ駅えき -1933 12.6 JR-B13 中島なかじま駅えき 14.0 JR-B14 可部かべ駅えき ↓2003年ねん廃止はいし後ご2017年ねん延伸えんしん区間くかん 14.8 JR-B15 河戸こうど帆待ほまち川かわ駅えき 15.3 河戸こうど駅えき -2003 15.6 JR-B16 あき亀山かめやま駅えき ↓2003年ねん廃止はいし区間くかん 17.7 今こん井田いだ駅えき 20.6 安芸あき亀山かめやま駅えき 広島ひろしま自動車じどうしゃ道どう 23.4 毛木けぎ駅えき 25.1 安芸飯室あきいむろ駅えき 27.5 布ぬの駅えき 29.6 小河内おかうち駅えき 第だい一いち太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 第だい二に太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 32.1 安野やすの駅えき 第だい三さん太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 第だい四よん太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 36.2 水内みずうち駅えき 第だい五ご太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 37.6 坪野つぼの駅えき 40.6 田之尻たのしり駅えき 第だい六ろく太田川おおたがわ橋梁きょうりょう 太田おおた川がわ 中国自動車道ちゅうごくじどうしゃどう 42.5 津浪つなみ駅えき 44.4 香こう草くさ駅えき 46.0 加計かけ駅えき 47.9 木坂きさか駅えき 50.0 殿賀とのが駅えき 52.0 上殿かみどの駅えき 54.1 筒賀つつが駅えき 筒賀つつがトンネル 1,018m 56.2 土居とい駅えき 57.3 戸河内とがうち駅えき 60.2 三段峡さんだんきょう駅えき ↓今福いまふく線せん（未成みせい線せん） 三段峡さんだんきょうトンネル 9,910m 橋山はしやま駅えき 芸北げいほく駅えき 芸北げいほくトンネル 7,597m 広島ひろしま県けん／島根しまね県けん 波佐はざ駅えき 徳田とくだ駅えき 徳田とくたトンネル 5,131m 旭あさひ町まち駅えき 御ご神かみ本ほん橋梁きょうりょう 77m 御ご神かみ本ほんトンネル 80m 寺てら廻まわり橋梁きょうりょう 80m 白しろ角かく橋梁きょうりょう 23m 丸原まるばらトンネル 120m 今福いまふく橋梁きょうりょう 下府川しもこうがわ ↙今福いまふく線せん（旧きゅう線せん） 下しも長屋ながやトンネル 1,633m 第だい六ろく今福いまふくトンネル 45m 第だい一いち下府川しもこうがわ橋梁きょうりょう 62m 下府川しもこうがわ ↖今福いまふく線せん（旧きゅう線せん） 第だい二に下府川しもこうがわ橋梁きょうりょう 下府川しもこうがわ ↙今福いまふく線せん（旧きゅう線せん） 佐野さのトンネル 4,045m 第だい五ご今福いまふくトンネル 45m 下佐野しもさの駅えき 第だい四よん今福いまふくトンネル 82m 第だい三さん今福いまふくトンネル 190m 第だい二に今福いまふくトンネル 57m 第だい一いち今福いまふくトンネル 288m 第だい一いち東岡ひがしおかトンネル 140m 第だい二に東岡ひがしおかトンネル 530m 第だい三さん東岡ひがしおかトンネル 310m 第だい四よん東岡ひがしおかトンネル 1,390m 第だい四よん有福ありふくトンネル 288m 第だい三さん有福ありふくトンネル 137m 有福ありふく駅えき 第だい二に有福ありふくトンネル 54m 第だい一いち有福ありふくトンネル 220m 高佐たかさ橋梁きょうりょう 150m 高こう佐川さがわ 第だい二に上府かみこうトンネル 365m 第だい一いち上府かみこうトンネル 35m 上府かみこう駅えき 黒川くろかわトンネル 475m 下府しもこう橋梁きょうりょう 断崖だんがい山やまトンネル 210m ↑未成みせい区間くかん ←下府しもこう駅えき / 浜田はまだ駅えき→ 山陰本線さんいんほんせん

「広島ひろしまシティネットワーク」に属ぞくす路線ろせんの一ひとつで、広島ひろしま市し中心ちゅうしん部ぶから太田おおた川がわ右岸うがんを北上ほくじょうし、安佐北あさきた区く・安佐南あさみなみ区くのニュータウンと市し中心ちゅうしん部ぶを結むすぶ都市とし近郊きんこう路線ろせんである。

1898年ねん（明治めいじ31年ねん）、広島ひろしま鉄道てつどうが広島ひろしま - 可部かべ間あいだを2フィート6インチ軌間きかんのトロッコ式しき軌間きかんで鉄道てつどう敷設ふせつを計画けいかく。1909年ねん（明治めいじ42年ねん）に大だい日本にっぽん軌道きどう広島ひろしま支社ししゃが軽便鉄道けいべんてつどう規格きかくで開業かいぎょうした。当時とうじは、小型こがたの蒸気じょうき機関きかん車しゃが立たてば頭あたまがつかえるような小型こがた客車きゃくしゃを引ひき、客きゃくが多おおければ起動きどうできずに皆みなで後押あとおしをするような貧弱ひんじゃくな輸送ゆそう機関きかんであり、馬車ばしゃ利用りよう者しゃに軽蔑けいべつされる状況じょうきょうであった。その後ご、改あらため軌や事業じぎょう者しゃの変更へんこうを経へて広浜ひろはま鉄道てつどうが運営うんえいしていた路線ろせんを、1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）に改正かいせい鉄道てつどう敷設ふせつ法ほう別表べっぴょう第だい94号ごうの予定よてい線せん「廣島ひろしま縣けん廣島ひろしま附近ふきんヨリ加計かけヲ經けいテ島根しまね縣けん濱田はまだ附近ふきんニ至いたりル鐵道てつどう」の一部いちぶとして国くにが買収ばいしゅうしたものであり、国有こくゆう化か時点じてんで既すでに電化でんか路線ろせんであった。1,067 mm軌間きかんに改あらため軌したときに横川よこがわ駅えき - 旧きゅう・三滝みたき駅えき間あいだの線路せんろ付つけ替かえが行おこなわれ、松原まつばら駅えきが廃止はいしされた。

太田おおた川がわ放水ほうすい路ろの建設けんせつに伴ともない、横川よこがわ駅えき - 安芸長束あきながつか駅えき間あいだの線路せんろ付づけ替がえを行おこない実じつキロが0.3 km延長えんちょう。三滝みたき駅えきが現在地げんざいちに移転いてんした。付つけ替がえに関かんして、横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだを廃止はいしし、芸備線げいびせん経由けいゆで下深川しもふかわ駅えきから可部かべ駅えきを結むすぶ連絡れんらく線せん案あんが1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）2月がつ3日にちの毎日新聞まいにちしんぶんに掲載けいさいされた。連絡れんらく線せん案あんの理由りゆうとして、陰陽連絡線いんようれんらくせん案あんが当時とうじは存在そんざいしていたこと。現げん路線ろせんへの付つけ替がえの費用ひよう見積みつもり約やく3億おく円えんより、芸備線げいびせん連絡れんらくの方ほうが約やく2億おく円えんと安やすかったこと。当時とうじの横川よこがわ駅えきの構造こうぞう上じょう広島ひろしま駅えきへの乗のり入いれが出来できなかったこと。さらには、1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）頃ごろの乗客じょうきゃく率りつが97パーセントを超こえていたのに対たいし、1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）には54パーセントに落おち込こみ、さらには広島ひろしま県庁けんちょう移転いてんでさらに落おち込こむことが予想よそうされたためだが、実現じつげんしていない。

かつては可部かべ駅えきから太田川おおたがわ沿ぞいにさらに北上ほくじょうし、景勝けいしょう地ちである三段峡さんだんきょうそばの三段峡さんだんきょう駅えきまでの非ひ電化でんか区間くかんが存在そんざいした（1969年ねん〈昭和しょうわ44年ねん〉開通かいつう）。また日本鉄道建設公団にほんてつどうけんせつこうだんにより、三段峡さんだんきょう駅えきよりさらに北上ほくじょうし島根しまね県けん浜田はまだ市しを目指めざして陰陽いんよう連絡れんらく路線ろせんである「今福いまふく線せん」としての建設けんせつが進すすめられたが、非ひ電化でんか区間くかんは三段峡さんだんきょうまでの開通かいつう以前いぜんからいわゆる赤字あかじ83線せんに挙あげられるなど経営けいえい状態じょうたいが芳かんばしくなく、1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）の国鉄こくてつ再建さいけん法ほうの施行しこうにより今福いまふく線せんの工事こうじは中止ちゅうしされた。1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）の国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい化かでJR西日本にしにほんの路線ろせんとなった後のち、2003年ねん（平成へいせい15年ねん）12月1日にちに可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだが廃止はいしされた（詳細しょうさいは後述こうじゅつ）。なお同どう区間くかん内ないには、1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）の布ぬの駅えき - 加計かけ駅えき開業かいぎょうにより国鉄こくてつ路線ろせん延長えんちょうが2万まんkmに達たっした地点ちてん（坪野つぼの駅えき - 田之尻たのしり駅えき間あいだ。坪野つぼの寄より500 m）が含ふくまれており、位置いちを示しめす記念きねん碑ひだけが取とり残のこされることとなった。

一方いっぽう、可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだは2003年ねんに一旦いったん廃止はいしされた区間くかんの一部いちぶであるが、廃止はいし前まえから電化でんかの要望ようぼうのあった区間くかんであり、2017年ねん（平成へいせい29年ねん）3月がつ4日にちに電化でんかの上うえで再さい開業かいぎょうした区間くかんである（詳細しょうさいは後述こうじゅつ）。

全ぜん区間くかんが広島ひろしま支社ししゃの管轄かんかつであり、IC乗車じょうしゃカード「ICOCA」エリアに含ふくまれているとともに、全ぜん駅えきがJRの旅客りょかく営業えいぎょう規則きそくにおける特定とくてい都区とく市内しない制度せいどの「広島ひろしま市内しない」の駅えきである。

2014年ねん（平成へいせい26年ねん）からラインカラーには「太田川おおたがわ沿ぞいを運行うんこうし、名水めいすい百ひゃく選せんに選えらばれた澄すんだ川かわの水みずのイメージ」として青あお（■）が、路線ろせん記号きごうは B が選定せんていされている。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）度どの輸送ゆそう密度みつどは約やく18,635人にん、2014年ねん（平成へいせい26年ねん）度どは19,021人にんに増加ぞうかしている（「利用りよう状じょう況きょう」節ふしの「平均へいきん通過つうか人員じんいん」も参照さんしょう）。2020年ねん（令れい和わ2年ねん）度ど時点じてんでは14,454人にんとなっているものの、2020年ねん（令れい和わ2年ねん）5月がつ7日にちに一部いちぶ区間くかんを廃止はいしして全線ぜんせんの輸送ゆそう密度みつどが1万まん人にんを超こえた札沼線さっしょうせんとともに輸送ゆそう密度みつどが1万まん人にんを超こえる地方ちほう交通こうつう線せんでもある。

可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだの開業かいぎょう後ご、可部線かべせんの混雑こんざつ率りつは年々ねんねん上昇じょうしょう傾向けいこうにあり、2017年度ねんどの混雑こんざつ率りつが110%であったものが2020年度ねんどに続つづき2021年度ねんどには132%と、コロナ禍かにあってもなお混雑こんざつが激はげしくなっている。

• 
  太田おおた川がわを渡わたる、かつての可部線かべせんの主力しゅりょく車両しゃりょう105系けい
• 
  現在げんざいでは廃はい線せん区間くかん内ないとなった旧きゅう国鉄こくてつ2万まんkm標しるべ
  （坪野つぼの駅えき - 田之尻たのしり駅えき間あいだ）

路線ろせんデータ

営業えいぎょう中ちゅうの区間くかん

※輸送ゆそう量りょう等とうのデータは横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの数値すうち。

• 管轄かんかつ（事業じぎょう種別しゅべつ）：西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（第だい一種いっしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ）
• 路線ろせん距離きょり（営業えいぎょうキロ）：15.6 km
• 軌間きかん：1,067 mm
• 駅えき数すう：14（起おこり終点しゅうてん駅えき含ふくむ）
  • 可部線かべせん所属しょぞく駅えきに限定げんていした場合ばあい、山陽本線さんようほんせん所属しょぞくの横川よこがわ駅えきが除外じょがいされ、13駅えきとなる。
• 複線ふくせん区間くかん：なし（全線ぜんせん単線たんせん）
• 電化でんか区間くかん：全線ぜんせん（直流ちょくりゅう1,500 V）
• 閉塞へいそく方式ほうしき：
  • 自動じどう閉塞へいそく式しき（可部かべ - あき亀山かめやま）
  • 特殊とくしゅ自動じどう閉塞へいそく式しき（横川よこかわ - 可部かべ）
• 最高さいこう速度そくど
  • 横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだ：65 km/h
  • 可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだ：45 km/h
• 運転うんてん指令しれい所しょ：広島ひろしま総合そうごう指令しれい所しょ

廃止はいし区間くかん

可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだに相当そうとうする区間くかんを含ふくむ。

• 管轄かんかつ（事業じぎょう種別しゅべつ）：西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（第だい一種いっしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ）
• 路線ろせん距離きょり（営業えいぎょうキロ）：46.2 km
• 軌間きかん：1,067 mm
• 駅えき数すう：21（可部かべ駅えきを除のぞく）
• 複線ふくせん区間くかん：なし（全線ぜんせん単線たんせん）
• 電化でんか区間くかん：なし（全線ぜんせん非ひ電化でんか）
• 閉塞へいそく方式ほうしき：
  • 可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだ：特殊とくしゅ自動じどう閉塞へいそく式しき
  • 加計かけ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ：スタフ閉塞へいそく式しき（1992年ねん3月がつまでは単線たんせん自動じどう閉塞へいそく式しき）

運行うんこう形態けいたい

1991年ねん以降いこうは可部かべ駅えき以南いなんで運行うんこうされる全ぜん列車れっしゃが横川よこがわ駅えきを越こえて山陽本線さんようほんせんに乗のり入いれて広島ひろしま駅えき発着はっちゃくで運行うんこうされており、一部いちぶの列車れっしゃはさらに広島ひろしま駅えきを越こえて呉線くれせん方面ほうめんへ乗のり入いれている。2019年ねんのダイヤ改正かいせいで、山陽本線さんようほんせん西条さいじょう方面ほうめんへの直通ちょくつう運転うんてんは廃止はいしされ、さらに山陽本線さんようほんせん西条さいじょう方面ほうめんからの直通ちょくつう列車れっしゃも2022年ねんのダイヤ改正かいせいで廃止はいしされた。2009年ねん3月がつ以前いぜんと2017年ねん3月がつ - 2018年ねん3月がつには岡山おかやま駅えき直通ちょくつう列車れっしゃも運転うんてんされていた。全ぜん区間くかんを通とおして運転うんてんする列車れっしゃのほか、平日へいじつ朝あさラッシュ時じには緑井みどりい駅えきまたは梅林うめばやし駅えき折おり返かえし、日にち中ちゅうと平日へいじつの夜間やかんは緑井みどりい駅えき折おり返かえしの区間くかん列車れっしゃが多おおく設定せっていされている。電化でんか区間くかんの区間くかん列車れっしゃはかつては古市橋ふるいちばし駅えきまでの運行うんこうであったが、1994年ねんの大町おおまち駅えき開業かいぎょうに伴ともない緑井みどりい駅えきに行いき違ちがい施設しせつが新設しんせつされたことにより緑井みどりい駅えきまで延長えんちょうされた。1996年ねん9月がつ2日にちには、朝あさの一部いちぶ列車れっしゃがさらに梅林うめばやし駅えきまで延長えんちょうされた。

日にち中ちゅうは1時じ間あいだに広島ひろしま駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだで3本ほん（20分ふん間隔かんかく）、緑井みどりい駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだで2本ほん（20分ふん間隔かんかく、40分ふん間隔かんかくが交互こうご）運行うんこうされている。1日にちの運転うんてん本数ほんすうは横川よこがわ駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだが平日へいじつ上下じょうげ150本ほん、土ど休日きゅうじつ上下じょうげ118本ほん。緑井みどりい駅えき - 梅林うめばやし駅えき間あいだが平日へいじつ上下じょうげ88本ほん、土ど休日きゅうじつ上下じょうげ86本ほん。梅林うめばやし駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだが全日ぜんじつ上下じょうげ82本ほんとなっている。全ぜん列車れっしゃに車掌しゃしょうが乗務じょうむしており、ワンマン運転うんてんは行おこなわれていない。

全ぜん列車れっしゃが線せん内ないの各駅かくえきに停車ていしゃする普通ふつう列車れっしゃとして運行うんこうされるが、直通ちょくつう先さきの呉線くれせん内ないのみ快速かいそく運転うんてん（可部線かべせん内ないは各駅かくえきに停車ていしゃ）となる列車れっしゃが存在そんざいする。2004年ねん10月がつ16日にちのダイヤ改正かいせいより、可部線かべせん内ないで快速かいそく運転うんてんを行おこなう快速かいそく「通勤つうきんライナー」が夕ゆうラッシュ時じに下くだり広島ひろしま発はつ可部かべ行いきのみ運転うんてんされていた。停車駅ていしゃえきは、広島ひろしま駅えき、横川よこがわ駅えき、安芸長束あきながつか駅えき、下祇園しもぎおん駅えき、大町おおまち駅えき、 緑井みどりい駅えき、可部かべ駅えきで、全線ぜんせん単線たんせんかつ追おい越こしが出来できる駅えきが存在そんざいせず、普通ふつう列車れっしゃを追おい抜ぬくこともなかった。2012年ねん3月がつ17日にちのダイヤ改正かいせいをもって緑井みどりい止どまりの普通ふつう列車れっしゃを増発ぞうはつする形かたちで廃止はいしされた。2019年ねん3月がつ16日にち改正かいせい以前いぜんは山陽本線さんようほんせん内ないのみ快速かいそく運転うんてんする列車れっしゃも存在そんざいした。

元々もともとは横川よこがわ駅えきを起点きてんとする私鉄してつだったこともあり、かつては横川よこがわ駅えきを起点きてんに運転うんてんされ、電でん留とめ線せんも横川よこがわ駅えきにあった。後のちに駅えき移転いてん・山陽本線さんようほんせん電化でんかなどで一部いちぶの列車れっしゃが広島ひろしま駅えきに乗のり入いれるようになり、さらに1991年ねん3月がつ16日にちから全ぜん列車れっしゃが広島ひろしま駅えきに乗のり入いれるようになった。1987年ねん4月がつ1日にち時点じてんでは、可部かべ発はつの一番いちばん列車れっしゃは5時じ台だい、広島ひろしま発はつの終電しゅうでんは22時じ過すぎで早はやかった。横川よこがわ駅えきの電でん留とめ線せんは留置りゅうちする電車でんしゃが廃止はいしされた後のちもしばらく存在そんざいしていたが、後のちに撤去てっきょされ、中国ちゅうごくジェイアールバスの停泊ていはく基地きちと、マンションになっている。

車両しゃりょうの夜間やかん滞とどこお泊はくはあき亀山かめやま駅えきのみで行おこなっている。2017年ねん3月がつ4日にちの延伸えんしんで、それまでの可部かべ駅えき発着はっちゃくの列車れっしゃはあき亀山かめやま駅えき発着はっちゃくに統一とういつされた。

貨物かもつ列車れっしゃの運行うんこうは1984年ねんに廃止はいしされ、現在げんざいは旅客りょかくのみを扱あつかっている。末期まっきの貨物かもつ営業えいぎょうは電化でんか区間くかん（可部かべ駅えき以南いなん）のみであったが、貨物かもつ列車れっしゃはディーゼル機関きかん車しゃ（無煙むえん化か前まえは蒸気じょうき機関きかん車しゃ）が牽引けんいんしていた。

ドアカット

かつては七軒茶屋しちけんぢゃや駅えきと上八木うばやぎ駅えきのホームが3両りょう編成へんせいまでしか対応たいおうしておらず、4両りょう編成へんせい列車れっしゃは長ながらくこの2駅えきで広島ひろしま側がわの1両りょうのドアカットを行おこない、残のこり3両りょうのみドアを開閉かいへいしていた。

しかし、車掌しゃしょうの取とり扱あつかい不注意ふちゅういによる、誤あやまって七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき・上八木うばやぎ駅えきで4両りょう目めもドアを開あけてしまう事故じこを防止ぼうしするために、2005年ねん10月1日にちのダイヤ改正かいせいから七なな軒けん茶屋ちゃや駅えき - 可部かべ駅えき間あいだのすべての駅えきで広島ひろしま側がわの1両りょうのドアカットを行おこなうようになった。ところが、2007年ねん9月がつ7日にちに七なな軒けん茶屋ちゃや駅えきにおいて車掌しゃしょうのミスにより、4両りょう編成へんせいの全ぜん車両しゃりょうのドアを開ひらけ扉とびらする事故じこが発生はっせいした。JR西日本にしにほんは安全あんぜん対策たいさくとして、両りょう駅えきとも4両りょう編成へんせい対応たいおう工事こうじをすることを発表はっぴょうし、2008年ねん3月15日にちのダイヤ改正かいせいから七なな軒けん茶屋ちゃや駅えきは南みなみに移設いせつされた新しんホームとなり、また上八木うばやぎ駅えきもホームが延伸えんしんされ、全ぜん駅えきが4両りょう編成へんせい対応たいおうとなり、可部線かべせんにおけるドアカットは解消かいしょうされた。

使用しよう車両しゃりょう

現存げんそんする区間くかんは全ぜん列車れっしゃが電車でんしゃで運行うんこうされている。

2003年ねんに廃止はいしされた可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだについては全線ぜんせん非ひ電化でんかであったため、廃止はいし直前ちょくぜんの時点じてんでは全ぜん列車れっしゃが気動車きどうしゃで運行うんこうされていた。かつては電化でんか区間くかん内ないも気動車きどうしゃによる運用うんようがあったが、同どう区間くかんの廃止はいしと同時どうじに消滅しょうめつした。また、広島ひろしま駅えきから芸備線げいびせんに直通ちょくつうする気動車きどうしゃ列車れっしゃや、非ひ電化でんか区間くかんで運転うんてんされる客車きゃくしゃ列車れっしゃも一時期いちじき存在そんざいしていた。

現在げんざいの使用しよう車両しゃりょう

下関しものせき総合そうごう車両しゃりょう所しょ広島ひろしま支所ししょに所属しょぞくする電車でんしゃが使用しようされている。

227系けい

2015年ねん10月がつ3日にちから10本ほんの列車れっしゃで運用うんようが開始かいしされた。2016年ねん3月がつ26日にちのダイヤ改正かいせいで追加ついか導入どうにゅうされ、2019年ねん3月がつ16日にちのダイヤ改正かいせいでは105系けい、113系けいおよび115系けいを完全かんぜんに置おき換かえた。2両りょう編成へんせいまたは4両りょう編成へんせいで運用うんようされている。

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  227系けい

過去かこの使用しよう車両しゃりょう

蒸気じょうき機関きかん車しゃ

1936年ねん10月がつ13日にちに可部かべ駅えき - 安芸飯室あきいむろ駅えき間あいだが開通かいつうすると可部かべに機関きかん車しゃ駐ちゅう泊はく所しょが設置せっちされ230形かたち（244・260）が常駐じょうちゅうし、客車きゃくしゃをひいていた。1946年ねんころよりC11形かたちにかわったが1971年ねん3月がつ25日にちに無煙むえん化かされ、ディーゼル機関きかん車しゃに置おき換かえられた。

ディーゼル機関きかん車しゃ

無煙むえん化か以降いこうは電化でんか区間くかんも含ふくめ全線ぜんせんでDE10形かたちが貨物かもつ列車れっしゃや客車きゃくしゃ列車れっしゃの牽引けんいんを担当たんとうした。その後ご、貨物かもつ列車れっしゃの廃止はいしや客車きゃくしゃ列車れっしゃの気動車きどうしゃ化かに伴ともない、機関きかん車しゃ牽引けんいん列車れっしゃの定期ていき運行うんこうは消滅しょうめつしたが、保線ほせん用ようの工事こうじ列車れっしゃの牽引けんいんなどのため、臨時りんじに運行うんこうすることがある。

電車でんしゃ

広浜ひろはま鉄道てつどう時代じだいの車両しゃりょうについては「広浜ひろはま鉄道てつどうの電車でんしゃ」を参照さんしょう

• モハ90形かたち・モハ91形かたち・モハニ92形かたち：広浜ひろはま鉄道てつどうから継承けいしょうされた社しゃ形がた半はん鋼こう製せい車しゃ。原爆げんばくによりモハ90形かたち3両りょう以外いがいは焼失しょうしつし廃車はいしゃ。残のこったモハ90形かたち3両りょうは1953年ねんに30系けい・31系けい・50系けいに置おき換かえられ廃車はいしゃ。
• 社しゃ形がた：各地かくちの買収ばいしゅう電化でんか私鉄してつを国有こくゆう化かした際さいに承継しょうけいした車両しゃりょう。1950年代ねんだいまで使用しようされた。
• モハ1形かたち・クハ6形かたち：国有こくゆう化か後ごに転入てんにゅうした省しょう形がた木造もくぞう車しゃ。30系けい・31系けい・50系けいに置おき換かえられた。
• 30系けい・31系けい・50系けい：社しゃ形がた・省しょう形がた木造もくぞう車しゃの代替だいたいとして転入てんにゅう。1976年ねんに72系けいに置おき換かえられ廃車はいしゃ。
• 72系けい：1976年ねんに30系けい・31系けい・50系けいの代替だいたいとして転入てんにゅう。1984年ねん10月がつ31日にちに105系けいに置おき換かえられ引退いんたい・廃車はいしゃ。
• 103系けい：1993年ねん転入てんにゅう。ラッシュ時じを中心ちゅうしんに運用うんようされており、広島ひろしま駅えきから呉線くれせんや山陽さんよう本線ほんせんに乗のり入いれる列車れっしゃもあった他ほか、岡山おかやま電車でんしゃ区く所属しょぞくの103系けいも乗のり入いれていた。2011年ねん3月がつのダイヤ改正かいせいで定期ていき運用うんようが消滅しょうめつ。
• 105系けい：1984年ねん5月がつ26日にちに72系けいの置おき換かえ用ようとして営業えいぎょう運転うんてんに投入とうにゅう。2019年ねん3月がつ16日にちのダイヤ改正かいせいで227系けいに置おき換かえられた。
• クモハ123形かたち：1987年ねんに改造かいぞう落成らくせいと同時どうじに投入とうにゅう。1993年ねんに宇部うべ電車でんしゃ区く（宇部線うべせん・小野田線おのだせん）に転属てんぞく。
• 113系けい：2019年ねん3月がつ16日にちのダイヤ改正かいせいで227系けいに置おき換かえられた。
• 115系けい：2019年ねん3月がつ16日にちのダイヤ改正かいせいで227系けいに置おき換かえられた。

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  モハ90形がた（熊本くまもと電気でんき鉄道てつどうに譲渡じょうと後ご）
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  クモハ11形かたち
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  72系けい
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  103系けい（岡山おかやま電車でんしゃ区くに転出てんしゅつ後ご）
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  105系けい
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  クモハ123形がた（宇部うべ電車でんしゃ区くに転出てんしゅつ後ご）
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  113系けい
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  115系けい

気動車きどうしゃ

• キハ17形かたち
• キハ20形かたち
• キハ26形かたち
• キハ23・45形かたち
• キハ30形かたち
• キハ40形かたち・キハ47形かたち：2003年ねんまで定期ていき列車れっしゃに使用しよう。
• キハ58系けい：2003年ねんまで使用しよう。秋あきの三段峡さんだんきょう観光かんこうシーズン時じの臨時りんじ快速かいそくとして入線にゅうせんしていたほか、臨時りんじ快速かいそくの運転うんてん日び前日ぜんじつには広島ひろしま運転うんてん所しょからの送おくり込こみとして昼間ひるまの気動車きどうしゃ運用うんように増結ぞうけつすることもあった。また、わんぱく列車れっしゃでも当とう系列けいれつが使用しようされていた。その他た、軌道きどうの検けん測はかのため軌道きどう検けん測はか車くるまを増結ぞうけつして入線にゅうせんする際さいに駆動くどう力りょく確保かくほのため、臨時りんじにキハ58が増結ぞうけつしていた。

• 
  今こん井田いだ駅えきに停車ていしゃ中ちゅうのキハ40形かたち
• 
  広島ひろしま色しょく時代じだいのキハ58系けい

客車きゃくしゃ

• オハ35系けい
• スハ43系けい

歴史れきし

国有こくゆう化か以前いぜん

大だい日本にっぽん軌道きどう
(1909-1919)

可部かべ軌道きどう
(1919-1926)

広島ひろしま電気でんき
(1926-1931)

• 1909年ねん（明治めいじ42年ねん）12月19日にち：大だい日本にっぽん軌道きどう広島ひろしま支社ししゃ線せん 横川よこかわ停留ていりゅう場じょう - 祇園ぎおん停留ていりゅう場じょう間あいだが開業かいぎょう。軌間きかん762mm非ひ電化でんかで、軌道きどう法ほうに基もとづく軌道きどう線せん。横川よこかわ停留ていりゅう場じょう・松原まつばら停留ていりゅう場じょう・新庄しんじょう橋きょう停留ていりゅう場じょう・長束ながつか停留ていりゅう場じょう（初代しょだい・後ごの安芸あき山本やまもと駅えき）・祇園ぎおん停留ていりゅう場じょうが開業かいぎょう。
• 1910年ねん（明治めいじ43年ねん）11月19日にち：祇園ぎおん停留ていりゅう場じょう - 古市橋ふるいちばし駅えき間あいだが延伸えんしん開業かいぎょう。古市橋ふるいちばし駅えきが開業かいぎょう。
  • 12月25日にち：古市橋ふるいちばし駅えき - 太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょう間あいだが延伸えんしん開業かいぎょう。古市ふるいち停留ていりゅう場じょう・緑井みどりい駅えき・七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき・梅林うめばやし駅えき・太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょう（現在げんざいの上八木うばやぎ駅えき）が開業かいぎょう。
• 1911年ねん（明治めいじ44年ねん）6月12日にち：太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょう - 可部かべ駅えき間あいだが延伸えんしん開業かいぎょう。中島なかじま停留ていりゅう場じょう（現在げんざいの中島なかじま駅えき）・可部かべ駅えき（後のちに可部かべ町まち駅えきに改称かいしょう）が開業かいぎょう。
• 1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）
  • 5月がつ頃ごろ：下祇園しもぎおん駅えきが開業かいぎょう。
  • 6月がつ頃ごろ：八木はちぼく停留ていりゅう場じょう（後ごの中ちゅう八木やぎ駅えき）が開業かいぎょう。
• 1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）3月11日にち：可部かべ軌道きどうへ譲渡じょうと。
• 1926年ねん（大正たいしょう15年ねん）5月1日にち：広島ひろしま電気でんきに合併がっぺい。
• 1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）11月9日にち：横川よこかわ停留ていりゅう場じょう - 古市橋ふるいちばし駅えき間あいだ改あらため軌（→1,067 mm）・電化でんか（直流ちょくりゅう600 V）、横川よこかわ停留ていりゅう場じょう - 長束ながつか停留ていりゅう場じょう間あいだが経路けいろ変更へんこう。古市橋ふるいちばし駅えき - 可部かべ駅えき間あいだを運休うんきゅうしてバス代行だいこう輸送ゆそう。松原まつばら停留ていりゅう場じょうが廃止はいし。大師だいし停留ていりゅう場じょう（現在げんざいの安芸長束あきながつか駅えき）が開業かいぎょう。
• 1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）
  • 8月がつ10日とおか：古市橋ふるいちばし駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだの経路けいろが変更へんこうされて改あらため軌・電化でんか。緑井みどりい駅えき - 七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき間あいだが改あらため軌・電化でんか。旧きゅう線上せんじょうの古市ふるいち停留ていりゅう場じょうが廃止はいし。新しん線上せんじょうに安やす停留ていりゅう場じょうが開業かいぎょう。
  • 11月25日にち：七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき - 太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょう間あいだが改あらため軌・電化でんか。
  • 12月2日にち 太田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ停留ていりゅう場じょう開業かいぎょう。太田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ停留ていりゅう場じょう - 可部かべ駅えき間あいだが改あらため軌・電化でんか。
• 1930年ねん（昭和しょうわ5年ねん）
  • 1月がつ1日にち：太田川おおたがわ橋きょう完成かんせいにより、太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょう - 太田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ停留ていりゅう場じょう間あいだが改あらため軌・電化でんか。これにより全線ぜんせんの改あらため軌・電化でんかが完成かんせい。
  • 10月がつ頃ごろ：大芝公園おおしばこうえん口こう停留ていりゅう場じょう（現在げんざいの三滝みたき駅えき・松原まつばら停留ていりゅう場じょうの代替だいたい）が開業かいぎょう。

広浜ひろはま鉄道てつどう

種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち	日本にっぽん 広島ひろしま県けん広島ひろしま市し小町こまち33番地ばんち
設立せつりつ	1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）7月がつ1日にち
業種ぎょうしゅ	鉄てつ軌道きどう業ぎょう
事業じぎょう内容ないよう	旅客りょかく鉄道てつどう事業じぎょう、自動車じどうしゃ運輸うんゆ業ぎょう、船舶せんぱく業ぎょう
代表だいひょう者しゃ	社長しゃちょう 熊ぐま己おのれ義憲よしのり
資本しほん金きん	900,000円えん（払込はらいこみ額がく）
特記とっき事項じこう：上記じょうきデータは1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）4月がつ1日にち現在げんざい。

• 1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）7月がつ1日にち：広浜ひろはま鉄道てつどうへ譲渡じょうと（広島ひろしま電気でんきの全額ぜんがく出資しゅっし）。
• 1933年ねん（昭和しょうわ8年ねん）
  • 4月がつ20日はつか：横川よこかわ停留ていりゅう場じょうが駅えきに変更へんこうされ横川よこがわ町まち駅えきに改称かいしょう。可部かべ町まち駅えきが広浜ひろはま可部かべ駅えきに改称かいしょう。
  • 4月がつ21日にち：大師だいし停留ていりゅう場じょうから長束ながつか停留ていりゅう場じょう（2代目だいめ）への改称かいしょう、長束ながつか停留ていりゅう場じょうから山本やまもと停留ていりゅう場じょうへの改称かいしょうが承認しょうにん。
  • 7月がつ20日はつか：太田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ停留ていりゅう場じょうの廃止はいしが承認しょうにん。
• 1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）
  • 4月がつ30日にち：七なな軒けん屋や停留ていりゅう場じょうが開業かいぎょう。
  • 12月1日にち：地方ちほう鉄道てつどう法ほうに基もとづく鉄道てつどうに変更へんこう (13.8 km)。大芝公園おおしばこうえん口こう停留ていりゅう場じょうが駅えきに変更へんこう。緑井みどりい駅えきが停留ていりゅう場じょうに変更へんこう。
  • 安やす停留ていりゅう場じょうが0.5 km緑井みどりい方向ほうこう（北側きたがわ）に移転いてん。

国鉄こくてつ時代じだい

• 1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）
  • 9月1日にち：横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだ買収ばいしゅう・国有こくゆう化か、可部線かべせんとなる。全線ぜんせんで改あらためキロ (-0.1km)。
    • 停留ていりゅう場じょうはすべて駅えきに変更へんこう。横川よこがわ町まち駅えきは山陽本線さんようほんせん横川よこがわ駅えきに統合とうごう廃止はいし。
    • 大芝公園おおしばこうえん口こう駅えきが三滝みたき駅えきに、長束ながつか停留ていりゅう場じょうが安芸長束あきながつか駅えきに、山本やまもと停留ていりゅう場じょうが安芸あき山本やまもと駅えきに、八木はちぼく停留ていりゅう場じょうが中ちゅう八木やぎ駅えきに、太田川おおたがわ橋きょう停留ていりゅう場じょうが上八木うばやぎ駅えきに、中島なかじま停留ていりゅう場じょうが安芸あき中島なかじま駅えきに、広浜ひろはま可部かべ駅えきが可部かべ駅えきに改称かいしょう。
  • 10月13日にち：可部かべ駅えき - 安芸飯室あきいむろ駅えき間あいだ (11.1 km) が旅客りょかく線せんとして延伸えんしん開業かいぎょう（以後いごの開通かいつう区間くかんは非ひ電化でんか）。安芸あき亀山かめやま駅えき・安芸飯室あきいむろ駅えきが開業かいぎょう。
• 1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）10月1日にち：新庄しんじょう橋きょう駅えき・安芸あき山本やまもと駅えき・祇園ぎおん駅えき・安やす駅えき・七なな軒けん屋や駅えき・中ちゅう八木やぎ駅えき・安芸あき中島なかじま駅えきが休止きゅうし。
• 1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）8月がつ15日にち：安芸飯室あきいむろ駅えき - 布ぬの駅えき間あいだ (2.4 km) が延伸えんしん開業かいぎょう。布ぬの駅えきが開業かいぎょう。可部かべ駅えき - 布ぬの駅えき間あいだで貨物かもつ営業えいぎょう開始かいし。
• 1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）10月がつ1日にち：架線かせん電圧でんあつが750 Vに昇圧しょうあつ。
• 1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん）11月1日にち：上八木うばやぎ駅えきが移転いてん。
• 1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）3月30日にち：布ぬの駅えき - 加計かけ駅えき間あいだ (18.5 km) が延伸えんしん開業かいぎょう。坪野つぼの駅えき - 田之尻たのしり駅えき間あいだで国鉄こくてつ路線ろせん延長えんちょうが2万まんkmに達たっする。小河内おかうち駅えき・安野やすの駅えき・水内みずうち駅えき・坪野つぼの駅えき・津浪つなみ駅えき・加計かけ駅えきが開業かいぎょう。
• 1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）
  • 6月1日にち：休止きゅうし中ちゅうの安芸あき中島なかじま駅えきが中島なかじま駅えきに改称かいしょうし営業えいぎょう再開さいかい。
  • 11月19日にち：河戸こうど仮かり乗降じょうこう場じょう・今こん井田いだ仮かり乗降じょうこう場じょう・東毛とうげ木き仮かり乗降じょうこう場じょう・田たノ尻しり仮かり乗降じょうこう場じょうが開業かいぎょう。
  • 12月20日にち：河戸こうど仮かり乗降じょうこう場じょうが河戸こうど駅えきに、今こん井田いだ仮かり乗降じょうこう場じょうが今こん井田いだ駅えきに、東毛とうげ木き仮かり乗降じょうこう場じょうが毛木けぎ駅えきに、田たノ尻しり仮かり乗降じょうこう場じょうが筒賀つつが駅えきに改称かいしょう。
• 1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）
  • 4月がつ23日にち：架線かせん電圧でんあつを1,500 Vに昇圧しょうあつ。
  • 10月1日にち：横川よこがわ駅えき - 安芸長束あきながつか駅えき間あいだの線路せんろ付つけ替かえに伴ともない改あらためキロ (+0.3 km)。太田おおた川がわ放水ほうすい路ろ建設けんせつのため、横川よこがわ駅えき可部線かべせんホーム、三滝みたき駅えきが移転いてん。
  • 12月1日にち：気動車きどうしゃによる広島ひろしま駅えきへの直通ちょくつう運転うんてんを開始かいし
• 1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）2月がつ1日にち：香こう草くさ駅えきが開業かいぎょう。
• 1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）9月4日にち：可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだ (32.0 km) が「赤字あかじ83線せん」に挙あげられ廃止はいし勧告かんこくを受うける。
• 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）
  • 7月がつ1日にち：筒賀つつが駅えきが田之尻たのしり駅えきに改称かいしょう。
  • 7月がつ27日にち：加計かけ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ (14.2 km) が延伸えんしん開業かいぎょう。この区間くかんは「本郷ほんごう線せん」として建設けんせつされていた区間くかんである。加計かけ駅えき - 戸河内とがうち駅えき間あいだで貨物かもつ営業えいぎょう開始かいし。木坂きさか駅えき・殿賀とのが駅えき・上殿かみどの駅えき・筒賀つつが駅えき・土居とい駅えき・戸河内とがうち駅えき・三段峡さんだんきょう駅えきが開業かいぎょう。
• 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）：三段峡さんだんきょう駅えき - 浜田はまだ駅えき間あいだの建設けんせつ工事こうじに着手ちゃくしゅ。
• 1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）10月がつ1日にち：可部かべ駅えき - 戸河内とがうち駅えき間あいだの貨物かもつ営業えいぎょう廃止はいし。同時どうじに可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだに1往復おうふく残のこっていた客車きゃくしゃ列車れっしゃも気動車きどうしゃ化かされる。
• 1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）：国鉄こくてつ再建さいけん法ほうにより今福いまふく線せんの工事こうじが中止ちゅうし。
• 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）
  • 1月がつ1日にち：横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの貨物かもつ営業えいぎょう廃止はいしにより全線ぜんせんの貨物かもつ営業えいぎょう廃止はいし。
  • 2月がつ1日にち：全線ぜんせんの手荷物てにもつ営業えいぎょう（チッキ）廃止はいし。
• 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）3月27日にち - 横川よこがわ駅えき - 古市橋ふるいちばし駅えき間あいだで「当分とうぶんの間あいだ」平日へいじつ・土曜日どようびに列車れっしゃを増発ぞうはつ。

JR発足ほっそく後ご

• 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）
  • 4月がつ1日にち：国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい化かにより西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどうが承継しょうけい。
  • 6月15日にち：横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの日にち中ちゅう1時じ間あいだの運転うんてん本数ほんすうを2本ほんから3本ほんに増発ぞうはつ。古市橋ふるいちばし駅えき折おり返かえしの一部いちぶを可部かべ駅えきまで延長えんちょう。広島ひろしま発はつ終電しゅうでんを23時じ台だいに繰くり下さげ。
• 1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）3月がつ13日にち：水曜日すいようびの一部いちぶ列車れっしゃの運転うんてん休止きゅうしが廃止はいし。
• 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）3月11日にち：可部かべ線せんから呉くれ線せんへ乗のり入いれる列車れっしゃの運転うんてん開始かいし。
• 1991年ねん（平成へいせい3年ねん）
  • 3月16日にち：可部かべ駅えき以南いなんの全ぜん列車れっしゃが広島ひろしま駅えきに乗のり入いれ。
  • 4月がつ1日にち：横川よこがわ駅えき構内こうないを除のぞいて広島ひろしま支社ししゃの管轄かんかつから可部かべ鉄道てつどう部ぶの直轄ちょっかつに変更へんこう。可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだでワンマン運転うんてん開始かいし。
  • 8月がつ7日にち：可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだが自動じどう信号しんごう化か。
• 1992年ねん（平成へいせい4年ねん）3月14日にち：呉くれ線せんから可部かべ線せんへ乗のり入いれる列車れっしゃの運転うんてん開始かいし。
• 1994年ねん（平成へいせい6年ねん）
  • 2月がつ27日にち：緑井みどりい駅えきに行いき違ちがい施設しせつが新設しんせつ。これにより、横川よこがわ駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだで10分ふん間隔かんかくでの運転うんてんが可能かのうになる。
  • 8月がつ20日はつか：大町おおまち駅えきが開業かいぎょうし、アストラムラインと接続せつぞく。
• 1998年ねん（平成へいせい10年ねん）9月がつ：JR西日本にしにほんが可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ廃止はいしの意向いこうを表明ひょうめい。
• 2002年ねん（平成へいせい14年ねん）10月5日にち：広島ひろしま駅えき・横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだが広島ひろしまシティネットワークエリアとなる。
• 2003年ねん（平成へいせい15年ねん）12月1日にち：可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ (46.2 km) および、河戸こうど駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの21駅えきが廃止はいし。
• 2006年ねん（平成へいせい18年ねん）7月がつ1日にち：可部かべ鉄道てつどう部ぶが廃止はいしされ、広島ひろしま支社ししゃの直轄ちょっかつになる。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん）
  • 7月がつ1日にち：早朝そうちょうに1本ほんを増発ぞうはつし始発しはつを繰くり上あげ。
  • 9月1日にち：全ぜん区間くかんが「ICOCA」の利用りようエリアになる。
• 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）3月がつ15日にち：七軒茶屋しちけんぢゃや駅えきがホーム延伸えんしんに伴ともない横川よこがわ寄よりに0.1 km移転いてん。上八木うばやぎ駅えきがホーム延伸えんしん。
• 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）2月がつ1日にち：JR可部かべ線せんの電化でんか延伸えんしんについて、広島ひろしま市しとJR西日本にしにほんとの間あいだで合意ごうい。
• 2014年ねん（平成へいせい26年ねん）
  • 2月がつ25日にち：可部線かべせん電化でんか延伸えんしん事業じぎょうの鉄道てつどう事業じぎょう許可きょかをJR西日本にしにほんが取得しゅとく。
  • 8月がつ20日はつか：平成へいせい26年ねん8月がつ豪雨ごううにより広島ひろしま市しで土砂どしゃ災害さいがいが発生はっせい。梅林うめばやし駅えきで土砂どしゃ流入りゅうにゅう、梅林うめばやし駅えき - 上八木うばやぎ駅えき間あいだで線路せんろ冠水かんすい、上八木うばやぎ駅えき - 中島なかじま駅えき間あいだで法ほう面めん2カ所かしょが崩壊ほうかいし、始発しはつから全線ぜんせんが運休うんきゅうとなる。13時じ7分ふんから横川よこがわ駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだが運行うんこう再開さいかい。
  • 8月がつ23日にち：運休うんきゅう中ちゅうの緑井みどりい駅えき - 可部かべ駅えき間あいだにおいて広島ひろしま交通こうつうおよび広ひろ電でんバスによる代行だいこう輸送ゆそう開始かいし。
  • 8月がつ26日にち：代行だいこう輸送ゆそうに中国ちゅうごくJRバスが参加さんか。
  • 8月がつ31日にち：運休うんきゅう中ちゅうの緑井みどりい駅えき - 可部かべ駅えき間あいだで12時じから設備せつびの機能きのう確認かくにんのため試運転しうんてん。代行だいこう輸送ゆそうこの日ひ限かぎりで終了しゅうりょう。
  • 9月1日にち：運休うんきゅう中ちゅうであった緑井みどりい駅えき - 可部かべ駅えき間あいだが始発しはつから運行うんこう再開さいかい。
• 2015年ねん（平成へいせい27年ねん）
  • 2月がつ：電化でんか延伸えんしん新設しんせつ工事こうじに着手ちゃくしゅ。
  • 3月14日にち：横川よこがわ駅えき構内こうないの山陽本線さんようほんせん - 可部線かべせん間あいだの複線ふくせん化か工事こうじ完工かんこう。
  • 10月3日にち：227系けいが可部線かべせんでの運用うんようを開始かいし。
• 2016年ねん（平成へいせい28年ねん）
  • 3月26日にち：ラッシュ時間じかん帯たいの車両しゃりょう編成へんせいを増結ぞうけつ。平日へいじつ昼間ひるま時間じかん帯たいの使用しよう車両しゃりょうを227系けいに統一とういつ。全ぜん列車れっしゃ3ドア車しゃに統一とういつ。
  • 日付ひづけ未定みてい：横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの小規模しょうきぼ線区せんく自動じどう進路しんろ制御せいぎょ装置そうち (SRC) を更新こうしん予定よてい。
• 2017年ねん（平成へいせい29年ねん）3月4日にち：可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだ (1.6km) が電化でんかのうえ延伸えんしん開業かいぎょう（復活ふっかつ）。同時どうじに広島ひろしまシティネットワークエリアもあき亀山かめやま駅えきまで延長えんちょう。
• 2018年ねん（平成へいせい30年ねん）3月17日にち：ダイヤ改正かいせい。朝あさラッシュ時じに広島ひろしま駅えきに到着とうちゃくする列車れっしゃの運転うんてん間隔かんかくを改善かいぜん。
• 2019年ねん（平成へいせい31年ねん）3月16日にち：ダイヤ改正かいせい。全ぜん定期ていき列車れっしゃを227系けいに統一とういつ。また、平日へいじつと土ど休日きゅうじつのダイヤを統合とうごう。
• 2020年ねん（令れい和わ2年ねん）3月14日にち：ダイヤ改正かいせい。平日へいじつと土ど休日きゅうじつのダイヤを分離ぶんり。
• 2021年ねん（令れい和わ3年ねん）3月13日にち：ダイヤ改正かいせい。広島ひろしま発はつの終電しゅうでんを0時じ過すぎから23時半じはん過すぎに繰くり上あげ。また、21時じ台だい以降いこうの広島ひろしま発はつ列車れっしゃを全すべて4両りょう編成へんせいに統一とういつ。
• 2022年ねん（令れい和わ4年ねん）3月12日にち：ダイヤ改正かいせい。平日へいじつの緑井みどりい発はつ6 - 8時じ台だいまでと広島ひろしま発はつ16 - 19時じ台だいまでを全すべて4両りょう編成へんせいに統一とういつ。また、土ど休日きゅうじつの夕方ゆうがたにおいて、緑井みどりい駅えき行いきの運転うんてんを取とりやめ、全すべての列車れっしゃをあき亀山かめやま行いきに変更へんこうし、約やく20分ふん間隔かんかくで運転うんてん。
• 2024年ねん（令れい和わ6年ねん）1月がつ28日にち：下祇園しもぎおん駅えき自由じゆう通路つうろが完成かんせい。ホームが1面めん2線せんから2面めん2線せんとなり、列車れっしゃ行いき違ちがいが可能かのうに。列車れっしゃが到着とうちゃくしたあとに「祇園ぎおん音頭おんど」が流ながれるようになった。

可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの廃止はいし

2万まんkm標しるべに接近せっきんするキハ40形かたち
坪野つぼの駅えき西方せいほう

加計かけ駅えきに留置りゅうちされている気動車きどうしゃ

存続そんぞくを訴うったえる横断幕おうだんまくとキハ40
筒賀つつが駅えき - 土居とい駅えき間あいだ

可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ (46.2km) は、2003年ねん（平成へいせい15年ねん）12月1日にちに廃止はいしされた。廃止はいし当時とうじは、可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだで1日にち8往復おうふく（2時じ間あいだに1本ほん程度ていど）だったが、三段峡さんだんきょう駅えきまでは5往復おうふくで4時じ間あいだほど運行うんこうされない時とき間あいだ帯たいがあった。むしろ、並行へいこうする路線ろせんバスの本数ほんすうがはるかに多おおかった（毎時まいじ1 - 2本ほん、広ひろ電でんバス・広島ひろしま交通こうつうの2社しゃ共同きょうどう運行うんこう。安芸飯室あきいむろ駅えきまでは前記ぜんき2社しゃの区間くかん便びんと中国ちゅうごくジェイアールバスも加くわわり、2 - 3本ほん）。

可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだは開業かいぎょうしてから、何なん度どか廃止はいし議論ぎろんが起おこった区間くかんであった。具体ぐたい的てきな動うごきで初はじめて表面ひょうめん化かしたのは、1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）9月がつの赤字あかじ83線せんの中なかで、当時とうじ開業かいぎょうしていた可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだを廃止はいしすべきと勧告かんこくされた。当時とうじの営業えいぎょう係数けいすう（100円えん稼かせぐのに必要ひつような費用ひよう）が、赤字あかじ83線せんで廃止はいしされた宇品線うじなせんが464円えんに対たいし、可部かべ駅えき - 加計かけ駅えき間あいだが519円えんだった。しかし、その時ときは地元じもと議会ぎかいの反対はんたいや、当時とうじ建設けんせつ中ちゅうだった「本郷ほんごう線せん」（加計かけ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの工事こうじ名称めいしょう）の建設けんせつ、さらには、山陰さんいんとを結むすぶ今福いまふく線せん構想こうそうもあったため廃止はいしされず、翌よく1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）7月がつに加計かけ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだが開業かいぎょう。さらには、1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）には三段峡さんだんきょう駅えき - 浜田はまだ駅えき間あいだの建設けんせつを開始かいしした。

しかし今福いまふく線せん建設けんせつは、1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）に国鉄こくてつ再建さいけん法ほう成立せいりつで工事こうじが中止ちゅうしされた。進捗しんちょく率りつもわずかであった。国鉄こくてつ再建さいけん法ほうで可部線かべせんは廃止はいし対象たいしょうになる特定とくてい地方ちほう交通こうつう線せんではなく地方ちほう交通こうつう線せんとされた。1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）に、可部線かべせん非ひ電化でんか区間くかんは廃止はいしの議論ぎろんに上のぼったが、その中なかで、可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき間あいだに関かんして電化でんかして存続そんぞくする案あんが示しめされた。実際じっさいに同どう時期じきに、部分ぶぶん電化でんかを行おこなって部分ぶぶん存続そんぞくおよび非ひ電化でんか区間くかんの廃止はいしが行おこなわれた路線ろせんに新潟にいがた県けんの弥彦線やひこせんがある。特定とくてい地方ちほう交通こうつう線せんを指定していするための検討けんとうでは、全線ぜんせんの旅客りょかく輸送ゆそう密度みつどで考かんがえられたので、電化でんか区間くかんの乗客じょうきゃく数すうを合あわせて平均へいきんしたことで、廃止はいし基準きじゅんの4,000人にんを超こえていたことや並行へいこう道路どうろの状況じょうきょうが良よくなかったこと、また翌年よくねんの1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）2月がつ19日にちに、広島ひろしま市しを含ふくむ沿線えんせん5市町村しちょうそんが『国鉄こくてつ可部線かべせん対策たいさく協議きょうぎ会かい』を結成けっせいし反対はんたい運動うんどうを行おこなったことで、廃止はいしにはならなかった。1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）国鉄こくてつは分割ぶんかつ民営みんえい化かされ、JR西日本にしにほんに移行いこうした。

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）に入はいり、可部線かべせんの部分ぶぶん廃止はいしがささやかれていたが、同年どうねん9月がつにJR西日本にしにほんが、正式せいしきに可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの廃止はいし・バス移行いこうの方針ほうしんを打うち出だした。

1997年ねん（平成へいせい9年ねん）当時とうじの収支しゅうしは、横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだが収入しゅうにゅう15億おく円えんに対たいして経費けいひ20億おく円えんで5億おくの赤字あかじ、可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだが収入しゅうにゅう1億おく4000万まん円えんに対たいして経費けいひ7億おく4000万まん円えんで6億おくの赤字あかじであった。横川よこがわ駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの赤字あかじは好転こうてんの見通みとおしがあり看過かんかできるが、可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの赤字あかじは看過かんかできないとした。もっとも、赤字あかじ理由りゆうには今後こんごの架か構施設しせつの維持いじ管理かんり費ひが膨大ぼうだいにかかるからだとする意見いけんも存在そんざいしている。当とう区間くかんの輸送ゆそう密度みつどはJR西日本にしにほん最低さいていではなかった。

可部線かべせん沿線えんせん住民じゅうみんは、利便りべん性せいが高たかまれば利用りよう者しゃは増ふえると主張しゅちょうし、河戸こうど駅えき周辺しゅうへん住民じゅうみんによる存続そんぞく・復活ふっかつ運動うんどうや津浪つなみ駅えきの駅名えきめいと当時とうじのヒット曲きょくを掛かけた存続そんぞく運動うんどう、地元じもと役所やくしょの出張しゅっちょうに可部線かべせんを使つかうなど、存続そんぞく活動かつどうが行おこなわれた。

JR西日本にしにほんは、地元じもとの存続そんぞく運動うんどうに応こたえる形かたちで、2000年ねん（平成へいせい12年ねん）11月からの104日間にちかんと、2001年ねん4月がつからの1年間ねんかんの2回かい、列車れっしゃの試験しけん増発ぞうはつを行おこなった。結果けっか、乗客じょうきゃくが増ふえたのは土曜どよう・日曜日にちようびに運転うんてんされた広島ひろしま駅えきからの臨時りんじ快速かいそく「三段峡さんだんきょう観光かんこう号ごう」だけで、地元じもとの利用りよう、とりわけJR西日本にしにほんが重視じゅうししていた定期ていき利用りよう客きゃくはほとんど増ふえなかった。

JR西日本にしにほんが設定せっていした存続そんぞくの条件じょうけん・輸送ゆそう密度みつど800人にん/日にちには達たっせず、廃止はいしが決定けっていした。その後ご、地元じもと自治体じちたいを中心ちゅうしんとする第だい三さんセクターへの移行いこうも検討けんとうされたが、2002年ねん（平成へいせい14年ねん）11月22日にち、可部線かべせん対策たいさく協議きょうぎ会かいは断念だんねんを決きめた。JR西日本にしにほんは同年どうねん11月がつ29日にち、廃止はいし届とどけを提出ていしゅつ。翌よく2003年ねん11月30日にち、廃止はいしとなった。

廃止はいし後ごの動うごき

廃止はいし後ごは広ひろ電でんバス（可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ、国道こくどう191号ごう経由けいゆ）、広島ひろしま交通こうつう（可部かべ駅えき - 安芸飯室あきいむろ駅えき間あいだ、広島ひろしま県けん道どう267号ごう宇津うつ可部線かべせん経由けいゆ）による代替だいたいバスに転換てんかんされた。

鉄道てつどう施設しせつ・線路せんろ跡あとについては、JR西日本にしにほんから広島ひろしま市し、山県やまがた郡ぐん加計かけ町まち、戸河内とがうち町まち、筒賀つつが村むら、佐伯さいき郡ぐん湯来ゆき町まち（現在げんざい、湯来ゆき町まちは広島ひろしま市しに編入へんにゅう、加計かけ町まち・筒賀つつが村むら・戸河内とがうち町まちは合併がっぺいし安芸あき太田おおた町まち）の各かく沿線えんせん自治体じちたいに無償むしょうで譲渡じょうとされ、各かく自治体じちたいは跡地あとちの活用かつようについての検討けんとうに入はいった。

一方いっぽう、廃止はいし後ごも廃止はいし区間くかんを鉄道てつどうとして再生さいせいしようという動うごきがあり、2004年ねん（平成へいせい16年ねん）1月がつ、住民じゅうみんグループ「太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい協会きょうかい」（会長かいちょう・伊藤いとう稔みのる、事務じむ局長きょくちょう・山根やまね弘司ひろし）が結成けっせいされ、駅舎えきしゃ・線路せんろや踏切ふみきりなどの鉄道てつどう施設しせつの撤去てっきょに反対はんたいする運動うんどうが行おこなわれた。同年どうねん4月がつ12日にち、同どう協会きょうかいにより「太田川おおたがわ鉄道てつどう株式会社かぶしきがいしゃ」（2004年ねん4月がつ14日にち会社かいしゃ設立せつりつ登記とうき。代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう・山根やまね弘司ひろし、同年どうねん12月がつに有限ゆうげん会社かいしゃに改組かいそ）が設立せつりつされ、事業じぎょう計画けいかくを加計かけ町まち、戸河内とがうち町まち、筒賀つつが村むら、湯来ゆき町まちおよび広島ひろしま市しに提出ていしゅつした。事業じぎょう計画けいかくの内容ないようは、第だい1段階だんかいとして2004年ねん9月がつから秋あきの観光かんこうシーズンや週末しゅうまつに観光かんこう鉄道てつどうとして運行うんこう、第だい2段階だんかいとして地域ちいき鉄道てつどうと観光かんこう鉄道てつどうを両立りょうりつし、廃止はいし区間くかんの再生さいせいを目指めざすというものであった。また課題かだいとして (1) 潤沢じゅんたくな資金しきんの用意ようい (2) 鉄道てつどう事業じぎょうの認可にんか申請しんせい (3) 可部かべ駅えき及および存続そんぞく区間くかんへの乗のり入いれに関かかわるJR西日本にしにほんとの交渉こうしょうを挙あげていた。しかし住民じゅうみんグループの地域ちいきおこし企画きかく程度ていどの内容ないようであり、路線ろせん調査ちょうさや集会しゅうかいなどは開催かいさいしたものの、大口おおぐちの出資しゅっし者しゃは全まったく無なかった。このため協会きょうかいは「太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい基金ききん」と称しょうする基金ききんを設立せつりつし、地域ちいきのテレビ番組ばんぐみやウェブサイト等とうで募金ぼきんを呼よびかけ、その募金ぼきんを基もとに観光かんこう鉄道てつどうとしての運行うんこう再開さいかいを目指めざした。しかし活動かつどうを断念だんねんした（後述こうじゅつ）2005年ねん（平成へいせい17年ねん）5月がつ20日はつかまでに集あつまった募金ぼきんは応募おうぼ件数けんすう1,590、金額きんがくはわずか7,224,000円えんほどで、同どう規模きぼの第だい三さんセクターと比較ひかくすれば工事こうじ費ひはおろか開業かいぎょう時じの運転うんてん資金しきんにすら遠とおく及およばない額がくであった。安芸あき太田おおた町議会ちょうぎかいの中なかにも路線ろせんの再生さいせいに肯定こうてい的てきな意見いけんを持もつ議員ぎいんが数すう名めいいたものの、実現じつげんの可能かのう性せいが著いちじるしく低ひくい構想こうそうであるため、佐々木ささき清蔵せいぞう町長ちょうちょう他た町まち幹部かんぶやほとんどの町議ちょうぎは鉄道てつどうの再生さいせいに否定ひてい的てきな見解けんかいを示しめした。廃はい線せん跡あとの譲渡じょうとを受うけた安芸あき太田おおた町まちは同年どうねん12月がつ、「可部線かべせん廃はい線せん跡地あとち利り活用かつよう計画けいかく」にかかる予算よさんが町議会ちょうぎかいにおいて可決かけつされたことを受うけ、所有しょゆう者しゃ・管理かんり者しゃとして安全あんぜん上じょう線路せんろや旧きゅう鉄道てつどう施設しせつを放置ほうちできないため、線路せんろ、枕木まくらぎの撤去てっきょや駅舎えきしゃ解体かいたいなどを開始かいし、町まちは2005年ねん内ないには廃はい線せん跡あと全ぜん区間くかんの施設しせつ撤去てっきょと再さい整備せいびに着手ちゃくしゅする方針ほうしんを示しめした。この結果けっか鉄道てつどうの復活ふっかつが不可能ふかのうとなり、太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい協会きょうかいは活動かつどうを断念だんねん。集あつまった支援しえん金きんの返還へんかんを決きめ、同年どうねん5月25日にちに伊藤いとう稔みのる・太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい協会きょうかい会長かいちょうの名義めいぎで募金ぼきん・支援しえん金きんの返還へんかんを発表はっぴょうした。同月どうげつ返金へんきん作業さぎょうを終おえ、同年どうねん6月がつ29日にち、太田川おおたがわ鉄道てつどう有限ゆうげん会社かいしゃは定期ていき役員やくいん総会そうかいにおいて会社かいしゃ解散かいさんを決議けつぎ、太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい協会きょうかいも同どう7月がつ1日にち、会社かいしゃ清算せいさん完了かんりょう後ご解散かいさんすることを公表こうひょう。月内げつないに会社かいしゃ清算せいさん結ゆい了りょう、太田川おおたがわ流域りゅういき鉄道てつどう再生さいせい協会きょうかいは解散かいさんした。

そのほか、可部線かべせんの広島ひろしま市内しないの廃はい線せん跡あとの処置しょちについては、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）3月がつに広島ひろしま市しがビジョンを公表こうひょうしている。これによれば、河戸こうど駅えきの先さき、長井ながい・荒あら下か地区ちくまでは電化でんか再生さいせい、それ以外いがいの区間くかんは道路どうろ拡幅かくふく用地ようちや自転車じてんしゃ道どう、公園こうえんなどへの整備せいびが謳うたわれている。また、長井ながい・荒あら下か地区ちくまでの区間くかんについてもスケジュールや費用ひよう負担ふたんなどの具体ぐたい的てきな言明げんめいは一切いっさいなく、現状げんじょうの再さい確認かくにんにとどまっている。その上うえで当面とうめんは廃はい線せん跡あとにヒマワリを植うえる計画けいかくであり、市しとして復活ふっかつ関連かんれんの事業じぎょうは、その時ときのビジョンでは当面とうめん何なにも行おこなわないことを事実じじつ上じょう明あきらかにしていた。

線路せんろ跡あとの状況じょうきょう

可部かべ駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだの廃止はいし後ご、可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき間あいだ (1.3 km) は広島ひろしま市しとJRの協定きょうていの関係かんけいでほとんどそのまま残のこされた。可部かべ駅えきからの線路せんろは駅えき北側きたがわの国道こくどう54号ごうオーバークロス手前てまえで第だい3種しゅ車止くるまどめが設置せっちされ、それ以北いほくの線路せんろからは切断せつだんされた。切断せつだん部分ぶぶん以北いほくの線路せんろの踏切ふみきり部分ぶぶんについてはアスファルトで覆おおわれた。その先さきの河戸こうど駅えき - 三段峡さんだんきょう駅えき間あいだ (44.9 km) は廃止はいしから1年ねん以上いじょう、踏切ふみきり部分ぶぶんのみ撤去てっきょされて路盤ろばんなど設備せつびはほぼ原状げんじょうのまま残のこっていた。

2005年ねん（平成へいせい17年ねん）に入はいり、安芸あき太田おおた町内ちょうないは線路せんろ・枕木まくらぎが一部いちぶを除のぞいて撤去てっきょされ、駅えきも一部いちぶ撤去てっきょや路盤ろばんから道路どうろへの転用てんようが始はじまっている。三段峡さんだんきょう駅えき跡地あとちは交流こうりゅう施設しせつとなっている。加計かけ駅えき跡地あとちには体験たいけん交流こうりゅう館かん「かけはし」が整備せいびされた。広島ひろしま市内しないの区間くかんについては、可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき間あいだ以外いがいは2007年ねん（平成へいせい19年ねん）度ど中ちゅうに線路せんろ・枕木まくらぎが撤去てっきょされた。営業えいぎょう再開さいかいの対象たいしょうとなった可部かべ駅えきからあき亀山かめやま駅えきまでの間あいだ(1.6 km)は、路盤ろばんを残のこして施設しせつを一度いちど全すべて撤去てっきょしたうえで、踏切ふみきりが再さい設置せっちされ、線路せんろやバラストが敷しき直なおされた。

可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだの延伸えんしん（復活ふっかつ）

『可部かべ駅えき・河戸こうど駅えき間あいだ電化でんか促進そくしん期成きせい同盟どうめい会かい』の看板かんばん。復活ふっかつの原動力げんどうりょくになった。

この区間くかんの延伸えんしん（復活ふっかつ）の進展しんてんに至いたる過程かていには、地元じもと住民じゅうみんの熱心ねっしんな電化でんか延伸えんしん運動うんどうが存在そんざいしていた（住民じゅうみん運動うんどうについては「河戸こうど駅えき#可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき相当そうとう区間くかん電化でんか復活ふっかつと住民じゅうみん活動かつどう」も参照さんしょう）。

可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき間あいだは、昭和しょうわ40年代ねんだい（1965年ねん - 1975年ねん）の住宅じゅうたく建設けんせつラッシュの中なかで住宅じゅうたく団地だんちが多おおく造成ぞうせいされ、住宅じゅうたくが多おおく建たてられていた。

1990年代ねんだい

1994年ねん（平成へいせい6年ねん）夏なつ、可部線かべせんの部分ぶぶん廃止はいしが具体ぐたい化かする以前いぜんから、河戸こうど駅えき周辺しゅうへんの亀山かめやま地区ちく住民じゅうみん、約やく6,000世帯せたいが「可部かべ駅えき・河戸こうど駅えき間あいだ電化でんか促進そくしん期成きせい同盟どうめい会かい」を結成けっせいし、電化でんか延伸えんしん運動うんどうを開始かいしした。1996年ねん（平成へいせい8年ねん）9月がつには、地元じもと自治じち会かいを中心ちゅうしんに377世帯せたいが加入かにゅうした「河戸こうど地区ちくまちづくり協議きょうぎ会かい」が旗揚はたあげした。

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）9月がつにJR西日本にしにほんが廃止はいしの意向いこうを明あきらかにした以降いこうも、活動かつどうは活発かっぱつに行おこなわれていた。

2000年代ねんだい

2003年ねん（平成へいせい15年ねん）の部分ぶぶん廃止はいしの時ときには、廃はい線せんは免まぬかれなかったものの、可部かべ駅えき - 河戸こうど駅えき間あいだに関かんしてはJR西日本にしにほんと広島ひろしま市しの間あいだで「市しから電化でんか延伸えんしんの協議きょうぎがあれば応おうじる」と確約かくやくを取とり付つけた。ただ、費用ひようについては地元じもと負担ふたんを原則げんそくにしていたため、緑井みどりい駅えき - 可部かべ駅えき間あいだのすれ違ちがい施設しせつを含ふくめ30億おくから40億おく円えんかかることで、廃はい線せん時じまでには、河戸こうど駅えき間あいだ電化でんかに関かんする具体ぐたい的てきな動うごきはなかった。廃はい線せん後ごも、広島ひろしま市しと旧きゅう河戸こうど駅えき周辺しゅうへん住民じゅうみんによる「JR可部線かべせん電化でんか延伸えんしん等とう連絡れんらく会かい」が月つき1回かい開ひらかれた。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）9月がつに、「可部線かべせん活性かっせい化か調査ちょうさ」が国くにの補助ほじょ対象たいしょうに選えらばれ、計画けいかくが具体ぐたい化かした。そのことでJR可部線かべせん活性かっせい化か協議きょうぎ会かいが設置せっちされ、広島ひろしま市し・JR西日本にしにほんのほか、バス会社かいしゃやオブサーバーとして国土こくど交通省こうつうしょうが参加さんかした。2009年ねん（平成へいせい21年ねん）12月には、活性かっせい化か素案そあんに電化でんか延伸えんしんを盛もり込こむ意向いこうが明あきらかになった。

2010年代ねんだい

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）2月がつ3日にち、広島ひろしま市しは可部線かべせんで2003年ねん（平成へいせい15年ねん）に廃止はいしされた区間くかんのうち可部かべ駅えきから廃止はいし区間くかんにある河戸こうど駅えき西方せいほう約やく400m付近ふきんに設置せっちされる予定よていの新駅しんえきまでの約やく2kmを電化でんかして復活ふっかつさせることを明あきらかにした（一旦いったん廃止はいしされているため、延伸えんしん新しん線せんとして開業かいぎょう）。計画けいかくでは、広島ひろしま市しと国くにが建設けんせつ費ひの大半たいはんを負担ふたんして、2013年度ねんど中ちゅうの完成かんせいを目指めざして2011年度ねんど中ちゅうに着工ちゃっこうとした。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）2月がつ16日にちには、JR西日本にしにほんの広島ひろしま支社ししゃ長ちょうが、広島ひろしま市しと早期そうき同意どういする意向いこうを示しめした。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）2月がつ25日にち、広島ひろしま市しが新駅しんえきを旧きゅう荒あら下か県営けんえい住宅じゅうたく跡地あとちに設置せっちし、同地どうちに広島市立安佐市民病院ひろしましりつあさしみんびょういんを移転いてん（2014年ねん2月がつ、広島ひろしま市議会しぎかいにおいて移転いてんに関かんする費用ひようを盛もり込こんだ病院びょういん事業じぎょう会計かいけいの補正ほせい予算よさん案あんが否決ひけつされ、病院びょういん移転いてん計画けいかくについては停止ていしされている）、周辺しゅうへんを住宅じゅうたく地ち等とうとして整備せいびする方向ほうこうで検討けんとうを進すすめていることが明あきらかになった。新あたらしい終着駅しゅうちゃくえきは、旧きゅう河戸こうど駅えきより路線ろせんを約やく400m延伸えんしんし、亀山南かめやまみなみの荒あら下しも県営けんえい住宅じゅうたく跡地あとちに、また可部かべ駅えきと新駅しんえきの中間ちゅうかんにも別べつの新駅しんえきを設置せっち。路盤ろばんは不要ふような設備せつびを撤去てっきょした後のちで整備せいびするとした。また運行うんこう本数ほんすうは、広島ひろしま駅えき - 可部かべ駅えき間あいだの本数ほんすうを確保かくほするとした。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）9月がつ7日にちにJR西日本にしにほんの広島ひろしま支社ししゃ長ちょうは、国土こくど交通省こうつうしょうが安全あんぜん面めんから新しん線せんへの設置せっちを認みとめていない踏切ふみきりを住民じゅうみんの要望ようぼうで3カ所かしょ復活ふっかつさせるため、同省どうしょう中国ちゅうごく運輸うんゆ局きょくとの調整ちょうせいが必要ひつようとなったこと、線路せんろなど鉄道てつどう施設しせつの耐久たいきゅう性せいの問題もんだいなどを理由りゆうに、同年どうねん9月がつ末まつの最終さいしゅう決定けっていを事実じじつ上じょう先送さきおくりすることを明あきらかにした。

国土こくど交通省こうつうしょうは踏切ふみきり道どう改良かいりょう促進そくしん法ほうに基もとづき「鉄道てつどうの新しん線せん建設けんせつにあっては、原則げんそくとして道路どうろとの立体りったい交差こうさ化かを進すすめるものとする」との方針ほうしんから、新設しんせつ鉄道てつどうと道路どうろとの交点こうてんについては高架こうか化かあるいは地下ちか化かを指導しどうしているため、JR西日本にしにほんは踏切ふみきりの全廃ぜんぱいを提案ていあんしたものの、住民じゅうみんが「生活せいかつ道路どうろが遮断しゃだんされ不便ふべん」と反対はんたい。広島ひろしま市しも立体りったい交差こうさまで事業じぎょう化かすることは困難こんなんであったため、2012年ねん（平成へいせい24年ねん）に入はいっても、踏切ふみきりの扱あつかいをめぐる協議きょうぎがまとまらなかった。同年どうねん1月がつ18日にちに広島ひろしま市しはスケジュールに遅おくれが出でているのを認みとめ、電化でんか延伸えんしん工事こうじの2011年度ねんど内ない着工ちゃっこうが困難こんなんとなり、計上けいじょうした関連かんれん予算よさんを次つぎ年度ねんどの2012年度ねんどに繰くり越こす検討けんとうに入はいり、完成かんせいが2013年度ねんど中ちゅうから遅おくれる可能かのう性せいが出でてきたことを明あきらかにした。

その後ご、2012年ねん12月31日にちに、2012年度ねんど中ちゅうに着工ちゃっこう、2015年ねん（平成へいせい27年ねん）度どに運行うんこうを開始かいしすることを、広島ひろしま市しとJR西日本にしにほんの間あいだで2013年ねん（平成へいせい25年ねん）1月がつ中旬ちゅうじゅん頃ごろに合意ごういすると報ほうじられ、同年どうねん2月がつ1日にちに広島ひろしま市しとJR西日本にしにほんとの間あいだで合意ごうい、同月どうげつ4日にちに発表はっぴょうした。総そう事業じぎょう費ひは約やく27億おく円えん、国くにから3分ぶんの1の補助ほじょを受うけて広島ひろしま市しが負担ふたんする。駅舎えきしゃや路線ろせんなどは広島ひろしま市しが整備せいびし所有しょゆう。JR西日本にしにほんは運行うんこうや保線ほせん経費けいひを受うけ持もつ。2015年ねん（平成へいせい27年ねん）3月がつのダイヤ改正かいせい時じを開業かいぎょう目標もくひょうとした。

更さらに2013年ねん9月がつ、踏切ふみきりに関かんする調整ちょうせいに時間じかんが掛かかったことからJR西日本にしにほんが夏なつに行おこなう予定よていであった国土こくど交通省こうつうしょうへの事業じぎょう許可きょか申請しんせいが遅延ちえんした。このため2013年ねん秋あきから着手ちゃくしゅするとされていた古ふるいレールの撤去てっきょなども遅おくれており、2015年ねん3月がつの開業かいぎょうは困難こんなんな見通みとおしとなっていることが明あきらかとなった。開業かいぎょうは1年ねん遅おくれの2016年ねん3月がつになる見込みこみとなった。その後ご2013年ねん11月28日にちにJR西日本にしにほんが許可きょか申請しんせいを行おこなった。

2014年ねん（平成へいせい26年ねん）2月がつ25日にち、JR西日本にしにほんが鉄道てつどう事業じぎょう許可きょかを取得しゅとくした。しかし、広島ひろしま市しによる駅えき建設けんせつ用地ようち取得しゅとくの手続てつづきが遅おくれていることから、延伸えんしん開業かいぎょうがさらに2017年ねん春はるに延期えんきすると決きまった。地権ちけん者しゃ毎ごとに土地とちの境界きょうかいを確定かくていする作業さぎょうに予定よていより時間じかんがかかり、予定よていしていた2014年ねん内ないの用地ようち取得しゅとくが半年はんとしずれる見込みこみで2016年ねん（平成へいせい28年ねん）のダイヤ改正かいせいに間まに合あわず、さらに次つぎの改正かいせい時期じきまで延期えんきとなった。

2015年ねん（平成へいせい27年ねん）2月がつ6日にちに延伸えんしん区間くかんの駅舎えきしゃの設計せっけいがほぼ終了しゅうりょうしたため、新駅しんえきと延伸えんしん対応たいおうした可部かべ駅えきのイメージパースを発表はっぴょうした。可部かべ駅えきもホーム改良かいりょうに合あわせて上下じょうげ線せん分離ぶんり駅えきとなり自由じゆう通路つうろを設置せっちする。2016年ねん（平成へいせい28年ねん）7月がつ8日にちには延伸えんしん区間くかんに新設しんせつする中間なかま駅えき・終端しゅうたん駅えきの駅名えきめいが、それぞれ河戸こうど帆待ほまち川かわ駅えき、あき亀山かめやま駅えきと発表はっぴょうされた。同年どうねん12月がつ16日にちには延伸えんしん区間くかんの開業かいぎょう日びが2017年ねん（平成へいせい29年ねん）3月がつ4日にちと発表はっぴょうされた。

河戸こうど帆待ほまち川かわ駅えき

あき亀山かめやま駅えき

2017年ねん3月がつ4日にちに可部かべ駅えき - あき亀山かめやま駅えき間あいだが延伸えんしん開業かいぎょう、いったん廃止はいしされたJRの路線ろせんが復活ふっかつした全国ぜんこくで初はじめての事例じれいとなった。

事業じぎょう概要がいよう

2013年ねん2月がつ4日にち付づけのプレスリリース「JR可部かべ線せんの電化でんか延伸えんしんについて」に記載きさいされている事業じぎょう概要がいようは以下いかの通とおり

• 事業じぎょう主体しゅたい：JR可部線かべせん活性かっせい化か協議きょうぎ会かい （JR西日本にしにほん、関係かんけいバス事業じぎょう者しゃ、広島ひろしま市しなどで構成こうせい）
• 区間くかん：可部かべ駅えき - 荒あら下か県営けんえい住宅じゅうたく跡地あとち
• 路線ろせん距離きょり：1.6 km
• 駅えき数すう：2駅えき（可部かべ駅えきを除のぞく）
  • 可部かべ駅えきは単式たんしきホーム1面めん1線せんと島しま式しきホーム1面めん2線せんの計けい2面めん3線せんから、単式たんしきホーム1線せんと島しま式しきホームのうち1線せんを廃止はいしして下くだりホーム1線せんを増設ぞうせつし、相対そうたい式しきホーム2面めん2線せんへ改良かいりょうする。
  • 中間なかま駅えきは単式たんしきホーム1面めん1線せんで無人むじん駅えき。
  • 終端しゅうたん駅えきは頭あたま端はし式しきホーム1面めん2線せんで無人むじん駅えき。
• 新設しんせつ踏切ふみきり数すう：3箇所かしょ
  • このうち1箇所かしょは鉄道てつどうとの立体りったい交差こうさ化かが完成かんせいするまでの暫定ざんてい踏切ふみきり。
• 概算がいさん事業じぎょう費ひ：27億おく円えん

輸送ゆそう改善かいぜん計画けいかく

広島ひろしま市しはJR可部線かべせん活性かっせい化か協議きょうぎ会かいでの検討けんとう内容ないようや市民しみん意見いけんなどを踏ふまえ、2010年ねん2月がつに「JR可部線かべせん活性かっせい化か連携れんけい計画けいかく」を作成さくせいし、ハード・ソフトの両りょう側面そくめんで施策しさくの計画けいかくをしている。

線路せんろ関係かんけいでは、前述ぜんじゅつの可部線かべせん延伸えんしん計画けいかくのほかにも以下いかの計画けいかくがされている。

• 列車れっしゃ交換こうかん設備せつびの追加ついかと可部かべ変電へんでん所しょの増強ぞうきょう

  梅林うめばやし駅えき - 可部かべ駅えき間あいだは2駅えき連続れんぞくで列車れっしゃ交換こうかんが不可能ふかのうであることによって梅林うめばやし駅えきと可部かべ駅えきで列車れっしゃ待まち合あわせが長時間ちょうじかん化かしている。このため、上八木うばやぎ駅えきに列車れっしゃ交換こうかん設備せつびの追加ついかが検討けんとうされているとともに、列車れっしゃ交換こうかん設備せつびが新設しんせつされると列車れっしゃが増発ぞうはつできるようになることから変電へんでん所しょの増強ぞうきょうが検討けんとうされている。

• 分岐ぶんき器きの改良かいりょう

  分岐ぶんき器きの通過つうか速度そくどを向上こうじょうさせるため、より高たかい番ばん数すうへの分岐ぶんき器きの取とり替かえが検討けんとうされている。

計画けいかく完遂かんすい

• 横川よこがわ駅えきの線形せんけい改良かいりょう

  駅えき構内こうないの山陽さんよう本線ほんせんと可部線かべせんとの接続せつぞくが単線たんせんであることにより、可部線かべせんホームでの列車れっしゃ待まち合あわせと可部かべ線せんへの進入しんにゅう出でによる山陽本線さんようほんせんの遮断しゃだんが長時間ちょうじかん化かし、運行うんこう間隔かんかくと山陽本線さんようほんせんに悪影響あくえいきょうを与あたえているため、複線ふくせん化かが行おこなわれた。2015年ねん春はるダイヤ改正かいせい前まえに完成かんせい。詳細しょうさいは「横川よこがわ駅えき」を参照さんしょう。

利用りよう状じょう況きょう

2022年ねん（令れい和わ4年ねん）度どの最さい混雑こんざつ区間くかん（可部かべ → 広島ひろしま間あいだ）の混雑こんざつ率りつは122%である。

広島ひろしまシティネットワークに指定していされている路線ろせんでありながら全線ぜんせんが単線たんせんであり、これ以上いじょうの本数ほんすうの増加ぞうかは難むずかしい状況じょうきょうである。また、一いち列車れっしゃあたりの編成へんせい長ちょうは最長さいちょうでも4両りょう編成へんせいであり、これ以上いじょうの長ちょう編成へんせい化かにはホームの延伸えんしんが必要ひつようとなる。私鉄してつの軽便鉄道けいべんてつどうをルーツとしているためホーム幅はばが狭せまく、住宅じゅうたく密集みっしゅう地ちとなっているため、複線ふくせん化かやホーム拡張かくちょうのための用地ようち取得しゅとくも困難こんなんな状況じょうきょうである。

沿線えんせん人口じんこうも増加ぞうか傾向けいこうであり、当とう路線ろせんは広島ひろしま県内けんないで最もっとも混雑こんざつ率りつが高たかい路線ろせんとなっている。

近年きんねんの輸送ゆそう実績じっせきを下表かひょうに記しるす。表ひょう中ちゅう、最さい高値たかねを赤色あかいろで、最さい高値たかねを記録きろくした年度ねんど以降いこうの最低さいてい値ちを青色あおいろで、最さい高値たかねを記録きろくした年度ねんど以前いぜんの最低さいてい値ちを緑色みどりいろで表記ひょうきしている。

年度ねんど	最さい混雑こんざつ区間くかん（可部かべ → 広島ひろしま間あいだ）輸送ゆそう実績じっせき				特記とっき事項じこう
	運転うんてん本数ほんすう：本ほん	輸送ゆそう力りょく：人ひと	輸送ゆそう量りょう：人ひと	混雑こんざつ率りつ：%
2011年ねん（平成へいせい23年ねん）	6	3,154	2,989	95
2012年ねん（平成へいせい24年ねん）	5	2,664	3,070	115
2013年ねん（平成へいせい25年ねん）	5	2,664	2,811	106
2014年ねん（平成へいせい26年ねん）	5	2,664	3,224	121	2015年ねん3月がつ14日にち、新しん白島はくしま駅えき開業かいぎょう
2015年ねん（平成へいせい27年ねん）	5	2,610	3,099	119
2016年ねん（平成へいせい28年ねん）	5	2,552	3,002	122	2017年ねん3月がつ4日にち、可部かべ - あき亀山かめやま間あいだ開業かいぎょう
2017年ねん（平成へいせい29年ねん）	5	2,524	2,783	110
2018年ねん（平成へいせい30年ねん）	5	2,608	3,171	122
2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）	5	2,580	3,137	122
2020年ねん（令れい和わ02年ねん）	5	2,580	3,405	132
2021年ねん（令れい和わ03年ねん）	5	2,580	3,395	132
2022年ねん（令れい和わ04年ねん）	5	2,580	3,150	122

平均へいきん通過つうか人員じんいん

各かく年度ねんどの平均へいきん通過つうか人員じんいん（人ひと/日にち）は以下いかのとおりである。

年度ねんど	平均へいきん通過つうか人員じんいん（人ひと/日にち）	出典しゅってん
	横川よこかわ - あき亀山かめやま （2015年度ねんどまでは横川よこかわ - 可部かべ）
1987年度ねんど（昭和しょうわ62年度ねんど）	11,361
2008年度ねんど（平成へいせい20年度ねんど）	18,635
2013年度ねんど（平成へいせい25年度ねんど）	19,105
2014年度ねんど（平成へいせい26年度ねんど）	19,021
2015年度ねんど（平成へいせい27年度ねんど）	18,474
2016年度ねんど（平成へいせい28年度ねんど）	18,720
2017年度ねんど（平成へいせい29年度ねんど）	17,690
2018年度ねんど（平成へいせい30年度ねんど）	17,868
2019年度ねんど（令れい和わ元もと年度ねんど）	18,147
2020年度ねんど（令れい和わ02年度ねんど）	14,454
2021年度ねんど（令れい和わ03年度ねんど）	14,562
2022年度ねんど（令れい和わ04年度ねんど）	15,934
2023年度ねんど（令れい和わ05年度ねんど）	16,630

駅えき一覧いちらん

営業えいぎょう中ちゅうの区間くかん

便宜上べんぎじょう、全ぜん列車れっしゃが乗のり入いれる山陽本線さんようほんせん広島ひろしま駅えき - 横川よこがわ駅えき間あいだの駅えきも合あわせて記載きさい。

• 全ぜん駅えき広島ひろしま県けん広島ひろしま市しに所在しょざいし、特定とくてい都区とく市内しない制度せいどにおける「広島ひろしま市内しない」エリア（広ひろ）の駅えきである。
• 営業えいぎょうキロは横川よこがわ駅えき起点きてん。
• 全ぜん列車れっしゃがすべての駅えきに停車ていしゃ。呉線くれせんから直通ちょくつうする快速かいそく列車れっしゃも、可部線かべせん内ないでは普通ふつう（各駅かくえき停車ていしゃ）として運転うんてんされる。
• 接続せつぞく路線ろせん … 駅名えきめいが異ことなる場合ばあいは⇒印いんで駅名えきめいを記しるす。
• 線路せんろ（可部線かべせん内ないは全線ぜんせん単線たんせん） … ◇・∨・∧：列車れっしゃ交換こうかん可能かのう、｜：列車れっしゃ交換こうかん不可ふか、||：複線ふくせん（山陽本線さんようほんせん内ない）
• 駅えきナンバーは2020年ねん9月がつより順次じゅんじ導入どうにゅう。

路線ろせん名めい	駅えきナンバー	駅名えきめい	営業えいぎょうキロ		接続せつぞく路線ろせん	線路せんろ	所在地しょざいち
			駅えき間あいだ	累計るいけい
山陽本線さんようほんせん	JR-B01	広島ひろしま駅えき	-	3.0	西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう： 山陽新幹線さんようしんかんせん・ 山陽本線さんようほんせん （瀬野せの方面ほうめん：JR-G01）・ 呉線くれせん（JR-Y01）・ 芸備線げいびせん（JR-P01） 広島電鉄ひろしまでんてつ：本線ほんせん ⇒ 広島ひろしま駅えき停留ていりゅう場じょう（M1）	||	南みなみ区く
	JR-B02	新しん白島はくしま駅えき	1.8	1.2	広島ひろしま高速こうそく交通こうつう：広島ひろしま新しん交通こうつう1号線ごうせん（アストラムライン）	||	中ちゅう区く
	JR-B03	横川よこがわ駅えき	1.2	0.0	西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう： 山陽本線さんようほんせん（JR-R03・岩国いわくに方面ほうめん） 広島電鉄ひろしまでんてつ：横川線よこがわせん ⇒ 横川よこがわ駅えき停留ていりゅう場じょう（Y5）	∨	西にし区く
可部線かべせん
	JR-B04	三滝みたき駅えき	1.1	1.1		◇
	JR-B05	安芸長束あきながつか駅えき	1.5	2.6		◇	安佐南あさみなみ区く
	JR-B06	下祇園しもぎおん駅えき	1.3	3.9		◇
	JR-B07	古市橋ふるいちばし駅えき	1.4	5.3		◇
	JR-B08	大町おおまち駅えき	1.2	6.5	広島ひろしま高速こうそく交通こうつう：広島ひろしま新しん交通こうつう1号線ごうせん（アストラムライン）	｜
	JR-B09	緑井みどりい駅えき	0.8	7.3		◇
	JR-B10	七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき	0.7	8.0		｜
	JR-B11	梅林うめばやし駅えき	1.6	9.6		◇
	JR-B12	上八木うばやぎ駅えき	1.6	11.2		｜
	JR-B13	中島なかじま駅えき	1.4	12.6		｜	安佐北あさきた区く
	JR-B14	可部かべ駅えき	1.4	14.0		◇
	JR-B15	河戸こうど帆待ほまち川かわ駅えき	0.8	14.8		｜
	JR-B16	あき亀山かめやま駅えき	0.8	15.6		∧

可部線かべせんの駅えきのうち、横川よこがわ駅えき・下祇園しもぎおん駅えきは直営ちょくえい駅えき、安芸長束あきながつか駅えき・大町おおまち駅えき・可部かべ駅えきはJR西日本にしにほん中国ちゅうごく交通こうつうサービスによる業務ぎょうむ委託いたく駅えき、その他たの駅えきは無人むじん駅えきである。

廃はい駅えき

廃止はいし区間くかんの駅えきは後こう節ふしを参照さんしょう。( )内ないの数値すうちは横川よこがわ駅えき起点きてんの営業えいぎょうキロ。

• 1943年ねん廃止はいし
  • 新庄しんじょう橋きょう駅えき：三滝みたき駅えき（旧きゅう） - 安芸長束あきながつか駅えき間あいだの旧きゅう線区せんく間あいだ (1.8)
  • 安芸あき山本やまもと駅えき：安芸長束あきながつか駅えき - 下祇園しもぎおん駅えき間あいだ (3.3)
  • 祇園ぎおん駅えき：下祇園しもぎおん駅えき - 古市橋ふるいちばし駅えき間あいだ (4.4)
  • 安やす駅えき：大町おおまち駅えき付近ふきん (6.7)
  • 七なな軒けん屋や駅えき：七軒茶屋しちけんぢゃや駅えき - 梅林うめばやし駅えき間あいだ (8.9)
  • 中ちゅう八木やぎ駅えき：梅林うめばやし駅えき - 上八木うばやぎ駅えき間あいだ (10.9)
• 1943年ねん以前いぜんの廃止はいし
  • 松原まつばら停留ていりゅう場じょう：横川よこがわ駅えき‐三滝みたき駅えき（旧きゅう）間あいだの旧きゅう々線区せんく間あいだ、1928年ねん廃止はいし
  • 古市ふるいち停留ていりゅう場じょう：古市橋ふるいちばし駅えき - 緑井みどりい駅えき間あいだの旧きゅう線区せんく間あいだ、1929年ねん廃止はいし
  • 大田おおた川がわ橋東詰はしひがしづめ停留ていりゅう場じょう：上八木うばやぎ駅えき - 中島なかじま駅えき間あいだ、1933年ねん廃止はいし

廃止はいし区間くかん

経路けいろ変更へんこうによる旧きゅう線せんの廃はい駅えきは前節ぜんせつ参照さんしょう。

• 所在地しょざいちの自治体じちたい名めいは廃止はいし当時とうじのもの。全ぜん駅えき広島ひろしま県けんに所在しょざい。加計かけ町まち・筒賀つつが村むら・戸河内とがうち町まちは現げん・安芸あき太田おおた町まち、湯来ゆき町まちは現げん・広島ひろしま市し佐伯さいき区くの一部いちぶ。（広ひろ）と表示ひょうじされている駅えきは、特定とくてい都区とく市内しない制度せいどにおける「広島ひろしま市内しない」エリアの駅えきであった。
• 線路せんろ（この区間くかんは全線ぜんせん非ひ電化でんか・単線たんせん） … ◇：列車れっしゃ交換こうかん可能かのう、｜：列車れっしゃ交換こうかん不可ふか、△：加計かけ・三段峡さんだんきょう方面ほうめん同士どうしの列車れっしゃの交換こうかんは不可ふか

駅名えきめい	営業えいぎょうキロ		線路せんろ	所在地しょざいち
	駅えき間あいだ	累計るいけい
可部かべ駅えき 広ひろ	-	14.0	△	広島ひろしま市し 安佐北あさきた区く
河戸こうど駅えき 広ひろ	1.3	15.3	｜
今こん井田いだ駅えき 広ひろ	2.4	17.7	｜
安芸あき亀山かめやま駅えき 広ひろ	2.9	20.6	｜
毛木けぎ駅えき 広ひろ	2.8	23.4	｜
安芸飯室あきいむろ駅えき 広ひろ	1.7	25.1	◇
布ぬの駅えき 広ひろ	2.4	27.5	｜
小河内おかうち駅えき 広ひろ	2.1	29.6	｜
安野やすの駅えき	2.5	32.1	｜	山県やまがた郡ぐん 加計かけ町まち
水内みずうち駅えき	4.1	36.2	｜	佐伯さいき郡ぐん 湯来ゆき町まち
坪野つぼの駅えき	1.4	37.6	｜	山県やまがた郡ぐん	加計かけ町まち
田之尻たのしり駅えき	3.0	40.6	｜		筒賀つつが村むら
津浪つなみ駅えき	1.9	42.5	｜		加計かけ町まち
香こう草くさ駅えき	1.9	44.4	｜
加計かけ駅えき	1.6	46.0	◇
木坂きさか駅えき	1.9	47.9	｜
殿賀とのが駅えき	2.1	50.0	｜
上殿かみどの駅えき	2.0	52.0	｜		戸河内とがうち町まち
筒賀つつが駅えき	2.1	54.1	｜		筒賀つつが村むら
土居とい駅えき	2.1	56.2	｜		戸河内とがうち町まち
戸河内とがうち駅えき	1.1	57.3	｜
三段峡さんだんきょう駅えき	2.9	60.2	｜

今福いまふく線せん予定よてい区間くかん

「概要がいよう」節ふしも参照さんしょう

新しん線せん

三段峡さんだんきょう駅えき - 橋山はしやま駅えき - 芸北げいほく駅えき - 波佐はざ駅えき - 徳田とくだ駅えき - 旭あさひ町まち駅えき - 石見いわみ今福いまふく駅えき - 浜田はまだ駅えき

旧きゅう線せん

（三段峡さんだんきょう駅えき - 石見いわみ今福いまふく駅えき間あいだは新旧しんきゅう線せんで変更へんこうなし）

石見いわみ今福いまふく駅えき - 下佐野しもさの駅えき - 有福ありふく駅えき - 上府かみこう駅えき - 下府しもこう駅えき

三段峡さんだんきょう駅えきから先さきの区間くかんは「今福いまふく線せん」として1974年ねんに全線ぜんせんで工事こうじに着手ちゃくしゅした。旧きゅう芸北げいほく町まち（現げん・北広島きたひろしま町まち）・旧きゅう金城きんじょう町まち（現げん・浜田はまだ市し）を経へて山陰本線さんいんほんせんに接続せつぞくするルートで建設けんせつされた（「今福いまふく」は旧きゅう金城きんじょう町まちの集落しゅうらく名めいの一ひとつで、旧きゅう今福いまふく村むら）が、当初とうしょは下府しもこう駅えきを終点しゅうてんとする計画けいかくであった。旧きゅう線区せんく間あいだの石見いわみ今福いまふく - 下府しもこう間あいだは太平洋戦争たいへいようせんそう前まえに着手ちゃくしゅされ、大半たいはんのトンネルと橋梁きょうりょうが完成かんせいしていたが、戦時せんじ供出きょうしゅつによりレールの敷設ふせつができず、その後ごの水害すいがいで路盤ろばんが崩壊ほうかいしてしまった。戦後せんご建設けんせつを再開さいかいするに当あたり、当初とうしょはこの旧きゅう線せんを手直てなおしして使用しようすることになったが、急きゅうこう配ばいや急きゅうカーブを理由りゆうにこの案あんは破棄はきされて上記じょうきの浜田はまだ駅えきまでの新しん線せんルートとなった経緯けいいが存在そんざいする。また、新しん線せん建設けんせつにあたり旧きゅう線せんの路盤ろばんを一部いちぶ切きり崩くずして新しん線せんの路盤ろばんとした区間くかんが存在そんざいする。

戦後せんごの計画けいかくは三段峡さんだんきょう - 浜田はまだ間あいだに平均へいきん速度そくど100 km/h・全長ぜんちょう約やく54 kmの新しん線せんを建設けんせつすることに加くわえ、広島ひろしま - 三段峡さんだんきょう間あいだも同おなじく旧きゅう線せんとは大おおきく異ことなるルートを経由けいゆするほぼ直線ちょくせん的てきな高こう規格きかく新しん線せんを敷設ふせつすることで、広島ひろしま - 浜田はまだ間あいだ約やく89 km（全ぜん区間くかん中ちゅう89%が山岳さんがくトンネル）という高こう規格きかく新しん線せんを建設けんせつし、広島ひろしま駅えきで山陽新幹線さんようしんかんせんと直結ちょっけつする主要しゅよう幹線かんせんとして広島ひろしま - 浜田はまだ間あいだをノンストップ特急とっきゅう列車れっしゃにより約やく55分ふんで結むすぶ構想こうそうがなされていた。日本鉄道建設公団にほんてつどうけんせつこうだん下関しものせき支社ししゃは社団しゃだん法人ほうじん中国地方ちゅうごくちほう総合そうごう調査ちょうさ会かいに対たいし、「平均へいきん時速じそく80 km、キロ程ほどおよそ100 kmの広島ひろしま〜浜田はまだ間あいだ陰陽いんよう連絡れんらく幹線かんせんの経済けいざい性せい」に関かんする調査ちょうさを委託いたくしていたが、委託いたくを受うけた中国ちゅうごく地方ちほう総合そうごう調査ちょうさ会かいが1969年ねん9月がつに発行はっこうした資料しりょうでは戸河内とごうち - 浜田はまだ間あいだだけでなく、広島ひろしま - 戸河内とごうち間あいだも従来じゅうらいの可部線かべせん（可部かべ・加計かけ経由けいゆ）のルートとは大おおきく異ことなり、広島ひろしま - 戸河内とごうち間あいだをほぼ一直線いっちょくせんで短絡たんらくするという概要がいよう図ずが掲載けいさいされている。同書どうしょは、中国地方ちゅうごくちほう東部とうぶでは伯備線はくびせんが陰陽いんよう連絡れんらくのメインルートとして整備せいびされることが当時とうじ計画けいかくされていた一方いっぽう、中国地方ちゅうごくちほう西部せいぶには有力ゆうりょくな陰陽いんよう連絡れんらく鉄道てつどうがなかったことから、中国ちゅうごく地方ちほうの拠点きょてん都市としかつ最大さいだいの経済けいざい集積しゅうせき地域ちいきである広島ひろしま市しと島根しまね県けん石見いわみ地方ちほうの中心ちゅうしん都市としである浜田はまだ市しを結むすぶ「広浜ひろはま線せん」を準じゅん幹線かんせんとして整備せいびすることで、石見いわみ地方ちほうの発展はってんを主導しゅどうするだけでなく、広域こういき幹線かんせん交通こうつう網もうの補完ほかん機能きのうをなしたり、陰陽いんよう循環じゅんかんルート（山陽さんよう - 伯はく備 - 山陰さんいん - 広浜ひろはま、もしくは山陽さんよう - 山陰さんいん - 広浜ひろはま）を形成けいせいすることにより、広域こういき行政ぎょうせい・経済けいざい・観光かんこうなどにおいて中国ちゅうごく地方ちほうの発展はってんを促進そくしんすることが期待きたいできるとしている。

三段峡さんだんきょう駅えきの先さきでは全長ぜんちょうが10 km近ちかい三段峡さんだんきょうトンネルが計画けいかくされており、試掘しくつ坑あなの掘鑿くっさくに着手ちゃくしゅされていた。しかし、国鉄こくてつ再建さいけん法ほうに基もとづいて1980年ねんに新しん線せん建設けんせつが凍結とうけつされたため工事こうじは中止ちゅうしされた。この時ときに建設けんせつされた試掘しくつ坑あなは現在げんざいサクラオブルワリーアンドディスティラリーの焼酎しょうちゅう等とうの保管ほかん施設しせつとして利用りようされている。

工事こうじ凍結とうけつ後ごは旧きゅう線せんの一部いちぶのトンネルが道路どうろとして使用しようされていたが、老朽ろうきゅう化かや行いき違ちがいトラブルなどにより現在げんざいは閉鎖へいさされた。道路どうろに転用てんようされなかったトンネルも、立地りっちが非常ひじょうに危険きけんで到達とうたつ困難こんなんな場所ばしょに存在そんざいするか、フェンスにより立たち入いりが禁止きんしされた状態じょうたいとなっている。

旧きゅう線せんの橋梁きょうりょうには、工事こうじが戦時せんじ中ちゅうだったため鉄てつの節約せつやく目的もくてきでコンクリートアーチ橋きょうがいくつか採用さいようされており、2008年ねんにそのアーチ橋きょう群ぐんが土木どぼく学会がっかい選奨せんしょう土木どぼく遺産いさんに指定していされた。

浜田はまだ

下府しもこう

今福いまふく

旭あさひ町まち

波佐はざ

芸北げいほく

三段峡さんだんきょう

(広島ひろしま)

今福いまふく線せんの経由けいゆ予定よてい地ち

可部線かべせんが登場とうじょうした作品さくひん

• おニャン子こクラブの河合かわいその子こが1986年ねん3月がつ21日にちに発売はつばいした「青あおいスタスィオン」（作詞さくし・秋元あきもと康やすし、作曲さっきょく・後藤ごとう次じ利り）のプロモーションビデオでは、今こん井田いだ駅えきが使用しようされた。
• 井伏いぶせ鱒二ますじの小説しょうせつ『黒くろい雨あめ』の舞台ぶたいは可部かべ線せんであり、可部かべ駅えきの名前なまえや、現在げんざいは廃はい駅えきとなった安芸あき山本やまもと駅えきの名前なまえが登場とうじょうしている。
• 劇場げきじょう版ばん『天然てんねんコケッコー』では、今福いまふく新しん線せんの石見いわみ今福いまふく駅えき予定よてい地ち近ちかくの下しも長屋ながやトンネルを抜ぬけたところにある橋梁きょうりょうがロケ地ちの一ひとつとなっている。
• NHKで2020年ねんに放送ほうそうされた『アーカイブス秘蔵ひぞう映像えいぞうでよみがえる にっぽんの廃はい線せん100』（G：5月6日にち、BSP：8月がつ1日にち放送ほうそう）では、番組ばんぐみ最後さいごの100番目ばんめに紹介しょうかいされた。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『中国ちゅうごく新聞しんぶん』各かくバックナンバー
• 今尾いまお恵めぐみ介かい（監修かんしゅう）『日本にっぽん鉄道てつどう旅行りょこう地図ちず帳ちょう - 全線ぜんせん・全ぜん駅えき・全廃ぜんぱい線せん -』11号ごう 中国ちゅうごく四国しこく、新潮社しんちょうしゃ、2009年ねん。ISBN 978-4-10-790029-6。 
• 堀内ほりうち重人しげと『鉄道てつどう・路線ろせん廃止はいしと代替だいたいバス』東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、2010年ねん。ISBN 978-4-49-020696-8。
• 広島ひろしま市役所しやくしょ『広島ひろしま新しん史し 年表ねんぴょう編へん』広島ひろしま市役所しやくしょ、1985年ねん。
• 鉄道てつどうまちづくり会議かいぎ『どうする?鉄道てつどうの未来みらい―地域ちいきを活性かっせい化かするために[増補ぞうほ改訂かいてい版ばん]』緑風りょくふう出版しゅっぱん、2009年ねん。ISBN 978-4-8461-0903-5。
• 『管内かんない線路せんろ一覧いちらん略図りゃくず』広島ひろしま鉄道てつどう管理かんり局きょく施設しせつ部ぶ、1982年ねん。
• 藤井ふじい浩三こうぞう「中国地方ちゅうごくちほうロろーカル線かるせん建設けんせつの歩あゆみと蒸ふけ機き」『蒸気じょうき機関きかん車しゃ』No.40、キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ
• 『JR気動車きどうしゃ客車きゃくしゃ編成へんせい表ひょう '92年版ねんばん』ジェー・アール・アール、1992年ねん7月がつ1日にち。ISBN 4-88283-113-9。 

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんの鉄道てつどう路線ろせん一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 可部線かべせん：JR西日本にしにほん 列車れっしゃ走行そうこう位置いち
• 県けん北きたの路線ろせんを見みつめる : 広島ひろしま県けんの鉄道てつどうのあゆみⅡ : 広島ひろしま県立けんりつ文書ぶんしょ館かん収蔵しゅうぞう文書ぶんしょ展てん 広島ひろしま県けん、2017年ねん3月がつ28日にち（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）