暴力ぼうりょく

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暴力ぼうりょく(ぼうりょく)とは、他者たしゃ身体しんたい財産ざいさんなどにたいする物理ぶつりてき破壊はかいりょくをいう。ただし、心理しんりてき虐待ぎゃくたい同調どうちょう圧力あつりょくなどの欺瞞ぎまんてき暴力ぼうりょく暴力ぼうりょく認知にんちされるようになりつつある。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

すべての人間にんげん身体しんたいには現実げんじつ世界せかい具体ぐたいてきにはたらきかける能力のうりょくがあり、この能力のうりょく他者たしゃ意志いしたいして強制きょうせいてきにくわえられると暴力ぼうりょくとなる[1][注釈ちゅうしゃく 1]暴力ぼうりょく殺人さつじん傷害しょうがい虐待ぎゃくたい破壊はかいなどをひきおこすことができるちからであり、また、てき機能きのうとして強制きょうせい抵抗ていこう抑止よくしなどがある。したがって、外国がいこくからの脅威きょういであったり、規則きそく違反いはんしゃ物理ぶつりてき制圧せいあつするちから暴力ぼうりょくである(社会しゃかい秩序ちつじょ維持いじするじょう必要ひつよう行為こういであるため実力じつりょくこと普通ふつうである)。すべてのひと暴力ぼうりょく行使こうしできる状態じょうたいだと、トマス・ホッブズ提唱ていしょうしたまんにんまんにんたいする闘争とうそうという状態じょうたいおちいり、社会しゃかい秩序ちつじょこわれて失敗しっぱい国家こっかとなるため、国家こっかにおいては軍隊ぐんたい警察けいさつ暴力ぼうりょく行使こうしする権利けんり独占どくせんすることが普通ふつうである。こうした組織そしき社会しゃかいがくでは暴力ぼうりょく装置そうちぶ。一般いっぱんてきには暴力ぼうりょく装置そうちという言葉ことばにはあく印象いんしょうまとうので、社会しゃかいがく専門せんもん以外いがい説明せつめいする場合ばあいには実力じつりょく組織そしきなどといいかえることおおい。

人間にんげん暴力ぼうりょくせいについては心理しんりがく立場たちばから、抑圧よくあつ発露はつろ、おさえつけられたルサンチマン生体せいたいにやどる破壊はかい衝動しょうどうデストルドー)として説明せつめいがなされることもある。

動物どうぶつ行動こうどうがく立場たちばから進化しんか産物さんぶつであるとする説明せつめい有力ゆうりょくである。捕食ほしょくしゃ外敵がいてきからの防御ぼうぎょ身体しんたい能力のうりょくたかめる。れの序列じょれつをめぐるあらそい、めすをめぐるゆうせい淘汰とうたあらそい、などで暴力ぼうりょくきる。チンパンジーにはころみとめられる。

暴力ぼうりょく人間にんげん尊厳そんげん人権じんけんをおびやかすものであり、人道じんどう主義しゅぎ平和へいわ主義しゅぎ立場たちばではあらゆる対立たいりつ暴力ぼうりょくてき手段しゅだんによって、対話たいわなどによって、たがいを理解りかいし、たがいのくるしみを理解りかいし、理性りせいてき解決かいけつされるべきだ、という社会しゃかいてき規範きはんしめされている。しかし現実げんじつには理性りせいてき対話たいわだけでは不十分ふじゅうぶんとして、世界せかいてきには自己じこ防衛ぼうえいのための合法ごうほうてき暴力ぼうりょくや、犯罪はんざいもの予備よびぐんたいするせしめとしてもうけられる死刑しけい制度せいど[注釈ちゅうしゃく 2]など象徴しょうちょうとしての暴力ぼうりょくほう制度せいどとして許容きょようしている国家こっか存在そんざいし、家庭かていない暴力ぼうりょく体罰たいばつ家庭かてい支配しはい教育きょういく正当せいとう方法ほうほうとして支持しじする社会しゃかい存在そんざいしている[2]

形態けいたいなど[編集へんしゅう]

暴力ぼうりょくには様々さまざま形態けいたいのものがある。

行使こうし当事とうじしゃが、正当せいとう権利けんり行使こうしである、あるいは報復ほうふく正当せいとう懲罰ちょうばつ行為こういであると主張しゅちょうするが、他方たほうからは正当せいとうせいがみとめられないという事態じたいがおこりうる。とく国家こっかあいだ軍事ぐんじりょく行使こうしではこうした意見いけん対立たいりつがおおくみられる[注釈ちゅうしゃく 3]

暴力ぼうりょくがあらわれる場面ばめん暴力ぼうりょくをふるうもの[編集へんしゅう]

歴史れきしてきて、暴力ぼうりょくはいつの時代じだいにも存在そんざいしていたといえよう。

人類じんるい歴史れきしをみると(一部いちぶ例外れいがいてき地域ちいき時期じきはあるにしても)、がいして、戦争せんそうえたことがない。歴史れきしてきにみて、兵士へいし兵士へいしたいして暴力ぼうりょくをふるうだけでなく、一般いっぱん住民じゅうみん戦闘せんとういん)の財産ざいさん金品きんぴん略奪りゃくだつしたり、必然ひつぜんせいもなくころしたり(殺人さつじん)、婦女ふじょ暴行ぼうこう強姦ごうかんおこなっていたりする事例じれい枚挙まいきょひまがない(大量たいりょう虐殺ぎゃくさつ参照さんしょう)(→ 戦士せんし武士ぶし兵士へいし軍人ぐんじんなどが行為こういぬし)。

国家こっか政治せいじ権力けんりょく掌握しょうあくしているがわもの国内こくない人々ひとびとたいして暴力ぼうりょくをふるうことがある。そのような暴力ぼうりょくとしては人権じんけん蹂躙じゅうりん抑圧よくあつなどといったタイプのものから、殺人さつじん大量たいりょう殺戮さつりく(さつりく)といった過激かげきなタイプのものまでさまざまなバリエーションがある。過激かげきほうれいとしては粛清しゅくせいがあげられる。最大さいだい規模きぼのものはスターリンによるだい粛清しゅくせいである[注釈ちゅうしゃく 4]恐怖きょうふ政治せいじ暗黒あんこく政治せいじ)ではしばしば権力けんりょくしゃ国民こくみんたいして様々さまざま暴力ぼうりょくるっている。(→ 国家こっか元首げんしゅ権力けんりょくしゃ役人やくにん官僚かんりょう行政ぎょうせい政府せいふなどが行為こういぬし)。

また、既成きせい権力けんりょくぞくしていないがわもの権力けんりょくによる暴力ぼうりょくけてきたとめているがわ体制たいせいがわからみた場合ばあいのいわゆる"はん体制たいせい勢力せいりょく")によっても報復ほうふくてきあるいは防御ぼうぎょてき暴力ぼうりょくがおこなわれることがあり、顕著けんちょれいでは革命かくめい独立どくりつ戦争せんそうテロリズム[注釈ちゅうしゃく 5]などとなってあらわれる(→普通ふつう人々ひとびと民衆みんしゅう一般いっぱん国民こくみん一般いっぱん市民しみん極右きょくう極左きょくさテロリストなど)。

他人たにん財産ざいさんうばおうとするものによる暴力ぼうりょく存在そんざい古今ここん東西とうざいかわらない(→ 強盗ごうとうなど)。世界せかいてきにはマフィア日本にっぽんでは暴力団ぼうりょくだんのように、さまざまなかたちで暴力ぼうりょく行為こうい常態じょうたいてきにおこなっている組織そしき存在そんざいする(→ マフィア暴力団ぼうりょくだん)。

現代げんだい一般いっぱん家庭かていにおいても暴力ぼうりょくがおこなわれることがある。家庭かていない暴力ぼうりょくなかでもとく悲惨ひさんなのは、児童じどう被害ひがいしゃになることであり、児童じどうたいして言葉ことばによる暴力ぼうりょく身体しんたいてき暴力ぼうりょくをふるうことは「児童じどう虐待ぎゃくたい」とよばれている。児童じどう虐待ぎゃくたいおこなうのはしゅとして母親ははおや実母じつぼ)である[注釈ちゅうしゃく 6]母親ははおやころしてしまう事件じけん母親ははおやなんヶ月かげつすうねんわたり、きわめて陰湿いんしつなやりかたで子供こどもをいびり、肉体にくたいてきにいためつけて、ころしてしまう事件じけん時々ときどききている。とく幼児ようじ自分じぶん判断はんだんおやからすこともできず、(大人おとなのようには)自力じりき相談そうだん相手あいてつけたり公的こうてき機関きかんにかけこむことができないので、極端きょくたん悲惨ひさん状態じょうたいおちいる。(→ 母親ははおや父親ちちおやなど)。ぎゃく家庭かていない年配ねんぱいひと虐待ぎゃくたいすることは「高齢こうれいしゃ虐待ぎゃくたい」とよばれている(→ など。とく高齢こうれいしゃが、すでに中年ちゅうねんになった「」に虐待ぎゃくたいされるケースがおおい)。なお英語えいごでは「ドメスティックバイオレンス、DV)」という用語ようごもあり、この用語ようご日本語にほんごにあえてやく場合ばあい家庭かていない暴力ぼうりょくという訳語やくごがあてられるのだが、なぜかこの「DV」という用語ようごされるときは、母親ははおや子供こどもたいしてふるう暴力ぼうりょくのことはたいていわすられてしまい、「配偶はいぐうしゃによる暴力ぼうりょく」のはなしばかりに焦点しょうてんがあてられてしまう傾向けいこうがある。あしによる暴力ぼうりょく誘発ゆうはつしないためには、まず自分じぶんがわ言葉ことばによる暴力ぼうりょくをふるわない、自分じぶんがわ相手あいてきずつけるような言葉ことばを(無意識むいしきのうちに、配慮はいりょに)使つかってしまっているということにづくということが肝要かんようになる。(夫婦ふうふ喧嘩けんか記事きじ参照さんしょう)(→ 配偶はいぐうしゃ)。なお家庭かていなか人間にんげん関係かんけいのほとんどは「血縁けつえん関係かんけい」であり、つまり基本きほんてき簡単かんたんには「る」ことができない関係かんけいであり、おやにふるう暴力ぼうりょくであれ、おやにふるう暴力ぼうりょくであれ、非常ひじょう悲惨ひさんであり、深刻しんこくである。一方いっぽう、「配偶はいぐうしゃ関係かんけい」だけは、もとは「他人たにん」であった二人ふたり役所やくしょ提出ていしゅつした「婚姻こんいんとどけ」により成立せいりつさせた契約けいやく関係かんけいなので(いわば人工じんこうてき関係かんけいなので)、その深刻しんこくことなる。深刻しんこくことなるというのはどういうことかというと、夫婦ふうふあいだで「言葉ことばによる暴力ぼうりょく」であれあしによる暴力ぼうりょくであれ、たがいに暴力ぼうりょくをふるうような関係かんけいになったら、(多少たしょう努力どりょくおこなわれることがあるが)、そもそも「言葉ことばによる暴力ぼうりょく」がおこなわれた段階だんかいで、二人ふたりあいだには「あい」はほぼ関係かんけいになってしまっている、たがいににく関係かんけいになってしまっていることはよくかってしまっているので、結局けっきょくは(弁護士べんごしなどをはさむことで)離婚りこんというかたちたがいにはなれることで解決かいけつすることがなかでは一般いっぱんてきおこなわれている。近年きんねん統計とうけいあきらかにしていることは、結婚けっこんした男女だんじょのおよそ半数はんすう離婚りこんすることで夫婦ふうふの「不和ふわ」にともなうしょ問題もんだい解決かいけつしている。

学校がっこうないしゅとして生徒せいとによっておこなわれる暴力ぼうりょくは「校内こうない暴力ぼうりょく」(スクールバイオレンス)とよばれている(→ 生徒せいと)。学校がっこうないでは、教師きょうしなどが、生徒せいと体罰たいばつなどの暴力ぼうりょく行為こういをふるうこともある(→教師きょうし教育きょういく委員いいんかい)。

また、家庭かてい同様どうよう閉鎖へいさてき共同きょうどうたいである宗教しゅうきょう団体だんたい既成きせい新興しんこうかぎらず)の一部いちぶでも暴力ぼうりょくがおこなわれている場合ばあいがある[注釈ちゅうしゃく 7]。また、企業きぎょう内部ないぶでも、よわ立場たちば従業じゅうぎょういんたいして、かげにさまざまな暴力ぼうりょくがおこなわれていることがあり、それらのなかには、最近さいきんでは「パワーハラスメント」という用語ようごでとらえられるものもある(→ 雇用こようぬし上司じょうしブラック企業きぎょう)。

暴力ぼうりょくたいする評価ひょうか対処たいしょ[編集へんしゅう]

歴史れきしてきにみれば、今日きょう他人たにん暴力ぼうりょくによって支配しはいしようという傾向けいこう正常せいじょう状態じょうたいではないとされる傾向けいこうにある。たとえば、現在げんざい日本にっぽんでは、身体しんたいてき心理しんりてき暴力ぼうりょくは、傷害しょうがいざいなどのつみわれる場合ばあいがある(詳細しょうさいは、後述こうじゅつ日本にっぽん関連かんれん法規ほうき参照さんしょうのこと)

また近年きんねん研究けんきゅうによって、暴力ぼうりょく行使こうしは、行使こうしされたがわ被害ひがいしゃ)にPTSDなどの心理しんりてきダメージを後々あとあとまでのこることがられるようになってきた。

前述ぜんじゅつのように、暴力ぼうりょく規範きはんとしてしめされるようになってきているが、それでもその規範きはんまもられず、心理しんりてき暴力ぼうりょく身体しんたいてき暴力ぼうりょくがふるわれることがある。

暴力ぼうりょくにいかに対処たいしょするかが問題もんだいになってくる。『現代げんだい哲学てつがく辞典じてん』によると、暴力ぼうりょくへの対抗たいこうは、「暴力ぼうりょく暴力ぼうりょく」や「善悪ぜんあく」の対立たいりつではありえない、とう。暴力ぼうりょく実質じっしつてき対抗たいこうできるのは同等どうとう暴力ぼうりょくだけだ、とどう辞典じてんでは説明せつめいされている[3]。「暴力ぼうりょく統制とうせいするためにはより強力きょうりょく暴力ぼうりょく、すなわち組織そしきされた暴力ぼうりょく社会しゃかいなか準備じゅんびされなければならない。」とう。社会しゃかい学者がくしゃマックス・ウェーバーは「国家こっか成立せいりつにあたっては軍隊ぐんたい警察けいさつといった暴力ぼうりょく行使こうしできる組織そしき正統せいとうてき独占どくせんすることが必須ひっすである」とした(暴力ぼうりょく独占どくせん)。

マハトマ・ガンジーは、暴力ぼうりょく暴力ぼうりょく対抗たいこうするのではなく、暴力ぼうりょく対応たいおうすることをいた。

民族みんぞくあいだ紛争ふんそうでは、暴力ぼうりょく暴力ぼうりょく応酬おうしゅうしているかぎり、次第しだい暴力ぼうりょく過激かげきするばかりで収拾しゅうしゅうがつかなくなることもおおい。そうなると、双方そうほうにとって深刻しんこく被害ひがい悲劇ひげきてき結果けっかをもたらす。そのような場合ばあいかねた第三国だいさんごく国際こくさい機関きかん宗教しゅうきょうしゃなどが調停ちょうていすことがあり、相方あいかた代表だいひょう対話たいわうながすようにはたらきかけをおこない、第三者だいさんしゃとして対話たいわ同席どうせきすることもある。対話たいわ成功せいこうし、紛争ふんそう沈静ちんせいすることもあるが、なかなか対話たいわすすまないこともある。経済けいざい平和へいわ研究所けんきゅうじょによると、暴力ぼうりょくによって世界せかい経済けいざいがどれだけの損失そんしつ損害そんがいこうむったかを算出さんしゅつすることも可能かのうである。具体ぐたいてきには、2019ねんに14.4ちょうあめりかドル(2019ねん時点じてんやく1,550ちょうえん)である[4]

昇華しょうか[編集へんしゅう]

暴力ぼうりょくをいくらか生産せいさんてきめんてんじるはたらきを昇華しょうかという。攻撃こうげき衝動しょうどう昇華しょうかとしてスポーツにむけられるし、芸術げいじゅつ分野ぶんやではハードボイルド小説しょうせつミステリーロマン主義しゅぎ一部いちぶなどがあげられる。

ただ、わいせつなどせい描写びょうしゃとならんで表現ひょうげん自由じゆうからみがちなめんはあり、規制きせいには賛否さんぴをひきおこしやすい。過度かど規制きせいはつつしむべきだというのが良識りょうしきてき意見いけんだが、どこまで規制きせいできるかはしばしば裁判さいばんあらそわれる。

日本にっぽん関連かんれん法規ほうき[編集へんしゅう]

暴力ぼうりょく行使こうし刑法けいほうでは、傷害しょうがいざい暴行ぼうこうざい強要きょうようざい強盗ごうとうざい恐喝きょうかつざい器物きぶつ損壊そんかいざいなどとして処罰しょばつされる可能かのうせいがある。刑法けいほう以外いがいでは、暴力ぼうりょく行為こういとう処罰しょばつせきスル法律ほうりつ航空機こうくうきつよとう処罰しょばつかんする法律ほうりつ迷惑めいわく防止ぼうし条例じょうれいなどがある。

暴力ぼうりょく状態じょうたい:平和へいわ[編集へんしゅう]

暴力ぼうりょくてき政治せいじてき活動かつどう行使こうしされない状態じょうたいあらそいがなくおだやかな状態じょうたいなどを一般いっぱん平和へいわぶ。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ アーレントは、人間にんげん個人こじんとしてちからをもっており、権力けんりょく他者たしゃ同意どういにもとづいてくわえられるちからだが、暴力ぼうりょく他者たしゃ意志いしはんしてくわえられるちからだと位置いちづけている。
  2. ^ 物理ぶつりてき犯罪はんざいしゃ生命せいめい破壊はかいすることふたた同様どうよう犯罪はんざいきないようにするという側面そくめんもあるが、日本にっぽん合憲ごうけんみとめられた死刑しけい目的もくてきは、犯罪はんざいしゃ予備よびぐんへのせしめによるあらたな犯罪はんざい発生はっせい予防よぼうのみである。
  3. ^ 近年きんねん国家こっかあいだによるものではないテロリズムなどにかんして、そのような意見いけん対立たいりつがおおくみられる。また、パレスチナ問題もんだいでも同様どうよう問題もんだいがみられる。
  4. ^ その当時とうじ実態じったい規模きぼ把握はあくされておらず、現在げんざい正確せいかくかず不明ふめいであるが、しょ研究けんきゅうによると、じつすうひゃくまんにん単位たんい人間にんげんころされていたとされている(把握はあくしやすい数字すうじ、すなわち短期間たんきかん限定げんていした統計とうけいてき記録きろくで、直接的ちょくせつてきころしたと判明はんめいしている人数にんずうだけでもやく130まんにんとされており、さら期間きかんをひろげ、かつ社会しゃかいてき抑圧よくあつ飢饉ききん(「構造こうぞうてき暴力ぼうりょく」も参照さんしょう)で死亡しぼうした人数にんずうまでふくめれば、そのかずすうばいにふくれあがるともされているため)。
  5. ^ テロリズムには、特定とくてい権力けんりょくしゃ直接ちょくせつにむけられるもの、体制たいせい全体ぜんたい心理しんりてき圧迫あっぱくをあたえてなんらかの政策せいさくをやめさせるために差別さべつひとねらうものなどのタイプがある(テロリズムテロ事件じけん一覧いちらん参照さんしょう)。近年きんねんになると、国家こっかといったような明確めいかく対象たいしょうをもたない暴力ぼうりょくもめだってきており、いわゆる"環境かんきょうテロ"といったものもあげられる。
  6. ^ たとえば、東京とうきょう平成へいせい24年度ねんど統計とうけいそう件数けんすう3,705けん)で、虐待ぎゃくたいしゃの66.2%が実母じつぼである。実父じっぷは21.9%にすぎない。
  7. ^ マインドコントロールのためにおこなわれている場合ばあいもある。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 中山なかやまはじめ思考しこう用語ようご辞典じてんきた哲学てつがくのために』筑摩書房ちくましょぼうちくま学芸がくげい文庫ぶんこ〉(原著げんちょ2007ねん2がつ)、450,454ぺーじ 
  2. ^ R・E・ニスベット、D・コーエン『名誉めいよ暴力ぼうりょく:アメリカ南部なんぶ文化ぶんか心理しんり石井いしい敬子けいこ結城ゆうき雅樹まさきへんやく北大路きたおおじ書房しょぼう 2009ねん ISBN 9784762826733 pp.91-114.
  3. ^ 山崎やまざき正一しょういち市川いちかわひろし現代げんだい哲学てつがく辞典じてん講談社こうだんしゃ、1970ねん、559ぺーじ
  4. ^ Pandit, Puja (2022ねん1がつ12にち). “The Economic Impact of Violence Comes with a Hefty Price Tag” (英語えいご). Vision of Humanity. 2023ねん4がつ8にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]