メルセデス車 しゃ のV6内燃 ないねん 機関 きかん
機関 きかん (きかん)は、ある形態 けいたい のエネルギー を力学 りきがく 的 てき 運動 うんどう (力学 りきがく 的 てき エネルギー )に変換 へんかん するために設計 せっけい された機械 きかい である[1] [2] 。エンジン (英 えい : engine )またはモーター (英 えい : motor )とも呼 よ ばれる。内燃 ないねん 機関 きかん や蒸気 じょうき 機関 きかん (外 そと 燃 もえ 機関 きかん )などの熱 ねつ 機関 きかん は、燃料 ねんりょう を燃焼 ねんしょう させて熱 ねつ を作 つく り出 だ し、この熱 ねつ から仕事 しごと として力学 りきがく 的 てき エネルギーを取 と り出 だ す。電動 でんどう 機 き は電気 でんき エネルギーを機械 きかい 的 てき 運動 うんどう へと変換 へんかん する。空気 くうき 機関 きかん は圧縮 あっしゅく 空気 くうき の圧力 あつりょく エネルギー(エンタルピー)を使 つか い、ぜんまい仕掛 しか けのおもちゃ などのぜんまい仕掛 しか け は弾性 だんせい 歪 いびつ エネルギー を回転 かいてん 運動 うんどう や直線 ちょくせん 運動 うんどう へ変換 へんかん する。生物 せいぶつ 系 けい において、筋肉 きんにく 中 なか のミオシン のような分子 ぶんし モーター は化学 かがく エネルギー を用 もち いて、骨格 こっかく の力学 りきがく 的 てき な運動 うんどう を作 つく り出 だ す。
日本語 にほんご のエンジン は英語 えいご 由来 ゆらい の外来 がいらい 語 ご である。英語 えいご の「engine」という用語 ようご は古 こ フランス語 ふらんすご の「engin 」、ラテン語 らてんご の「ingenium 」に由来 ゆらい する。カタパルト やトレビュシェット 、破 やぶ 城 しろ 槌 づち といった産業 さんぎょう 革命 かくめい 前 まえ の戦争 せんそう 兵器 へいき (攻 おさむ 城 じょう 兵器 へいき )は英語 えいご で「siege engine」と呼 よ ばれており、それらをどのように建造 けんぞう するかという知識 ちしき はしばしば軍事 ぐんじ 機密 きみつ として扱 あつか われた。産業 さんぎょう 革命 かくめい 期 き に発明 はつめい されたほとんどの機械 きかい 装置 そうち はエンジンと呼 よ ばれる。蒸気 じょうき 機関 きかん (steam engine)が顕著 けんちょ な例 れい である。
現代 げんだい 的 てき 用法 ようほう では、英語 えいご の「engine」という用語 ようご は典型 てんけい 的 てき には、蒸気 じょうき 機関 きかん や内燃 ないねん 機関 きかん のように、トルク あるいは(大抵 たいてい は推力 すいりょく の形態 けいたい で)直線 ちょくせん 力 りょく を与 あた えることによって力学 りきがく 的 てき 仕事 しごと を行 おこな うために燃料 ねんりょう を燃焼 ねんしょう ないしは別 べつ の方法 ほうほう で消費 しょうひ する装置 そうち を言 い い表 あら わす。トルクを与 あた えるエンジンの例 れい は馴染 なじ み深 ふか い自動車 じどうしゃ ガソリンエンジンやディーゼルエンジン の他 ほか 、ターボシャフトエンジン がある。推力 すいりょく を生 う み出 だ すエンジンの例 れい はターボファン やロケット である。
内燃 ないねん 機関 きかん が発明 はつめい された時 とき 、英語 えいご の「motor」は当初 とうしょ それを蒸気 じょうき 機関 きかん と区別 くべつ するために使用 しよう されていた。当時 とうじ 蒸気 じょうき 機関 きかん は、機関 きかん 車 しゃ や蒸気 じょうき ローラー といったその他 た の乗 の り物 もの の動力 どうりょく として広 ひろ く使用 しよう されていた。「Motor」と「engine」は後 のち に日常 にちじょう 会話 かいわ では区別 くべつ せずに使 つか われるようになった。しかしながら、厳密 げんみつ には、2つの単語 たんご は異 こと なる意味 いみ を持 も つ。「Engine」は燃料 ねんりょう を燃焼 ねんしょう ないしは別 べつ の方法 ほうほう で消費 しょうひ してその化学 かがく 組成 そせい を変化 へんか させる装置 そうち であるのに対 たい して、「motor」は電気 でんき 、空気 くうき 圧 あつ 、液 えき 圧 あつ によって駆動 くどう する装置 そうち であり、そのエネルギー源 げん の化学 かがく 的 てき 組成 そせい を変化 へんか させない[3] 。しかしながら、高 こう 出力 しゅつりょく 模型 もけい ロケット では、燃料 ねんりょう を消費 しょうひ するにもかかわらずロケットモーターという用語 ようご が使 つか われる。
熱 ねつ 機関 きかん は「原動機 げんどうき 」としても機能 きのう する。原動機 げんどうき とは流体 りゅうたい の流 なが れあるいは圧力 あつりょく の変化 へんか を力学 りきがく 的 てき エネルギー へと転換 てんかん する構成 こうせい 要素 ようそ である[4] 。内燃 ないねん 機関 きかん によって駆動 くどう される自動車 じどうしゃ は様々 さまざま なモーターおよびポンプを利用 りよう することができるが、結局 けっきょく のところはそういった全 すべ ての装置 そうち はエンジンから動力 どうりょく を得 え ている。もう一 ひと つの見方 みかた は、モーターは外部 がいぶ 源 げん から動力 どうりょく を受 う け取 と り、次 つぎ にそれを力学 りきがく 的 てき エネルギーへ変換 へんかん するのに対 たい して、エンジンは圧力 あつりょく から動力 どうりょく を作 つく り出 だ している点 てん である(圧力 あつりょく は燃焼 ねんしょう あるいはその他 た の化学 かがく 反応 はんのう の爆発 ばくはつ 力 りょく から直接的 ちょくせつてき に、または空気 くうき 、水 みず 、蒸気 じょうき といったその他 た の物質 ぶっしつ への何 なん らかの力 ちから から二 に 次 じ 的 てき に得 え られる)[5] 。
熱 ねつ エネルギーを運動 うんどう へと変換 へんかん する装置 そうち は通常 つうじょう 単 たん に「engine」と呼 よ ばれる[6] 。
注 ちゅう :子 こ 節 ぶし 「産業 さんぎょう 革命 かくめい 」以降 いこう は、熱 ねつ 機関 きかん にかかる記載 きさい が中心 ちゅうしん となっており、それ以外 いがい に分類 ぶんるい される機関 きかん についても記載 きさい されるべきではあるが未 み 記載 きさい の状況 じょうきょう である。
槌 づち 矛 ほこ や櫂 かい (てこ の例 れい )といった単純 たんじゅん 機械 きかい は先史 せんし 時代 じだい のものである。人力 じんりき 、畜力 ちくりょく 、水力 すいりょく 、浮力 ふりょく 、また蒸気 じょうき 動力 どうりょく でさえも用 もち いるより複雑 ふくざつ な機関 きかん は古代 こだい に遡 さかのぼ る。キャプスタン 、ウインドラス (どちらも巻 ま き揚 あ げ機 き の一種 いっしゅ )、踏 ふ み車 しゃ といったロープ 、滑車 かっしゃ 、滑車 かっしゃ 装置 そうち を用 もち いる単純 たんじゅん な機関 きかん の使用 しよう には人力 じんりき が必要 ひつよう であった。この動力 どうりょく は大抵 たいてい 力 りょく は増加 ぞうか され、速 はや さは減速 げんそく されて伝達 でんたつ される。これらは古代 こだい ギリシャ においてクレーン や運搬 うんぱん 船 ふね で用 もち いられ、古代 こだい ローマ において鉱山 こうざん や水 みず ポンプ 、攻 おさむ 城 じょう 兵器 へいき で用 もち いられた。ウィトルウィウス 、フロンティヌス 、大 だい プリニウス を含 ふく む当時 とうじ の著述 ちょじゅつ 家 か らはこれらの機関 きかん をありふれたものとして扱 あつか っていることから、それらの発明 はつめい はより古 ふる いと考 かんが えられる。紀元 きげん 1世紀 せいき までには、それ以前 いぜん の時代 じだい には人力 じんりき で駆動 くどう されていたものと類似 るいじ した機械 きかい を駆動 くどう させるために、粉砕 ふんさい 機 き と共 とも にウシ とウマ が使 つか われていた。
ストラボン によれば、水 みず 駆動 くどう の粉 こな ひき器 き は紀元前 きげんぜん 1世紀 せいき 中 ちゅう にミトリダテの王国 おうこく のカベリア に建造 けんぞう された。粉 こな ひき器 き への水車 みずぐるま の利用 りよう は続 つづ く数 すう 世紀 せいき にもわたってロ ろ ーマ帝国 まていこく の至 いた る所 ところ に広 ひろ まった。あるものは非常 ひじょう に複雑 ふくざつ で、水量 すいりょう を維持 いじ し水 みず を引 ひ くために水道橋 すいどうばし やダム 、水門 すいもん と、回転 かいてん の広 ひろ がりを制御 せいぎょ するための木製 もくせい および金属 きんぞく 製 せい の歯車 はぐるま 機構 きこう を備 そな えていた。アンティキティラ島 とう の機械 きかい といったより洗練 せんれん された小型 こがた の装置 そうち は、暦 こよみ として機能 きのう するためや天文学 てんもんがく 的 てき 出来事 できごと を予測 よそく するために複雑 ふくざつ な歯車 はぐるま とダイアルを用 もち いた。4世紀 せいき のアウソニウス による詩 し におい、アウソニウスは水 みず によって駆動 くどう する石切 いしきり のこぎりについて言及 げんきゅう している。アレクサンドリアのヘロン は1世紀 せいき にアイオロスの球 たま や自動 じどう 販売 はんばい 機 き を含 ふく むこういった風 ふう および蒸気 じょうき 駆動 くどう の多 おお くの機械 きかい を発明 はつめい したとされている。しばしばこれらの機械 きかい は、動 うご く祭壇 さいだん や寺院 じいん の自動 じどう 扉 とびら といった礼拝 れいはい と関連 かんれん していた。
中世 ちゅうせい のイスラム教徒 きょうと 技術 ぎじゅつ 者 しゃ は、粉 こな ひき機 き と揚水 ようすい 機械 きかい に歯車 はぐるま を利用 りよう し、水車 みずぐるま と揚水 ようすい 機械 きかい に追加 ついか の駆動 くどう 力 りょく を与 あた えるためにの水力 すいりょく 源 げん としてダムを用 もち いた[7] 。中世 ちゅうせい イスラム世界 せかい では、こういった進歩 しんぽ により、それ以前 いぜん は肉体 にくたい 労働 ろうどう によって行 おこな われていた多 おお くの工業 こうぎょう 用 よう 業務 ぎょうむ の機械 きかい 化 か が可能 かのう となった。
1206年 ねん 、アル=ジャザリー は揚水 ようすい 機械 きかい のためにクランク -コネクティングロッド 機構 きこう を利用 りよう した。初歩 しょほ 的 てき な蒸気 じょうき タービン装置 そうち は1551年 ねん にタキ=アルジン [8] によって、1629年 ねん にジョヴァンニ・ブランカ [9] によって記述 きじゅつ された[10] 。
13世紀 せいき 、固体 こたい ロケットモーター が中国 ちゅうごく で発明 はつめい された。火薬 かやく によって駆動 くどう するこの最 もっと も単純 たんじゅん な内燃 ないねん 機関 きかん は持続 じぞく する駆動 くどう 力 りょく を産 う むことはできなかったが、戦闘 せんとう において高速 こうそく で敵 てき に向 む かう推進 すいしん 兵器 へいき のためや花火 はなび のために有用 ゆうよう であった。発明 はつめい 後 ご 、この発明 はつめい はヨーロッパ中 ちゅう に広 ひろ まった。
産業 さんぎょう 革命 かくめい [ 編集 へんしゅう ]
1788年 ねん のボールトン・アンド・ワット の機関 きかん
ワットの蒸気 じょうき 機関 きかん は、部分 ぶぶん 的 てき な真空 しんくう の助 たす けによりピストンを駆動 くどう させるために大気 たいき 圧 あつ より少 すこ し上 じょう の圧力 あつりょく の蒸気 じょうき を利用 りよう する最初 さいしょ の蒸気 じょうき 機関 きかん であった。1712年 ねん のニューコメンの蒸気 じょうき 機関 きかん の設計 せっけい を改良 かいりょう し1763年 ねん から1775年 ねん までの間 あいだ に散発 さんぱつ 的 てき に発展 はってん したワットの蒸気 じょうき 機関 きかん は、蒸気 じょうき 機関 きかん の発展 はってん における大 おお きな一 いち 歩 ほ であった。燃料 ねんりょう 効率 こうりつ が劇的 げきてき に向上 こうじょう したジェームズ・ワット の設計 せっけい は蒸気 じょうき 機関 きかん の代名詞 だいめいし となった。これにはワットのビジネスパートナーであったマシュー・ボールトン も少 すく なからず貢献 こうけん した。ワットの蒸気 じょうき 機関 きかん により、水力 すいりょく が利用 りよう できなかった土地 とち において以前 いぜん では想像 そうぞう できない規模 きぼ の効率 こうりつ 的 てき な半 はん 自動 じどう 化 か された工場 こうじょう が急速 きゅうそく に発展 はってん した。後 ご の開発 かいはつ により、蒸気 じょうき 機関 きかん 車 しゃ や鉄道 てつどう 輸送 ゆそう の大幅 おおはば な拡大 かくだい が起 お こった。
内燃 ないねん ピストン機関 きかん に関 かん しては、1807年 ねん にフランスでド・リヴァ とニエプス兄弟 きょうだい によってそれぞれ独立 どくりつ に試験 しけん された。それらは1824年 ねん にカルノー によって理論 りろん 的 てき に前進 ぜんしん した[要 よう 出典 しゅってん ] 。1853年 ねん から1857年 ねん 、エウジェーニオ・バルサンティ とフェリーチェ・マッテウッチ は初 はつ の4サイクル機関 きかん であった可能 かのう 性 せい のあるフリーピストン原理 げんり を使用 しよう した機関 きかん を発明 はつめい し特許 とっきょ を取 と った[11] 。1877年 ねん のオットーサイクル は、蒸気 じょうき 機関 きかん よりもはるかに高 たか い出力 しゅつりょく 重量 じゅうりょう 比 ひ を与 あた えることができ、車 くるま や飛行機 ひこうき といった多 おお くの輸送 ゆそう 用途 ようと に対 たい してよりうまく機能 きのう した。
カール・ベンツ によって作 つく られた初 はじ めて商業 しょうぎょう 的 てき に成功 せいこう した自動車 じどうしゃ は、軽量 けいりょう で強力 きょうりょく な機関 きかん に対 たい する関心 かんしん を増大 ぞうだい させた。4ストロークオットーサイクルで作動 さどう する軽量 けいりょう ガソリン内燃 ないねん 機関 きかん が軽量 けいりょう 自動車 じどうしゃ で最 もっと も成功 せいこう を収 おさ めているのに対 たい して、より効率 こうりつ 的 てき なディーゼル機関 きかん はトラックおよびバスで使 つか われている。しかしながら、近年 きんねん は、ターボディーゼル機関 きかん が人気 にんき を増 ま してきている。
水平 すいへい 対向 たいこう ピストン[ 編集 へんしゅう ]
1896年 ねん 、カール・ベンツは水平 すいへい 対向 たいこう ピストンを持 も つ初 はつ のエンジンの設計 せっけい の特許 とっきょ を取得 しゅとく した。ベンツの設計 せっけい では、対応 たいおう するピストンが水平 すいへい の気筒 きとう 中 ちゅう を移動 いどう し、同時 どうじ に上 うえ 死 し 点 てん に到達 とうたつ する。ゆえに、個々 ここ の運動 うんどう 量 りょう に関 かん して互 たが いに自動的 じどうてき に釣 つ り合 あ いが取 と れる。この設計 せっけい の機関 きかん はその形状 けいじょう と低 ひく い姿勢 しせい のためしばしばフラットエンジンと呼 よ ばれる。フラットエンジンはフォルクスワーゲン・ビートル や、一部 いちぶ のポルシェ 車 くるま およびスバル 車 くるま 、多 おお くのBMW およびホンダ のオートバイ 、航空機 こうくうき 用 よう エンジン で過去 かこ あるいは現在 げんざい 用 もち いられている。
自動車 じどうしゃ で内燃 ないねん 機関 きかん が使用 しよう され続 つづ けたのは、部分 ぶぶん 的 てき には機関 きかん 制御 せいぎょ システム(機関 きかん 管理 かんり プロセスと燃料 ねんりょう 噴射 ふんしゃ の電子 でんし 的 てき 制御 せいぎょ を提供 ていきょう する搭載 とうさい コンピュータ)の改良 かいりょう によるものである。ターボ過 か 給 きゅう および過 か 給 きゅう による強制 きょうせい 的 てき 空気 くうき 取 と り入 い れは出力 しゅつりょく と機関 きかん 効率 こうりつ を向上 こうじょう させてきた。同様 どうよう の変更 へんこう はより小 ちい さなディーゼル機関 きかん にも適用 てきよう され、ガソリン機関 きかん とほぼ同 おな じ出力 しゅつりょく 特性 とくせい がディーゼル機関 きかん でも実現 じつげん された。これはヨーロッパにおいて小型 こがた のディーゼル機関 きかん 駆動 くどう 車 しゃ が人気 にんき を博 はく していることから特 とく に明白 めいはく である。より大型 おおがた のディーゼル機関 きかん はほとんどの工場 こうじょう では利用 りよう 不可能 ふかのう な特殊 とくしゅ 機械 きかい 加工 かこう を必要 ひつよう とするものの、今 いま でもトラックや重機 じゅうき でしばしば使用 しよう されている。ディーゼル機関 きかん はガソリン機関 きかん よりも炭化 たんか 水素 すいそ とCO2 の排出 はいしゅつ 量 りょう が少 すく ないが、粒子 りゅうし 状 じょう 物質 ぶっしつ とNOx 汚染 おせん はより大 おお きい[12] 。ディーゼル機関 きかん は比較 ひかく できるガソリン機関 きかん よりも燃料 ねんりょう 効率 こうりつ が約 やく 40%高 たか い[12] 。
出力 しゅつりょく の増大 ぞうだい [ 編集 へんしゅう ]
20世紀 せいき の前半 ぜんはん は、特 とく にアメリカ製 せい モデル[要 よう 説明 せつめい ] で機関 きかん 出力 しゅつりょく が増大 ぞうだい する傾向 けいこう を見 み た。効率 こうりつ を向上 こうじょう させるための気筒 きとう 内 ない の圧力 あつりょく の増大 ぞうだい 、機関 きかん の大 おお きさの増大 ぞうだい 、そして機関 きかん が仕事 しごと を生 う み出 だ す速度 そくど の増大 ぞうだい を含 ふく む機関 きかん の排気 はいき 量 りょう を挙 あ げるための知 し られている全 すべ ての方法 ほうほう が設計 せっけい 変更 へんこう に組 く み入 い れられた。これらの変更 へんこう によって作 つく り出 だ されるより高 たか い力 ちから と圧力 あつりょく は、機関 きかん の振動 しんどう と大 おお きさの問題 もんだい を生 う み出 だ し、これによって(それまでの直列 ちょくれつ 形 がた 配置 はいち を置 お き換 か える)V字 じ あるいは対向 たいこう 形 がた に気筒 きとう が配置 はいち されたより硬 かた く、よりコンパクトな機関 きかん が作 つく られることとなった。
燃焼 ねんしょう 効率 こうりつ [ 編集 へんしゅう ]
ヨーロッパで好 この まれる設計 せっけい 方針 ほうしん は、より小 ちい さく曲 ま がりくねった道路 どうろ といった経済 けいざい 的 てき およびその他 た の制約 せいやく のために、より小型 こがた の車 くるま ならびにより小型 こがた の機関 きかん の燃焼 ねんしょう 効率 こうりつ を高 たか めることに集中 しゅうちゅう した設計 せっけい 方針 ほうしん に相当 そうとう するものに傾 かたむ いた。これにより、初期 しょき の40馬力 ばりき (30 kW)の4気筒 きとう 設計 せっけい 経済 けいざい 的 てき な機関 きかん や80馬力 ばりき (60 kW)と出力 しゅつりょく の低 ひく い6気筒 きとう 設計 せっけい を持 も つより経済 けいざい 的 てき な機関 きかん が生産 せいさん された。それと比較 ひかく すると、大型 おおがた のV-8アメリカ製 せい 機関 きかん は、250-350馬力 ばりき 、時 とき には400馬力 ばりき を超 こ える出力 しゅつりょく であった[要 よう 説明 せつめい ] [要 よう 出典 しゅってん ] 。
初期 しょき の自動車 じどうしゃ の機関 きかん の発達 はったつ によって、今日 きょう 一般 いっぱん 的 てき に使用 しよう されているよりもかなり大型 おおがた の機関 きかん が産 う み出 だ された。それらの機関 きかん は1から16気筒 きとう 設計 せっけい で、それぞれの相当 そうとう する全体 ぜんたい の大 おお きさ、重量 じゅうりょう 、排気 はいき 量 りょう 、ボア を持 も っていた。4気筒 きとう で19-120馬力 ばりき (14-90 kW)の出力 しゅつりょく の機関 きかん は、大半 たいはん のモデルによって追随 ついずい された。複数 ふくすう の3気筒 きとう 、2ストロークサイクルのモデルも作 つく られたが、ほとんどの機関 きかん は直列 ちょくれつ 形 がた の配置 はいち を取 と っていた。複数 ふくすう のV型 がた モデルならびに水平 すいへい 対向 たいこう 2および4気筒 きとう も存在 そんざい した。オーバーヘッド・カムシャフト も頻繁 ひんぱん に採用 さいよう された。より小型 こがた の機関 きかん は通常 つうじょう 空冷 くうれい 式 しき で、乗 の り物 もの の後方 こうほう に置 お かれた。圧縮 あっしゅく 比 ひ は比較的 ひかくてき 低 ひく かった。1970年代 ねんだい と1980年代 ねんだい は、燃費 ねんぴ の向上 こうじょう に興味 きょうみ が持 も たれ、それによって、効率 こうりつ を改善 かいぜん するために気筒 きとう あたり5つのバルブを持 も つより小型 こがた のV-6ならびに4気筒 きとう 配置 はいち への回帰 かいき が起 お こった。ブガッティ・ヴェイロン 16.4はW型 がた 16気筒 きとう 機関 きかん で動作 どうさ する。W18機関 きかん は2つのV型 がた 8気筒 きとう 配置 はいち が隣 となり 同士 どうし に置 お かれ、同 おな じクランクシャフトを共有 きょうゆう するW型 がた を作 つく ることを意味 いみ する。
これまで作 つく られた最大 さいだい の内燃 ないねん 機関 きかん はバルチラ-スルザー RTA96-C である。これは、世界 せかい 最大 さいだい のコンテナ船 せん であったエマ・マースク の動力 どうりょく として設計 せっけい された14気筒 きとう 、2ストロークターボ過 か 給 きゅう ディーゼル機関 きかん である。この機関 きかん の重量 じゅうりょう は2,300トンであり、102 RPMで動作 どうさ する時 とき の出力 しゅつりょく は109,000 bhp (80,080 kW) で、毎時 まいじ 13.7トンの燃料 ねんりょう を消費 しょうひ する。
機関 きかん は、運動 うんどう を作 つく り出 だ すために受 う け取 と るエネルギー形態 けいたい と、産 う み出 だ す運動 うんどう の種類 しゅるい という2つの基準 きじゅん にしたがって分類 ぶんるい することができる。
燃焼 ねんしょう 機関 きかん は燃焼 ねんしょう 過程 かてい の熱 ねつ によって駆動 くどう する熱 ねつ 機関 きかん である。
4ストローク 燃焼 ねんしょう 機関 きかん の4つの段階 だんかい を示 しめ すアニメーション: 1. 吸入 きゅうにゅう 2. 圧縮 あっしゅく 3. 燃焼 ねんしょう ・膨張 ぼうちょう 4. 排気 はいき
内燃 ないねん 機関 きかん は、燃焼 ねんしょう 室 しつ 内 うち で燃料 ねんりょう (一般 いっぱん 的 てき に化石 かせき 燃料 ねんりょう )の燃焼 ねんしょう が酸化 さんか 剤 ざい (大抵 たいてい は空気 くうき )と共 とも に起 お こる機関 きかん である。内燃 ないねん 機関 きかん において、燃焼 ねんしょう によって生産 せいさん される高温 こうおん ・高 こう 圧 あつ 気体 きたい の膨張 ぼうちょう は、ピストン あるいはタービン翼 つばさ あるいはノズル といった機関 きかん の部品 ぶひん に直接的 ちょくせつてき に力 ちから を加 くわ え、それを移動 いどう させることによって、有用 ゆうよう な力学 りきがく 的 てき エネルギー を生成 せいせい する[13] [14] [15] [16] 。
外 そと 燃 もえ 機関 きかん は、壁面 へきめん あるいは熱 ねつ 交換 こうかん 器 き を通 とお して外部 がいぶ 源 げん の燃焼 ねんしょう によって内部 ないぶ の作動 さどう 流体 りゅうたい が熱 ねっ せられる熱 ねつ 機関 きかん である。流体 りゅうたい は次 つぎ に膨張 ぼうちょう し機関 きかん の機構 きこう に作用 さよう することによって運動 うんどう と使用 しよう 可能 かのう な仕事 しごと を生産 せいさん する[17] 。流体 りゅうたい は次 つぎ に冷却 れいきゃく 、圧縮 あっしゅく 、再 さい 利用 りよう (密閉 みっぺい サイクル)されるかあるいは(一般 いっぱん 的 てき ではないが)捨 す てられ、冷 ひ えた流体 りゅうたい が注入 ちゅうにゅう される(開放 かいほう サイクル空気 くうき 機関 きかん )。
「燃焼 ねんしょう 」は、熱 ねつ を供給 きょうきゅう するための酸化 さんか 剤 ざい を用 もち いて燃料 ねんりょう を燃 も やすことを意味 いみ する。同様 どうよう (あるいは同一 どういつ )の形態 けいたい および動作 どうさ の機関 きかん は、核 かく 、太陽光 たいようこう 、地熱 じねつ 、燃焼 ねんしょう を伴 ともな わない発熱 はつねつ 反応 はんのう といったその他 た の熱源 ねつげん からの熱 ねつ の供給 きょうきゅう を利用 りよう することができる。しかし、これらは厳密 げんみつ には外 そと 燃 もえ 機関 きかん ではなく、外部 がいぶ 熱 ねつ 機関 きかん に分類 ぶんるい される。
作動 さどう 流体 りゅうたい は、スターリング機関 きかん では気体 きたい 、蒸気 じょうき 機関 きかん では蒸気 じょうき 、有機 ゆうき ランキンサイクル ではn-ペンタンといった有機 ゆうき 液体 えきたい でもよい。流体 りゅうたい はどんな組成 そせい でもよい。気体 きたい がこれまでのところ最 もっと も一般 いっぱん 的 てき であるが、単 たん 相 しょう の液体 えきたい が使 つか われることもある。蒸気 じょうき 機関 きかん の場合 ばあい は、流体 りゅうたい は液体 えきたい と気体 きたい の間 あいだ で相 そう が変化 へんか する。
空気 くうき 呼吸 こきゅう 燃焼 ねんしょう 機関 きかん [ 編集 へんしゅう ]
空気 くうき 呼吸 こきゅう 燃焼 ねんしょう 機関 きかん は、燃料 ねんりょう を酸化 さんか (燃焼 ねんしょう )するために、ロケット のように酸化 さんか 剤 ざい を積 つ むのではなく、大気 たいき 中 ちゅう の酸素 さんそ を使 つか う燃焼 ねんしょう 機関 きかん である。理論 りろん 的 てき には、これはロケットエンジンよりも優 すぐ れた比 ひ 推力 すいりょく をもたらすはずである。
連続 れんぞく した気流 きりゅう は空気 くうき 呼吸 こきゅう 機関 きかん を通 とお して流 なが れる。この空気 くうき は圧縮 あっしゅく され、燃料 ねんりょう と混合 こんごう され、点火 てんか され、排気 はいき ガスとして排出 はいしゅつ される。
典型 てんけい 的 てき な空気 くうき 呼吸 こきゅう 機関 きかん には以下 いか の種類 しゅるい がある。
環境 かんきょう への影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
機関 きかん の運転 うんてん は大 だい 気質 きしつ ならびに周囲 しゅうい の騒音 そうおん レベルに対 たい して悪影響 あくえいきょう を及 およ ぼす。自動車 じどうしゃ の動力 どうりょく 系 けい が汚染 おせん を引 ひ き起 お こすことはますます重視 じゅうし されてきている。そのため、代替 だいたい 動力 どうりょく 源 げん と内燃 ないねん 機関 きかん の改良 かいりょう に対 たい して新 あら たな関心 かんしん が向 む いている。いくつかの限定 げんてい 生産 せいさん の電池 でんち 式 しき 電気 でんき 自動車 じどうしゃ が登場 とうじょう しているものの、費用 ひよう と動作 どうさ 特性 とくせい のために優位 ゆうい 性 せい があるとは示 しめ されていない[要 よう 出典 しゅってん ] 。21世紀 せいき 、ディーゼル機関 きかん に対 たい する自動車 じどうしゃ 所有 しょゆう 者 しゃ の人気 にんき が高 たか まっている。しかしながら、排気 はいき を向上 こうじょう させるための新 あら たな排出 はいしゅつ 制御 せいぎょ 装置 そうち を有 ゆう するガソリン機関 きかん およびディーゼル機関 きかん は、まだそれほど挑戦 ちょうせん されていない[要 よう 出典 しゅってん ] 。数 かず 多 おお くの製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ が主 おも にガソリン機関 きかん と電気 でんき モーターを組 く み合 あ わせ大 だい 容量 ようりょう 蓄電池 ちくでんち 群 ぐん を持 も つハイブリッド機関 きかん を導入 どうにゅう しているが、これらもソリン機関 きかん ならびにディーゼル機関 きかん の市場 いちば 占有 せんゆう 率 りつ にはそれほど食 く い込 こ んでいない。
火花 ひばな 点火 てんか 機関 きかん からの排気 はいき は以下 いか の成分 せいぶん で構成 こうせい されている: 窒素 ちっそ 70-75%(容積 ようせき )、水蒸気 すいじょうき 10-12%、二酸化炭素 にさんかたんそ 10-13.5%、水素 すいそ 0.5-2%、酸素 さんそ 0.2-2%、一酸化 いっさんか 炭素 たんそ 0.1-6%、未 み 燃 もえ 炭化 たんか 水素 すいそ および部分 ぶぶん 酸化 さんか 産物 さんぶつ (例 たと えばアルデヒド )0.5-1%、一酸化 いっさんか 窒素 ちっそ 0.01-0.4%、窒素 ちっそ 酸化 さんか 物 ぶつ <100 ppm、二酸化 にさんか 硫黄 いおう 15-60 ppm、痕跡 こんせき 量 りょう の燃料 ねんりょう 添加 てんか 剤 ざい や潤滑油 じゅんかつゆ といったその他 た の化合 かごう 物 ぶつ 、ハロゲン化合 かごう 物 ぶつ 、金属 きんぞく 化合 かごう 物 ぶつ 、その他 た の粒子 りゅうし [18] 。一酸化 いっさんか 炭素 たんそ は毒性 どくせい が高 たか く、一酸化 いっさんか 炭素 たんそ 中毒 ちゅうどく を引 ひ き起 お こすため、閉鎖 へいさ 空間 くうかん 内 ない での一酸化 いっさんか 炭素 たんそ ガスのどんな増加 ぞうか も避 さ けることが重要 じゅうよう である。触媒 しょくばい コンバータ は毒性 どくせい 排気 はいき を低減 ていげん することができるが、完全 かんぜん に除去 じょきょ することはできない。また、現代 げんだい の工業 こうぎょう 化 か 社会 しゃかい において機関 きかん の広範 こうはん な使用 しよう から生 しょう じた温室 おんしつ 効果 こうか ガスの排出 はいしゅつ (主 おも に二酸化炭素 にさんかたんそ )は、地球 ちきゅう 規模 きぼ の温室 おんしつ 効果 こうか の一因 いちいん となっている。これは、地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か に関 かん する一番 いちばん の関心事 かんしんじ である。
非 ひ 燃焼 ねんしょう 熱 ねつ 機関 きかん [ 編集 へんしゅう ]
一部 いちぶ の機関 きかん は非 ひ 燃焼 ねんしょう 過程 かてい からの熱 ねつ を力学 りきがく 的 てき 仕事 しごと へと変換 へんかん する。例 たと えば、原子力 げんしりょく 発電 はつでん 所 しょ は核 かく 反応 はんのう からの熱 ねつ を使用 しよう して、蒸気 じょうき を作 つく り蒸気 じょうき 機関 きかん を駆動 くどう させる。また、ロケットエンジン内 ない のガスタービンは、過酸化水素 かさんかすいそ を分解 ぶんかい することによって駆動 くどう することができる。エネルギー源 げん の違 ちが いはさておき、非 ひ 燃焼 ねんしょう 熱 ねつ 機関 きかん は内燃 ないねん 機関 きかん あるいは外 そと 燃 もえ 機関 きかん と大差 たいさ なく設計 せっけい されることが多 おお い。その他 た の非 ひ 燃焼 ねんしょう 機関 きかん としては、熱 ねつ 音響 おんきょう 熱 ねつ 機関 きかん がある。熱 ねつ 音響 おんきょう 熱 ねつ 機関 きかん は高 こう 振幅 しんぷく 音波 おんぱ を使用 しよう してある場所 ばしょ から別 べつ の場所 ばしょ へ熱 ねつ を送 おく り出 だ す、あるいは逆 ぎゃく に熱 ねつ の差 さ を使 つか って光 ひかり 振幅 しんぷく 音波 おんぱ を誘導 ゆうどう する。一般 いっぱん に、熱 ねつ 音響 おんきょう 機関 きかん は定 てい 在 ざい 波 なみ 装置 そうち と進行 しんこう 波 は 装置 そうち に分 わ けることができる[19] 。
非 ひ 熱 ねつ 的 てき な化学 かがく 動力 どうりょく モーター[ 編集 へんしゅう ]
非 ひ 熱 ねつ 的 てき モーターは大抵 たいてい 化学 かがく 反応 はんのう によって動力 どうりょく を得 え るが、熱 ねつ 機関 きかん ではない。以下 いか の例 れい がある。
電気 でんき モーター (electric motor)は電気 でんき エネルギー を使 つか って、大抵 たいてい は磁場 じば と通電 つうでん 導体 どうたい との相互 そうご 作用 さよう を通 とお して力学 りきがく 系 けい エネルギーを産 う み出 だ す。力学 りきがく 的 てき エネルギーから電気 でんき エネルギーを産 う み出 だ す逆 ぎゃく の過程 かてい は、ジェネレータ (発電 はつでん 機 き )あるいはダイナモ によって達成 たっせい される。車両 しゃりょう に用 もち いられるけん引 いん モーター はしばしばその両方 りょうほう の作業 さぎょう をこなす。電気 でんき モーターは発電 はつでん 機 き としても働 はたら くことができ、その逆 ぎゃく もまたしかりであるが、これは常 つね に実際 じっさい 的 てき ではない。電気 でんき モーターは至 いた るところに存在 そんざい し、工業 こうぎょう 用 よう 送風 そうふう 機 き 、ポンプ、工作 こうさく 機械 きかい 、家電 かでん 製品 せいひん 、電動 でんどう 工具 こうぐ 、ディスクドライブ など様々 さまざま な製品 せいひん に応用 おうよう されている。これらは、直流 ちょくりゅう (例 たと えばバッテリー駆動 くどう の携帯 けいたい 機器 きき や車両 しゃりょう )あるいは送電 そうでん 網 もう からの交流 こうりゅう によって動 うご くことができる。最小 さいしょう のモーターは電気 でんき 腕時計 うでどけい で使 つか われている。高度 こうど に標準 ひょうじゅん 化 か された特性 とくせい の中 ちゅう 程度 ていど の大 おお きさのモーターは工業 こうぎょう 用途 ようと に便利 べんり な機械 きかい 力 りょく を提供 ていきょう する。最大 さいだい のモーターは大型 おおがた 船 せん の推進 すいしん のためや、パイプライン圧縮 あっしゅく 機 き で使 つか われており、数 すう 千 せん キロワット にも達 たっ する。電気 でんき モーターは、電力 でんりょく 源 げん や内部 ないぶ 構造 こうぞう 、応用 おうよう によって分類 ぶんるい される。
電流 でんりゅう と磁場 じば との相互 そうご 作用 さよう による機械 きかい 力 りょく の生産 せいさん の物理 ぶつり 的 てき 原理 げんり は1821年 ねん には知 し られていた。効率 こうりつ が向上 こうじょう した電気 でんき モーターは19世紀 せいき の間 あいだ 中 ちゅう ずっと製造 せいぞう されていたが、大 だい 規模 きぼ な電気 でんき モーターの商業 しょうぎょう 的 てき 利用 りよう には効率 こうりつ 的 てき な発電 はつでん 機 き と送電 そうでん 網 もう が必要 ひつよう であった。
モーターの電気 でんき エネルギー消費 しょうひ とそれに関連 かんれん したカーボンフットプリント を低減 ていげん するため、多 おお くの国々 くにぐに の様々 さまざま な規制 きせい 当局 とうきょく がよい効率 こうりつ の高 たか い電気 でんき モーターの製造 せいぞう と使用 しよう を推奨 すいしょう するための法案 ほうあん を提出 ていしゅつ ・施行 しこう している。優 すぐ れた設計 せっけい のモーターは数 すう 十 じゅう 年間 ねんかん 、投入 とうにゅう エネルギーの90%以上 いじょう を有用 ゆうよう な力 ちから に変換 へんかん することができる[20] 。モーターの効率 こうりつ が数 かず パーセントポイント でも上昇 じょうしょう すれば、(キロワット時 きろわっとじ での、したがって費用 ひよう 面 めん での)節約 せつやく 効果 こうか は莫大 ばくだい である。典型 てんけい 的 てき な工業 こうぎょう 用 よう 誘導 ゆうどう モーター の電気 でんき エネルギー効率 こうりつ は、1) 固定 こてい 子 こ 巻 まき 線 せん における電気 でんき 損失 そんしつ の低減 ていげん (方法 ほうほう としては例 たと えば導体 どうたい の断 だん 面積 めんせき を増加 ぞうか せる、巻 まき 線 せん 技術 ぎじゅつ の改善 かいぜん 、銅 どう のようなより高 たか い電気 でんき 伝導 でんどう 率 りつ を持 も つ材料 ざいりょう の使用 しよう など)、2) 回転子 かいてんし コイルにおける電気 でんき 損失 そんしつ の低減 ていげん (例 たと えば、銅 どう のようなより高 たか い電気 でんき 伝導 でんどう 率 りつ を持 も つ材料 ざいりょう の使用 しよう )、3) より品質 ひんしつ の高 たか い電磁 でんじ 鋼 こう の使用 しよう による磁気 じき 損失 そんしつ の低減 ていげん 、4) モーターの空気 くうき 力学 りきがく の改善 かいぜん による機械 きかい 的 てき 風 ふう 損 そん の低減 ていげん 、5) 軸受 じくうけ (ベアリング)の改善 かいぜん による摩擦 まさつ 損失 そんしつ の低減 ていげん 、6) 製造 せいぞう 公差 こうさ の最小 さいしょう 化 か 、といったことによって改善 かいぜん することができる。
慣習 かんしゅう により、英語 えいご では「electric engine」は電気 でんき モーターではなく、電気 でんき 機関 きかん 車 しゃ を指 さ す。
物理 ぶつり 動力 どうりょく モーター[ 編集 へんしゅう ]
一部 いちぶ のモーターは、ポテンシャルエネルギーあるいは運動 うんどう エネルギーを動力 どうりょく とする。例 たと えば、一部 いちぶ のケーブルカー やロープウェー運搬 うんぱん 機 き は動 うご く水 みず あるいは岩 いわ からのエネルギーを使用 しよう しており、一部 いちぶ の時計 とけい は重力 じゅうりょく で落下 らっか する重 おも りを持 も っている。その他 た のポテンシャルエネルギーの形態 けいたい には、圧縮 あっしゅく ガス (空気圧 くうきあつ モーター )、ばね(ぜんまい仕掛 しか け )、ゴムバンド がある。
大型 おおがた カタパルト 、トレビュシェット 、(ある程度 ていど は)破 やぶ 城 しろ 槌 づち を含 ふく む歴史 れきし 的 てき な軍事 ぐんじ 用 よう 攻 おさむ 城 じょう 兵器 へいき (siege engine)はポテンシャルエネルギーによって動力 どうりょく を得 え ていた。
空気圧 くうきあつ モーター は、圧縮 あっしゅく 空気 くうき の形態 けいたい のポテンシャルエネルギーを力学 りきがく 的 てき 仕事 しごと へと変換 へんかん する機械 きかい である。空気圧 くうきあつ モーターは一般 いっぱん 的 てき に圧縮 あっしゅく 空気 くうき を直線 ちょくせん 運動 うんどう あるい回転 かいてん 運動 うんどう へと変換 へんかん する。直線 ちょくせん 運動 うんどう はダイアフラムあるいはピストンアクチュエータによって産 う み出 だ すことができるのに対 たい して、回転 かいてん 運動 うんどう は羽根 はね 型 がた 空気 くうき モーターあるいはピストン空気 くうき モーターによって供給 きょうきゅう される。空気圧 くうきあつ モーターは、形態 けいたい 工具 こうぐ 産業 さんぎょう で成功 せいこう しており、運送 うんそう 業 ぎょう へも用途 ようと を拡大 かくだい しようという試 こころ みが続 つづ けられている。しかしながら、空気圧 くうきあつ モーターは運送 うんそう 業 ぎょう において実行 じっこう 可能 かのう な選択肢 せんたくし として見 み られるよりも前 まえ にエネルギー効率 こうりつ における欠点 けってん を克服 こくふく しなければならない。
液 えき 圧 あつ モーター は、加圧 かあつ 流体 りゅうたい から動力 どうりょく を得 え るモーターである。この種 たね の機関 きかん は重 じゅう 荷重 かじゅう を動 うご かすために使 つか うことができる[21] 。
軸 じく 動力 どうりょく を出力 しゅつりょく する機関 きかん の場合 ばあい は、機関 きかん 速度 そくど は回 かい 毎 ごと 分 ぶん (RPM)単位 たんい で測定 そくてい される。機関 きかん は低速 ていそく 、中 ちゅう 速 そく 、高速 こうそく に分類 ぶんるい することができるが、これらの用語 ようご は不正確 ふせいかく であり機関 きかん の種別 しゅべつ に依 よ る。一般 いっぱん 的 てき に、ディーゼル機関 きかん はガソリン機関 きかん に比 くら べて低速 ていそく で動作 どうさ する。電気 でんき モーターおよびターボシャフト は非常 ひじょう に高速 こうそく で動作 どうさ できる。推力 すいりょく を産 う み出 だ す機関 きかん の場合 ばあい は、動 うご いているのは機関 きかん ではなく、機関 きかん が加速 かそく している作動 さどう 媒体 ばいたい であるため、「エンジンスピード」について話 はな すことはなおさら不正確 ふせいかく である。この場合 ばあい は排気 はいき 速度 そくど と呼 よ ぶのが正 ただ しい。排気 はいき 速度 そくど は厳密 げんみつ には重力 じゅうりょく 場 じょう を除 のぞ いたIsp である。
推力 すいりょく は、2つの質量 しつりょう の間 あいだ の相互 そうご 作用 さよう か生 しょう じる力 ちから である。2つの質量 しつりょう はそれらの速度 そくど のために互 たが いに等 ひと しいが逆 ぎゃく 方向 ほうこう の力 ちから を及 およ ぼす。力 ちから F は、ニュートン (N、SI単位 たんい )あるいは重量 じゅうりょう ポンド (lbf 、ヤードポンド法 ほう )の単位 たんい で測 はか ることができる。
トルク は機関 きかん の出力 しゅつりょく 軸 じく と連結 れんけつ された理論 りろん 上 じょう のてこに及 およ ぼされる力 ちから である。これは以下 いか の式 しき で表 あら わされる。
τ たう
=
|
r
×
F
|
=
r
F
sin
(
r
,
F
)
{\displaystyle \tau =|\mathbf {r} \times \mathbf {F} |=rF\sin(\mathbf {r} ,\mathbf {F} )}
上 うえ 式 しき において、r はてこの長 なが さ、F はそれにかかる力 ちから 、r ×F はベクトルのクロス積 せき である。トルクは典型 てんけい 的 てき にはニュートンメートル (N·m、SI単位 たんい )あるいはフィート重量 じゅうりょう ポンド (ft·lb、ヤードポンド法 ほう )の単位 たんい で測 はか られる。
仕事率 しごとりつ は、単位 たんい 時間 じかん 当 あ たりに行 おこな われた仕事 しごと あるいは生産 せいさん されたエネルギーの量 りょう である。これは以下 いか の式 しき で表 あら わされる。
P
=
d
W
d
t
{\displaystyle P={\frac {\mathrm {d} W}{\mathrm {d} t}}}
以下 いか のように表 あら わすこともできる。
P
=
F
⋅
v
{\displaystyle P=\mathbf {F} \cdot \mathbf {v} }
直線 ちょくせん 力 りょく と速度 そくど を持 も つこの式 しき は、機関 きかん の出力 しゅつりょく 推力 すいりょく と機関 きかん が及 およ ぼすトルクのどちらにも同 おな じようにうまく用 もち いることができる。
推進 すいしん 機関 きかん を考 かんが える時 とき は、普通 ふつう はコア質量 しつりょう 流量 りゅうりょう のそのままの力 ちから のみが考慮 こうりょ される。
問題 もんだい になっている機関 きかん が軸 じく に出力 しゅつりょく するならば、
P
=
τ たう
ω おめが
{\displaystyle P=\tau \omega }
.
となる。
これが、回転 かいてん 軸 じく に出力 しゅつりょく する機関 きかん について常 つね に、その定 てい 格 かく 出力 しゅつりょく と共 とも に、回転 かいてん 速度 そくど についての情報 じょうほう が与 あた えられる理由 りゆう である。
典型 てんけい 的 てき には、回転 かいてん 軸 じく を駆動 くどう する機関 きかん の中 なか で、熱 ねつ 機関 きかん は馬力 ばりき (hp)で出力 しゅつりょく が表 あら わされるのに対 たい して、電気 でんき 機関 きかん ではワット (W、仕事 しごと に対 たい する数学 すうがく 記号 きごう と混同 こんどう しない)で表 あら わされる。
使用 しよう される機関 きかん の種類 しゅるい に依存 いぞん し、様々 さまざま な効率 こうりつ が達成 たっせい される。
熱 ねつ 機関 きかん では、効率 こうりつ はカルノー効率 こうりつ を超 こ えることはできない。
騒音 そうおん レベルの場合 ばあい は、機関 きかん の動作 どうさ は自動車 じどうしゃ やトラックといった移動 いどう 発生 はっせい 源 げん に関 かん して最 もっと も影響 えいきょう がある。機関 きかん ノイズは低速 ていそく で動作 どうさ する車両 しゃりょう が原因 げんいん のノイズの特 とく に大 おお きな要素 ようそ である。低速 ていそく では、空 そら 力 りょく やタイヤのノイズは重要 じゅうよう 性 せい が低 ひく い[22] 。一般 いっぱん 的 てき に言 い って、ガソリン機関 きかん とディーゼル機関 きかん は同等 どうとう の出力 しゅつりょく のターボシャフトよりもノイズが小 ちい さい。電気 でんき モーターのノイズは同等 どうとう の化石 かせき 燃料 ねんりょう を使 つか う機関 きかん よりもほとんどの場合 ばあい 小 ちい さい。ターボファン、ターボジェット、ロケットといった推力 すいりょく 出力 しゅつりょく 機関 きかん は、それらが推力 すいりょく を産 う み出 だ す方法 ほうほう が音 おと の発生 はっせい と直接的 ちょくせつてき に関連 かんれん しているため、最大 さいだい 量 りょう のノイズを放出 ほうしゅつ する。ノイズを低減 ていげん するための様々 さまざま な方法 ほうほう が考案 こうあん されている。ガソリン機関 きかん およびディーゼル機関 きかん はマフラー と合 あ っている。より新 あたら しいターボファンは、ノイズの大 おお きさを減 へ らすための特大 とくだい のファンをしばしば有 ゆう している(いわゆる高 こう バイパス技術 ぎじゅつ )。推力 すいりょく を低減 ていげん させることなくロケットのノイズを減 へ らす方法 ほうほう は知 し られていない。
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