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ひかりしゅうせい

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たん植物しょくぶつから転送てんそう

ひかりしゅうせい(こうしゅうせい)とは、ひるながさ(あかり)とよるながさ(くら)の変化へんかおうじて生物せいぶつしめ現象げんしょうである。北半球きたはんきゅうでは、ひるながさ(日長ひなが)は夏至げし最長さいちょうとなり、冬至とうじ最短さいたんとなる。生物せいぶつは、このような日長ひなが変化へんか感知かんちすることで、ぶしおうじたとし周期しゅうきてき反応はんのうおこなうとかんがえられている。

発見はっけん

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ひかりしゅうせいは、1920ねんにガーナー(Garner)(べい)とアラード(Allard)(べい)によって発見はっけんされた。かれらは、おなダイズ種子しゅしすこしずつ時期じきをずらしていたところ、それぞれ生育せいいく期間きかんことなるにもかかわらず、どの個体こたいもほぼおな時期じきはなかせることにづいた。このことから、花芽かが形成けいせい時期じき制御せいぎょしている条件じょうけんが、土壌どじょう栄養えいよう状態じょうたい空気くうきなか二酸化炭素にさんかたんそ濃度のうどなどではなく、日照ひでり時間じかん正確せいかくにはあかりながさではなくくらながさ)であることを発見はっけんし、Photoperiodic Response (ひかり周期しゅうきてき反応はんのう)としたのである。

機構きこう

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日長ひなが変化へんか動植物どうしょくぶつホルモン生成せいせい分泌ぶんぴつ影響えいきょうしてしょうじるとかんがえられている。

動物どうぶつ植物しょくぶつわず、おおくの生物せいぶつひかりしゅうせいみとめられる。動物どうぶつではわた回遊かいゆう生殖せいしょくせん発達はったつ休眠きゅうみんわりなど、植物しょくぶつでは花芽かが形成けいせい塊根かいこん塊茎かいけい形成けいせい落葉らくよう休眠きゅうみんなどがひかりしゅうせいによって支配しはいされている。なかでも花芽かが形成けいせいひかりしゅうせい関係かんけいについてはもっと研究けんきゅうすすんでおり、有名ゆうめいである。

なお、動物どうぶつ夜行やこうせいひるぎょうせいオジギソウ開閉かいへいなどの、いちにち単位たんいとする周期しゅうきてき反応はんのうにちしゅうせいばれ、生物せいぶつ体内たいない時計とけいによる。

なぜ日長ひながもちいるのか

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とし周期しゅうきてき変化へんかする外的がいてき要因よういんには、日長ひながのほかに気温きおんがあるが、気温きおん日長ひながくらべて不安定ふあんてい要因よういんであり、にちによってはしばしばいちげつぜん平均へいきん気温きおんしめすこともめずらしくない。したがって、気温きおん変化へんかによって花芽かが形成けいせい落葉らくようなどの時期じき決定けっていされてしまうと、季節きせつはずれの時期じきはないたり、ちたりしてしまうことになりかねない。生物せいぶつとし周期しゅうきてき反応はんのうは、花芽かが形成けいせいにしろ生殖せいしょくせん発達はったつにしろ、生存せいぞんじょう重要じゅうようなものがおおい。

ひかりしゅうせいによる分類ぶんるい

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ひかりしゅうせいにもいくつかの種類しゅるいがあるため、これをもちいて生物せいぶつ分類ぶんるいすることがある。

長日ちょうじつ植物しょくぶつ

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いちにち日長ひなが一定いってい時間じかん限界げんかい日長ひなが)よりながくならないと反応はんのうきないことを長日ちょうじつせいといい、花芽かが形成けいせい長日ちょうじつせいである植物しょくぶつのこと。(まさしくは、長日ちょうじつ植物しょくぶつとは、連続れんぞくしたくら一定いってい時間じかん限界げんかいくら)よりみじかくなると花芽かが形成けいせいされる植物しょくぶつのことである。) れいとしてアブラナ、ホウレンソウ、コムギなどがげられる。

たん植物しょくぶつ

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いちにち日長ひなが一定いってい時間じかん限界げんかい日長ひなが)よりみじかくならないと反応はんのうきないことをたんせいといい、花芽かが形成けいせいたんにちせいである植物しょくぶつのこと。(まさしくは、たん植物しょくぶつとは、連続れんぞくしたくら一定いってい時間じかん限界げんかいくら)よりながくなると花芽かが形成けいせいされる植物しょくぶつのことである。) れいとしてアサガオ、キク、オナモミ、コスモスなどがげられる。

中性ちゅうせい植物しょくぶつ

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いちにち日長ひながくら)と反応はんのう無関係むかんけいであることを中性ちゅうせいといい、花芽かが形成けいせい中性ちゅうせいである植物しょくぶつ中性ちゅうせい植物しょくぶつという。れいとしてトウモロコシ、キュウリ、トマト、エンドウなどがげられる。

長日ちょうじつ処理しょりたん処理しょり

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人工じんこうてき照明しょうめいあかりながくする(くらみじかくする)ことで花芽かが形成けいせいおくらせることを長日ちょうじつ処理しょりといい、でんあきらきくなどに応用おうようされている。 また、太陽光たいようこう遮断しゃだんし、くらながくすることで花芽かが形成けいせい促進そくしんすることをたん処理しょりという。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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