(Translated by https://www.hiragana.jp/)
助詞 - Wikipedia コンテンツにスキップ

助詞じょし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
接続せつぞく助詞じょしから転送てんそう

助詞じょし(じょし)とは、日本語にほんご伝統でんとうてき品詞ひんしひとつである。言語げんごこうおけ接続詞せつぞくしたる。

日本語にほんご助詞じょし

[編集へんしゅう]

日本語にほんごにおいては、接尾せつび一種いっしゅであり、単語たんご付加ふか自立じりつ同士どうし関係かんけいあらわしたり、対象たいしょうあらわしたりする語句ごく総称そうしょう付属ふぞく活用かつようしない。ぞくに「てにをは」(弖爾乎波てにをはてんしかとおなみ)とばれるが、これは漢文かんぶんくだしの補助ほじょとして漢字かんじ四隅よすみにつけられたヲコトてん左下ひだりしたからみぎまわりにんだときに「てにはを」となることにるものである[1]

日本語にほんご助詞じょし使つかけには曖昧あいまいさがあるが、れいとしては、以下いかげられる。

  • うみく」の「に」
  • うみく」の「へ」
  • 日本にっぽんでただひとつの」の「で」
  • 日本にっぽんにただひとつの」の「に」
  • わるひと」の「の」
  • わるひと」の「が」

おわり助詞じょしてき接続せつぞく助詞じょしれいとしては、以下いかげられる。

  • 本当ほんとう明日あしたなんだけれど」の「けれど」
  • 「お言葉ことばですが」の「が」
  • 「さっきったのに」の「のに」
  • わるのはやいし」の「し」

品詞ひんし分類ぶんるい

[編集へんしゅう]

明治めいじには助詞じょし感動かんどう一類いちるいとする文献ぶんけんられ、大槻おおつき文彦ふみひこ語法ごほう指南しなん」(『げんうみ所収しょしゅう、1889ねん)ではふく助詞じょしおわり助詞じょし感動かんどう分類ぶんるいしている[2]。しかし、大正たいしょうには感動かんどうから助詞じょし除外じょがい独立どくりつであるとする文典ぶんてんえ、昭和しょうわには一般いっぱんてき助詞じょし感動かんどうから除外じょがいされるようになった[2]

口語文こうごぶんほう

[編集へんしゅう]

かく助詞じょし

[編集へんしゅう]

おも体言たいげんいて、ぶんなかでの意味いみ関係かんけいかく)をあらわす。かく助辞じょじかくのくっつきともう。

(1)動作どうさ状態じょうたい主体しゅたい、(2)要求ようきゅう願望がんぼう対象たいしょうしめ[3]

学校がっこう文法ぶんぽうでは「は」とともに主格しゅかくかく助詞じょしとされることがおおいが、構文こうぶん解析かいせき分野ぶんやでは「は」「が」をとりたてとする手法しゅほうがある。このとき、かく助詞じょし「を」「に」につく場合ばあいは「をが」「にが」にはならず、ともに「が」となる。「は」では「をは」は「は」で、「には」はわらず。

(1)はなく。(2)みずみたい。 名詞めいしまたは名詞めいしじゅんじるかたり[3]
連用れんよう修飾しゅうしょく動作どうさ状態じょうたい主体しゅたいあらわす。/ぞくかく (連体れんたいかく) あに手紙てがみ/あにいた手紙てがみ 体言たいげん用言ようげん助動詞じょどうし (「う」「よう」「まい」をのぞく) の連体れんたいがたく。
対格たいかくかく助詞じょしかなら動詞どうしとともにもちいる。(1)動作どうさ直接的ちょくせつてき対象たいしょう知覚ちかく思考しこう活動かつどう対象たいしょう、(2)移動いどう経路けいろしめ[4]。(3)移動いどう起点きてん経由けいゆてんしめ[4] が、この場合ばあいには到着とうちゃくてん想定そうていしていない場合ばあいとなる。 (1)ほんむ。(2)はしわたる。(3)る。 名詞めいしまたは名詞めいしじゅんじるかたり[4]
与格よかくかく助詞じょし名詞めいしおよび名詞めいしじゅんじるかたり動詞どうし連用形れんようけいまたは、連体れんたいがたなどにく。物体ぶったい存在そんざいする場所ばしょ移動いどう目標もくひょうてんおよび到達とうたつてん/相手あいて視点してんいたときの相手あいて動作どうさ対象たいしょうたいする指向しこうせいかんじられるときの動作どうさおよび状態じょうたい対象たいしょう/主体しゅたいから相手あいてたい動作どうさ関係かんけい一方いっぽうてきおよとき相手あいて/動作どうさ作用さようおこなわれるときやわるとき(ただしときしめ名詞めいし必要ひつよう)/動詞どうし連用形れんようけい場合ばあい目的もくてき/状態じょうたい主体しゅたいふく助詞じょしのちともなことおおい)と用法ようほうひろかく助詞じょし上代じょうだいからもちいられており、本来ほんらい用法ようほう動作どうさ作用さようおこなわれる、あるいは存在そんざいする、時間じかんてきおよび空間くうかんてき位置いち範囲はんい つくえじょうある。/えきく/社員しゃいんなる。/たびる。/ふうかれる。 体言たいげんじゅん体言たいげん (用言ようげん助動詞じょどうし連体れんたいがた) にく。動詞どうし連用形れんようけいく。
方向ほうこうかく対格たいかく到達とうたつかくかく助詞じょし用法ようほうせまく、(1)移動いどうきあるいは目標もくひょう、(2)到達とうたつてんあらわ[5]。「に」と区別くべつ曖昧あいまい[5] だが、「に」よりも対象たいしょうへの強調きょうちょうがあり、それがものであるときは使つかいにくい。 (1)じょうげる。きたかう。将来しょうらいつながる。(2)はこぶ。 名詞めいし[5]
(1)共同きょうどう相手あいて、(2)作用さよう結果けっか、(3)引用いんよう、(4)並立へいりつしめ[6] (1)友人ゆうじんべる。(2)作家さっかなる。(3)「可能かのうせい無限むげんだいこえをかけた。(4)外務省がいむしょう総務そうむしょう内務省ないむしょう 体言たいげん体言たいげん資格しかくをつくる助詞じょし「の」にく。
から 動作どうさ主体しゅたい経由けいゆてんとしての性格せいかく場合ばあい主体しゅたい物事ものごと移動いどう視点してんいた場合ばあい動作どうさ起点きてんである相手あいて/移動いどう起点きてん経由けいゆてん到着とうちゃくてん想定そうていされている場合ばあいのみ、「に」ととも使用しようされる。)/因果いんが関係かんけい問題もんだいとした場合ばあい原因げんいん/さらには材料ざいりょうから完成かんせいひんへの変化へんかいちじるしいとき材料ざいりょう原料げんりょう状態じょうたいはじまるときなど、経由けいゆおよび経過けいかかんする意味いみつ。 ろくからはじまる/敗北はいぼくゆるからこる。/からつくる。 体言たいげんじゅん体言たいげん (用言ようげん助動詞じょどうし連体れんたいがた+「の」など)・接続せつぞく助詞じょし「て」などにく。
より (1)比較ひかく基準きじゅんもちいる[7]。(2)起点きてんあらわ用法ようほうそなえるが、現在げんざいおも文章ぶんしょうとなり、「から」と意味いみかさなっている[7] (1)あなたはかれよりたかい。(2)よりほかない。 体言たいげんじゅん体言たいげん (活用かつよう連体れんたいがた連体れんたいがたかく助詞じょし「の」) にく。
(1)団体だんたいふくめた複数ふくすうどき動作どうさ主体しゅたいや、(2)動作どうさこる場所ばしょ動作どうさ作用さようおこなわれるとき場所ばしょ、(3)動作どうさ手段しゅだん仲介ちゅうかいぶつ由来ゆらいさらには材料ざいりょうから完成かんせいひんへの変化へんかすくないとき[よう出典しゅってん]材料ざいりょう原料げんりょう、(4)動作どうさ状態じょうたい継続けいぞくする期間きかん継続けいぞくしていた動作どうさわるとき、基準きじゅん境界きょうかいあらわ[8] (2)つ。(3)づちつ。ゆきおくれる。 体言たいげん体言たいげん資格しかくをつくる助詞じょし「の」にく。

並立へいりつ助詞じょし

[編集へんしゅう]

2つのものを並立へいりつさせる。(かく助詞じょしふくめるせつもある)

並列へいれつ列挙れっきょしめしたり、程度ていどがはなはだしいあらわしたりする。
かく助詞じょしの「に」からてんじた用法ようほう名詞めいしまたは、じゅんからだ助詞じょし「の」にいて、並列へいれつ列挙れっきょ添加てんかわせしめす。
体言たいげんまたはそれにじゅんずるかたりいて、いくつかの事柄ことがら列挙れっきょする。
名詞めいしおよびじゅんからだ助詞じょし」にき、事物じぶつ並列へいれつおよび列挙れっきょするあらわす。
活用かつよう連体れんたいがたき、事柄ことがら追記ついきしていくあらわす。
やら 体言たいげん活用かつよう連体れんたいがたき、決定けっていしがたいふた以上いじょう事柄ことがら並列へいれつおよび列挙れっきょするあらわしたり、事物じぶつたん列挙れっきょしたりするあらわす。
いくつかの事物じぶつ列挙れっきょし、そのひとつ、または一部いちぶ選択せんたくするときや、うたが、ある動作どうさ同時どうじ進行しんこうあるいは、つづいて、ちが動作どうさおこなわれるときなどに使用しようされる。
なり れいとして列挙れっきょしたなかから、どれかひとつを選択せんたくすることをあらわす。ふく助詞じょしとするときもある。なお、語源ごげんは、断定だんてい助動詞じょどうし「なり」の終止しゅうしがた
だの 体言たいげんまたは用言ようげん終止しゅうしがたいて、全体ぜんたいなかからいくつかの物事ものごと並列へいれつおよび列挙れっきょする。
普通ふつうは、「…だの…だの」のかたちもちいられるが、「…だの…など」のかたちもちいられることもある。
断定だんてい助動詞じょどうし「だ」に助詞じょし」がいたものが語源ごげん

ふく助詞じょし

[編集へんしゅう]

体言たいげん副詞ふくしかく助詞じょしのちなどにつき全体ぜんたいとして副詞ふくしてきはたらく。

ばかり 体言たいげんまたは副詞ふくし活用かつよう連体れんたいがたかく助詞じょしのちなどにつき、だけおなじく物事ものごと程度ていど原因げんいん該当がいとうする範囲はんい限定げんていしたり、「くらい」とおなじく物事ものごとのおおよその程度ていど分量ぶんりょう時刻じこく距離きょりあらわす。また、動作どうさ完了かんりょうして、まだあいだもないことをあらわしたり、すぐに実行じっこうされる段階だんかいにあることをあらわときにも使用しようされたりする。また、かえしが暗示あんじされる用法ようほうもある。語源ごげんは、動詞どうしはかる」の連用形れんようけいから転成てんせいした名詞めいし「はかり」。はな言葉ことばでは、「ばっかり」「ばかし」「ばっかし」などをもちいることがある。
漢字かんじ表記ひょうきは、「もと」。
まで 名詞めいし活用かつよう連体れんたいがたにつき、事柄ことがら動作どうさ距離きょりてきまたは時間じかんてき限度げんどおよび範囲はんいまたは到達とうたつてんしめしたり、程度ていど動作どうさ限定げんていもちいられたりするほか、極端きょくたんれい類推るいすいさせるときかく助詞じょしのちにもつく)にももちいる。
漢字かんじ表記ひょうきは「まで」。
だけ 名詞めいし活用かつよう連体れんたいがた、あるいはかく助詞じょしのちにつき、分量ぶんりょう程度ていど限度げんどおよび範囲はんい限定げんていさいもちいられる。元来がんらいは「たけ」のてんじたかたりで、漢字かんじ表記ひょうきもそのまま「たけ」である。
ほど 動作どうさ物事ものごとおよび状態じょうたい段階だんかいあらわしたり、許容きょよう範囲はんいしめ名詞めいしほど」のてんじたもので、名詞めいし活用かつよう連体れんたいがたにつき大凡おおよそ分量ぶんりょう程度ていど動作どうさ状態じょうたい程度ていどかたり呼応こおうして程度ていど比較ひかくもちいる。また、「~ば~ほど」のかたち程度ていどたかまりに比例ひれいして事柄ことがらもあがる意味いみつ。
くらい・ぐらい 大凡おおよそ分量ぶんりょう程度ていど基準きじゅん事態じたいしめしたうえでの程度ていど強調きょうちょうあらわす。元々もともと名詞めいしくらい」がてんじたもので、漢字かんじ表記ひょうきも「くらい」。
など 名詞めいしおよび活用かつよう連体れんたいがたにつき、おおくのなかいちれいげてのいくつかのもの総括そうかつするときや、婉曲えんきょく表現ひょうげんときもちいる。
漢字かんじ表記ひょうきは「ひとし」。ふるくは「」とも。
なり 名詞めいし副詞ふくし活用かつようがた終止しゅうしがた助詞じょしなどにつきほかにある適当てきとうものとしての例示れいじしめす。
やら 体言たいげんまたは、体言たいげんじゅんずるかたり一部いちぶ副詞ふくし助詞じょしなどにき、確実かくじつであるというあらわしたり(ただし疑問ぎもんぶんまたは、否定ひていぶん場合ばあい)、はっきりわずに、ぼかしてうときやしたしのかたりともなって、いずれとも不定ふていであるあらわすときに使用しようする。語源ごげんは、断定だんてい助動詞じょどうし「なり」の連用形れんようけい「に」、かかり助詞じょし」、動詞どうし「あり」の未然みぜんがた「あら」、推量すいりょう助動詞じょどうし「む」のふくあわした「にやあらむ」が変化へんかしたかたり、「やらん」から。
おお疑問ぎもんあらわかたりについて、不確ふたしかな意味いみしめす。理由りゆう原因げんいんなどの説明せつめいにそえて不確ふたしかさをしめす。いくつかのものをならべ、それらを選択せんたくてきしめす。
がてら
なぞ・なんぞ
かり
ずつ 数量すうりょう程度ていどしめかたりについて、同一どういつ分量ぶんりょうてられることをあらわしたり、おなじような分量ぶんりょう程度ていどかえされることをあらわしたりする。 漢字かんじ表記ひょうきは「あて」。
のみ ある物事ものごと限定げんていされることをしめす。つよ指定していするあらわす。
きり 事柄ことがらがその範囲はんい限定げんていされることをしめす。その限度げんど限界げんかいしめす。その状態じょうたいがつづいていることをあらわす。
項目こうもくならてるのに使つかう。

かかり助詞じょし

[編集へんしゅう]

かかり助詞じょし(けいじょし、かかりじょし)とはついたかたり意味いみえて強調きょうちょうするもの。述語じゅつご呼応こおうすることもある(古典こてんではかかむすがあり、現代げんだいでは「しか」が否定ひていがた呼応こおう)。(ふく助詞じょしふくめるせつもある)

かたり文節ぶんせつ活用かつよう連用形れんようけいなどに接続せつぞくし、ついた語句ごく範囲はんいを、おおくの事柄ことがらからひとつに限定げんていして提示ていじしたものとするような、強調きょうちょう役割やくわりをしたり、題目だいもく提示ていじして、叙述じょじゅつ範囲はんいをきめたり、叙述じょじゅつ内容ないよう条件じょうけん限定げんていくわえることしめす。

ここから、とりたてともばれる。 また、かく助詞じょし副詞ふくしなどにいて意味いみ語勢ごせいつよめるなど、ふた以上いじょう判断はんだん対照たいしょうてきしめすこともある。 ただし、主語しゅごあらわかく助詞じょし日本語にほんごにないため、かれることもある。また、かく助詞じょし「を」に接続せつぞくした場合ばあい、「をは」ではなくたんに「は」となる(「に」の場合ばあいは、そのまま「には」である)。 現在げんざいでは「わ」と発音はつおんする。

類似るいじした事物じぶつ提示ていじ並列へいれつ列挙れっきょ添加てんか程度ていど感動かんどう強調きょうちょう不定称ふていしょうかたりについて全面ぜんめんてき否定ひていおよ肯定こうていなどをしめす。
こそ 文末ぶんまつについて強調きょうちょうしたり、動詞どうし仮定かていがた接続せつぞく助詞じょし「ば」にき、強調きょうちょうしたうえ提示ていじしたりなにかをつよめるしめす。古文こぶんではかかむすびによって文末ぶんまつ活用かつよう已然いぜんがた変化へんかさせる。
でも 断定だんてい助動詞じょどうし「だ」の連用形れんようけいかかり助詞じょしの「も」がいたもので、名詞めいし助詞じょしにつき、特殊とくしゅえて一般いっぱんおなじであるときや、いちれいとしてげるとき、極端きょくたんいちれい提示ていじほか場合ばあいはましてとうことを類推るいすいさせるときすべてのものに該当がいとうことを意味いみするときもちいる。
しか 名詞めいし動詞どうし連体れんたいがた形容詞けいようしおよび形容動詞けいようどうし連用形れんようけいにつき特定とくてい事柄ことがら以外いがいちょん否定ひていするときにもちいられる。
さえ 既存きそんものにさらに累加るいかするとき強調きょうちょうして例示れいじほかもの当然とうぜんであると類推るいすいさせる場合ばあい仮定かてい表現ひょうげんもちいて条件じょうけんしめすときにもちいる。

接続せつぞく助詞じょし

[編集へんしゅう]

ぶんぶん意味いみ関係かんけいあらわして接続せつぞくするもの。 おも活用かつようく。

仮定かてい順接じゅんせつ/一般いっぱん条件じょうけん/並立へいりつ/をしめす。 たかけれわない。/なつになれあつくなる。/うまもいれうしもいる。/ 活用かつよう仮定かていがたく。
確定かくてい順接じゅんせつ/一般いっぱん条件じょうけん/仮定かてい逆接ぎゃくせつ/をしめす。 みずはしした。/ゆきゆきもる。/風邪かぜになろうやすまない。/ 活用かつよう終止しゅうしがたく。
ても・でも 仮定かてい逆接ぎゃくせつ/確定かくてい逆接ぎゃくせつ/をしめす。 風邪かぜになってもく。/さけでもだれも相手あいてにしなかった。/ 活用かつよう連用形れんようけいく。
けれど・けれども 確定かくてい逆接ぎゃくせつ/並立へいりつ対比たいひ/をしめす。 んだけれど理解りかいできなかった。/よくまなけれど運動うんどうもする。/ 活用かつよう終止しゅうしがたく。
確定かくてい逆接ぎゃくせつ/並立へいりつ対比たいひ/をしめす。 あきになったまだあつい。/ゲームもする勉強べんきょうもする。/ 活用かつよう終止しゅうしがたく。
のに 確定かくてい逆接ぎゃくせつしめす。 あきになったのにまだあつい。/ 活用かつよう連体れんたいがたく。
ので 確定かくてい順接じゅんせつしめす。 さわいでいたのでしかられた。/ 活用かつよう連体れんたいがたく。
から 確定かくてい順接じゅんせつしめす。 ゆきから電車でんしゃ運休うんきゅうだ。/ 活用かつよう終止しゅうしがたく。
並立へいりつしめす。 あつ乾燥かんそうしているからかった。/ 活用かつよう終止しゅうしがたく。
て・で 確定かくてい順接じゅんせつ/動作どうさ作用さよう継続けいぞく/並立へいりつ/補助ほじょ関係かんけい/をしめす。 なかにそうだ。/かえすぐべる。/うつくしくあかるい。/観衆かんしゅういる。/ 活用かつよう連用形れんようけいく。
なり 動作どうさ継続けいぞく/並立へいりつ/をしめす。 一言ひとことなりすわんだ。/なりなり勝手かってに。/ 動詞どうし動詞どうしがた活用かつよう助動詞じょどうし連体れんたいがたく。
ながら 確定かくてい逆接ぎゃくせつ/動作どうさ並行へいこう/をしめす。 ていながらげない。/ながらさけぶ。/ 動詞どうし連用形れんようけい形容詞けいようし終止しゅうしがた形容動詞けいようどうし語幹ごかんく。
たり 並立へいりつしめす。/暗示あんじする。 たりたりしている。/よくうたたりしたものだ。/ 活用かつよう連用形れんようけいく。なお、イ音便いおんびん撥音便はつおんびんくときは、濁音だくおんして「だり」になる。
つつ 確定かくてい逆接ぎゃくせつ/動作どうさ並行へいこう/をしめす。 いけないとつつやってしまう。/調整ちょうせいをしつつ前進ぜんしんつづけた。/ 動詞どうし動詞どうしがた活用かつよう助動詞じょどうし連用形れんようけいく。
ところで 仮定かてい逆接ぎゃくせつしめす。 ったところで、しょうがない。 過去かこ助動詞じょどうし「た」の終止しゅうしがたく。
まま 用言ようげんまたは助動詞じょどうし連体れんたいがたく。
ものの 逆接ぎゃくせつ確定かくてい条件じょうけんしめす。 いはしたものの後悔こうかいしている。 活用かつよう連体れんたいがたく。
「~するとすぐに」のあらわす。 上京じょうきょうするや、かれたずねた。 動詞どうし動詞どうしがた活用かつよう終止しゅうしがたく。

おわり助詞じょし

[編集へんしゅう]

ぶん末尾まつびについて疑問ぎもん禁止きんし感動かんどうなどの意味いみくわえるもの。

文末ぶんまつにあるかたりき、質問しつもん疑問ぎもん察知さっち反語はんご難詰なんきつ勧誘かんゆうなど、様々さまざま意味いみあらわす。おどろきや感動かんどう気持きもちをあらわすこともある。 あ、ここにあったの。/これにしよう。/だれ、そんなの。
動詞どうし助動詞じょどうし終止しゅうしがたについて禁止きんし意味いみあらわしたり、任意にんい文末ぶんまつについて独言ひとりごと詠嘆えいたん願望がんぼうなどのあらわしたりする。地域ちいきによっては「ね」とおな意味いみでも使つかわれる。また、動詞どうし補助ほじょ動詞どうし連用形れんようけいについて命令めいれい意味いみあらわすものもあるが、こちらは補助ほじょ動詞どうし「なさる」の命令めいれいがた「なさい」の省略形しょうりゃくけい由来ゆらい どのはなてもきれいだ。/いいえきちかくて。/べる危険きけん!/いてやり
とも 活用かつよう終止しゅうしがたにつき、相手あいてたいするつよ肯定こうていあらわす。 わらっていいとも
文末ぶんまつのイントネーションがたかいと疑問ぎもん質問しつもんひくいとねんしをあらわす。また、命令めいれいあらわす。 あそこ、すっげぇんでる。/いじめない
客観きゃっかんせいたせた注意ちゅうい喚起かんき強調きょうちょうべつ用法ようほうとしては、疑問ぎもんかたり呼応こおうして反語はんごおよび強調きょうちょう意味いみあらわす。 風邪かぜひいちゃう。/おわいてきた。/絶対ぜったい優勝ゆうしょうする
勧誘かんゆう意味合いみあいをびた強調きょうちょう古風こふうだがこう告文こくぶんでの使用しようれい比較的ひかくてき見受みうけられる。 東北とうほく。/バンドやろう
「まあいいや」など自分じぶん納得なっとくしたことをあらわす。また命令めいれいがた禁止きんしがた勧誘かんゆうあらわ動詞どうし未然みぜんがたなどにける助詞じょし「やろうよ」「やれよ」などは、地域ちいきによっては「やろうや」「やれや」とあらわされる。 わかんない
かい 疑問ぎもんおわり助詞じょし「か」の変化へんかがたで、はな言葉ことばとしてはやや古風こふうだが、現在げんざいでもユーモアをえるとき使つかうことはある。 もういいかい
自分じぶんかんがえを相手あいてつたえるしめす。注意ちゅうい忠告ちゅうこく勧誘かんゆうなどにももちいられる。 はんできた。/はしるところ。/一緒いっしょにやろう
自分じぶん判断はんだん同意どういもとめるしめす。かるいかける。 あめりそうだ。/じゃあかえ
断定だんていした内容ないようかるくいいはな気持きもちをあらわす。きつい質問しつもんげやりの反問はんもんをする。文節ぶんせつについて、調子ちょうしととのえる。 ってるぁ、それくらい。
のに 不満ふまん詰問きつもんなどの気持きもちをあらわす。 もったいない、せっかくつくったのに
やら 未定みていのことをおぼつかなくおもいながら想像そうぞうする気持きもちをあらわす。 いつまでつづくのやら
遠回とおまわしに意見いけんべる。実現じつげんしにくい事柄ことがら事実じじつ反対はんたい事柄ことがら実現じつげんすることをねがう。軽侮けいぶ対象たいしょうしめす。 いや、おかしいだろ
ものか 反問はんもんしてつよ否定ひていするあらわす。 けるもんか
比較的ひかくてきひろ地域ちいきられるおわり助詞じょし一種いっしゅ主観性しゅかんせい主体性しゅたいせい強調きょうちょうする場合ばあいもちいる。 あ、こりゃ使つかいやすい。/はこっちで片付かたづけとく
もの 当然とうぜん理由りゆうであることあらわす。 そとくらだよ。もうもん
かしら 「〜だろうか」「〜でしょうか」と類似るいじした表現ひょうげん はたして根拠こんきょはあるのかしら。 / 自分じぶんてそうかしら
ってば 相手あいて意味いみつうじなかったときなどに、もう一度いちどいなお表現ひょうげん 「ちゃんとってきたよね?」「ってきてるってば!」

あいだとう助詞じょし

[編集へんしゅう]

文節ぶんせつ末尾まつびについて語調ごちょうととのえたり感動かんどうなどの意味いみくわえるもの。

口調くちょう調ととのえつつ相手あいて注意ちゅういめるあらわす。一部いちぶ感嘆かんたん意味いみがある。 今日きょう授業じゅぎょうすすむのはやすぎなかった?
びかけたり言葉ことばはさときもちいる。 おお勇者ゆうしゃ!/それをっちゃあ、おしまい
ね/な 語調ごちょう調ととのえたり語勢ごせい調ととのえるときにもちいる。口語こうごでは発言はつげん補足ほそくによくもちいられる。 ええと…それで…/ああ、昨日きのうのアレ

じゅんからだ助詞じょし

[編集へんしゅう]

かれくのがいい」「あちらにいてからが大事だいじだ」というときの「」「から」は、用言ようげんのちについて体言たいげん相当そうとう意味いみあらわす。この機能きのう形式けいしき名詞めいし(「こと」「もの」「ところ」など)とているのでじゅんからだ助詞じょしばれる。かく助詞じょしふくめるせつと、ふくめないせつがある。

文語文ぶんごぶんほう

[編集へんしゅう]
  • かく助詞じょし (が、の、を、に、へ、と、より、から、にて、して)
  • 接続せつぞく助詞じょし (ば、とも、ど、ども、が、に、を、て、して、で、つつ、ながら、ものの、ものを、ものから)
  • ふく助詞じょし (だに、すら、さへ、し、い、のみ、ばかり、など、まで)
  • かかり助詞じょし (は、も、ぞ、なむ、や、か、こそ)
  • おわり助詞じょし (な、そ、ばや、なむ、に、しか(しが)、てしか(てしがな)、もがな、か、かな、かし)
  • あいだとう助詞じょし (や、よ、を)

言語げんご

[編集へんしゅう]

助詞じょし相当そうとうするものが言語げんごにもある。これらはこうおけばれることがおおい。朝鮮ちょうせんには日本語にほんごのとよく機能きのうかく助詞じょしふく助詞じょしかかり助詞じょし相当そうとう)を助詞じょしがある。そのほかトルコハンガリーなどおおくの言語げんごのちおけもちいられる(かく変化へんか語尾ごびちかいものもあり、普通ふつうはそれ以外いがいのものをこうおけんでいる)。

英語えいごなど孤立こりつちかづいた言語げんごでは前置詞ぜんちし語順ごじゅんが、屈折くっせつでは屈折くっせつ語尾ごびが、助詞じょし相当そうとうする機能きのうたすが、"ago"のようにこうおけてきもちいられる副詞ふくしもある。

これらとことなり、従来じゅうらい品詞ひんしてはまらないとかんがえられる変化へんか助詞じょし(またはしょう)とすることがある。たとえば、ロシア祈願きがんぶんつくる да 、仮定かていほうつくる бы、英語えいご不定ふていのto、よびかくつくる O (ohは間投詞かんとうし)などである。しかしこれらは辞書じしょ文法ぶんぽうしょによっては従来じゅうらい品詞ひんしにまとめたりと統一とういつされた分類ぶんるいではない。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ "てにをは". 日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ). コトバンクより2020ねん11月5にち閲覧えつらん
  2. ^ a b 石川いしかわはじめ「「感動かんどう」の定義ていぎ変遷へんせんについて」『駒沢こまざわ女子じょし大学だいがく研究けんきゅう紀要きようだい25ごう駒沢こまざわ女子大じょしだいがく、2018ねん、25-37ぺーじ 
  3. ^ a b "が". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c "を". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c "へ". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん
  6. ^ "と". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん
  7. ^ a b "より". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん
  8. ^ "で". デジタル大辞泉だいじせん. コトバンクより2020ねん10がつ30にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]