安政 の大獄
経緯
[そのころ、
井伊 家 に対 し10万 石 削減 の追 罰 [注釈 2][注釈 3]弾圧 の取調 べをした者 の処罰 [注釈 4]大獄 で幽閉 されていた者 の釈放 桜田 門外 の変 ・坂下 門外 の変 における尊攘 運動 の遭難 者 を和宮 降嫁 の祝賀 として大赦
を
受刑 者
[死刑 ・獄死
[安島 帯刀 ………水戸 藩 家老 、切腹 鵜飼 吉 左衛門 …水戸 藩 京都 留守居 役 、斬罪 鵜飼 幸吉 ………水戸 藩 京都 留守居 役 助役 、獄門 茅根 伊 予 之 介 …水戸 藩 奥 右筆 、斬罪 梅田 雲浜 ………元 小浜 藩 士 、獄死 飯泉 喜内 ………元 土浦 藩 士 ・三条 家 家来 、斬罪 頼 三樹 三郎 ……京都 町 儒者 、斬罪 橋本 左 内 ………越前 福井 藩 松平 春 嶽 家臣 、斬罪 吉田 松陰 ………長州 藩 毛利 敬 親 家臣 、斬罪 日下部 伊 三治 …薩摩 藩士 、獄死 藤井 尚 弼………西園寺 家 家臣 、獄死 信 海 ……………僧侶 、月 照 の弟 、獄死 近藤 正 慎 ………清水寺 成就 院 坊 、獄死 中井 数馬 ………与力 、獄死
隠居 ・謹慎
[一橋 慶喜 ………一 橋 徳川 家 当主 (徳川 慶喜 )松平 春 嶽 ………福井 藩 主 徳川 慶勝 ………尾張 藩 主 伊達 宗城 ………宇和島 藩 主 山内 容堂 ………土佐 藩 主 堀田 正睦 ………佐倉 藩 主 ・老中 本郷 泰 固 ………川成島 藩 主 ・若年寄 (1万 石 から5千 石 へ減 封 、川成島 藩 は改易 )
隠居 ・差控
[御 役 御免 ・差控 など
[徳川 慶篤 ………水戸 藩主 (9月 30日 に免除 )太田 資始 ………前 掛川 藩主 ・老中 松平 忠 固 ………上田 藩 主 ・老中 板倉 勝 静 ………備中 松山 藩 主 ・寺社 奉行 中山 信 宝 ………水戸 藩 家老 (9月 27日 に免除 )黒川 雅 敬 ………一 橋 徳川 家 家臣 佐々木 顕 発 ……勘定 奉行 浅野 長 祚………京都 町 奉行 、小普請 奉行 高須 鉄次郎 ……外国 奉行 支配 調 役 大久保 忠寛 ……江戸城 西丸 留守居 岩瀬 忠震 ………作事 奉行 永井 尚志 ………軍艦 奉行
永 蟄居
[徳川 斉昭 ………前 水戸 藩主
譴責
[甲府 勝手
[遠島
[鮎沢 伊 太夫 ……水戸 藩 勘定 奉行 小林 良典 ………鷹司 家 諸 大夫 、獄死 六 物 空 満 ………大覚寺 門跡 家 士 、獄死 日下部 裕之 進 …薩摩 藩 士 ・日下部 伊 三治 の子 、獄死 勝野 森 之 助 ……旗本 家来 ・勝野 正道 の子 茅根 熊太郎 ……茅根 伊 予 之 介 の子 太宰 八郎 ………松平 信 古 家臣
重 追放
[中 追放
[池内 大学 ………儒者 近藤 茂 左衛門 …信濃 国 松本 町 大 名主 丹羽 正 庸 ………三条 家 家臣 森寺 常 邦 ………三条 家 家臣 三 国大 学 ………鷹司 家 家臣 伊丹 重賢 ………青 蓮 院 宮家 臣 、通称 蔵人 入江 則 賢 ………一条 家 家臣 藤森 恭助 ………古賀 謹一 郎 家臣 - とき……………
宝 寿 院 修験 者 鵜飼 喜三郎 ……鵜飼 吉 左衛門 子息 鵜飼 伝四郎 ……鵜飼 吉 左衛門 子息
所 払
[永 押込
[鮎沢 力 之 進 ……鮎沢 伊 太夫 の子 鮎沢 大蔵 ………鮎沢 伊 太夫 の子 山科 正恒 ………御倉 小 舎人 春日 仲 襄 ………久我 家 家臣 森寺 常安 ………三条 家 家臣 長谷川 宗右衛門 …高松 藩 士 長谷川 速水 ……長谷川 宗右衛門 の子 山国 喜八郎 ……水戸 藩士 海保 帆 平 ………水戸 藩士 加藤 木 賞 三 ……水戸 藩士
国許 永 押込
[横山 湖山 ………松平 信 古 家臣 菅野 狷介 ………姫路 藩 士 大郷 巻 蔵 ………鯖江 藩 士 林 某 ……………鯖江 藩士 小南 五郎 ………土佐 藩士 大山 綱 良 ………薩摩 藩士 大久保 要 ………土浦 藩士 、幽閉 中 病死 舟橋 亘理 ………関宿 藩 士
押込
[津崎 矩子 ………近衛 家 家臣 (9月 28日 に免除 )飯田 忠彦 ………有栖川 宮 家臣 豊島 泰盛 ………有栖川 宮 家臣 高橋 俊 璹…………鷹司 家 家臣 山田 時 章 ………青 蓮 院 宮家 臣 富田 織部 ………三条 家 家臣 大沼 又 三郎 ……下田 奉行 手付 出 役 飯泉 春 堂 ………飯泉 喜内 の養子 大竹 儀 兵衛 ……水戸 藩士 岩本 常助 ………幕臣 藤田 忠蔵 ………幕臣 筧 承 三 …………岡部 豊 常 家臣 勝野 保三郎 ……勝野 正道 の弟 勝野 ちか………勝野 正道 の妻 勝野 ゆう………勝野 正道 の娘 三木 源 八 ………水戸 藩士 荻 信之 介 ………水戸 藩士 菊池 為三郎 ……水戸 藩士
急 度 叱 り置 き
[山本 とよ………山本 貞一郎 の妻 山本 さい………山本 貞一郎 の娘 山本 うめ………山本 貞一郎 の娘
手鎖
[伊十郎 …………江戸 小網 町 名主 源 助 ……………江戸 神田 町 の町人 源 左衛門 ………信濃 国松 本町 の町人
捕縛 前 に死去
[朝廷 への処分
[尊 融 入道 親王 ……青 蓮 院 門主 、隠居 ・慎 ・永 蟄居 鷹司 政 通 …………前 関白 、隠居 ・落飾 ・慎 近衛 忠 煕 …………左大臣 、辞 官 ・落飾 ・慎 鷹司 輔煕…………右大臣 、辞 官 ・落飾 ・慎 三条 実万 …………前 内大臣 、隠居 ・落飾 ・慎 一条 忠 香 …………内大臣 、慎 十日 近衛 忠 房 …………権 大納言 、咎 め無 し[注釈 5]二条 斉 敬 …………権 大納言 、慎 十日 久我 建 通 …………議 奏 ・権 大納言 、慎 五日 徳大寺 公純 ………議 奏 ・権 大納言 、咎 め無 し[注釈 5]中山 忠能 …………議 奏 ・権 大納言 、咎 め無 し[注釈 5]裏 松 恭 光 …………議 奏 ・権 中納言 、咎 め無 し[注釈 5]坊 城 俊克 …………議 奏 ・権 中納言 、咎 め無 し[注釈 5]正親町 三条 実 愛 …議 奏 加勢 ・権 中納言 、慎 十日 広橋 光成 …………武家 伝奏 ・前 権 大納言 、慎 五日 万里小路 正 房 ……前 権 大納言 、慎 三 十 日 東坊城 聡 長 ………前 権 大納言 、永 蟄居 [注釈 6]大原 重徳 …………非 参議 、自分 慎
その他
[若松 永福 ………三条 家 家臣 、洛中 洛外 江戸 構 い(追放 )世古 恪 太郎 ……伊勢松 坂 の酒造 屋 であり、紀州 徳川 家 の御用達 を務 めた豪商 の息子 。江戸 構 い(追放 )、紀伊 殿 領分 所払 い楢崎 将 作 ………医師 。長女 の楢崎 龍 は坂本 龍馬 の妻 。
脚注
[注釈
[- ^
全体 では吉田 松陰 が最後 の刑死 者 となる。 - ^
徳川 四天王 を祖 に持 ち、家康 時代 以来 の家 として、譜代 大名 筆頭 を自他 共 に認 めていた井伊 家 の減 封 は、聖域 に手 を入 れるに等 しい大 処断 である。直弼 のもとで、安政 の大獄 で活躍 した彦根 藩士 の長野 主膳 と宇津木 景 福 は藩主 井伊 直 憲 の命令 で処刑 された。 - ^
譜代 筆頭 の井伊 家 と親藩 筆頭 の越前 松平 家 (福井 藩 )の間 には、江戸 時代 を通 して家格 や席次 を巡 る因縁 があり、また両者 は領地 替 えを画策 された因縁 があった。 - ^
当時 の五 手 掛 を含 む幕 閣 など。文久 2年 (1862年 )度 中期 から後半 に一斉 に処分 されている。大獄 の当時 の老中 の間部 詮勝 は隠居 謹慎 と1万 石 減 封 、大獄 の当時 の京都 所司代 酒井 忠義 は隠居 謹慎 、大獄 の当時 の寺社 奉行 松平 宗 秀 は酒井 の後任 の京都 所司代 となるも朝廷 の圧 力 により赴任 できないまま罷免 および溜 詰 格 に昇進 していた家格 の剥奪 、江戸 北町 奉行 石谷 穆 清 は公職 罷免 および隠居 謹慎 。勘定 奉行 池田 頼 方 は寄合 肝煎 だったが、桜田 門外 の変 に際 して大老 直弼 の死 を隠蔽 した罪 により肝煎 を罷免 され寄合 になった。大目 付 の久貝 正 典 は2000石 減 封 の上 、免職 隠居 となった。京都 町 奉行 小笠原 長常 は文久 2年 (1862年 )時点 では江戸 北町 奉行 と政事 改革 御用 掛 を兼任 する重用 ぶりであったが、書院 番頭 に左遷 された上 で免職 および隠居 処分 となった。 - ^ a b c d e
幕府 の処分 案 で示 されるも、孝明天皇 により却下 された。 - ^
東坊城 は、幕府 の示 した当初 案 では名 は挙 げられなかった。が、彼 がかつて武家 伝奏 として、幕府 寄 りの立場 で関白 九条 尚 忠 に同調 した過去 を追及 した孝明天皇 の強 い意向 により、永 蟄居 を命 じられた。