甲山こうざん部屋へや

甲山こうざん部屋へや（かぶとやまべや）は、かつて日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいに所属しょぞくしていた時津風ときつかぜ一門いちもんの相撲すもう部屋へや。

沿革えんかく

1945年ねん11月後ごに引退いんたいした双葉ふたば山道さんどう場じょう所属しょぞくの元もと前頭まえがしら3枚まい目め・小しょう松山まつやま貞造ていぞうが8代だい甲山こうざんを襲名しゅうめいした。8代だい甲山こうざんは1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）11月がつのみ部屋へやを経営けいえいしたが、その後ごは再興さいこうされた井筒いづつ部屋へや付つきの年寄としよりとして後進こうしんの指導しどうにあたった。

その跡あとを継ついだのは、1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）9月がつ場所ばしょ限かぎりで引退いんたいした井筒いづつ部屋へや（前ぜん4・星ほし甲かぶと）所属しょぞくの元もと前頭まえがしら筆頭ひっとう・大雄たいゆうである。元もと・大雄たいゆうは年寄としより・陸奥みちのくを経へて9代だい甲山こうざんを襲名しゅうめいし、井筒いづつ部屋へや→陸奥むつ部屋へやの部屋へや付つき親方おやかたとして後進こうしんの指導しどうにあたっていたが、長男ちょうなんの星ほし大だい佑たすく（後のちに江戸えど葵あおいを経へて、龍りゅう甲かぶとに改名かいめい）が1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）3月がつに大相撲おおずもうへ入門にゅうもんしたのを機きに、1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）5月がつ1日にち付づけで江戸えど葵あおいを連つれて陸奥みちのく部屋へやから分家ぶんけ独立どくりつして文京ぶんきょう区く本郷ほんごうに甲山こうざん部屋へやを創設そうせつした。文京ぶんきょう区くに置おかれた相撲すもう部屋へやとしては平成へいせい以後いごでは初はじめてのことである。

しかし関取せきとりを育そだてることができず、2002年ねん（平成へいせい14年ねん）7月がつ場所ばしょを最後さいごに所属しょぞく力士りきしがすべて引退いんたいし、甲山こうざん部屋へやは消滅しょうめつした。9代だい甲山こうざん自身じしんも当時とうじ佐渡さどヶ嶽だけ部屋へやに所属しょぞくしていた準じゅん年寄としより・琴錦ことにしき（現げん・19代だい朝日山あさひやま）に年寄としより名跡みょうせき・甲山こうざんを譲渡ゆずりわたして退職たいしょくする予定よていでいたが、甲山こうざん名跡みょうせきが一いち門外もんがいに流出りゅうしゅつすることを防止ぼうしするため、同おなじ時津風ときつかぜ一門いちもんで甲山こうざん名跡みょうせきを将来しょうらい買かい取とることとし、9代だい甲山こうざんは湊みなと部屋へや（小結こむすび・豊山とよやま）に移籍いせきして湊みなと部屋へや所属しょぞくの部屋へや付つき親方おやかたとなり、2005年ねん（平成へいせい17年ねん）5月がつに停年ていねん退職たいしょくをした。甲山こうざんの名跡みょうせきはその後ご、一門いちもんの伊勢いせノ海部かいふ屋やの部屋へや付つき親方おやかたであった準じゅん年寄としより・大だい碇いかりが取得しゅとく・襲名しゅうめいし現在げんざいに至いたっている。

最終さいしゅう所在地しょざいち

• 東京とうきょう都と文京ぶんきょう区く本郷ほんごう5-19-7
• 東京とうきょうメトロ丸ノ内線まるのうちせん本郷三丁目ほんごうさんちょうめ駅えき徒歩とほ5分ふん

師匠ししょう

• 7代だい：甲山こうざん權藏ごんぞう（かぶとやま ごんぞう、十じゅう3・小田おだノ山やま）
• 8代だい：甲山こうざん和正かずまさ（かぶとやま かずまさ、前ぜん3・小松こまつ山さん、石川いしかわ）
• 9代だい：甲山こうざん雅春まさはる（かぶとやま まさはる、前ぜん1・大雄たいゆう、鹿児島かごしま）

旧きゅう・甲山こうざん部屋へや

年寄としより・7代だい甲山こうざんを襲名しゅうめいしていた宮城野みやぎの部屋へや所属しょぞくの元もと十じゅう両りょう3枚まい目め・小田おだノ山やま権藏ごんぞうが、1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）5月がつに独立どくりつして甲山こうざん部屋へやを創設そうせつしたが、1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）1月がつに横綱よこづな・双葉ふたば山さんの興おこした双葉ふたば山道さんどう場じょうに弟子でしを譲ゆずって部屋へやを閉とじている。