大石おおいし達也たつや (野球やきゅう)

大石おおいし 達也たつや

埼玉さいたま西武せいぶライオンズ ファーム投手とうしゅ総合そうごうコーチ #95
現役げんえき時代じだい 2018年ねん2月がつ9日にち 宮崎みやざき・南郷なんごうキャンプにて
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	福岡ふくおか県けん太宰府だざいふ市し
生年月日せいねんがっぴ	(1988-10-10) 1988年ねん10月がつ10日とおか（35歳さい）
身長しんちょう 体重たいじゅう	185 cm 94 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	右みぎ投とう左ひだり打だ
ポジション	投手とうしゅ
プロ入いり	2010年ねん ドラフト1位い
初はつ出場しゅつじょう	2012年ねん5月がつ5日にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう	2019年ねん8月がつ19日にち
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
選手せんしゅ歴れき
福岡大学ふくおかだいがく附属ふぞく大濠おおほり高等こうとう学校がっこう 早稲田大学わせだだいがく 埼玉さいたま西武せいぶライオンズ (2011 - 2019)
コーチ歴れき
埼玉さいたま西武せいぶライオンズ (2021 - )
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大石おおいし 達也たつや（おおいし たつや、1988年ねん10月がつ10日とおか - ）は、福岡ふくおか県けん太宰府だざいふ市し出身しゅっしんの元もとプロ野球やきゅう選手せんしゅ（投手とうしゅ）、野球やきゅう指導しどう者しゃ。右みぎ投とう左ひだり打だ。

経歴けいれき

プロ入いり前まえ

小学しょうがく2年ねん時じにソフトボールを始はじめた当初とうしょから投手とうしゅで、中学生ちゅうがくせい時代じだいに、ボーイズリーグのホークス大野城おおのじょうボーイズで本格ほんかく的てきに野球やきゅうを始はじめた。外野がいや手しゅを兼かねていた中学ちゅうがく3年ねん時じには、吉川よしかわ光夫みつおなどと共ともに、ボーイズリーグの九州きゅうしゅう選抜せんばつに選えらばれた。中学校ちゅうがっこうでの1学年がくねん先輩せんぱいに、野上のかみ亮あきら磨すりがいる。

福岡大ふくおかだい大濠おおほり高だかのOBである大野城おおのじょうボーイズ監督かんとくからの勧すすめで、中学校ちゅうがっこうからの卒業そつぎょう後ごに福岡大ふくおかだい大濠おおほり高校こうこうへ進学しんがくすると、1年ねん時じの春はるから左翼さよく手しゅのレギュラーとして活躍かつやく。エースの座ざをつかんだ2年ねん時じの秋あきに、福岡ふくおか県けん南部なんぶ大会たいかいの準々じゅんじゅん決勝けっしょうで、7回かい参考さんこう記録きろくながらノーヒットノーランを達成たっせいした。3年ねん夏なつの選手権せんしゅけん福岡ふくおか大会たいかい初戦しょせんで押おし出だし死球しきゅうを与あたえてサヨナラ負まけを喫きっするなど、在学ざいがく中ちゅうは甲子園こうしえん球場きゅうじょうの全国ぜんこく大会たいかいと無縁むえんであったが、ストレートで最速さいそく145km/hをマーク。九州きゅうしゅう屈指くっしの右みぎ投手とうしゅとして注目ちゅうもくされたが、監督かんとくの後輩こうはい（OB）に應おう武たけ篤あつし良りょうがいる縁えんで、当時とうじ應おう武ぶが野球やきゅう部ぶの監督かんとくを務つとめていた早稲田大学わせだだいがくへ進学しんがくした。

早稲田大学わせだだいがくへの入学にゅうがく当初とうしょは、投手とうしゅとして東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうで先発せんぱつすることを希望きぼうしていた。しかし、「日本一にっぽんいちの遊撃手ゆうげきしゅになれる」と應おう武ぶに評価ひょうかされていたため、入学にゅうがく前まえの練習れんしゅうでは実戦じっせん経験けいけんのほとんどない遊ゆう撃げきを守まもっていた。結局けっきょく、その練習れんしゅう中ちゅうに右みぎ指ゆびの裂傷れっしょうや剥離はくり骨折こっせつに見舞みまわれたため、入学にゅうがく後ごは希望きぼうどおり投手とうしゅで登録とうろく。リーグ戦せんでは、1年ねん時じの春季しゅんきから主おもに救援きゅうえんで登板とうばんすると、1年ねん時じの秋季しゅうきから3年ねん時じの春季しゅんきまで、4シーズンにわたって38回かい2/3イニング連続れんぞく無む失点しってんを記録きろくした。3年ねん時じの秋季しゅうきリーグ戦せんでは、リーグの規定きてい投球とうきゅう回かいに初はじめて到達とうたつした末すえに、ベストナインに選えらばれた。その一方いっぽうで、先発せんぱつでも通算つうさんで3試合しあいに登板とうばん。1年ねん時じの秋季しゅうきに、5回かい1被ひ安打あんだ無む失点しってんという内容ないようで、先発せんぱつデビューを白星しろぼしで飾かざったものの、3年ねん時じの春季しゅんきには、前述ぜんじゅつした連続れんぞく無む失点しってん記録きろくを背景はいけいに2回かい目めの先発せんぱつへ臨のぞんだものの、5回かい8被ひ安打あんだ4失点しってんという内容ないようで記録きろくがストップ。3年ねん時じの秋季しゅうきに4回かい9被ひ安打あんだ6失点しってんという内容ないようで先発せんぱつ登板とうばんを終おえると、同級生どうきゅうせいの斎藤さいとう佑たすく樹じゅや福井ふくい優ゆう也が先発せんぱつ陣じんの主力しゅりょくに成長せいちょうしていたことを背景はいけいに、クローザーへ専念せんねんすることを決意けついした。在学ざいがく中ちゅうの投手とうしゅ陣じんには、斎藤さいとうや福井ふくいに加くわえて、2学年がくねん先輩せんぱいの須田すだ幸さいわい太ふとしや1学年がくねん先輩せんぱいの松下まつした建太けんたがいた。

東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうのリーグ戦せんでは、通算つうさん60試合しあいの登板とうばんで、10勝しょう4敗はい、防御ぼうぎょ率りつ1.63、217奪だつ三振さんしんをマーク。大学だいがく日本にっぽん代表だいひょうの一員いちいんとして参加さんかした3年ねん時じのU-26 NPB選抜せんばつ 対たい 大学だいがく日本にっぽん代表だいひょうでは、1イニングだけの登板とうばんながら、広島東洋ひろしまとうようカープからNPB選抜せんばつに参加さんかしていた天谷あまや宗そう一郎いちろうなどから2つの三振さんしんを奪うばった。さらに、4年ねん時じの夏なつにも、大学だいがく日本にっぽん代表だいひょうとして世界せかい大学だいがく野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいに出場しゅつじょう。アメリカ代表だいひょうとの準決勝じゅんけっしょうで中軸ちゅうじく打者だしゃから3者しゃ連続れんぞく三振さんしんを奪うばったことで、「速球そっきゅうならMLBでも通用つうようする」と自負じふするに至いたった。

2010年ねんのNPBドラフト会議かいぎでは、斎藤さいとう、福井ふくい、澤村さわむら拓たく一いち（中央大学ちゅうおうだいがく）などと共ともに1巡じゅん目めの指名しめい候補こうほに挙あげられていた。実際じっさいには、広島東洋ひろしまとうようカープ、横浜よこはまベイスターズ、東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス、オリックス・バファローズ、阪神はんしんタイガース、埼玉さいたま西武せいぶライオンズから1位い指名しめいを受うけ、抽選ちゅうせんを経へて西武せいぶが交渉こうしょう権けんを獲得かくとく。後のちに、契約けいやく金きん1億おく円えんに出来高できだか分ぶんの5000万まん円えん、年俸ねんぽう1500万まん円えん（金額きんがくは推定すいてい）という条件じょうけんで西武せいぶに入団にゅうだんした。背番号せばんごうは15。

西武せいぶ時代じだい

2011年ねんは、投手とうしゅ出身しゅっしんの渡辺わたなべ久信ひさのぶ監督かんとくの意向いこうで、春季しゅんきキャンプから先発せんぱつ要員よういんとして調整ちょうせい。しかし、大学だいがく時代じだいに最速さいそくで155km/hを計測けいそくしたストレートが、オープン戦せんでは140km/h台たい前半ぜんはんにとどまった。前年ぜんねんにクローザーを務つとめたブライアン・シコースキーが、オープン戦せん期間きかん中ちゅうの3月がつ11日にちに発はつ災わざわいした東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの影響えいきょうで一時いちじ的てきに帰国きこくしたことから、救援きゅうえん要員よういんとして公式こうしき戦せんを一軍いちぐんでスタート。しかし、4月がつ15日にちの練習れんしゅう中ちゅうに右肩みぎかたの痛いたみを訴うったえたため、登板とうばん機会きかいのないまま登録とうろくを抹消まっしょうされた。7月21日にちにはフレッシュオールスターゲーム（富山とやまアルペンスタジアム）でもイースタン・リーグ選抜せんばつの投手とうしゅとして試合しあいを締しめくくったものの、抹消まっしょう後ごは一軍いちぐんへの復帰ふっきに至いたらず、右肩みぎかたの痛いたみは翌よく2012年ねん以降いこうも付ついて回まわった。二に軍ぐんでは15試合しあいに登板とうばんし6勝しょう4敗はい、防御ぼうぎょ率りつは2.25だった。

2012年ねんは、公式こうしき戦せんの開幕かいまくを二に軍ぐんで迎むかえたものの、5月5日にちの対たい千葉ちばロッテマリーンズ戦せんで一軍いちぐん公式こうしき戦せんへデビュー。7月8日にちの対たい東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス戦たたかえ（いずれも西武せいぶドーム）で初はつ勝利しょうりを挙あげるなど、一軍いちぐん公式こうしき戦せん24試合しあいの登板とうばんで、1勝しょう1敗はい1ホールド、防御ぼうぎょ率りつ2.75を記録きろくした。

2013年ねんは、前年ぜんねんにクローザーを務つとめた涌井わくい秀章ひであきの先発せんぱつ復帰ふっきを背景はいけいに、一軍いちぐん公式こうしき戦せんの開幕かいまく当初とうしょにクローザーへ起用きよう。4月4日にちの対たい福岡ふくおかソフトバンクホークス戦たたかえ（西武せいぶドーム）で一軍いちぐん公式こうしき戦せん初はつセーブを挙あげたものの、以降いこうの登板とうばん試合しあいでは投球とうきゅう内容ないようが安定あんていせず、広島ひろしまから移籍いせきしたデニス・サファテにクローザーの座ざを奪うばわれた。さらに、8月がつ22日にちの対たいロッテ戦せん（QVCマリンフィールド）3回かい裏うらの途中とちゅうから小石こいし博孝ひろたかの後のちを受うけて登板とうばんしたところ、井口いぐち資し仁じんと鈴木すずき大地だいちに満塁まんるい本塁打ほんるいだを打うたれた。1人ひとりの投手とうしゅが1イニングに2本ほんの満塁まんるい本塁打ほんるいだを許ゆるした事例じれいは日本にっぽんプロ野球やきゅう（NPB）の一軍いちぐん公式こうしき戦せん史上しじょう4人にん目めだが、小石こいしが満塁まんるいのピンチを迎むかえた局面きょくめんから登板とうばんしたため、大石おおいしには失点しってん・自責じせき点てんとも5が記録きろくされた。一軍いちぐん公式こうしき戦せん全体ぜんたいでは37試合しあいの登板とうばんで、8セーブと2ホールドを挙あげたが、0勝しょう5敗はい、防御ぼうぎょ率りつ6.38と不振ふしん。サファテがクローザーを務つとめてからは敗戦はいせん処理しょりでの起用きようが中心ちゅうしんで、シーズン終盤しゅうばんにクローザーへ復帰ふっきしてからも調子ちょうしが上あがらなかったため、渡辺わたなべは涌井わくいをクローザーへ再ふたたび回まわさざるを得えなかった。

2014年ねんは、右肩みぎかた痛つうが再発さいはつ。その影響えいきょうで一軍いちぐん公式こうしき戦せんでの登板とうばん機会きかいはなく、イースタン・リーグ公式こうしき戦せんでも、6試合しあいの登板とうばんで0勝しょう1敗はい、防御ぼうぎょ率りつ4.90という成績せいせきにとどまった。夏場なつばには首脳しゅのう陣じんから野手やしゅへの転向てんこうを打診だしんされたが、「今後こんごも投手とうしゅに専念せんねんしたい」として打診だしんを固辞こじしたため、シーズン終了しゅうりょう後ごには投手とうしゅとして契約けいやくを更改こうかいしている。

2015年ねんは、一軍いちぐん公式こうしき戦せん3試合しあいに登板とうばん。通算つうさんの投球とうきゅうイニングは3回かい1/3ながら、自責じせき点てん0でシーズンを終おえた。

2016年ねんは、一軍いちぐん公式こうしき戦せん31試合しあいに登板とうばん。通算つうさんの投球とうきゅうイニングは31回かい2/3で、失点しってん・自責じせき点てんとも6、防御ぼうぎょ率りつを1.71にとどめた。8月31日にちの対たい福岡ふくおかソフトバンクホークス戦たたかえ（西武せいぶプリンスドーム）では、1点てんビハインドの9回かい表ひょうに登板とうばん。1イニング3暴投ぼうとう（NPB一軍いちぐん公式こうしき戦せんでの1試合しあい最多さいたタイ記録たいきろく）などで1点てんを失うしなったが、その裏うらにチームが逆転ぎゃくてんサヨナラ勝利しょうりを収おさめたため、一軍いちぐん公式こうしき戦せんでは4年ねんぶりの勝利しょうりが記録きろくされた。

2017年ねんは、一軍いちぐん公式こうしき戦せん20試合しあいに登板とうばん。通算つうさんの投球とうきゅうイニングは19回かい1/3ながら、防御ぼうぎょ率りつ0.93、2勝しょう4ホールドという好成績こうせいせきを残のこした。

2018年ねんは、春季しゅんきキャンプ前まえの1月がつ5日にちに、沖縄おきなわ県けん出身しゅっしんの女性じょせいと結婚けっこんした。一軍いちぐん公式こうしき戦せんでは10試合しあいに登板とうばん。1勝しょうと2ホールドを記録きろくしたが、防御ぼうぎょ率りつは7.00にまで達たっした。

2019年ねんは、一軍いちぐん公式こうしき戦せん2試合しあいに登板とうばんしただけで、レギュラーシーズン終了しゅうりょう後ごの10月がつ3日にちに球団きゅうだんから戦力せんりょく外がい通告つうこくを受うけたことを機きに、現役げんえきを引退いんたいすることを明言めいげんした。10月29日にち付づけで、NPBから任意にんい引退いんたい選手せんしゅとして公示こうじ。

現役げんえき引退いんたい後ご

西武せいぶの球団きゅうだん本部ほんぶ統括とうかつ部ぶファーム・育成いくせいグループスタッフに就任しゅうにん。2020年ねんには、研修けんしゅうを目的もくてきに業務ぎょうむ提携ていけい先さきのMLBニューヨーク・メッツへ派遣はけんされたうえで、傘下さんか球団きゅうだんのセントルーシー・メッツで投手とうしゅコーチを務つとめた。当初とうしょはシーズンを通つうじてメッツに帯同たいどうすることを予定よていしていたが、新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが世界せかい規模きぼで拡大かくだいしている影響えいきょうで、3月17日にちに日本にっぽんへ帰国きこく。帰国きこくを機きに西武せいぶ球団きゅうだんのファーム・育成いくせいグループへ復帰ふっきすると、三軍さんぐん・育成いくせい選手せんしゅの指導しどうやデータ分析ぶんせきを担当たんとうした。

2020年ねん11月11日にち、二に軍ぐん投手とうしゅコーチへの就任しゅうにんが発表はっぴょうされた。その後ご、2022年ねんまで同職どうしょくを、2023年ねんはファーム投手とうしゅコーチを務つとめ、2024年ねんからはファーム投手とうしゅ総合そうごうコーチを担当たんとうする。

選手せんしゅとしての特徴とくちょう

オーバースローから平均へいきん球速きゅうそく約やく141km/h、プロ入いり後ごの最速さいそく149km/hのストレートと縦たてのスライダー、フォークボール、フォークボールの握にぎりから投なげるチェンジアップを投なげる。カーブも投なげることが出来できるが、大学だいがく時代じだいは4～5球きゅうしか投なげなかったという。

先発せんぱつ投手とうしゅとしては、高校こうこう時代じだいから「試合しあいのどこかで必かならず捕つかまってしまう脆もろさがある」「試合しあいの途中とちゅうでなぜか崩くずれる」と評価ひょうかされていた。その傾向けいこうは大学だいがく時代じだいでも見みられたため、大学だいがく3年生ねんせいからは救援きゅうえん投手とうしゅに転向てんこうし最速さいそく155km/hのストレートを武器ぶきに活躍かつやくした。

ストレートについては、藤川ふじかわ球児きゅうじが引ひき合あいに出だされるほどの伸のびが大学だいがく時代じだいに見みられたほか、「速はやすぎて見みえない」と言いわれていた。3年ねん時じの東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅう春季しゅんきリーグ戦せんでは、立教大学りっきょうだいがくとの対戦たいせん中ちゅうに154km/hを記録きろく。明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょうで計測けいそくされた球速きゅうそくの最速さいそくタイ記録たいきろく（当時とうじ）を達成たっせいした。ちなみに、東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうで対戦たいせんしていた明治大学めいじだいがく硬式こうしき野球やきゅう部ぶでは、「バズーカ」と呼よばれるピッチングマシンを打撃だげき練習れんしゅうに活用かつよう。選手せんしゅは、「バズーカ」から繰くり出だされる160 - 170km/hの剛つよし速球そっきゅうで目めを慣ならすことで、大石おおいしとの対戦たいせんに備そなえていたという。しかし、4年ねん時じの春季しゅんきリーグ戦せんで対戦たいせんした際さいには、自己じこ最速さいそくの155km/hを計測けいそくしている。

西武せいぶ1年ねん目め（2011年ねん）の春季しゅんきキャンプでも、ブルペンで大石おおいしの投球とうきゅうを受うけた達いたる川がわ光男みつお（野球やきゅう解説かいせつ者しゃ）から、「（広島ひろしまの捕手ほしゅ時代じだいにバッテリーを組くんでいた）津田つだ恒ひさし実みを彷彿ほうふつさせる」と評価ひょうかされていた。その年としの4月がつに右肩みぎかたを痛いためてからは、球速きゅうそくが140km/h台だいに落おち込こんだものの、大学だいがく時代じだいに続つづいて速球そっきゅうで空振からぶりを奪うばうスタイルを維持いじ。当時とうじの投手とうしゅコーチだった土肥どい義弘よしひろは、「速はやくなくても球筋たますじが独特どくとくなので、打者だしゃを詰つまらせることができる」と評価ひょうかされていた。右肩みぎかた痛つうの原因げんいんは不明ふめいで、セカンドオピニオンを受うけても右肩みぎかたに異常いじょうは見みられなかったが、実際じっさいにはボールを投なげるたび右肩みぎかたの内部ないぶに痛いたみが走はしるほどにまで症状しょうじょうが悪化あっか。現役げんえき時代じだいの後半こうはんには、「自分じぶんの野球やきゅう人生じんせいだから仕方しかたがない」と割わり切きったうえで、「キャッチボールの時点じてんで右肩みぎかたが痛いたくても、『痛いたくない』と思おもって試合しあいで投なげていたらあまり気きにならなくなった」という。

学生がくせい時代じだいには、野手やしゅとしても非凡ひぼんな才能さいのうを発揮はっきしていた。外野がいやを守まもっていた高校こうこう時代じだいには、監督かんとくから「チームの歴代れきだいの外野がいや手しゅでは最もっとも上手じょうず」というお墨付すみつきを得えていた。大学だいがくでも、当時とうじ監督かんとくを務つとめていた應おう武ぶから「（OBの）鳥谷とりたに敬たかし以上いじょうの遊撃手ゆうげきしゅになれる」と評価ひょうか。このような評価ひょうかを背景はいけいに、西武せいぶの投手とうしゅとして右肩みぎかた痛つうに悩なやまされていた2014年ねんには、野手のて転向てんこうの打診だしんを受うけていた。

人物じんぶつ

性格せいかくは「ピッチャーというよりもキャッチャータイプ」と言いわれており、中学ちゅうがく時代じだいから大学だいがく時代じだいにかけて指導しどうした監督かんとくは皆みな「主張しゅちょうが足たりない。いい子こすぎる」と共通きょうつうの見解けんかいを示しめしている。

性格せいかくについては、大学だいがく時代じだいのチームメイトだった福井ふくいから「適当てきとう」と評ひょうされている。あまり考かんがえすぎないタイプだという。また、「他たのスポーツやらせても、何なにでも出来できる」と評ひょうされている。

早稲田大学わせだだいがく時代じだいに福井ふくいと同おなじく投手とうしゅ陣じんを支ささえた斎藤さいとうからは、西武せいぶで現役げんえきを引退いんたいした直後ちょくごに「大学だいがくで出会であっていなかったら、（卒業そつぎょうしてから）そのままプロ（NPB）へ行いけたか分わからない」と述懐じゅっかいするほど大おおきな影響えいきょうを受うけた。應おう武ぶが遊撃手ゆうげきしゅとしての起用きようを想定そうていしていた入学にゅうがく前まえの練習れんしゅう中ちゅうに故障こしょうしたことで、投手とうしゅ陣じんとのランニングを余儀よぎなくされたことをきっかけに、斎藤さいとうの変化球へんかきゅうの投なげ方かたを参考さんこうにしながら、ストレートのレベルアップを図はかった。福井ふくいに対たいしては、入学にゅうがく直後ちょくごのオープン戦せんで150km/h台だいのストレートで立たて続つづけに三振さんしんを奪うばうシーンをスピードガンの計測けいそく係がかりとして目撃もくげきしたことから、「ストレートの威力いりょくでは太刀打たちうちできない」と悟さとったという。ちなみに、4年ねん時じ（2010年ねん）の秋あきに迎むかえたNPBドラフト会議かいぎでは、大石おおいし・斎藤さいとう・福井ふくいとも別々べつべつの球団きゅうだんからドラフト1巡じゅん目めで指名しめい。斎藤さいとうは大石おおいしと同おなじく、パシフィック・リーグの球団きゅうだん（北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズ）へ入団にゅうだんした。セントラル・リーグの広島ひろしまへ入団にゅうだんしていた福井ふくいも、大石おおいしの現役げんえき最終さいしゅう年ねん（2019年ねん）に楽天らくてんへ移籍いせきしたため、同年どうねんのみ3人にんともパシフィック・リーグやイースタン・リーグでのプレーを経験けいけんしている。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ投手とうしゅ成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	登とう 板いた	先さき 発はつ	完かん 投とう	完かん 封ふう	無む 四よん 球たま	勝かち 利り	敗はい 戦せん	セ 丨 ブ	ホ 丨 ル ド	勝かち 率りつ	打だ 者もの	投とう 球たま 回かい	被ひ 安やす 打だ	被ひ 本ほん 塁るい 打だ	与あずか 四よん 球たま	敬けい 遠とお	与あずか 死し 球たま	奪だつ 三さん 振ふ	暴 投とう	ボ 丨 ク	失しつ 点てん	自じ 責せめ 点てん	防ぼう 御お 率りつ	W H I P
2012	西武せいぶ	24	0	0	0	0	1	1	0	1	.500	160	36.0	39	2	12	0	4	24	3	0	15	11	2.75	1.42
2013		37	0	0	0	0	0	5	8	2	.000	166	36.2	43	7	12	2	1	44	1	0	28	26	6.38	1.50
2015		3	0	0	0	0	0	0	0	0	.000	13	3.1	3	0	1	0	0	3	0	0	0	0	0.00	1.20
2016		36	0	0	0	0	1	0	0	3	1.000	126	31.2	18	2	16	0	0	36	4	0	6	6	1.71	1.07
2017		20	0	0	0	0	2	0	0	4	1.000	77	19.1	10	0	11	1	1	17	1	0	2	2	0.93	1.09
2018		10	0	0	0	0	1	0	0	2	1.000	43	9.0	12	2	4	0	1	7	2	0	8	7	7.00	1.78
2019		2	0	0	0	0	0	0	0	0	.000	11	2.1	4	1	0	0	0	5	0	0	4	4	15.43	1.71
通算つうさん：7年ねん		132	0	0	0	0	5	6	8	12	.455	596	138.1	129	14	56	3	7	136	11	0	63	56	3.64	1.34

年度ねんど別べつ守備しゅび成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	投手とうしゅ
		試ためし 合ごう	刺とげ 殺ころせ	補ほ 殺ころせ	失しつ 策さく	併 殺ころせ	守もり 備 率りつ
2012	西武せいぶ	24	2	6	0	0	1.000
2013		37	2	5	0	0	1.000
2015		3	1	0	0	0	1.000
2016		36	1	3	0	0	1.000
2017		20	2	6	0	1	1.000
2018		10	2	2	1	1	.800
2019		2	0	0	0	0	----
通算つうさん		132	10	22	1	2	.970

記録きろく

初はつ記録きろく

• 初はつ登板とうばん：2012年ねん5月がつ5日にち、対たい千葉ちばロッテマリーンズ6回戦かいせん（西武せいぶドーム）、8回かい表ひょうに3番手ばんてで救援きゅうえん登板とうばん・完了かんりょう、2回かい無む失点しってん
• 初はつ奪だつ三振さんしん：2012年ねん5月がつ10日とおか、対たい東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス7回戦かいせん（日本製紙にほんせいしクリネックススタジアム宮城みやぎ）、4回かい裏うらに聖ひじり澤さわ諒りょうから空振からぶり三振さんしん
• 初はつ勝利しょうり：2012年ねん7月がつ8日にち、対たい東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス10回戦かいせん（西武せいぶドーム）、5回かい表ひょうに2番手ばんてで救援きゅうえん登板とうばん、1回かい2/3無む失点しってん
• 初はつホールド：2012年ねん7月がつ28日にち、対たい東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス12回戦かいせん（日本製紙にほんせいしクリネックススタジアム宮城みやぎ）、5回かい裏うら2死しに2番手ばんてで救援きゅうえん登板とうばん、1回かい無む失点しってん
• 初はつセーブ：2013年ねん4月がつ4日にち、対たい福岡ふくおかソフトバンクホークス3回戦かいせん（西武せいぶドーム）、9回かい表ひょうに5番手ばんてで救援きゅうえん登板とうばん・完了かんりょう、1回かい無む失点しってん

その他たの記録きろく

• 1イニング被ひ満塁まんるい本塁打ほんるいだ2本ほん：2013年ねん8月がつ22日にち、対たい千葉ちばロッテマリーンズ16回戦かいせん（QVCマリンフィールド）、3回かい裏うらに井口いぐち資し仁じん・鈴木すずき大地だいちから ※プロ野球やきゅう史上しじょう4人にん目め
• 1イニング3暴投ぼうとう：2016年ねん8月がつ31日にち、対たい福岡ふくおかソフトバンクホークス19回戦かいせん（西武せいぶプリンスドーム）、9回かい表ひょうに記録きろく ※プロ野球やきゅう史上しじょう14人にん目め、パ・リーグ史上しじょう8人にん目め

背番号せばんごう

• 15（2011年ねん - 2019年ねん）
• 95（2021年ねん - ）

登場とうじょう曲きょく

• 「U」JAY'ED

参考さんこう文献ぶんけん

• 節丸せつまる裕一ひろいち『最強さいきょう世代せだい1988 田中たなか将すすむ大だい、斎藤さいとう佑たすく樹じゅ、坂本さかもと勇人はやと、前田まえだ健太けんた……11人にんの告白こくはく』講談社こうだんしゃ、2011年ねん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

• 個人こじん年度ねんど別べつ成績せいせき 大石おおいし達也たつや - NPB.jp 日本にっぽん野球やきゅう機構きこう
• 選手せんしゅの各国かっこく通算つうさん成績せいせき Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
• 95 大石おおいし 竜也たつや 選手せんしゅ名鑑めいかん - 埼玉さいたま西武せいぶライオンズオフィシャルサイト