(Translated by https://www.hiragana.jp/)
性的流動性 - Wikipedia コンテンツにスキップ

性的せいてき流動りゅうどうせい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

性的せいてき流動りゅうどうせい(せいてきりゅうどう、えい:Sexual fluidity)あるいはセクシュアル・フルイディティとは、セクシュアリティ性的せいてきアイデンティティ英語えいご: Sexual identity(いわゆる性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティ。せい同一どういつせいとはべつ概念がいねん)が一度いちどあるいはそれ以上いじょう変化へんかすることである。

フルイド(fluid)は「液体えきたい流体りゅうたい」や「流動的りゅうどうてきな」という意味いみ単語たんごであり、セクシュアル・フルイディティ(sexual fluidity)はセクシュアリティが流動的りゅうどうてき変化へんかすることをあらわしている。

流動りゅうどうせいかんする議論ぎろん

[編集へんしゅう]

セクシュアリティは人生じんせいとおして安定あんていしているのか、流動的りゅうどうてきなのか。これについては、現在げんざい重要じゅうよう議論ぎろんおこなわれている。科学かがくてきコンセンサスとしては、基本きほんてき性的せいてき指向しこう選択せんたくできるものではないとされている[1][2][3]一般いっぱんてき性的せいてき指向しこう変化へんかすることはなく、通常つうじょう安定あんていしているとかんがえられている[4] [5][6]。しかし性的せいてきアイデンティティは、個人こじん生涯しょうがいつうじて変化へんかすることがありうるし、かならずしも生物せいぶつがくてきせいせい行動こうどう実際じっさい性的せいてき指向しこうがそれぞれ一貫いっかんしているとはかぎらない[7][8][9]性的せいてき指向しこう発達はったつさせる正確せいかく原因げんいんについてはいまだ議論ぎろん一致いっちはないが、遺伝いでんてき、ホルモンてき社会しゃかいてきおよび文化ぶんかてき影響えいきょうかんがえられている[3][10][11]性的せいてき指向しこう発達はったつ遺伝いでんてき、ホルモンてきおよび環境かんきょうてき影響えいきょう複雑ふくざつ相互そうご作用さようによってこされるとかんがえられている[1][3][11]

性的せいてき流動りゅうどうせい文脈ぶんみゃくにおいては、性的せいてき指向しこう性的せいてき欲望よくぼう基本きほんてき生物せいぶつがくてきであり、したがって生涯しょうがいつうじてわらない、としんじる立場たちば本質ほんしつ主義しゅぎぶ。Savin-Williams, Joyner and Rieger(2012)によるだい規模きぼ縦断じゅうだんてき研究けんきゅう結果けっか性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティは安定あんていしている場合ばあいほうが、変化へんかしている場合ばあいよりも一般いっぱんてきであり、とく男性だんせいについてはその傾向けいこうつよいことが判明はんめいした[12]

原語げんごである”sexual fluidity”というかたりは、リサ・ダイアモンド英語えいご: Lisa M. Diamondによって導入どうにゅうされたものであり、後述こうじゅつのようにとく女性じょせいのセクシュアリティにかんする研究けんきゅうから提起ていきされた言葉ことばである[13][14]

背景はいけい

[編集へんしゅう]

しばしば、性的せいてき指向しこう(sexual orientation)と性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティ(sexual orientation identity)は区別くべつされないことがある。しかしそのことが、性的せいてきアイデンティティや性的せいてき指向しこう変化へんかするかどうかについて、正確せいかく評価ひょうかすることへと影響えいきょうすることがある。性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティは、個人こじん生涯しょうがいにわたって変化へんかする可能かのうせいがあり、生物せいぶつがくてきせい性的せいてき行動こうどう実際じっさい性的せいてき指向しこう適合てきごうしていてもいなくてもよい[7][8][9]依存いぞん精神せいしんてき健康けんこうセンター(CAMH)とアメリカ精神せいしん学会がっかいは、性的せいてき指向しこう生得しょうとくてき生涯しょうがいつうじて固定こていてきなものであるというひともいるが、性的せいてき指向しこう時間じかんとともに流動りゅうどうしたり変化へんかしたりするひともいる、としている[15][16]他方たほうアメリカ心理しんり学会がっかいは、性的せいてき指向しこう生得しょうとくてきである)と性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティ(人生じんせいのあらゆる時点じてん変化へんかする可能かのうせいがある)を区別くべつしている[17]科学かがくしゃやメンタルヘルスの専門せんもんは、一般いっぱんてき性的せいてき指向しこう選択せんたくてきであるとはしんじていない[1][2]

アメリカ心理しんり学会がっかいは、「性的せいてき指向しこう自由じゆう変更へんこうできるものではなく、性的せいてき指向しこう環境かんきょうてき認知にんちてき生物せいぶつがくてき因子いんし複雑ふくざつ相互そうご作用さよう結果けっかである可能かのうせいもっとたかく(……)幼少ようしょう形成けいせいされ(……)遺伝いでんてきまたは先天的せんてんてきなホルモン因子いんしふく生物せいぶつがくてき要因よういんは、個人こじんのセクシュアリティにおいて重要じゅうよう役割やくわりたす」とべている[3]。またアメリカ心理しんり学会がっかいによれば、「性的せいてき指向しこうかんするアイデンティティ――性的せいてき指向しこうではない――は精神療法せいしんりょうほう支援しえん団体だんたい、およびライフイベントをつうじて変化へんかするとおもわれる」という[17]。アメリカ精神せいしん学会がっかいによると、「自分じぶん性愛せいあい(ヘテロセクシュアル)かゲイ、レズビアンあるいはバイセクシュアルであると自覚じかくするタイミングは、個々人ここじんによってことなる」。そして「同性愛どうせいあいそれ自体じたい精神せいしん障害しょうがいであるという仮定かていや、患者かんじゃ自身じしん同性愛どうせいあいてき指向しこうえるべきだという仮定かていもとづくような、あらゆる精神せいしん医学いがくてき治療ちりょう反対はんたいする」としている。ただし同性愛どうせいあい肯定こうていてき心理しんり療法りょうほうおこなわれている[16]

リサ・ダイアモンドは著書ちょしょ Sexual Fluidity(『性的せいてき流動りゅうどうせい』:2009ねんアメリカ心理しんり学会がっかいのLesbian, Gay, Bisexual, and Transgender Issues Distinguished Book Awardを受賞じゅしょう)のなかで、女性じょせいのセクシュアリティや、「発達はったつ段階だんかい」や「否認ひにん」といった語彙ごいこころみ、そして性的せいてき欲望よくぼうについての伝統でんとうてき語彙ごい不十分ふじゅうぶんであるという主張しゅちょうべている。10ねん以上いじょうにわたってダイアモンドは異性いせいあい女性じょせいについて研究けんきゅうしたが、その異性いせいあい女性じょせいたちにとって、バイセクシュアルという言葉ことばは、セクシュアリティの多彩たさい性質せいしつただしく表現ひょうげんしきれていなかったのである。ダイアモンドは、「同性愛どうせいあい認識にんしき拡張かくちょうする」ことをびかけている[18]

ダイアモンドは、レズビアンとバイセクシュアルの女性じょせい性的せいてきアイデンティティにかんする研究けんきゅうをレビューしたとき、「性的せいてき指向しこう固定こていてき早期そうき発達はったつする特質とくしつとみなす従来じゅうらいのモデルにはんするような、同性愛どうせいあい変化へんか流動りゅうどうせい」を発見はっけんしたとべた[19]。ダイアモンドによれば、性的せいてき指向しこうは、女性じょせい異性いせいあいてきセクシュアリティにより関連かんれんしている現象げんしょうである。彼女かのじょべるには、「男性だんせい性的せいてき指向しこうは、確実かくじつ一方いっぽう性別せいべつ他方たほう性別せいべつへと性的せいてき興奮こうふん性的せいてき刺激しげきけるような、安定あんていしたエロティックな『羅針盤らしんばん』(compass)として機能きのうするようにえる。しかし女性じょせいにおいて、性的せいてき指向しこうはこのようには機能きのうしていないようにおもわれる。(……)こうしたしょ現象げんしょう結果けっかとして、女性じょせい同性愛どうせいあいは、ライフコースのあらゆる段階だんかいで、男性だんせい同性愛どうせいあいとは別様べつよう表出ひょうしゅつする」[20]

性的せいてき流動りゅうどうせいについての研究けんきゅうしゃのなかには、LGBTコミュニティのメンバーであるひともいる。たとえばダイアモンドはレズビアンであり、Ritch C. Savin-Williamsはゲイである。[21]また、性的せいてき流動りゅうどうせいのあるひと性的せいてき指向しこうのアイデンティティが変化へんかするひとが、LGBTコミュニティからあらわれることもありる。そのれいとしてビル・デブラシオつまでもあるChirlane McCrayがげられる。彼女かのじょは1979ねんにレズビアンとしてカミングアウトするエッセーをいてから34ねんに、男性だんせい結婚けっこんすることをかたった。彼女かのじょ自身じしんが「たんなるラベル以上いじょうである」として、彼女かのじょ自身じしん突然とつぜん男性だんせいへと性的せいてきかれたのではなく、むしろデブラシオにかれたのだとべた。[22][23]

男性だんせいあいだでは性的せいてき流動りゅうどうせいが「作用さようする」のか、するならばどのように「作用さようする」のか、という問題もんだい[24]や、男性だんせいバイセクシュアルにおける性的せいてき興奮こうふん変動へんどうについての問題もんだい[25]など、ほかにもいくつかのレベルの論点ろんてんがある。

関連かんれん文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • アン・ファウスト-スターリング(2018)『セックス/ジェンダー―せい分化ぶんかをとらえなおす』書房しょぼうISBN 978-4-86686-002-2原著げんちょはFausto-Sterling, Anne (2012). Sex/Gender: Biology in a Social World. New York: Routledge. )

  p.116-p.122にリサ・ダイアモンドの調査ちょうさかんする説明せつめいがある(このほんではsexual fluidityが「せい可変かへんせい」とやくされている)。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b c Frankowski B.L.; American Academy of Pediatrics Committee on Adolescence (June 2004). "Sexual orientation and adolescents". Pediatrics. 113 (6): 1827–32. PMID 15173519. doi:10.1542/peds.113.6.1827.
  2. ^ a b Gloria Kersey-Matusiak (2012). Delivering Culturally Competent Nursing Care. Springer Publishing Company. p. 169. ISBN 0826193811. Retrieved February 10, 2016. "Most health and mental health organizations do not view sexual orientation as a 'choice."
  3. ^ a b c d Mary Ann Lamanna, Agnes Riedmann, Susan D Stewart (2014). Marriages, Families, and Relationships: Making Choices in a Diverse Society. Cengage Learning. p. 82. ISBN 1305176898. Retrieved February 11, 2016. 「同性愛どうせいあいとしての性的せいてきアイデンティティを発達はったつさせる要因よういんは、決定的けっていてき特定とくていされているわけではなく、異性いせいあい発達はったつもまだ解明かいめいされていない。アメリカ心理しんり学会がっかい(APA)は、さまざまな要因よういん個人こじんのセクシュアリティに影響えいきょうあたえるという立場たちばをとっている。APAからの最新さいしん文献ぶんけんによれば、性的せいてき指向しこう自由じゆう変更へんこうできるものではなく、性的せいてき指向しこう環境かんきょうてき認知にんちてき生物せいぶつがくてき因子いんし複雑ふくざつ相互そうご作用さよう結果けっかである可能かのうせいもっとたかく(……)幼少ようしょう形成けいせいされ(……)遺伝いでんてきまたは先天的せんてんてきなホルモン因子いんしふく生物せいぶつがくてき要因よういんは、個人こじん性行為せいこういにおいて重要じゅうよう役割やくわりたす(American Psychological Association 2010)」
  4. ^ "Royal College of Psychiatrists’ Position Statement on Sexual Orientation"(PDF). Royal College of Psychiatrists. Retrieved February 13, 2016.「性的せいてき指向しこうえることができるという確実かくじつ科学かがくてき証拠しょうこはない」
  5. ^ Seth J. Schwartz, Koen Luyckx, Vivian L. Vignoles (2011). Handbook of Identity Theory and Research. Springer Science & Business Media. p. 652. ISBN 1441979883. Retrieved February 18, 2016.「性的せいてき指向しこう安定あんていせいかんする近代きんだいてき学術がくじゅつ調査ちょうさも、性的せいてき指向しこう性的せいてき指向しこうのアイデンティティ、性的せいてきアイデンティティの概念がいねん支持しじするとおもわれる(たとえば、Diamond, 2003a; Horowitz & Necomb, 2001; Rosario, Schrimshaw, Hunter, & Braun, 2006, see Savin-Williams, Chapter 28, this volume)。具体ぐたいてきには、たとえば、関係かんけい感情かんじょう行動こうどう価値かち集団しゅうだんへの帰属きぞく、および規範きはんのような、性的せいてきアイデンティティにかんするいくつかの次元じげんは、比較的ひかくてき流動的りゅうどうてきであるようにえる。対照たいしょうてきに、性的せいてき指向しこう(すなわち、個人こじん性別せいべつ性的せいてき特性とくせいもとづいた、性的せいてき恋愛れんあいてき情緒じょうちょてき興奮こうふん欲望よくぼうのパターン(APA Task Force on Appropriate Therapeutic Responses to Sexual orientation, 2009))は、大半たいはん人々ひとびとについては、生涯しょうがいにわたって安定あんていしていることが示唆しさされている(Bell、Weinberg、&Hammersmith、1981; Ellis&Ames、1987; Haldeman、1991; Money、1987)」
  6. ^ Dennis Coon, John O. Mitterer (2012). Introduction to Psychology: Gateways to Mind and Behavior with Concept Maps and Reviews. Cengage Learning. p. 372. ISBN 111183363X. Retrieved February 18, 2016. 「性的せいてき指向しこうは、個人こじんてきなアイデンティティのふか部分ぶぶんであり、通常つうじょうはかなり安定あんていしている。最初さいしょ性的せいてき感覚かんかくからはじまって、ほとんどのひと異性いせいまたは同性どうせいかれることをおぼえる。(……)性的せいてき指向しこう通常つうじょうかなり安定あんていしているという事実じじつは、生涯しょうがいせい行動こうどう変化へんかするという可能かのうせい排除はいじょするものではない。」
  7. ^ a b Sinclair, Karen, About Whoever: The Social Imprint on Identity and Orientation, NY, 2013 ISBN 9780981450513
  8. ^ a b Rosario, M.; Schrimshaw, E.; Hunter, J.; Braun, L. (2006). "Sexual identity development among lesbian, gay, and bisexual youths: Consistency and change over time". Journal of Sex Research43 (1): 46–58. doi:10.1080/00224490609552298.
  9. ^ a b Ross, Michael W.; Essien, E. James; Williams, Mark L.; Fernandez-Esquer, Maria Eugenia. (2003). "Concordance Between Sexual Behavior and Sexual Identity in Street Outreach Samples of Four Racial/Ethnic Groups". Sexually Transmitted Diseases. American Sexually Transmitted Diseases Association. 30 (2): 110–113. PMID 12567166. doi:10.1097/00007435-200302000-00003.
  10. ^ "Answers to Your Questions For a Better Understanding of Sexual Orientation and Homosexuality". American Psychological Association. Retrieved February 9,2016.
  11. ^ a b Gail Wiscarz Stuart (2014). Principles and Practice of Psychiatric Nursing. Elsevier Health Sciences. p. 502. ISBN 032329412X. Retrieved February 11, 2016. 「同性愛どうせいあい特定とくてい原因げんいん支持しじする決定的けっていてき証拠しょうこはない。しかし、ほとんどの研究けんきゅうしゃは、生物せいぶつがくてきおよび社会しゃかいてき要因よういん性的せいてき指向しこう発達はったつ影響えいきょうするということに同意どういしている」
  12. ^ Savin-Williams, R.C.; Joyner, K.; Rieger, G. (2012). "Prevalence and stability of self-reported sexual orientation identity during young adulthood". Archives of Sexual Behavior41: 1–8. PMID 22302504. doi:10.1007/s10508-012-9913-y.
  13. ^ Wayne Weiten, Dana S. Dunn, Elizabeth Yost Hammer (2016). Psychology Applied to Modern Life: Adjustment in the 21st Century. Cengage Learning. p. 341. ISBN 1337517070. Retrieved April 4, 2017.
  14. ^ Robert L. Crooks, Karla Baur (2016). Our Sexuality. Cengage Learning. p. 298. ISBN 1305887425. Retrieved April 4, 2017.
  15. ^ "Question A2: Sexual orientation". Centre for Addiction and Mental Health. Archived from the original on 28 December 2014. Retrieved 3 February 2015.
  16. ^ a b "LGBT-Sexual Orientation: What is Sexual Orientation?" Archived 2014-06-28 at the Wayback Machine., the official web pages of APA. Accessed April 9, 2015
  17. ^ a b  "Appropriate Therapeutic Responses to Sexual Orientation" (PDF). American Psychological Association. 2009: 63, 86. Retrieved February 3, 2015.
  18. ^ Sexual Fluidity - Understanding Women's Love and Desire, Lisa M. Diamond 2009, Harvard University Press. Accessed April 6, 2015
  19. ^ Diamond, Lisa (2003). "Was it a phase? Young women's relinquishment of lesbian/bisexual identities over a five-year period" アーカイブ 2010ねん6がつ10日とおか - ウェイバックマシン (PDF). Journal of Personality and Social Psychology84 (2): 352–364. PMID 12585809. doi:10.1037/0022-3514.84.2.352.
  20. ^ Diamond, Lisa M. (2012). "The Desire Disorder in Research on Sexual Orientation in Women: Contributions of Dynamical Systems Theory" アーカイブ 2012ねん5がつ18にち - ウェイバックマシン (PDF). Arch Sex Behav41: 73–83. doi:10.1007/s10508-012-9909-7.
  21. ^ "Exploring the Umbrella: Bisexuality and Fluidity", Trudy Ring for "The Advocate", February 11, 2014
  22. ^ "Chirlane McCray: From Gay Trailblazer to Politician's Wife", Linda Villarosa for "Essence", May 09, 2013
  23. ^ "Mayoral candidate Bill de Blasio’s wife Chirlane McCray, a former lesbian, opens up about falling in love with a man", Kristen E. Lee for "NY Daily News", May 09, 2013
  24. ^ "Why men's sex lives are more complicated than you think", Nico Lang for "The Daily Dot", Jan 30, 2015
  25. ^ "Case Closed: Bisexual Men Exist!", Dan Savage for "The Stranger", Aug 16, 2011