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ぶし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ぶし(きせつ、えい: season西にし: estaciónふつ: saison: stagioneどく: Jahreszeit)は、特定とくてい天候てんこうひるよる長短ちょうたん日照ひでり時間じかん)などによってしめされる、いちねんなか時期じき温帯おんたいでははるなつあきふゆの4つ)で、太陽たいようたいする地球ちきゅう位置いち起因きいんするもの[1]こよみなどでは天文学てんもんがくてき指標しひょうによってぶし区分くぶんし、天気てんき予報よほう地理ちりがくなどにおいては気象きしょう条件じょうけんによって区分くぶんすることがおおい。両者りょうしゃたがいに関係かんけいしあう。

概要がいよう

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温帯おんたいでは年間ねんかん気温きおん変化へんかによるぶし変化へんか比較的ひかくてき明瞭めいりょうはるなつあきふゆの4つ(四季しき)にける[2]熱帯ねったいもしくは赤道せきどう付近ふきんでは年間ねんかん気温きおん変化へんかすくなく雨量うりょう変化へんかいちじるしいため雨季うき乾季かんきけられる[2]寒帯かんたい亜寒帯あかんたい地球ちきゅう公転こうてんにより、かけじょう天球てんきゅううえにおける太陽たいよう位置いち変化へんかする。太陽たいよう黄道こうどうのどの位置いちにあるかでぶしける場合ばあい西洋せいようでは春分しゅんぶんてん夏至げしてん秋分しゅうぶんてん冬至とうじてん基準きじゅんにする。春分しゅんぶんから夏至げしまでのあいだはる夏至げしから秋分しゅうぶんまでのあいだなつ秋分しゅうぶんから冬至とうじまでをあき冬至とうじから春分しゅんぶんまでをふゆとする。

地球ちきゅう自転じてんじく地軸ちじく)が公転こうてんめんたいしてかたむいているため、時期じきによって日照ひでり時間じかん変化へんかする。ひがしアジアでは、昼夜ちゅうや長短ちょうたん基準きじゅんぶし区分くぶんしている。ひるなが時期じきなつよるなが時期じきふゆである。この基準きじゅんぶし区分くぶんすると、春分しゅんぶん中心ちゅうしんとして立春りっしゅんから立夏りっかまでがはる夏至げし中心ちゅうしんとして立夏りっかから立秋りっしゅうまでがなつ秋分しゅうぶん中心ちゅうしんとして立秋りっしゅうから立冬りっとうまでがあき冬至とうじ中心ちゅうしんとして立冬りっとうから立春りっしゅんまでがふゆとなる。また、これをさらにこまかくけたじゅうよん節気せっきななじゅうこうもある。このほか、4がつから9がつまでをだんこう、10月から3がつまでをかんこうとする場合ばあいもある[3]

ぶし気候きこう

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前述ぜんじゅつ日照ひでり時間じかん太陽たいようたかさの変化へんかおも原因げんいんとなって、年間ねんかん気候きこう変化へんかしょうじる。

天候てんこう推移すいい気温きおん高低こうていなどによってぶしける場合ばあい日本にっぽんでは西にしからてい気圧きあつ高気圧こうきあつ交互こうご通過つうか雨天うてん晴天せいてんかえす「はる」、梅雨つゆ前線ぜんせん停滞ていたいして雨天うてんつづく「うめ雨季うき」、高温こうおん湿潤しつじゅん晴天せいてんつづく「なつ」、秋雨前線あきさめぜんせんによって雨天うてんおおい「あき霖季」、はる雨天うてん晴天せいてんかえされる「あき」、北西ほくせいからの季節風きせつふうによって寒気さむけながむ「ふゆ」のろくけることがおおい。

ぶし生物せいぶつ

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植物しょくぶつにおいては、開花かいか満開まんかい発芽はつが紅葉こうよう落葉らくよう結実けつじつなどにけられる[2]。また、動物どうぶつにおいても、たとえばわたどりについてわたり来季らいき去来きょらいなどの概念がいねんもちいられることがある[2]

日本にっぽん四季しき

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様々さまざま四季しき定義ていぎ[4]
分類ぶんるい はる なつ あき ふゆ
伝統でんとうてきぶし こよみがつ区切くぎ 旧暦きゅうれき正月しょうがつ新暦しんれき2がつごろ)~ 旧暦きゅうれきよんがつ(新暦しんれき5がつごろ)~ 旧暦きゅうれきなながつ(新暦しんれき8がつごろ)~ 旧暦きゅうれきじゅうがつ(新暦しんれき11がつごろ)~
ふしがつ区切くぎ 立春りっしゅん(2/3ころ)~ 立夏りっか(5/5ころ)~ 立秋りっしゅう(8/7ころ)~ 立冬りっとう(11/7ころ)~
気象きしょうがくてきぶし 3月~ 6月~ 9月~ 12月~
天文学てんもんがくてきぶし 春分しゅんぶん3/20ころ)~ 夏至げし6/21ころ)~ 秋分しゅうぶん9/22ころ)~ 冬至とうじ12/22ころ)~

日本にっぽんぞくする気候きこうたい性質せいしつじょう連続れんぞく可変かへんてき寒暖かんだんうつき、気候きこう変化へんかヨーロッパ諸国しょこくのように「つぎめたら(積雪せきせつし)ふゆになっていた」ということがいためぶしよっつに区切くぎるのには無理むりがある。

夏至げし時期じきもっと日照ひでりながく、冬至とうじもっと日照ひでり時間じかんみじかくなることから、太陽たいようからのねつエネルギー影響えいきょうからもこの時期じきもっとあつく、あるいはさむくなりそうにもおもうが、実際じっさいには地熱じねつから影響えいきょうけて、しばらくして大気たいき温度おんど影響えいきょうるため、さいあつ立秋りっしゅうころや、さいかん立春りっしゅんころにずれることになる。

このため、6がつ梅雨入つゆいりまでは実質じっしつあいだてきにははるわり(晩春ばんしゅん)であり、12月も上旬じょうじゅんごろ実質じっしつあきわり(晩秋ばんしゅう)であることもおおい。またふゆからはるなつからあきへの過渡かとには「あつさむさも彼岸ひがんまで」とたとえられるように、これも北日本きたにっぽんみなみ日本にっぽんではかなりもあり、としによってことなるが、3月の初頭しょとう太平洋たいへいようがわ瀬戸内海せとないかいがわ平地ひらちでも降雪こうせつ凍結とうけつ冬日ふゆびになることもあるため、実質じっしつてきにはふゆわりである。おなじく9がつ初頭しょとう残暑ざんしょがあるため、同様どうようなつわりであることおおく、また真夏まなつ熱帯夜ねったいやにもなる。

テレビ番組ばんぐみラジオ番組ばんぐみとく定番ていばんドラマの改編かいへんでは春期しゅんきを4がつから6がつ夏期かきを7がつから9がつ秋期しゅうきを10がつから12月、冬期とうきを1がつから3がつけているケースがほとんどである(学校がっこう官公庁かんこうちょう企業きぎょうなどの年度ねんど決算けっさんでもこのように区分くぶんしている場合ばあいおおい)。これは、しん年度ねんどの4がつからのいち年間ねんかんを4等分とうぶんするための日本にっぽん人為じんいてき区分くぶんであって、社会しゃかい通念つうねん天文学てんもんがくてき気候きこうがくてきぶし区分くぶんとは無関係むかんけいである。

一方いっぽうこよみじゅうよん節気せっき)のうえでは、はる立春りっしゅん(2がつ4にち以降いこうなつ立夏りっか(5がつ7にち以降いこうあき立秋りっしゅう(8がつ7にち以降いこうふゆ立冬りっとう(11月7にち以降いこうであり、冒頭ぼうとう社会しゃかい通念つうねんじょう四季しきよりも1ヶ月かげつほどはやい。気候きこうてきにも立春りっしゅんさむさのピーク、立秋りっしゅうあつさのピークの時期じきであり、一般いっぱんてき社会しゃかい通年つうねんとはズレている。そのためテレビの天気てんき予報よほうなどでは、「こよみうえではあきですが、まだあついですね」「こよみうえでははるですが、まださむいですね」といったコメントがなされることがある。俳句はいく季語きごこよみうえぶしもとづいている。

2020ねん気象庁きしょうちょうぶしわりとして、昆虫こんちゅうとりなどの動物どうぶつ出現しゅつげん行動こうどうを、都市としとうでその観察かんさつ自体じたい困難こんなんになったことを理由りゆうめた。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ [1]
  2. ^ a b c d 靑野あおの寿郎としお保柳ほやなぎ睦美むつみ監修かんしゅう人文じんぶん地理ちり事典じてん』 p.177 1951ねん 古今ここん書院しょいん
  3. ^ どきかんする用語ようご 気象庁きしょうちょう、2022ねん1がつ24にち閲覧えつらん
  4. ^ こよみWiki/ぶし - 国立こくりつ天文台てんもんだいれき計算けいさんしつ”. eco.mtk.nao.ac.jp. 2024ねん3がつ14にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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