モミ

モミ
東京とうきょう近郊きんこうのモミ林りん（高尾山たかおさん）
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類ぶんるい
界さかい : 植物しょくぶつ界かい Plantae 門もん : 裸子植物らししょくぶつ門もん Pinophyta 亜あ門もん : マツ亜あ門もん Pinophytina 綱つな : マツ綱つな Pinopsida 亜あ綱つな : マツ亜あ綱つな Pinidae 目め : マツ目め Pinales 科か : マツ科か Pinaceae 属ぞく : モミ属ぞく Abies 種たね : モミ A. firma
学名がくめい
Abies firma Siebold et Zucc.
和名わみょう
モミ
英名えいめい
Momi fir Japanese fir
品種ひんしゅ
f. pendula Honda シダレモミ

モミ（樅もみ、学名がくめい: Abies firma）は、マツ科かモミ属ぞくの常緑じょうりょく針葉樹しんようじゅである。日本にっぽん特産とくさん種しゅで、日本にっぽんに自生じせいするモミ属ぞくで最もっとも温暖おんだん地ちに分布ぶんぷし、その北端ほくたんは秋田あきた県けん、南端なんたんは屋久島やくしまに達たっする。

分布ぶんぷ・生育せいいく地ち

日本にっぽん特産とくさん種しゅ。本州ほんしゅう（秋田あきた県けん以西いせい）、四国しこく、九州きゅうしゅうの屋久島やくしままで分布ぶんぷする。モミは、モミ属ぞくの樹木じゅもくとしては、最もっとも温暖おんだんな地域ちいきに分布ぶんぷ域いきをもつ種しゅで、日本にっぽんの中なか間あいだ温帯おんたいの代表だいひょう的てきな樹き種しゅの一ひとつである。

モミの分布ぶんぷは太平洋たいへいよう側がわに偏かたよっており日本海にほんかい側がわには局所きょくしょ的てきに分布ぶんぷが知しられるのみである。モミを欠かく日本海にほんかい側がわにおいてはスギ（Cryptomeria japonica、ヒノキ科か）がその位置いちに出現しゅつげんするという。スギ、特とくに日本海にほんかい側がわ（裏うら日本にっぽん）に分布ぶんぷするウラスギ（裏うら杉すぎ）と呼よばれる系統けいとうはブナ（Fagus crenata）と共ともに多た雪ゆき環境かんきょうに極きわめて適応てきおうしていることで知しられる。

形態けいたい

常緑じょうりょく針葉樹しんようじゅの高木たかぎ。樹き高だかは30メートル (m) 以上いじょう、幹みき径みちは1.5 m以上いじょうにも達たっするものもある。樹き形がたは端正たんせいな整ととのった円錐えんすい形がたで、枝えだはほかのマツ科か針葉樹しんようじゅと同おなじく同おなじ高たかさから四方八方しほうはっぽうに伸のばす（輪わ生せい）。樹皮じゅひは灰はい褐色かっしょくから淡あわ灰色はいいろで、縦たてに細こまかく割われ目めが入はいり、若木わかぎの樹皮じゅひには皮かわ目めが目立めだち、若わか枝えだには黒色こくしょくの軟毛が生はえる。モミ属ぞく全般ぜんぱんに樹皮じゅひが白しろっぽい灰色はいいろである樹き種しゅが多おおいが、モミの樹皮じゅひはかなり茶色ちゃいろがかっている。

葉ははらせん状じょうに互生ごせいし、葉は身みは細ほそくて固かたい針はり状じょうで、若わかい葉はの先端せんたんは2裂きれして鋭するどく尖とがるが、老木ろうぼくでは先さきの丸まるまった葉はをつける。 日本にっぽんに自生じせいするモミ属ぞくでは最もっとも葉はが大おおきくて硬かたい。

花期かきは5月。雌雄しゆう同どう株かぶ。2 - 3年ねんに一いち度ど、開花かいか結実けつじつする。果はて期きは10月がつ。球たま果はては10 - 15センチメートル (cm) と大柄おおがらで、はじめ緑色みどりいろ、10月頃ころ成熟せいじゅくすると灰はい褐色かっしょくになる。成熟せいじゅくすると鱗片りんぺんが脱落だつらくするので、松まつかさの様ようにそのままの姿すがたで落下らっかすることはない。

冬芽とうがは赤褐色せきかっしょくの多数たすうの芽め鱗うろこに包つつまれ、雄花おばな、雌花めばなとも一いち年ねん枝えだの葉腋ようえきにつく。

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  樹き形がた。同おなじ高たかさから枝えだを伸のばすのがわかる。枝えだは斜ななめ上向うわむき
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  成木なりきの樹皮じゅひは灰色はいいろで鱗状りんじょうに裂さける
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  葉はの先端せんたんが2つに割われる
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  新芽しんめも枝えだと同おなじく同おなじ場所ばしょで左右さゆうに分岐ぶんきする

生態せいたい

他たのマツ科か針葉樹しんようじゅと同おなじく、菌類きんるいと樹木じゅもくの根ねが共生きょうせいして菌きん根ねを形成けいせいしている。樹木じゅもくにとっては菌きん根ねを形成けいせいすることによって菌類きんるいが作つくり出だす有機ゆうき酸さんや抗生こうせい物質ぶっしつによる栄養分えいようぶんの吸収きゅうしゅう促進そくしんや病原びょうげん微生物びせいぶつの駆除くじょ等とうの利点りてんがあり、菌類きんるいにとっては樹木じゅもくの光合成こうごうせいで合成ごうせいされた産物さんぶつの一部いちぶを分わけてもらうことができるという相あい利り共生きょうせいの関係かんけいがあると考かんがえられている。菌類きんるいの子こ実体じったいは人間にんげんがキノコとして認識にんしきできる大おおきさに育そだつものが多おおく、中なかには食用しょくようにできるものもある。土壌どじょう中ちゅうには菌きん根ねから菌糸きんしを通とおして、同種どうしゅ他た個体こたいや他た種たね植物しょくぶつに繋つながる広大こうだいなネットワークが存在そんざいすると考かんがえられている。

モミは典型てんけい的てきな陰かげ樹じゅとされ、種子しゅし供給きょうきゅう源げんとなる母はは樹じゅの近ちかくの林冠りんかんに形成けいせいされたギャップにおいて稚やや樹じゅが成長せいちょうし更新こうしんしていくと考かんがえられている。また、土壌どじょう中ちゅうに休眠きゅうみんした埋うめ土ど種子しゅしを大量たいりょうに蓄たくわえるカバノキ属ぞくやマツ属ぞくやヒノキ科かに見みられる火災かさいで開ひらく晩生ばんせい球だま果はて（serotinous cone）のような戦略せんりゃくではなく、耐たい陰性いんせいの高たかい実生みしょうを母はは樹じゅの周辺しゅうへんに大量たいりょうに用意よういしギャップの形成けいせいを待まっている。モミ実生みしょうの耐たい陰性いんせいは高たかく小ちいさなギャップでも更新こうしんすることができ、大だい規模きぼなギャップ形成けいせい（大量たいりょうの倒木とうぼくや山やま火事かじ）が起おきないような環境かんきょうではイヌブナ（Fagus japonica）などよりも優勢ゆうせいになっていくという。

ヒノキ（Chamaecyparis obtusa）やツガ（Tsuga sieboldii）と混交こんこうする森林しんりんにおいてモミの個体こたいは傾斜けいしゃ40度どを超こえる急斜面きゅうしゃめんによく出現しゅつげんするが、ヒノキは出現しゅつげんしないという。これは急斜面きゅうしゃめんでの土砂どしゃの移動いどうに対たいする耐性たいせい及およびモミの種子しゅしが大おおきいことで発芽はつが直後ちょくごの成長せいちょうがよく生存せいぞん率りつに差さが出でたと考かんがえられている。根ね系けいは深ふか根性こんじょうで樹幹じゅかん同様どうよう明瞭めいりょうな直ちょく根ねを持もつ。ヒノキと違ちがいモミは小ちいさな実生みしょうのうちから硬かたい土壌どじょうがあっても深ふかくまで値ねを伸のばすという。

モミはツクバネ（Buckleya lanceolata、ビャクダン科か）という寄生きせい性せいの樹木じゅもくの寄生きせいを受うけることで知しられる。ツクバネは自分じぶんで光合成こうごうせいをおこなうこともできるが、吸根と呼よばれる特殊とくしゅな根ねをモミの根ねに侵入しんにゅうさせ養分ようぶんを奪うばい取とる。樹き上じょうにヤドリギ類るいも付つくことがある。モミに付つくものとしてはマツグミ(Taxillus kaempferi オオバヤドリギ科か）が知しられる。なお、ツクバネ、マツグミともにモミ以外いがいの樹木じゅもくにも寄生きせいする。何いずれも宿主しゅくしゅとなるモミはいくらかの成長せいちょう阻害そがいを受うけていると考かんがえられるが、よくわかっていない。

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  菌きん根ねによるネットワークの模も式しき図ず
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  参考さんこう：林冠りんかんに形成けいせいされたギャップ
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  参考さんこう：火災かさいで開ひらくタイプの果実かじつを持もつマツ属ぞくの一種いっしゅ
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  寄生きせい性せいの低木ていぼくであるツクバネ
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  参考さんこう：マツグミの寄生きせいを受うけるマツ科か針葉樹しんようじゅ

中間ちゅうかん温帯おんたいとモミ

中間ちゅうかん温帯おんたいは気候きこう帯たいの一種いっしゅで、温帯おんたいのうち暖だん温帯おんたいと冷温れいおん帯たいの間あいだにあると考かんがえられている気候きこう区分くぶんである。生態せいたい学者がくしゃの吉良きら竜夫たつお (1919 - 2011) の定義ていぎでは暖あたたかさの指数しすうだけ見みた場合ばあいには暖だん温帯おんたいに属ぞくし、植生しょくせいとしては常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅが優先ゆうせんするような場所ばしょであるのも関かかわらず、気温きおんの年とし較差かくさが大おおきい（=冬季とうきの気温きおんが低ひくい）ために常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅ林りんが成立せいりつしないような区域くいきを指さす。モミ（およびツガも言いわれることが多おおい）やいくつかの広葉樹こうようじゅはこのような気象きしょう的てきなニッチがある場所ばしょに出現しゅつげんすることが多おおいとされ、植生しょくせい学がく・地理ちり学がく・生態せいたい学がくなどの面めんから注目ちゅうもくされてきた。このような環境かんきょうに成立せいりつする森林しんりんは中間ちゅうかん温帯おんたい林りんという呼よび名なのほか、「モミ・ツガ林りん」、「暖だん温帯おんたい落葉らくよう広葉樹こうようじゅ林りん」と呼よばれることもある。

人間にんげんとの関係かんけい

寒冷かんれい地ちに分布ぶんぷする種類しゅるいが多おおいモミ属ぞく樹木じゅもくの中なかでは珍めずらしく温帯おんたいに分布ぶんぷする種類しゅるいであり、かつては東京とうきょうや大阪おおさか近郊きんこうでも比較的ひかくてき普通ふつうに見みられた樹木じゅもくといわれる。モミは、人里ひとざとの大気たいき汚染おせんには弱よわい樹き種しゅとされる。東京とうきょう都と渋谷しぶや区くにある地名ちめい「代々木よよぎ」は、明治めいじ神宮じんぐうに代々だいだい生はえていたモミの巨木きょぼくに由来ゆらいするともいわれる。「代々木よよぎ」のモミは空襲くうしゅうで失うしなわれ、都市とし近郊きんこうの里山さとやまに生はえていたモミ林りんも大気たいき汚染おせんや開発かいはつでその多おおくが姿すがたを消けした。

モミの花言葉はなことばは、「時間じかん」「とき」とされる。ヨーロッパの文学ぶんがく作品さくひんに登場とうじょうする「モミ」とは、ドイツトウヒやオウシュウアカマツを指さしていることが多おおい。

象徴しょうちょう

神社じんじゃにおいてしばしば大木たいぼくに成長せいちょうしたモミが見みられる。スギ、イチイ（Taxus cuspidata、イチイ科か）、クスノキ（Cinnamomum camphora クスノキ科か）、イチョウ（Ginkgo biloba イチョウ科か）などと並ならびご神木しんぼくもしくはそれに準じゅんずる扱あつかいを受うけることもある。長野ながの県けん諏訪すわ地方ちほうの祭まつり御ご柱はしら祭さいで用もちいられる巨大きょだいな柱はしらも「樅もみの柱はしら」とされるが、樹き種しゅとしては長野ながの県内けんないに分布ぶんぷしモミよりも寒冷かんれい地ちに耐たえる近きん縁えん種しゅのウラジロモミ（Abies homolepis）だとされる。常緑樹じょうりょくじゅを生命せいめい力りょくの象徴しょうちょうや魔除まよけけとして祭まつることは日本にっぽんに限かぎらず、中国ちゅうごくやヨーロッパでも知しられた風習ふうしゅうである。

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  黒髪山くろかみやま神社じんじゃ（群馬ぐんま県けん）のモミ
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  大宮おおみや熱田あつた神社じんじゃ（長野ながの県けん）のモミ
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  注連縄しめなわを巻まかれたモミ（岩手いわて県けん小鎚こづち神社じんじゃ）

木材もくざい

モミの材ざいは白しろくてやわらかく、加工かこうが容易よういという特徴とくちょうがあり、天井板てんじょういた、腰板こしいたなどの建築けんちく材ざい、高級こうきゅうな棺かん、卒塔婆そとうばに使つかわれる。蒲鉾かまぼこの板いたは、伝統でんとう的てきにモミ類るいが使つかわれる。またパルプの原料げんりょうにもなる。クリスマスツリーに使つかわれる典型てんけい的てきな樹木じゅもくであるが、日本にっぽんではトウヒのなかまが多おおく、特とくにアカエゾマツが好このまれる傾向けいこうにある。ドイツなどヨーロッパでは、近きん縁えんのヨーロッパモミがクリスマスツリーに使つかわれる。

食料しょくりょう

モミを直接ちょくせつ食たべるという方法ほうほうは知しられていないが、モミと菌きん根ねを形成けいせいし栄養えいようをやり取とりするキノコを食たべるということは間接かんせつ的てきにモミを食たべているともいえ、モミ林りんはこれらの菌きん根性こんじょうキノコを栽培さいばいする場所ばしょともいえる。モミの根ねは多種たしゅの菌類きんるいと共生きょうせいし多様たようなキノコが発生はっせいする。

モミが多おおい地域ちいきではアカモミタケ（Lactarius laeticolor、ベニタケ科か）というキノコが有名ゆうめいである。この種たねはほかのキノコと見分みわけやすく紛まぎらわしい有毒ゆうどく種しゅが知しられていないこと、まとまった収量しゅうりょうが見込みこめること、味あじが良よいことなどが人々ひとびとに評価ひょうかされている。ヨーロッパにおいてもこの種たねに極きわめて近きん縁えんで形態けいたいも酷似こくじ、生態せいたい面めんもモミ属ぞく樹木じゅもくと共生きょうせいするというLactarius salmonicolorが親したしまれている。

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  参考さんこう：Lactarius salmonicolor

著名ちょめいなモミ

• 伊賀野いがののモミ（群馬ぐんま県けん吾妻あづま郡ぐん中之条なかのじょう町まち大字だいじ下沢渡しもさわたり） - 群馬ぐんま県けん指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ。幹みき周しゅう6.8 m、樹き高だか36 m、樹齢じゅれい不明ふめい。

参考さんこう文献ぶんけん

• 鈴木すずき庸夫みちお・高橋たかはし冬ふゆ・安やす延のべ尚文なおふみ『樹皮じゅひと冬芽とうが：四季しきを通つうじて樹木じゅもくを観察かんさつする 431種しゅ』誠まこと文ぶん堂どう新光しんこう社しゃ〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年ねん10月がつ10日とおか、248頁ぺーじ。ISBN 978-4-416-61438-9。 
• 高橋たかはし弘ひろし『巨樹きょじゅ・巨木きょぼくをたずねて』新しん日本にっぽん出版しゅっぱん社しゃ、2008年ねん10月がつ25日にち。ISBN 978-4-406-05175-0。 
• 田中たなか潔きよし『知しっておきたい100の木き：日本にっぽんの暮くらしを支ささえる樹木じゅもくたち』主婦しゅふの友社ともしゃ〈主婦しゅふの友ともベストBOOKS〉、2011年ねん7月がつ31日にち、115頁ぺーじ。ISBN 978-4-07-278497-6。 
• 辻井つじい達一たついち『日本にっぽんの樹木じゅもく』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ〈中公新書ちゅうこうしんしょ〉、1995年ねん4月がつ25日にち、26-29頁ぺーじ。ISBN 4-12-101238-0。 
• 平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてん編へん『樹木じゅもくガイドブック』永岡書店ながおかしょてん、1997年ねん5月がつ10日とおか、280頁ぺーじ。ISBN 4-522-21557-6。 

関連かんれん項目こうもく

• モミ属ぞく
• クリスマスツリー
• 棺かん
• 板いた塔婆とうば

外部がいぶリンク

• 日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)『モミ』 - コトバンク