横 よこ 歩 ふ 取 と り (よこふどり、よこふとり[ 注 ちゅう 1] 、英 えい : Side Pawn Picker [ 1] , or Side Pawn Capture)は、将棋 しょうぎ の代表 だいひょう 的 てき な戦法 せんぽう の一 ひと つである。15手 て 目 め に先手 せんて が△3四 よん 歩 ほ (角 かく 道 どう を開 あ けるために突 つ き出 だ した、後手 ごて から見 み て左 ひだり から3列 れつ 目 め の歩 ふ )を飛車 ひしゃ で取 と ってからの一連 いちれん の変化 へんか を指 さ す。大 だい 駒 こま を交換 こうかん するような激 はげ しい急戦 きゅうせん となる可能 かのう 性 せい が高 たか い。アマチュア同士 どうし の勝負 しょうぶ においては変化 へんか に富 と んだ面白 おもしろ い戦法 せんぽう であるが、一手 いって の過 あやま ちがすぐ敗北 はいぼく へ繋 つな がる怖 こわ れがあるため、プロ棋士 きし がこの戦法 せんぽう を採用 さいよう するにあたっては非常 ひじょう に深 ふか い研究 けんきゅう が必要 ひつよう とされる。そのため、現在 げんざい では対局 たいきょく 開始 かいし から詰 つ み まで研究 けんきゅう が進 すす んでいる形 かたち もある。
横 よこ 歩 ふ 取 と り戦法 せんぽう の歴史 れきし は古 ふる く、江戸 えど 時代 じだい の棋譜 きふ でも確認 かくにん されている。大橋 おおはし 柳 やなぎ 雪 ゆき が著 あらわ した『平手 ひらて 相 しょう 懸 かか 定跡 じょうせき 奥義 おうぎ 』 が横 よこ 歩 ふ 取 と りについて記 しる した最古 さいこ の書物 しょもつ であると考 かんが えられている。しかし、明治 めいじ - 昭和 しょうわ 初期 しょき にかけては、先手 せんて が△3四 よん 歩 ほ を取 と るのは悪手 あくしゅ と見 み なされていた。それを示 しめ すのが「横 よこ 歩 ふ 三 さん 年 ねん の患 わずら い」 という格言 かくげん である。すなわち、たとえ横 よこ 歩 ふ をとって1歩 ほ を手 て にするという実利 じつり があっても、陣形 じんけい を整 ととの えるのが遅 おく れるため、先手 せんて が指 さ しにくくなるという考 かんが え方 かた が支配 しはい 的 てき だった。
だが、昭和 しょうわ 5年 ねん ごろからその考 かんが え方 かた が変 か わっていく。木村 きむら 義雄 よしお が通説 つうせつ に挑 いど み、横 よこ 歩 ふ 取 と り2三 さん 歩 ほ 戦法 せんぽう で、横 よこ 歩 ふ を取 と る形 かたち で高 たか い勝率 しょうりつ を挙 あ げてから[ 注 ちゅう 2] は、先手 せんて は横 よこ 歩 ふ を取 と るのが一般 いっぱん 的 てき になった。
また、相 そう がかり戦法 せんぽう においては、5五 ご の位 くらい が非常 ひじょう に重視 じゅうし されており、相手 あいて の中央 ちゅうおう 位 い どりに対抗 たいこう するために横 よこ 歩 ふ をとる戦法 せんぽう がとられ、横 よこ 歩 ふ とられ側 がわ が中 ちゅう 飛車 ひしゃ で速攻 そっこう をする横 よこ 歩 ふ 取 と り超 ちょう 急戦 きゅうせん が流行 りゅうこう したが(1947年 ねん (昭和 しょうわ 22年 ねん )の第 だい 6期 き 名人 めいじん 戦 せん ・第 だい 七 なな 局 きょく の塚田 つかだ 正夫 まさお が木村 きむら 義雄 よしお から名人 めいじん を奪取 だっしゅ した一 いち 局 きょく が有名 ゆうめい )、やがて下火 したび となった。
昭和 しょうわ 後期 こうき となると、後手 ごて 側 がわ の指 さ し方 かた も進歩 しんぽ していく。内藤 ないとう 國雄 くにお が横 よこ 歩 ふ 取 と り後手 ごて 番 ばん (主 おも に横 よこ 歩 ふ 取 と り△3三 さん 角 かく 戦法 せんぽう )を積極 せっきょく 的 てき に採用 さいよう し、その華麗 かれい な駒 こま さばきから内藤 ないとう 流 りゅう 空中 くうちゅう 戦法 せんぽう と称 しょう された。米長 よねなが 邦雄 くにお ・中原 なかはら 誠 まこと ・谷川 たにがわ 浩司 こうじ といったトップ棋士 きし も横 よこ 歩 ふ 取 と り戦法 せんぽう を好 この んで採用 さいよう した。一方 いっぽう で横 よこ 歩 ふ 取 と りを好 この まない棋士 きし もおり、1990年 ねん の王将 おうしょう 戦 せん では挑戦 ちょうせん 者 しゃ の米長 よねなが が普段 ふだん は横 よこ 歩 ふ 取 と りを採用 さいよう しないタイトル保持 ほじ 者 しゃ の南 みなみ 芳一 よしかず を意識 いしき して「横 よこ 歩 ふ の取 と れない男 おとこ に負 ま けるわけにはいかない」と新聞 しんぶん 紙上 しじょう でコメント。その後 ご の対局 たいきょく で南 みなみ が横 よこ 歩 ふ 取 と りで応 おう じてきた。
横 よこ 歩 ふ 取 と りが戦法 せんぽう として格段 かくだん の進歩 しんぽ を遂 と げたのは1980年代 ねんだい 末 すえ 頃 ごろ からである。羽生 はぶ 善治 よしはる ・森内 もりうち 俊之 としゆき ・佐藤 さとう 康光 やすみつ といった、現在 げんざい の将棋 しょうぎ 界 かい を支 ささ えるいわゆる羽生 はぶ 世代 せだい のトップ棋士 きし らの出現 しゅつげん に伴 ともな い、序盤 じょばん ・中盤 ちゅうばん の研究 けんきゅう が飛躍 ひやく 的 てき に進歩 しんぽ した。その結果 けっか 、横 よこ 歩 ふ 取 と りのいくつかの形 かたち では、横 よこ 歩 ふ をとっても先手 せんて が指 さ せるという結論 けつろん が定 さだ まっていった。
1997年 ねん 、中座 ちゅうざ 真 しん によって初 はじ めて披露 ひろう された横 よこ 歩 ふ 取 と り△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう によって、横 よこ 歩 ふ 取 と り戦法 せんぽう は新 あら たな局面 きょくめん へ突入 とつにゅう した。後手 ごて が五 ご 段 だん 目 め に飛車 ひしゃ を置 お くという発想 はっそう は、従来 じゅうらい のあらゆる戦法 せんぽう になかったため、プロ棋士 きし たちが少年 しょうねん 期 き から積 つ み重 かさ ねてきた将棋 しょうぎ 感覚 かんかく では太刀打 たちう ちできず、一時 いちじ は後手 ごて の勝率 しょうりつ が7割 わり 近 ちか くを誇 ほこ るという異例 いれい の事態 じたい が起 お こった。この戦法 せんぽう の研究 けんきゅう を重 かさ ねた丸山 まるやま 忠久 ただひさ は、1999 - 2000年 ねん のA級 きゅう 順位 じゅんい 戦 せん の後手 ごて 全局 ぜんきょく で△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう を採用 さいよう して名人 めいじん 挑戦 ちょうせん 権 けん を獲得 かくとく し、名人 めいじん 戦 せん でも後手 ごて 番 ばん の全 ぜん 戦 せん で同 どう 戦法 せんぽう を用 もち いて名人 めいじん 位 い についた(ただし△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう の戦績 せんせき 自体 じたい は1勝 しょう 2敗 はい 、先手 せんて 角 かく 換 が わり が3勝 しょう 1敗 はい での名人 めいじん 位 い 奪取 だっしゅ )。
21世紀 せいき に入 はい っても青野 あおの 照 あきら 市 し による5八 はち 玉 たま 型 がた (青野 あおの 流 りゅう )、佐々木 ささき 勇気 ゆうき による6八 はち 玉 たま 型 がた (勇気 ゆうき 流 りゅう )など新 あら たな戦法 せんぽう が生 う み出 だ され、研究 けんきゅう が進 すす んでいる。特 とく に青野 あおの 流 りゅう が猛威 もうい を振 ふ るい、後手 ごて 番 ばん のAIの評価 ひょうか が低 ひく いこともあり、2020年度 ねんど はプロ公式 こうしき 戦 せん で横 よこ 歩 ふ 取 と りの採用 さいよう がほとんどなかった時期 じき があるが、一部 いちぶ のプロ棋士 きし により新 あら たな指 さ し方 かた が見 み つかり始 はじ めている状況 じょうきょう で、再 さい 流行 りゅうこう の兆 きざ しがみられる。
最初 さいしょ の共通 きょうつう 手順 てじゅん (初手 しょて から15手 て まで)[ 編集 へんしゅう ]
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 王 おう 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 飛 ひ 四 よん 五 ご 飛 ひ 歩 ふ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 七 なな 角 かく 金 きむ 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 玉 たま 金 きむ 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 九 きゅう
▲7六 ろく 歩 ほ △3四 よん 歩 ほ ▲2六 ろく 歩 ほ △8四 よん 歩 ほ ▲2五 ご 歩 ほ △8五 ご 歩 ほ ▲7八 はち 金 きん △3二 に 金 きん ▲2四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ までの11手 て までは横 よこ 歩 ふ 取 と りにおける共通 きょうつう 手順 てじゅん である(手順 てじゅん の前後 ぜんご があっても、最終 さいしゅう 的 てき に11手 て 目 め の形 かたち になれば良 よ い)。ここで後手 ごて には△2三 さん 歩 ほ ・△8六 ろく 歩 ほ の選択肢 せんたくし がある。プロの横 よこ 歩 ふ 取 と りではほぼ間違 まちが いなく△8六 ろく 歩 ほ であり、ここではその展開 てんかい を示 しめ す。以下 いか ▲8六 ろく 同 どう 歩 ふ △同 どう 飛 ひ ▲3四 よん 飛 ひ と移行 いこう する(右 みぎ 図 ず )。
(△2三 さん 歩 ほ の展開 てんかい は横 よこ 歩 ふ 取 と り△2三 さん 歩 ほ 戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
▲3四 よん 飛 ひ に対 たい して、仮 かり に放置 ほうち する(△7六 ろく 飛 ひ といきなり横 よこ 歩 ふ を取 と り返 かえ すなど)と、先手 せんて には▲2二 に 角 かく 成 なり という手 て があり、△同 どう 銀 ぎん には▲3二 に 飛 ひ 成 なり 、△同 どう 金 かね には▲3一 いち 飛 ひ 成 なり で先手 せんて が駒 こま 得 どく した上 うえ に竜 りゅう を作 つく り、序盤 じょばん 早々 そうそう にして先手 せんて 勝勢 しょうせい となる。そのため後手 ごて はこの筋 すじ を受 う ける手 て を指 さ さなければならない。そこで、後手 ごて には△8八角 やすみ 成 しげる ・△3三 さん 桂 かつら ・△3三 さん 角 かく などの選択肢 せんたくし がある。
▲3四 よん 飛 ひ に対 たい して△8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △7六 ろく 飛 ひ と、後手 ごて から角 かく 交換 こうかん して先手 せんて の横 よこ 歩 ふ を取 と る戦法 せんぽう 。▲7七 なな 銀 ぎん △7四 よん 飛 ひ ▲同 どう 飛 ひ といった進行 しんこう など、飛車 ひしゃ 角 かく の総 そう 交換 こうかん になるような激 はげ しい変化 へんか になりやすい選択肢 せんたくし であり、一気 いっき に終盤 しゅうばん まで進 すす む可能 かのう 性 せい がある。トップ棋士 きし 同士 どうし の対局 たいきょく でも、過去 かこ にわずか40数 すう 手 て で決着 けっちゃく がつくこともあった(例 たと えば、1997年 ねん の島 しま 朗 あきら - 村山 むらやま 聖 きよし 戦 せん では、47手 て で島 しま の勝利 しょうり )。プロの間 あいだ でほとんど採用 さいよう されない戦法 せんぽう だったが、2004年 ねん より三浦 みうら 弘行 ひろゆき がA級 きゅう 順位 じゅんい 戦 せん などの重要 じゅうよう な対局 たいきょく で積極 せっきょく 的 てき に採用 さいよう し勝利 しょうり を収 おさ めており、2005年 ねん の名人 めいじん 戦 せん 第 だい 5戦 せん (羽生 はぶ 善治 よしはる 対 たい 森内 もりうち 俊之 としゆき )でも森内 もりうち が採用 さいよう した。
(詳細 しょうさい は相 あい 横 よこ 歩 ふ 取 と り戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
▲3四 よん 飛 ひ から△8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △2八 はち 歩 ほ ▲同 どう 銀 ぎん △4五 ご 角 かく と進 すす む。相 あい 横 よこ 歩 ふ 取 と り戦法 せんぽう と同様 どうよう 、とりわけ激 はげ しい展開 てんかい になる。かつては、谷川 たにがわ 浩司 こうじ が36手 て で対戦 たいせん 相手 あいて を投了 とうりょう に追 お い込 こ んだこともあった。現在 げんざい は研究 けんきゅう が進 すす み後手 ごて 無理 むり 筋 すじ とされ、プロ棋士 きし の実戦 じっせん で出現 しゅつげん する可能 かのう 性 せい は低 ひく い。
(詳細 しょうさい は横 よこ 歩 ふ 取 と り△4五 ご 角 かく 戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
第 だい 16手 て 目 め に後手 ごて が3三 さん 桂 かつら とする形 かたち 。かつては脇 わき 謙二 けんじ ・佐藤 さとう 康光 やすみつ などが多用 たよう した戦法 せんぽう 。加藤 かとう 一二三 ひふみ も自身 じしん が解説 かいせつ 者 しゃ のときに指 さ され、解説 かいせつ してみると案外 あんがい と有力 ゆうりょく な戦法 せんぽう であったため一 いち 時期 じき よく使 つか っていた。とりわけ佐藤 さとう は1999年 ねん に名人 めいじん 戦 せん の第 だい 1戦 せん (谷川 たにがわ 浩司 こうじ - 佐藤 さとう 康光 やすみつ )でこの戦法 せんぽう を使用 しよう し、勝利 しょうり を収 おさ めている。しかしながら、現在 げんざい はほとんどプロの間 あいだ で採用 さいよう されていない。
△3三 さん 桂 かつら に対 たい して先手 せんて には▲3六 ろく 飛 ひ ・▲2四 よん 飛 ひ ・▲5八 はち 玉 たま などの選択肢 せんたくし がある。▲3六 ろく 飛 ひ と引 ひ くと比較的 ひかくてき 穏 おだ やかな展開 てんかい となる。一見 いっけん 良 よ さそうな▲2四 よん 飛 ひ は、△4五 ご 桂 かつら から先手 せんて にとって思 おも わしくない筋 すじ に入 はい る。現在 げんざい は▲5八 はち 玉 たま が有力 ゆうりょく な対策 たいさく とされている。横 よこ 歩 ふ 取 と りの序盤 じょばん は後手 ごて に指 さ し手 て の選択 せんたく 権 けん があるため、先手 せんて 側 がわ の有力 ゆうりょく な対策 たいさく がある△3三 さん 桂 かつら 戦法 せんぽう を好 この んで採用 さいよう する理由 りゆう はなく、△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう が出現 しゅつげん した後 のち はさらに採用 さいよう 率 りつ は下 さ がった。
(詳細 しょうさい は横 よこ 歩 ふ 取 と り△3三 さん 桂 かつら 戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
第 だい 16手 て 目 め に後手 ごて が3三角 さんかく とする形 かたち 。横 よこ 歩 ふ 取 と りの中 なか では比較的 ひかくてき 穏 おだ やかな展開 てんかい になり、プロ棋士 きし の実戦 じっせん 例 れい でもこの形 かたち が一番 いちばん 多 おお く見 み られる。
△3三 さん 角 かく に先手 せんて は▲3六 ろく 飛 ひ と飛車 ひしゃ を引 ひ く手 て と▲5八 はち 玉 たま (青野 あおの 流 りゅう )や▲6八 はち 玉 たま (勇気 ゆうき 流 りゅう )といった飛車 ひしゃ を高 たか い位置 いち のまま駒 こま 組 ぐ みを進 すす める選択肢 せんたくし がある。一 いち 例 れい として▲3六 ろく 飛 ひ △8四 よん 飛 ひ ▲2六 ろく 飛 ひ △2二 に 銀 ぎん ▲8七 なな 歩 ほ などといった展開 てんかい が挙 あ げられよう。
先後 せんご とも中 ちゅう 住 す まい に組 く むのが普通 ふつう であるが、中原 なかはら 囲 がこ い に組 く む場合 ばあい もある。18手 て 目 め に後手 ごて が△8四 よん 飛 ひ でなく△2二 に 銀 ぎん と指 さ すのも手 て である。この場合 ばあい は次 つぎ に示 しめ す△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう へと移行 いこう する。
(詳細 しょうさい は横 よこ 歩 ふ 取 と り△3三 さん 角 かく 戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
中座 ちゅうざ 飛車 ひしゃ ともいう。横 よこ 歩 ふ 取 と り△3三 さん 角 かく 戦法 せんぽう の派生 はせい の1 ひと つ。△3三 さん 角 かく から▲3六 ろく 飛 ひ △2二 に 銀 ぎん と、後手 ごて が飛車 ひしゃ 引 び きを留保 りゅうほ するのが従来 じゅうらい の戦法 せんぽう との違 ちが いである(従来 じゅうらい の戦法 せんぽう を「横 よこ 歩 ふ 取 と り△8四 よん 飛 ひ 戦法 せんぽう 」と称 しょう することもある)。その次 つぎ に先手 せんて が19手 て 目 め ▲8七 なな 歩 ほ としたとき△8五 ご 飛 ひ の位置 いち に引 ひ くのがこの戦法 せんぽう である。
先手 せんて の対策 たいさく としては、▲8七 なな 歩 ほ と打 う たないというものがある(それでも後手 ごて が△8五 ご 飛 ひ とすると、後手 ごて が指 さ しにくくなる)。他 ほか にもいくつか対策 たいさく が考 かんが えられている。
(詳細 しょうさい は横 よこ 歩 ふ 取 と り△8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう を参照 さんしょう )
横 よこ 歩 ふ 取 と りでは昭和 しょうわ 時代 じだい には玉 たま を5二 に (先手 せんて では5八 はち )に据 す える中 ちゅう 住 す まい がの形 かたち が多 おお く指 さ されていたが、より優秀 ゆうしゅう な中原 なかはら 囲 がこ い の普及 ふきゅう やそれと組 く み合 あ わせた8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう においては、玉 たま を4一 いち に据 す えることが多 おお くなってきた。しかし先手 せんて に新山崎 しんやまざき 流 りゅう という有力 ゆうりょく な対策 たいさく が現 あらわ れ、8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう は一時 いちじ 衰退 すいたい していた[ 3] 。
実戦 じっせん で8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう に△5二 に 玉 たま の形 かたち を組 く み合 あ わせた形 かたち を初 はじ めてみせたのは平成 へいせい 13年 ねん の内藤 ないとう 國雄 くにお であり、またその後 ご 桐山 きりやま 清澄 きよすみ が時折 ときおり 見 み せていたが、流行 りゅうこう には至 いた らなかった。
しかし平成 へいせい 22年 ねん 、松尾 まつお 歩 あゆみ が独自 どくじ の工夫 くふう を凝 こ らし8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう を中興 ちゅうこう した。先手 せんて に新山崎 しんやまざき 流 りゅう により3筋 すじ を攻 せ められた時 とき に[ 3] 、玉 たま が△4一 いち ではなく△5二 に であれば、一手 いって 「早 さ 逃 に げ」していて8五 ご 飛 ひ 戦法 せんぽう 側 がわ に有利 ゆうり 。その後 ご 多 おお くの棋士 きし の研究 けんきゅう により、大 だい 流行 りゅうこう に至 いた った(ただし飛車 ひしゃ は8五 ご でなく8四 よん に引 ひ くのが主流 しゅりゅう となっている[ 3] )。
松尾 まつお はその後 ご 、第 だい 20回 かい 升田 ますだ 幸三 こうぞう 賞 しょう を受賞 じゅしょう している。この形 かたち は後手 ごて の3二 に 金 きん が浮 う き駒 こま (どの駒 こま の利 き きも利 き いておらずタダで取 と られる状態 じょうたい )になっているという弱点 じゃくてん もあり、1筋 すじ への端 はし 攻 ぜ めに脆弱 ぜいじゃく となっている。2014年 ねん 6月 がつ 現在 げんざい この形 かたち は大 おお いに流行 りゅうこう しているとされ、公式 こうしき 戦 せん の600局 きょく 以上 いじょう で採用 さいよう されている。
第 だい 16手 て 目 め に後手 ごて が4一 いち 玉 たま とする形 かたち 。飯島 いいじま 栄治 えいじ が著書 ちょしょ 「横 よこ 歩 ふ 取 と りハメ手 しゅ 裏 うら 定跡 じょうせき 」で紹介 しょうかい しているが、昔 むかし からある手段 しゅだん 。平成 へいせい 元 もと 年度 ねんど に行 おこな われた森内 もりうち 俊之 としゆき 対 たい 田丸 たまる 昇 のぼる 戦 せん のNHK杯 はい 戦 せん で後手 ごて の田丸 たまる が採用 さいよう し勝利 しょうり したことで知 し られる。
この手 て に対 たい して先手 せんて は▲2四 よん 飛 ひ 、▲8七 なな 歩 ほ 、▲3六 ろく 飛 ひ の3 みっ つの手 て が考 かんが えられている。森内 もりうち 対 たい 田丸 たまる 戦 せん は先手 せんて ▲2四 よん 飛 ひ とし、以下 いか △3八 はち 歩 ほ ▲同 どう 銀 ぎん △8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △3三 さん 角 かく ▲2一 いち 飛 ひ 成 なり △8八角 やすみ 成 しげる ▲8七 なな 歩 ほ △7六 ろく 飛 ひ と進 すす んでいる。▲2四 よん 飛 ひ に対 たい して△2三 さん 歩 ほ と打 う つ手 て も1940年 ねん の塚田 つかだ 正夫 まさお 対 たい 木村 きむら 義雄 よしお 戦 たたかえ (第 だい 1期 き 昭和 しょうわ 番 ばん 附 ふ 編成 へんせい 将棋 しょうぎ )で指 さ されている。
▲3六 ろく 飛 ひ は1931年 ねん の金 きむ 易 えき 二郎 じろう 対 たい 木村 きむら 義雄 よしお 戦 せん (第 だい 1期 き 昭和 しょうわ 番 ばん 附 ふ 編成 へんせい 将棋 しょうぎ )で指 さ され、「イメージと読 よ みの将棋 しょうぎ 観 かん 」では渡辺 わたなべ 明 あきら が推奨 すいしょう している手 て で、△7六 ろく 飛 ひ を防 ふせ ぎつつ飛車 ひしゃ を安定 あんてい させる意味 いみ があり、自身 じしん の実戦 じっせん でも採用 さいよう して▲3六 ろく 飛 ひ 以下 いか は△8四 よん 飛 ひ に▲3八 はち 金 きん とし、△5一 いち 金 きん ▲5八 はち 玉 たま △6二 に 銀 ぎん ▲8七 なな 歩 ほ △8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △2二 に 銀 ぎん ▲2六 ろく 飛 ひ 以下 いか 、勝利 しょうり しているが、飯島 いいじま の著書 ちょしょ では△8八 はち 角 かく 成 なり に代 か えて△2四 よん 飛 ひ と回 まわ る手 て があり、以下 いか ▲2七 なな 歩 ほ は△8四 よん 飛 ひ で後手 ごて が得 とく をし、▲2八 はち 銀 ぎん であると△2七 なな 歩 ほ ▲同 どう 銀 ぎん に角 かく 交換 こうかん から△5四 よん 角 かく があるとしている。
相 あい 掛 か かりで1980年代 ねんだい 半 なか ばに指 さ される塚田 つかだ スペシャル のように、再度 さいど ▲2四 よん 歩 ほ と合 あ わせて横 よこ 歩 ふ を狙 ねら う手 て は以前 いぜん からあり、1970年代 ねんだい から内藤 ないとう 国雄 くにお が先手 せんて 番 ばん で指 さ していた相 あい 掛 か かり▲3六 ろく 歩 ほ -3七 なな 桂 かつら 型 がた をもとに、小林 こばやし 健二 けんじ が1980年代 ねんだい に駒 こま 組 ぐみ を進 すす めてから機 き を見 み て横 よこ 歩 ふ 取 と りを狙 ねら う『新 しん ・急戦 きゅうせん 相 そう がかり』(将棋 しょうぎ 世界 せかい 1983年 ねん 9月 がつ 号 ごう 付録 ふろく )として戦法 せんぽう 化 か されて後 のち に至 いた っている。ただし 再度 さいど ▲2四 よん 歩 ほ と合 あ わせて横 よこ 歩 ふ を狙 ねら う手 て は英 えい 春 はる 流 りゅう 横 よこ 歩 ふ 取 と らせ型 がた で鈴木 すずき 英 えい 春 はる も指摘 してき しているが、再度 さいど の▲2四 よん 歩 ほ とすることで先後 せんご が変 か わり手 て 損 そん と化 か している。2018年 ねん 7月 がつ の順位 じゅんい 戦 せん C級 きゅう 2組 くみ 脇 わき 謙二 けんじ vs遠山 とおやま 雄 つよし 亮 あきら 戦 せん (相 あい 掛 か かり#戦法 せんぽう の概要 がいよう 参照 さんしょう )でのように△7四 よん 歩 ほ ~3四 よん 歩 ほ として、▲3六 ろく 歩 ほ ならば△8六 ろく 歩 ほ として後手 ごて から先手 せんて の横 よこ 歩 ふ を取 と る構想 こうそう がみられていったため、先手 せんて が▲2四 よん 歩 ほ としたことで先後 せんご 同型 どうけい となるが、先後 せんご も入 い れ代 か わっている。このため2010年代 ねんだい 後半 こうはん からは相 あい 掛 か かりで先手 せんて も7手 て 目 め すぐに▲2四 よん 歩 ほ の交換 こうかん をせずに、▲6八 はち 玉 たま や5八 はち 玉 たま と様子 ようす をみる手 て が多 おお くなる。
このように様子 ようす を見 み ながら飛車 ひしゃ 先 さき の歩 ふ を切 き る手 て を指 さ すようになっていったのは、こうした横 よこ 歩 ふ 取 と りがある程度 ていど 有力 ゆうりょく と見 み られているのも一因 いちいん である。
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 金 きむ 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 王 おう 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 銀 ぎん 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 飛 ひ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 四 よん 五 ご 歩 ふ 歩 ふ 飛 ひ 歩 ふ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 桂 かつら 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 香 こう 九 きゅう
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 王 おう 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 金 きむ 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 銀 ぎん 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 飛 ひ 歩 ふ 歩 ふ 四 よん 歩 ふ 歩 ふ 五 ご 歩 ふ 飛 ひ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 桂 かつら 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 香 こう 九 きゅう
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 金 きむ 王 おう 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 銀 ぎん 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 飛 ひ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 四 よん 歩 ふ 五 ご 歩 ふ 歩 ふ 飛 ひ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 桂 かつら 香 こう 九 きゅう
小林 こばやし が参考 さんこう にした内藤 ないとう の局面 きょくめん は端歩 はしふ が▲1五 ご 歩 ほ -△1三 さん 歩 ほ 型 がた で(図 ず 中央 ちゅうおう )、内藤 ないとう は▲2四 よん 歩 ほ からの横 よこ 歩 ふ 取 と りではなく▲3五 ご 歩 ほ から仕掛 しか けている。そして1四 よん 歩 ほ の突 つ き捨 す て、角 かく 交換 こうかん から4五 ご 角 かく で、後手 ごて の6三 さん の銀 ぎん と1二 に の地点 ちてん を睨 にら んでから飛車 ひしゃ を5六 ろく に回 まわ し、桂馬 けいま とともに中央 ちゅうおう に殺到 さっとう している[ 注 ちゅう 3] 。これを参考 さんこう に小林 こばやし は後手 ごて 番 ばん で端歩 はしふ も△9四 よん 歩 ほ -▲9六 ろく 歩 ほ 型 がた でとし、これで△7五 ご 歩 ほ と内藤 ないとう 同様 どうよう の攻 せ め方 かた を実施 じっし するが、端歩 はしふ の関係 かんけい で、角 かく の睨 にら み先 さき の9八 はち 地点 ちてん は後 ご の進行 しんこう で▲9六 ろく 飛 ひ とする手 て が利 き き、失敗 しっぱい となる。これを機 き に小林 こばやし は仕掛 しか けを▲2四 よん 歩 ほ として横 よこ 歩 ふ を取 と る順 じゅん に切 き り替 か える。
1982年 ねん 7月 がつ 15日 にち オールスター勝 か ち抜 ぬ き戦 せん で小林 こばやし 健二 けんじ はvs. 谷川 たにがわ 浩司 こうじ 戦 せん で試 こころ みる。後手 ごて 谷川 たにがわ の陣形 じんけい は△1三 さん 歩 ほ 型 がた で、5二 に 金 きん が入 はい っている。先手 せんて は桂馬 けいま を跳 は ねずに▲2四 よん 歩 ほ 以下 いか △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ △6五 ご 歩 ほ ▲2五 ご 飛 ひ △5四 よん 銀 ぎん ▲2四 よん 歩 ほ △8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △2二 に 銀 ぎん ▲2三 さん 角 かく から▲1四 よん 歩 ほ 以下 いか 98手 て で先手 せんて 快勝 かいしょう 。次 つぎ の1982年 ねん 7月 がつ 21日 にち オールスター勝 か ち抜 ぬ き戦 せん のvs. 加藤 かとう 一 いち 二 に 三 さん 戦 せん では、図 ず より △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ に △8二 に 飛 ひ とし、以下 いか ▲1五 ご 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲1三 さん 歩 ほ △2三 さん 歩 ほ ▲3四 よん 飛 ひ △8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △3三 さん 金 きん ▲1四 よん 飛 ひ △1三 さん 香 こう ▲同 どう 飛 ひ 成 なり △同 どう 桂 かつら ▲1四 よん 歩 ほ △2五 ご 桂 かつら ▲同 どう 桂 かつら △2四 よん 金 きん ▲8三 さん 香 こう と攻 せ めが切 き れず続 つづ いた。その後 ご 1982年 ねん 12月09日 にち 第 だい 34期 き 王位 おうい 戦 せん 予選 よせん vs.有吉 ありよし 道夫 みちお 戦 せん では後手 ごて が△6四 よん 歩 ほ 型 がた でなく7四 よん 歩 ほ 型 がた に構 かま えて、▲2四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ に △7五 ご 歩 ほ とし、以下 いか ▲2五 ご 飛 ひ △7三 さん 桂 かつら ▲1五 ご 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲2四 よん 歩 ほ △8八角 やすみ 成 しげる ▲同 どう 銀 ぎん △2二 に 歩 ほ ▲7五 ご 飛 ひ △5四 よん 飛 ひ ▲8二 に 角 かく とその後 ご も先手 せんて が快調 かいちょう な攻 せ めが続 つづ いた。一方 いっぽう で1983年 ねん 01月 がつ 21日 にち 十 じゅう 段 だん 戦 せん 予選 よせん の vs.南 みなみ 芳一 よしかず 戦 せん では、▲1六 ろく 歩 ほ -△1三 さん 歩 ほ 型 がた で▲2四 よん 歩 ほ を決行 けっこう し以下 いか △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ △8二 に 飛 ひ ▲3四 よん 飛 ひ とし △2三 さん 金 きん ▲2二 に 角 かく 成 しげる △同 どう 銀 ぎん ▲3五 ご 飛 ひ △2四 よん 金 きん に新手 あらて の▲1五 ご 角 かく 打 う ちをみせたが、以下 いか △同 どう 金 かね ▲同 どう 歩 ふ 以降 いこう 一段落 いちだんらく し、再度 さいど 駒 こま 組 ぐ みが続 つづ くことになる。
1990年 ねん には前述 ぜんじゅつ の 米長 よねなが 邦雄 くにお 対 たい 南 みなみ 芳 よし 一 いち 戦 せん (1月 がつ 17.18日 にち 王将 おうしょう 戦 せん 第 だい 一 いち 局 きょく と2月 がつ 8.9日 にち 同 どう 第 だい 3局 きょく )と4月 がつ 12.13日 にち 名人 めいじん 戦 せん 第 だい 一 いち 局 きょく 、中原 なかはら 誠 まこと 対 たい 谷川 たにがわ 浩司 こうじ 戦 せん など、タイトル戦 せん でも指 さ されている。
2017年 ねん 以前 いぜん には後手 ごて 番 ばん は△6四 よん 歩 ほ が実戦 じっせん 例 れい の9割 わり 以上 いじょう であったが、前述 ぜんじゅつ の小林 こばやし 対 たい 有吉 ありよし 戦 せん や脇 わき 対 たい 遠山 とおやま 戦 せん のように△7四 よん 歩 ほ など、▲2四 よん 歩 ほ からの攻 せ めを警戒 けいかい していろいろな指 さ し方 かた が試 ため されている。
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 金 きむ 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 飛 ひ 銀 ぎん 王 おう 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 歩 ふ 四 よん 歩 ふ 五 ご 歩 ふ 歩 ふ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 飛 ひ 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 桂 かつら 香 こう 九 きゅう
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 金 きむ 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 銀 ぎん 王 おう 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 飛 ひ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 四 よん 五 ご 歩 ふ 歩 ふ 飛 ひ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 桂 かつら 香 こう 九 きゅう
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 こう 桂 かつら 金 きむ 王 おう 銀 ぎん 桂 かつら 香 こう 一 いち 銀 ぎん 金 きむ 角 かく 二 に 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 三 さん 歩 ふ 歩 ふ 四 よん 歩 ふ 五 ご 歩 ふ 飛 ひ 歩 ふ 六 ろく 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 歩 ふ 桂 かつら 歩 ふ 七 なな 角 かく 金 きむ 玉 たま 銀 ぎん 飛 ひ 八 はち 香 こう 桂 かつら 銀 ぎん 金 きむ 香 こう 九 きゅう
図 ず のように▲7六 ろく 歩 ほ で△7四 よん 歩 ほ や3四 よん 歩 ほ には▲2四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ と横 よこ 歩 ふ を狙 ねら う手 て が生 しょう じ、また次 つぎ に▲7七 なな 角 かく と飛車 ひしゃ 先 さき 交換 こうかん を防 ふせ ぐ手 て があるので、後手 ごて は△8六 ろく 歩 ほ ▲同 どう 歩 ふ △同 どう 飛 ひ と交換 こうかん にいき、先手 せんて もこれをみて▲2四 よん 歩 ほ と交換 こうかん する細 こま かい工夫 くふう をし、ダイレクトに横 よこ 歩 ふ 取 と りを狙 ねら う手段 しゅだん を警戒 けいかい した手順 てじゅん である。この横 よこ 歩 ふ 取 と りを狙 ねら う戦術 せんじゅつ は飛車 ひしゃ の位置 いち もいろいろ考 かんが えられ、玉 たま の位置 いち 、端歩 はしふ の関係 かんけい と、様々 さまざま な要素 ようそ が形勢 けいせい を分 わ けていく。
2018年 ねん 12月の朝日 あさひ 杯 はい 二 に 次 じ 予選 よせん 、郷田 ごうだ 真 しん 隆 たかし 対 たい 千田 せんだ 翔太 しょうた 戦 せん のように端歩 はしふ の交換 こうかん がなく、図 ず より▲2四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲同 どう 飛 ひ △7五 ご 歩 ほ ▲2二 に 飛 ひ 成 なり △同 どう 銀 ぎん ▲5五 ご 角 かく 打 だ と進 すす む。以下 いか △2八 はち 歩 ほ ▲3七 なな 桂 かつら △2九 きゅう 歩 ほ 成 しげる ▲2二 に 角 かく 成 しげる △同 どう 金 かね ▲同 どう 角 すみ 成 しげる △2八 はち と▲1一 いち 馬 うま △3八 はち と▲同 どう 金 かね で、△8六 ろく 歩 ほ ▲同 どう 歩 ふ △同 どう 飛 ひ ▲8七 なな 歩 ほ △7六 ろく 飛 ひ と進行 しんこう した。△8六 ろく 歩 ほ で△2九 きゅう 飛 ひ は▲3九 きゅう 金打 きんちょう △1九 きゅう 飛 ひ 成 なり ▲2八 はち 銀 ぎん から竜 りゅう を取 と りにいけるが、もし▲1六 ろく 歩 ほ △1四 よん 歩 ほ の交換 こうかん があれば、△1六 ろく 竜 りゅう と逃 に げる手 て が効 き く。
^ 「横 よこ 歩 ふ 取 と らず(よこふとらず)」との対比 たいひ で、濁 にご らない場合 ばあい もある。
^ 昭和 しょうわ 5年 ねん 8月 がつ 25日 にち 対局 たいきょく 、第 だい 二 に 回 かい 日本 にっぽん 選手権 せんしゅけん 争奪 そうだつ 戦 せん の対 たい 金 きむ 易 えき 二郎 じろう 戦 せん など。中原 なかはら 誠 まこと 監修 かんしゅう 『将棋 しょうぎ 戦型 せんけい 別名 べつめい 局 きょく 集 しゅう 6 横 よこ 歩 ふ 取 と り名 めい 局 きょく 集 しゅう 』(マイナビ出版 しゅっぱん )P.36
^ 1979年 ねん 4月 がつ 5日 にち 王座 おうざ 戦 せん ▲内藤 ないとう 國雄 くにお vs.△米長 よねなが 邦雄 くにお 戦 せん 。▲3五 ご 歩 ほ 以下 いか は △6五 ご 歩 ほ として飛車 ひしゃ の横 よこ 利 き きで受 う けるが、以下 いか ▲1四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲3四 よん 歩 ほ △同 どう 飛 ひ ▲2二 に 角 かく 成 しげる △同 どう 銀 ぎん ▲4五 ご 角 かく △8四 よん 飛 ひ ▲2四 よん 歩 ほ △同 どう 歩 ふ ▲1二 に 歩 ほ △3三 さん 桂 かつら ▲6三角 みすみ 成 しげる △同 どう 金 かね ▲1一 いち 歩 ほ 成 しげる △2三 さん 銀 ぎん ▲7七 なな 桂 かつら △3四 よん 飛 ひ ▲5六 ろく 飛 ひ △4二 に 玉 たま ▲6五 ご 桂 かつら △3六 ろく 歩 ほ ▲5五 ご 香 こう と進 すす む。
^ Kawasaki, Tomohide (2013). HIDETCHI Japanese-English SHOGI Dictionary . Nekomado. p. 99. ISBN 9784905225089
^ a b c 瀬川 せかわ 晶司 しょうじ 『横 よこ 歩 ふ 取 と りマップ』
ウィキブックスに
横 よこ 歩 ふ 取 と り関連 かんれん の
解説 かいせつ 書 しょ ・
教科書 きょうかしょ があります。