耐火たいかぶつ

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耐火たいかぶつ(たいかぶつ、英語えいご:refractory、refractory material)とは、「1500 °C 以上いじょう定形ていけい耐火たいかぶつおよび最高さいこう使用しよう温度おんどが800 °C 以上いじょう定形ていけい耐火たいかぶつ耐火たいかモルタルならびに耐火たいか断熱だんねつれんが」(JIS R 2001)である。

種類しゅるい[編集へんしゅう]

形態けいたい[編集へんしゅう]

耐火たいかぶつは、あらかじ成形せいけい焼成しょうせいされる定形ていけい耐火たいかぶつ現場げんば施工しこうされる不定ふていがた耐火たいかぶつ分類ぶんるいすることができる。

定形ていけい耐火たいかぶつ
あらかじ成形せいけい焼成しょうせいされる耐火たいかぶつ総称そうしょうねつ伝導でんどうりつ程度ていどにより耐火たいか煉瓦れんが耐火たいか断熱だんねつ煉瓦れんが分類ぶんるいされる。
耐火たいかれんが(煉瓦れんが
種々しゅじゅかたち耐火たいかぶつなみがた(JIS R 2101の規定きてい 230×114×65mm)などの直方体ちょくほうたいれんがや、よこぜり、たてぜり、ばちがたなど、使用しよう目的もくてきおうじて様々さまざま形状けいじょう製造せいぞうされている[1]化学かがく組成そせいちがいでは、クロム煉瓦れんが、マグネシア煉瓦れんが、けいせき煉瓦れんが粘土ねんどしつ耐火たいか煉瓦れんがこうアルミナ煉瓦れんがなどに分類ぶんるいでき、用途ようと要求ようきゅう温度おんどおうじて使つかけがおこなわれる[2]
耐火たいか断熱だんねつれんが(煉瓦れんが
ねつ伝導でんどうりつひく耐火たいかれんが。特性とくせいはJIS R 2611に規定きていされている。
定形ていけい耐火たいかぶつ
こなつぶからだまたはじょう耐火たいかぶつ総称そうしょう施工しこう現地げんちにて所期しょき形状けいじょう施工しこうされる。施工しこう方法ほうほうによってキャスタブル、吹付ふきつざい、パッチングざいなどに細分さいぶんされる。耐火たいかモルタルもほん分類ぶんるいふく場合ばあいがある。
プラスチック耐火たいかぶつ
シャモットしつこうアルミナしつ、クロムしつ耐火たいか材料ざいりょうほねざいとし、これにバインダとして粘土ねんどなどをわせたもの。
キャスタブル耐火たいかぶつ
耐火たいかモルタル
しゅとして耐火たいかれんがのちく目地めじ施工しこうされることを目的もくてきとするモルタル。

化学かがく成分せいぶん[編集へんしゅう]

酸性さんせい耐火たいかぶつ
シリカ(SiO2)やジルコニア(ZrO2)など、酸性さんせい酸化さんかぶつ主体しゅたいとする耐火たいかぶつけいせきれんが、ろうせきれんが、粘土ねんど(シャモット)れんが、ジルコンれんがなどがげられる。
中性ちゅうせい耐火たいかぶつ
酸性さんせい耐火たいかぶつ塩基えんきせい耐火たいかぶついずれにもぞくしない耐火たいかぶつこうアルミナれんが、炭素たんそしつれんが、炭化たんかけいもとしつれんが、クロムれんがなどがげられる。
塩基えんきせい耐火たいかぶつ
マグネシア(MgO)や石灰せっかい(CaO)など、塩基えんきせい酸化さんかぶつ主体しゅたいとする耐火たいかぶつマグネシア - カーボンしつれんが、マグネシア - クロムしつれんが、ドロマイトれんがなどがげられる。

用途ようと目的もくてき[編集へんしゅう]

鉄鋼てっこうけがやく6わりめる[3]にはセメント・石灰せっかい焼成しょうせいどうなどの非鉄ひてつせいガラス焼却しょうきゃくなどの用途ようとげられる。

使用しよう目的もくてきとしては、

  1. 高温こうおん腐食ふしょく磨耗まもうからのから保護ほご
  2. ねつ遮断しゃだんねつ損失そんしつ防止ぼうし

があげられる。  

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ れんがについての規格きかく 吉田よしだ工業こうぎょうしょホームページ(2016ねん12月08にち閲覧えつらん
  2. ^ 耐火たいかぶつ用途ようと 品川しながわリフラクトリーズ株式会社かぶしきがいしゃホームページ(2016ねん12月08にち閲覧えつらん
  3. ^ 耐火たいかぶつ協会きょうかい統計とうけい資料しりょう

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]