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藤原ふじわら審爾しんじ

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(ふじわら しんじ、1921ねん3月7にち - 1984ねん12月20にち[1]は、日本にっぽん小説しょうせつ幾度いくど大病たいびょうわずらいながら、純文学じゅんぶんがくからサスペンス恋愛れんあいものハードボイルドなど、幅広はばひろいジャンルの作品さくひん発表はっぴょうし、「小説しょうせつ名人めいじん」の異名いみょうをとった。また映画えいがされた作品さくひんおおさから「映画えいがあいされた小説しょうせつ」ともひょうされる[2]女優じょゆうふじ真利子まりこ息女そくじょ[3]直木賞なおきしょう小説しょうせつ新潮しんちょうしょう受賞じゅしょう

経歴けいれき

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ちとデビュー

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東京とうきょう本郷ほんごうまれる。3さいはは生別せいべつ、6さいちち死別しべつし、ちち郷里きょうりである岡山おかやまけん片上かたがみまち現在げんざい備前びぜん法鏡寺ほうきょうじがある場所ばしょ)で祖母そぼそだてられた。閑谷しずたに中学校ちゅうがっこう在学ざいがくちゅう祖母そぼとも死別しべつ青山学院あおやまがくいん高等こうとう商業しょうぎょうすすむが、肺結核はいけっかくのため中退ちゅうたいする。療養りょうよう生活せいかつつづけながら雑誌ざっししゃ編集へんしゅう手伝てつだかたわら、外村とのむらしげる投書とうしょ雑誌ざっし選者せんじゃをしていたえん師事しじして創作そうさく活動かつどうおこない、同人どうじんあけぼの』を発行はっこう1945ねん岡山おかやま空襲くうしゅう吉備津きびつ疎開そかい戦後せんご倉敷くらしきうつり、同人どうじん文学ぶんがくさい』を発行はっこうする。同誌どうし掲載けいさいした「煉獄れんごくきょく」がかわもりこうぞうみとめられた。戦後せんごまもなくのころについて、自身じしんは「学生がくせいのころはリルケボードレールヴァレリーロマン・ローランの『ジャン・クリストフ』、梶井かじい基次郎もとじろうなどをんだが、そのうちリリカルなものがプチブルてきおもえ、それを克服こくふくしようとおもって、いろいろくるってきましてね」とかたっている[4]

1946ねん外村とのむら雑誌ざっし素直すなお』に「やぶりん」、またかわもり推薦すいせんで『新潮しんちょう』に「ながよる」、『新生しんせい』に「はつはな」を発表はっぴょうする。このころ骨董こっとうになろうとしていたが、翌年よくねん山奥やまおく温泉おんせん宿やどでの出来事できごと詩情しじょうゆたかにつづった「秋津あきつ温泉おんせん」を発表はっぴょう文壇ぶんだんでの評価ひょうかて1948ねん上京じょうきょう外村とのむらいえ下宿げしゅくしながら本格ほんかくてき作家さっか活動かつどうはいった。新宿しんじゅくあと闇市やみいち作家さっかとしてさけ麻雀まーじゃん放蕩ほうとう無頼ぶらい生活せいかつおくりつつ、話題わだいさく魔子まこあいだ」などを発表はっぴょうするが肺結核はいけっかく再発さいはつして入院にゅういん1950ねんに2だい手術しゅじゅつ肋骨あばらぼね8ほん切除せつじょした。藤原ふじわら1952ねんまでつづいた入院にゅういん期間きかんちゅうにも入院にゅういん捻出ねんしゅつ妻子さいしへの仕送しおくりのために小説しょうせつつづけ、中間なかま小説しょうせつブームにって社会しゃかい風俗ふうぞく小説しょうせつとなった。

1952ねん、「つみおんな」「おのてい九郎くろう」「しろ百足むかでちゅう」のさん作品さくひんだい27かい直木賞なおきしょう受賞じゅしょう[5]選評せんぴょうでは、小島こじま政二郎まさじろう文章ぶんしょうひとひとつがピタッ、ピタッとおんな急所きゅうしょさえている見事みごとさは、心憎こころにくくらい魅力みりょく」、井伏いぶせ鱒二ますじ女性じょせい本能ほんのうてき正体しょうたいげんわす」「野性やせいあじじつ野放のばなしのかんじ」とひょうされた[6]。このころ親友しんゆう戸石といし泰一やすいちのつながりでにち図書館としょかん文学ぶんがく学校がっこう中央ちゅうおう労働ろうどう学院がくいん講師こうしつとめ、雑誌ざっし文学ぶんがくとも』(きゅう人民じんみん文学ぶんがく』)の編集へんしゅう委員いいんになった。1954ねんすえ胆石たんせきしょう手術しゅじゅつ1955ねん占領せんりょうぐんによる暴行ぼうこう陵辱りょうじょく事件じけんあつかった「裏切うらぎられたおんなたち」を『小説しょうせつ公園こうえん』に連載れんさいのちに『みんながているまえで』として出版しゅっぱん)。また『あか殺意さつい』『かねおんな』などのサスペンス小説しょうせつ犯罪はんざい小説しょうせつ量産りょうさんした。1962ねんには「殿様とのさま口紅くちべに」で小説しょうせつ新潮しんちょうしょう受賞じゅしょうした。

人気にんき晩年ばんねん

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そのもさまざまなジャンルに旺盛おうせい好奇心こうきしんしめし、1967ねんには日本にっぽんではかれること自体じたいすくないけいハードボイルド[7]連作れんさくたん編集へんしゅう悪魔あくまからの勲章くんしょう』を発表はっぴょう。また「日本にっぽんの87ふんしょ」とひょうされる警察けいさつ小説しょうせつ先駆せんくてき作品さくひん新宿しんじゅく警察けいさつ」シリーズ、『あか標的ひょうてき』などのスパイ小説しょうせつ、『総長そうちょうへのみち』などの仁侠にんきょうものもがけた。さらに1972ねんには動物どうぶつ小説しょうせつしゅうおおかみよ、はなやかにべ』も発表はっぴょうしている。

1973ねん肝硬変かんこうへん糖尿とうにょうびょう入院にゅういん。1970年代ねんだい後半こうはんからは『にたがる』『ちこぼれ家庭かてい』『結婚けっこん資格しかく』など、家庭かてい問題もんだいをテーマとした社会しゃかいせいつよ作品さくひん相次あいついで発表はっぴょう。さらに『さきにあいありて』などの教養きょうよう小説しょうせつ恋愛れんあい小説しょうせつ、『妖怪ようかい人間にんげんり』『だい妖怪ようかい』などの妖怪ようかい小説しょうせついた。

映画えいがされた作品さくひんおおく、そのなかには日本にっぽん映画えいが重要じゅうよう地位ちいめる作品さくひんすくなくない。「にわにひともと白木蓮はくもくれん」は山田やまだ洋次ようじにより『馬鹿ばかまるだし』として映画えいがされて「馬鹿ばかシリーズ」につづき、ほんさくでのエピソードをかさねる手法しゅほうは『おとこはつらいよ』シリーズにも踏襲とうしゅうされた。『わがくにおんなさんわりやすちゅう作品さくひんは、松竹しょうちくの「喜劇きげきおんなシリーズ」として3さく映画えいがされ、当時とうじの「大船おおふな喜劇きげき」のドルばこてき作品さくひんとなった[6]一方いっぽうで「ころ」は『拳銃けんじゅうおれのパスポート』、「前夜ぜんや」は『あるころ』として映画えいがされており、いずれも日本にっぽん映画えいが代表だいひょうするフィルム・ノワール傑作けっさくとされるなど、ジャンルを横断おうだんする藤原ふじわら特性とくせい際立きわだつかたちとなっている。

また藤原ふじわらは1950年代ねんだいから「藤原ふじわら学校がっこう」とばれる勉強べんきょうかい自宅じたくひらき、三好みよし京三きょうぞう山田やまだ洋次ようじこうこくしげる色川いろかわたけしだい高橋たかはしおさむらの後進こうしんそだてた。なかでも色川いろかわとの関係かんけい格別かくべつで、もと双葉社ふたばしゃ編集へんしゅうしゃ柳橋やなぎばしによれば、両者りょうしゃ関係かんけいは「兄事けいじしているような、あそ友達ともだちのような、それでいてライバルのようなたのしい関係かんけいだった」という[8]

ライフワークとして『宮本みやもと武蔵むさし』の執筆しっぴつすすめるなか、1984ねんがん入院にゅういんし4ヶ月かげつ入院にゅういん生活せいかつのち死去しきょした。63さいぼつ墓所はかしょ生前せいぜん言葉ことばどおりに、故郷こきょう片上かたがみまち祖母そぼはかちかくにある。

作品さくひん

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秋津あきつ温泉おんせん初期しょき作品さくひん

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1947ねん発表はっぴょうして、作家さっかとしての地位ちいるきっかけとなるとともに藤原ふじわら初期しょき代表だいひょうさくとしてげられる。戦時せんじちゅうの21さいごろからすすめていて、1947ねん前半ぜんはんを『人間にんげん別冊べっさつ』に、後半こうはんを『別冊べっさつ文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう』に掲載けいさい。1948ねん講談社こうだんしゃ新鋭しんえい文学ぶんがく選書せんしょとして刊行かんこうされた。加筆かひつしたものを1949ねん新潮社しんちょうしゃより刊行かんこう。1988ねん集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこかん

藤原ふじわら自身じしんにもかさなる境遇きょうぐうの、両親りょうしんのない17さい少年しょうねん伯母おばれられて山奥やまおく秋津あきつ温泉おんせん宿やどおとずれ3ねん、その5ねん、また8ねんかえ秋津あきつおとずれながらそこで出会であった女性じょせい妻子さいしとなっていく主人公しゅじんこうかかわりを叙情じょじょうてきえがいている。井伏いぶせ鱒二ますじ藤原ふじわらについて「底抜そこぬけに詩情しじょうゆたかな筆致ひっち」「戦後せんご混乱こんらんした世相せそう対蹠たいしょてきとくきたった」とひょうしている。舞台ぶたい秋津あきつ温泉おんせんは、岡山おかやまけん奥津おくつ温泉おんせんがモデルの架空かくう地名ちめいで、また藤原ふじわら伯母おばれられて湯治とうじおとずれていた紀州きしゅう温泉おんせんもモデルのひと[9]。この伯母おばおもわれる人物じんぶつえが短編たんぺん紅顔こうがん」(1948)もある。

1962ねん松竹しょうちくにて岡田おかだ茉莉子まりこ企画きかく主演しゅえん吉田よしだ喜重よししげ監督かんとく映画えいがされた。

ほんさくや「愛撫あいぶ」、新宿しんじゅく魔子まこあいする経緯けいいえがいた連作れんさく魔子まこシリーズ」など私小説ししょうせつてき初期しょき作品さくひんは、心理しんり主義しゅぎ文体ぶんたい情感じょうかんませる作風さくふうわれる。「魔子まこシリーズ」は妻子さいし岡山おかやま実家じっかかえして東京とうきょう執筆しっぴつつづける作家さっかである「わたし」が、屋台やたいにいるわかおんな魔子まこあいうようになり、一時いちじ帰郷ききょうした岡山おかやまから魔子まこ手紙てがみく「魔子まこへの手紙てがみ」、屋台やたいさけみながら魔子まこ耽溺たんできしていく自分じぶんをみつめている「魔子まこあいだ」、魔子まこ家族かぞくにもにん関係かんけいれて「わたし」は別離べつりかんおぼえながら仕事しごとのために転居てんきょするが、その宿やど魔子まこおとずれてる「初夜しょや」の3さく、また昭和しょうわ29ねんまでについての自伝じでんてき作品さくひんとして『あいよる 孤独こどくよる』がある。

  • 秋津あきつ温泉おんせん講談社こうだんしゃ 1948ねん加筆かひつばん 新潮社しんちょうしゃ 1949ねん
  • はつはな桜井さくらい書店しょてん 1947ねんたん編集へんしゅう
  • 浮寝うきね改造かいぞうしゃ 1948ねんたん編集へんしゅう
  • ふじちるぶし改造かいぞうしゃ 1949ねんたん編集へんしゅう
  • 魔子まこ世界せかいしゃ 1950ねん(「魔子まこへの手紙てがみ」「魔子まこあいだ」「初夜しょや」)

新宿しんじゅく警察けいさつ

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新宿しんじゅくにある架空かくう警察けいさつしょ新宿しんじゅく警察けいさつ」を舞台ぶたいに、根来ねごろ刑事けいじはじめとする刑事けいじたちの活躍かつやくえが警察けいさつ小説しょうせつエド・マクベイン87ふんしょシリーズのように複数ふくすう刑事けいじたち行動こうどう並行へいこうしてえがかれるスタイルで、「日本にっぽんの87ふんしょ」ともわれる。1975ねんに「新宿しんじゅく警察けいさつ」としてテレビドラマされた。執筆しっぴつ当初とうしょ実際じっさいには新宿しんじゅく警察けいさつしょ淀橋よどばし警察けいさつしょという名前なまえで、新宿しんじゅく警察けいさつしょというのは実在じつざいしない架空かくう警察けいさつしょだった。自身じしんでは「あるときった所轄しょかつ刑事けいじたちが〜えるような情熱じょうねつをもっていることをって、わたしはそれにうたれた」のを契機けいきはじめたとべている[10]

  • わか刑事けいじ彌生やよい書房しょぼう 1960ねんたん編集へんしゅう) - 表題ひょうだいさくわか刑事けいじ」のみシリーズ作品さくひん(シリーズだい1さく
  • 新宿しんじゅく警察けいさつ報知新聞社ほうちしんぶんしゃ 1968ねんたん編集へんしゅう) - シリーズ作品さくひんふく
  • 新宿しんじゅく広場ひろば報知新聞社ほうちしんぶんしゃ 1969ねんたん編集へんしゅう
  • 新宿しんじゅくその暗黒あんこくこい実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1970ねん長編ちょうへん
  • 『マリファナ』 双葉社ふたばしゃ 1972ねんたん編集へんしゅう
  • 新宿しんじゅく真夜中まよなかソング』 桃園書房とうえんしょぼう 1974ねんたん編集へんしゅう
  • 新宿しんじゅく警察けいさつ双葉社ふたばしゃ 1975ねんたん編集へんしゅう) - 報知新聞社ほうちしんぶんしゃばんとは収録しゅうろく作品さくひんことなる
  • ぞく新宿しんじゅく警察けいさつ双葉社ふたばしゃ 1975ねんたん編集へんしゅう
  • あいしながらころせ』 グリーンアロー出版しゅっぱんしゃ 1975ねんたん編集へんしゅう
  • 『マリファナ殺人さつじん事件じけん実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1977ねんたん編集へんしゅう
  • 新宿しんじゅく心中しんちゅうの実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1978ねんたん編集へんしゅう
  • 真夜中まよなか狩人かりゅうど実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1978ねんたん編集へんしゅう
  • 真夜中まよなか狩人かりゅうど角川かどかわ文庫ぶんこ 1981ねんたん編集へんしゅう) - 実業之日本社じつぎょうのにほんしゃばんとは収録しゅうろく作品さくひんことなる
  • 『あたしにもころさせて』 双葉社ふたばしゃ 1984ねん長編ちょうへん
  • 新宿しんじゅく警察けいさつ』『慈悲じひ報酬ほうしゅう』『所轄しょかつ刑事けいじ』『新宿しんじゅく生餌いきえ双葉ふたば文庫ぶんこ 2009ねんたん編集へんしゅう) - 双葉社ふたばしゃばん新宿しんじゅく警察けいさつ』『ぞく新宿しんじゅく警察けいさつ』を分冊ぶんさつしたもの

これ以外いがいにもシリーズ作品さくひん収録しゅうろくしたたん編集へんしゅう存在そんざいするほかシリーズ作品さくひんである『おんなせいせい』(1970ねん)『わがくにおんなさんわりやす』(1970ねん)『よるべなきおとこ仕事しごところし』(1975ねん)の舞台ぶたいも「新宿しんじゅくしょ」の管轄かんかつで、シリーズちゅう刑事けいじ登場とうじょうする。

推理すいり・サスペンス

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贅沢ぜいたく殺人さつじん』は、「おっとつまささげる犯罪はんざい」ものの推理すいり小説しょうせつ。『あか殺意さつい』は平凡へいぼん主婦しゅふ殺人さつじんめようとするサスペンス小説しょうせつ。『ろくでなしはろくでなし』は悪徳あくとく新聞しんぶん記者きしゃ主人公しゅじんこうにしたハードボイルドふう社会しゃかい推理すいり小説しょうせつ。『悪魔あくまからの勲章くんしょう』は私立しりつ探偵たんてい活躍かつやくする連作れんさく短編たんぺんで、けいハードボイルドともわれる[11]

あか標的ひょうてき』は労働ろうどうスパイをサスペンスタッチでえがき、『薄毛うすげ悪女あくじょ』はスパイとして活躍かつやくするようになるおんなえがいたいたのスパイ小説しょうせつ。『スパイ・そのにが歳月さいげつ』も日米にちべい混血こんけつおんなスパイが日本にっぽん活躍かつやくする作品さくひん。『東京とうきょう真赤まっか雲雀ひばり』は石油せきゆ問題もんだいから各国かっこく諜報ちょうほう組織そしき暗躍あんやくえがいている。

かねおんな』はチンピラがヤクザの大物おおものがっていく過程かていえがいた暗黒あんこく小説しょうせつ。『恐喝きょうかつこそわが人生じんせい』『黒幕くろまく』は社会しゃかい表面ひょうめんにはない巨大きょだいちから悪人あくにんめぐり、そのちから利用りようするものや、それにいどおとこえがき、『よるべなきおとこ仕事しごところし』はころとそれを刑事けいじえがいている。

  • あか殺意さつい光文社こうぶんしゃ 1959ねん(『女性じょせい自身じしん』1959ねん5-9がつ) のち集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
  • かねおんな東方とうほうしゃ 1961ねん(『週刊しゅうかん漫画まんがTIMES』1959ねん1がつ7にち-8がつ5にち) のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 悪魔あくまからの勲章くんしょう双葉社ふたばしゃ 1967ねん改題かいだい拳銃けんじゅう(ハジキ)の(うた)』角川かどかわ文庫ぶんこ 1979ねん
  • あか標的ひょうてき双葉社ふたばしゃ 1968ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 恐喝きょうかつこそわが人生じんせい報知新聞社ほうちしんぶんしゃ 1968ねん(『共同通信きょうどうつうしん』1962ねん連載れんさい)のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 贅沢ぜいたく殺人さつじん文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1969ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 『ろくでなしはろくでなし』いんなあとりっぷしゃ 1974ねん(『小説しょうせつ新潮しんちょう』1973ねん連載れんさい)のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 黒幕くろまくしんひょうしゃ 1975ねん(『しんひょう』1973ねん連載れんさい)、角川かどかわ文庫ぶんこ 1978ねん
  • 『よるべなきおとこ仕事しごところし』双葉社ふたばしゃ 1975ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 薄毛うすげ悪女あくじょ双葉社ふたばしゃ 1976ねん(『問題もんだい小説しょうせつ』1976ねん)、改題かいだい暗号あんごうめいあかへび角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 東京とうきょう真赤まっか雲雀ひばり双葉社ふたばしゃ 1978ねん(『しんひょう』1977ねん2がつ-1973ねん2がつ)、改題かいだい国際こくさいだい謀略ぼうりゃく作戦さくせん角川かどかわ文庫ぶんこ 1981ねん
  • 『スパイ・そのにが歳月さいげつ双葉社ふたばしゃ 1978ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ

ユーモアと人情にんじょう

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にわにひともと白木蓮はくもくれん」は敗戦はいせん直後ちょくご瀬戸内海せとないかい沿岸えんがんちいさなまち単純たんじゅん純粋じゅんすいおとこえがいた「うつくしい小説しょうせつ」(山田やまだ洋二ようじ[12])だが、映画えいがされた『馬鹿ばかまるだし』では喜劇きげきとしてされ、またれられた。『へそまがり』もおなじように藤原ふじわら故郷こきょうへんじょうがモデルのまちで、うみてて工場こうじょうつくるのに抵抗ていこうするおとこえがいている。また『あいすべき人物じんぶつ』も、おな土地とち出身しゅっしん純真じゅんしん青年せいねん東京とうきょうきていく物語ものがたり。『さんぎょう人生じんせい』もさんぎょう広告こうこくによって岡山おかやまから東京とうきょうてきたむすめえがいた作品さくひん。またお座敷ざしきストリップの斡旋あっせん事務所じむしょ人々ひとびと悲哀ひあいえがく『わがくにおんなさんわりやす』、30ねん娼婦しょうふをしているおんなたちをえがいた『だれでもあいしてあげる』がある。ユーモア小説しょうせつについて自身じしんでは「こういう市井しせいのよき人々ひとびとへの尊敬そんけいねんから出発しゅっぱつしなければ、おかしさがこのにとゞまらぬようである。呵々かかだいわらいけいしてこそられるものにちがいない」(『藤原ふじわら審爾しんじ極楽ごくらく亭主ていしゅ著者ちょしゃのことば)ともべている。

  • さんぎょう人生じんせい東方とうほうしゃ 1956ねん(『サン写真しゃしん新聞しんぶん』1953ねん) のち徳間とくま文庫ぶんこ
  • 『わがくにおんなさんわりやす徳間書店とくましょてん 1970ねん のち文庫ぶんこ
  • 藤原ふじわら審爾しんじ極楽ごくらく亭主ていしゅ』KKベストセラーズ 1973ねん(「東京とうきょうどまんなか」「わがくに女房にょうぼうわりやす」)
  • 『へそまがり』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ 1974ねん(『地上ちじょう』1973ねん連載れんさい)(徳間とくま文庫ぶんこ『われらがくにのへそまがり』1985ねん
  • あいすべき人物じんぶつ双葉社ふたばしゃ 1977ねん(『週刊しゅうかん読売よみうり』1967ねん連載れんさい)のち徳間とくま文庫ぶんこ
  • だれでもあいしてあげる』双葉社ふたばしゃ 1979ねん連作れんさくたん編集へんしゅう) のち徳間とくま文庫ぶんこ

小説しょうせつ

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  • 恋愛れんあい神話しんわ矢代やしろ書店しょてん 1950ねん
  • 湖上こじょう薔薇ばら新潮社しんちょうしゃ 1950ねん(『小説しょうせつ新潮しんちょう』1949ねん
  • 新版しんぱん好色こうしょくいちだいおとこ新潮社しんちょうしゃ 1950ねん
  • はなびらの肖像しょうぞう東京とうきょう文庫ぶんこ 1951ねんたん編集へんしゅう
  • 伊豆いず物語ものがたり東京とうきょう文庫ぶんこ 1951ねんたん編集へんしゅう
  • 青春せいしゅん肖像しょうぞう小説しょうせつ朝日あさひしゃ 1952ねんたん編集へんしゅう、「つみおんな所収しょしゅう
  • 安五郎やすごろう出世しゅっせ小説しょうせつ朝日あさひしゃ 1952ねんたん編集へんしゅう
  • 藤十郎とうじゅうろうたぬき武勇ぶゆうでん三啓さんけいしゃ 1953ねんたん編集へんしゅう
  • 好色こうしょくにんおんなむらさき書房しょぼう 1953ねん
  • うつくしき欲望よくぼう』(『サンケイ新聞しんぶん』1953ねん
  • うみささやき』山田やまだ書店しょてん 1955ねん(『婦人ふじんほう』1952ねん
  • 初夜しょやます書房しょぼう 1955ねんたん編集へんしゅう
  • 『みんながているまえ占領せんりょう日本にっぽん女性じょせい受難じゅなん記録きろく ただしつづけます書房しょぼう(コバルト新書しんしょ) 1955ねん[ちゅう 1]
  • 『ぼくらの恋人こいびとたち』河出かわで書房しょぼう 1955ねん
  • 裏切うらぎられたおんなたちだい日本にっぽん雄弁ゆうべんかい講談社こうだんしゃ(ロマン・ブックス) 1956ねん(『小説しょうせつ公園こうえん』1955ねん
  • 東京とうきょうのサラリーガール』東洋とうようしょかん 1956ねん
  • はずかしめしめられても』とら書房しょぼう 1957ねん
  • 『みんながっている ひゃくまんささえ派遣はけんぐんによる中国ちゅうごく婦女子ふじょし受難じゅなん春陽しゅんようどう書店しょてん 1957ねん[ちゅう 2]
  • 『このおんなすな』東方とうほうしゃ 1957ねん
  • ひと稼業かぎょう講談社こうだんしゃ 1957ねん
  • よるきるおんなたち』(『キング』1957ねん
  • よるひとりく』光風こうふうしゃ 1958ねん
  • 悪魔あくま天使てんしぶしだい日本にっぽん雄弁ゆうべんかい講談社こうだんしゃ 1958ねん(『小説しょうせつサロン』1957ねん
  • あおゆめよる光風こうふうしゃ 1958ねん(『週刊しゅうかんアサヒ芸能げいのう』1958ねん
  • 盗賊とうぞく説法せっぽうかずどう出版しゅっぱん 1958ねん(『中日新聞ちゅうにちしんぶん』1954ねん
  • 愛染あいぞめ天使てんししょうつぼてん書房しょぼう 1958ねんたん編集へんしゅう
  • はてしなき欲望よくぼう光風こうふうしゃ 1958ねん
  • こいがノックをするときかずどう出版しゅっぱんしゃ 1959ねん(『サン写真しゃしん新聞しんぶん』1953ねん
  • あいのかたち』平凡へいぼん出版しゅっぱん 1959ねん(『婦人ふじん朝日あさひ』1958ねん
  • 千姫せんひめ中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ 1959ねん(『婦人ふじん公論こうろん』1958ねん
  • しずかな脱獄だつごくしゃアサヒ芸能げいのう出版しゅっぱん 1960ねん
  • はなふうとギャングたち昭和しょうわしょかん 1961ねん(『きる女性じょせい』1960ねん連載れんさい
  • 可愛かわいいめんどりがうたった』東方とうほうしゃ 1962ねん(『週刊しゅうかん平凡へいぼん』1960ねん連載れんさい
  • どろだらけの純情じゅんじょう七曜しちようしゃ 1962ねんたん編集へんしゅう
  • 結婚けっこんまでを』講談社こうだんしゃ 1963ねん(『婦人ふじんほう』1960ねん)のち集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
  • 殿様とのさま口紅くちべに新潮社しんちょうしゃ 1963ねんたん編集へんしゅう
  • 『ぐれんたい純情じゅんじょう七曜しちようしゃ 1963ねん
  • さんしゃくたかそらうえ-ねずみ小僧こぞう異聞いぶん-』双葉社ふたばしゃ 1964ねん(『サンケイ新聞しんぶん』1962ねん連載れんさい
  • 黄金おうごんおんな光風こうふうしゃ 1964ねん
  • 好色こうしょくななにんおんな双葉社ふたばしゃ 1965ねんたん編集へんしゅう
  • 逃亡とうぼうしゃ久保くぼ書店しょてん 1965ねんたん編集へんしゅう
  • 『わたしの事情じじょう講談社こうだんしゃ 1965ねん
  • あか関係かんけい双葉社ふたばしゃ 1966ねん(『週刊しゅうかん大衆たいしゅう』1965ねん連載れんさい
  • あい孤独こどくひるよる講談社こうだんしゃ 1966ねん
  • あいしながらのわかれ』春陽しゅんよう文庫ぶんこ 1966ねん
  • 武士ぶしどう地獄じごく報知新聞社ほうちしんぶんしゃ 1968ねん のち集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
  • おおかみのバラード』日本にっぽんぶんはなしゃ 1968ねん
  • 不良ふりょう外人がいじん白書はくしょ講談社こうだんしゃ 1969ねん
  • あかころ日本にっぽんぶんはなしゃ 1969ねん
  • ころしの手順てじゅん秋田あきた書店しょてん 1969ねんたん編集へんしゅう
  • おんなるいつまぞく報知新聞社ほうちしんぶんしゃ 1969ねん
  • おんなせいせい講談社こうだんしゃ 1970ねん(『小説しょうせつ宝石ほうせき』1969ねん
  • あかあい生活せいかつ双葉社ふたばしゃ 1970ねん(『週刊しゅうかん大衆たいしゅう』1969ねん
  • 青春せいしゅんります』青樹あおきしゃ 1970ねん
  • 散歩さんぽのようにこいを』桃園書房とうえんしょぼう 1971ねん
  • 総長そうちょうへのみち』(シリーズ) 双葉社ふたばしゃ 1971ねん(『週刊しゅうかん大衆たいしゅう』1970-71ねん連載れんさい)のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 昭和しょうわおんな仁義じんぎ実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1971ねん
  • よる回転かいてんする』日本にっぽんぶんはなしゃ 1972ねん
  • 東京とうきょう下町したまちしあわせ人間にんげん世紀せいき出版しゅっぱん 1972ねん
  • 天才てんさい投手とうしゅKKベストセラーズ 1972ねん(『報知ほうち新聞しんぶん』1971ねん連載れんさい)のち徳間とくま文庫ぶんこ
  • たびからすでござんす』日本にっぽんぶんはなしゃ 1972ねん
  • 『おそいあい東邦とうほう出版しゅっぱんしゃ 1972ねん のち講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ
  • 藤原ふじわら審爾しんじ奇妙きみょう種族しゅぞく』KKベストセラーズ 1972ねん(「わがくにおんなさんわりやす」「今日きょう駄目だめ人間にんげん」)
  • 総長そうちょうへのみち番外ばんがいへん双葉社ふたばしゃ 1972ねん
  • おおかみよ、はなやかにべ』講談社こうだんしゃ 1973ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ(「山犬やまいぬたちがえるよる」「あかひとぐま」「くろひょうよ、じんのごとくおそえ」)
  • あいすることぬこと』東邦とうほう出版しゅっぱんしゃ 1973ねん
  • 『さきにあいありて』だい1-6 新潮社しんちょうしゃ 1973-77ねん(『赤旗あかはた 日曜にちようばん』1973-76ねん連載れんさい)(新潮しんちょう文庫ぶんこ 1985ねん
  • 『シャムねこロマンの放浪ほうろう新潮社しんちょうしゃ 1974ねんたん編集へんしゅう
  • 妖怪ようかい人間にんげんり』ベストセラーズ 1974ねん
  • 花氷はなごおり』いんなあとりっぷしゃ 1974ねん(『京都きょうと新聞しんぶん』1972ねん連載れんさい)(講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ 1978ねん
  • 『あこがれの関係かんけい講談社こうだんしゃ 1974ねん(『週刊しゅうかん現代げんだい』1973ねん連載れんさい)(角川かどかわ文庫ぶんこ 1982ねん
  • からすせん夕陽ゆうひむかう』読売新聞社よみうりしんぶんしゃ 1975ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ (『小説しょうせつ現代げんだい』1974ねん連載れんさいいまからすせん夕陽ゆうひむかう』改題かいだい
  • 昭和しょうわすい滸伝双葉社ふたばしゃ 1974ねん-76ねん(『週刊しゅうかん大衆たいしゅう』1973-74ねん連載れんさい)のち角川かどかわ文庫ぶんこ小学館しょうがくかん文庫ぶんこ
  • 女王じょおう陛下へいか満悦まんえつ』ベストセラーズ 1975ねん(『小説しょうせつ宝石ほうせき』1974ねん) のち徳間とくま文庫ぶんこ
  • 野球やきゅう賭博とばく』ワールドフォトプレス 1975ねんたん編集へんしゅう
  • さんにん姉妹しまい東邦とうほう出版しゅっぱんしゃ 1975ねん(『東京とうきょうタイムス』1956-57ねん
  • おんなあたまおとこあたま ぎょっとする17しょ青春せいしゅん出版しゅっぱんしゃ 1975ねん
  • かがみあいだ講談社こうだんしゃ 1976ねんたん編集へんしゅう
  • わたしは、ヒモです』実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1976ねん のち徳間とくま文庫ぶんこ(「にわにひともと白木蓮はくもくれん所収しょしゅう
  • 『エンタープライズ爆破ばくは計画けいかく双葉社ふたばしゃ 1976ねん(『週刊しゅうかん小説しょうせつ』1976ねん) のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 薔薇ばらひと文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1976ねん
  • 寝息ねいき光風こうふうしゃ 1976ねん
  • いかりてさるやますれ』光文社こうぶんしゃ 1977ねん(『小説しょうせつ現代げんだい』1975ねん)のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • てんはな新潮社しんちょうしゃ 1977ねん(『女性じょせい自身じしん』1976ねん
  • にたがるしん日本にっぽん出版しゅっぱんしゃ 1978ねん(『文化ぶんか評論ひょうろん』1977ねん) のち新潮しんちょう文庫ぶんこ
  • だい妖怪ようかい文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1978ねんたん編集へんしゅう) のち文庫ぶんこ集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ
  • 天空てんくうけん勝負しょうぶろく双葉社ふたばしゃ 1978ねん(『週刊しゅうかん大衆たいしゅう』1978-79ねん) のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 恐喝きょうかつそのにおい』双葉社ふたばしゃ 1979ねん
  • ちこぼれ家庭かていしん日本にっぽん出版しゅっぱんしゃ 1979ねん(『赤旗あかはた』1978ねん10がつ1にち-1979ねん5がつ15にち) のち新潮しんちょう文庫ぶんこ
  • あいよる 孤独こどくよる講談社こうだんしゃ 1980ねん
  • 『これがビッグドライブだ』ごま書房しょぼう(ゴマブックス)1980ねん
  • 繪本えほん騎士きし実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1981ねんたん編集へんしゅう
  • 結婚けっこん資格しかくしん日本にっぽん出版しゅっぱんしゃ 1981ねん(『女性じょせいのひろば』1979ねん) のち新潮しんちょう文庫ぶんこ
  • 熊鷹くまたか青空あおぞらうつくしき狩人かりゅうど文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう 1982ねん
  • ふうゆめ・オンザロード』さん推社 1983ねん のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • なみだながして、またよる新潮社しんちょうしゃ 1984ねん
  • 『まだあいらない』しん日本にっぽん出版しゅっぱんしゃ 1984-85ねん未完みかん

ほか。作品さくひん正確せいかく書誌しょし作成さくせいできておらず、とく量産りょうさん単行本たんこうぼん不明ふめい作品さくひんがあるとられている。

エッセイ・ノンフィクション

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  • 孤独こどくのために感傷かんしょうのために わが闘病とうびょう記録きろく春陽しゅんようどう書店しょてん 1958ねん
  • 日本にっぽんやきもの旅行りょこう5』 平凡社へいぼんしゃ 1976ねん共著きょうちょ
  • 昨日きのうあたま 明日あしたあたま青春せいしゅん出版しゅっぱんしゃ 1977ねん
  • 『この「ちこぼし」教育きょういく 教師きょうし父母ちちははへの提言ていげん現代げんだい出版しゅっぱんかい 1979ねんまきえだもとぶん共著きょうちょ
  • 一人ひとりはうまからず』毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ 1985ねん
  • のこ言葉ことば新潮社しんちょうしゃ 1985ねん(『なみ』1976ねん

作品さくひんしゅう

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  • 藤原ふじわら審爾しんじ作品さくひんしゅう』(ぜん7かん森脇もりわき文庫ぶんこ 1957-58ねん
  • 藤原ふじわら審爾しんじ その華麗かれい世界せかい双葉社ふたばしゃ 1975-79ねん
  • ながよる ひたむきなおんなたちの物語ものがたり現代げんだい出版しゅっぱんかい 1978ねん自選じせん作品さくひんしゅう
  • 講談社こうだんしゃ大衆たいしゅう文学ぶんがくかん あか殺意さついつみおんな講談社こうだんしゃ 1997ねん
  • 藤原ふじわら審爾しんじ 昭和しょうわ短篇たんぺんいちにんいちさつ集成しゅうせい結城ゆうき信孝のぶたかへん 未知みちだに 2008ねん

人物じんぶつぞう

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藤原ふじわらわかころ肺結核はいけっかくのち胆嚢たんのう切除せつじょ心臓しんぞうびょう腎臓じんぞうびょう肝硬変かんこうへん糖尿とうにょうびょうなど数々かずかず持病じびょうなやまされた。

多彩たさい趣味しゅみ有名ゆうめいで、陶芸とうげいビリヤードなどのほか野球やきゅうではチーム「藤原ふじわら」を結成けっせいして東京とうきょう代表だいひょうとして1969ねん長崎ながさき国体こくたい出場しゅつじょう建築けんちく設計せっけいでは自宅じたくほか知人ちじん屋敷やしき民芸みんげいかん設計せっけい麻雀まーじゃんでは色川いろかわたけしだいからも「旦那芸だんなげいとしては、玄人くろうとちかいレベル」とひょうされた。バイク小説しょうせつふうゆめ・オンザロード』連載れんさいちゅうには自動じどうりん免許めんきょ取得しゅとくした。『日本にっぽんやきもの旅行りょこう』では、よくおとずれるさきとして丹波たんばしょうこう丹波たんばしょう昨日今日きのうきょう」を担当たんとう尊敬そんけいする作家さっか広津ひろつ和郎かずおで、自宅じたくにそのしょなによりもまず、ただしい道理どうりとおくににしよう、このとうくにを」をかざっていた[12]

映画えいが作品さくひん

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ちゅう

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  1. ^ なま戸籍こせきでは3がつ30にちとなっている。(神原かみはら孝史たかし年譜ねんぷ」(『花氷はなごおりした)』講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ 1988ねん
  2. ^ 生誕せいたん100ねん記念きねん 映画えいがあいされた小説しょうせつ藤原ふじわら審爾しんじ世界せかい”. 神保じんぼうまちシアター. 2021ねん12月14にち閲覧えつらん
  3. ^ 吉備路文学館きびじぶんがくかん > 文学ぶんがくしゃ紹介しょうかい > 藤原ふじわら審爾しんじ”. 公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん 吉備路文学館きびじぶんがくかん. 2021ねん11月5にち閲覧えつらん
  4. ^ 作家さっかのうらおもて 田辺たなべ茂一もいち対談たいだんしゅう行政ぎょうせい通信つうしんしゃ 1980ねん
  5. ^ 直木賞なおきしょう候補こうほには過去かこに、だい21かい秋津あきつ温泉おんせん」、だい24かいいぬっている夫妻ふさい」、だい26かい藤十郎とうじゅうろうたぬき武勇ぶゆうでん」と3がっている。
  6. ^ a b 結城ゆうき信孝のぶたか解説かいせつ」(『藤原ふじわら審爾しんじ 昭和しょうわ短篇たんぺんいちにんいちさつ集成しゅうせい』)
  7. ^ 権田ごんだ萬治まんじは『海外かいがいミステリー事典じてん』(新潮しんちょう選書せんしょ)で「お色気いろけとおふざけをんだかるいタッチのハードボイルド・ミステリー」と定義ていぎしている。カーター・ブラウンリチャード・S・プラザー代表だいひょうかくで、海外かいがいでは1950年代ねんだいから60年代ねんだいにかけて一世いっせい風靡ふうびしたものの、日本にっぽんでは国民こくみんせいからかかれること自体じたいすくない。
  8. ^ 柳橋やなぎばし解説かいせつ」(『だい妖怪ようかい文春ぶんしゅん文庫ぶんこ、1991ねん
  9. ^ 井伏いぶせ鱒二ますじ藤原ふじわらくんのこと」(『藤原ふじわら審爾しんじ選集せんしゅう森脇もりわき文庫ぶんこ))
  10. ^ 真夜中まよなか狩人かりゅうど作者さくしゃのことば
  11. ^ 権田ごんだまん解説かいせつ」(『拳銃けんじゅう角川かどかわ文庫ぶんこ、1979ねん
  12. ^ a b 山田やまだ洋二ようじ解説かいせつ」(『われらがくにのへそまがり』徳間とくま文庫ぶんこ 1985ねん
  13. ^ a b 『みんながっている ひゃくまんささえ派遣はけんぐんによる中国ちゅうごく婦女子ふじょし受難じゅなん春陽しゅんようどう書店しょてん、1957ねん 

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 神原かみはら孝史たかし年譜ねんぷ」(『花氷はなごおりした)』講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ 1978ねん
  • 藤原ふじわら審爾しんじ新宿しんじゅく警察けいさつ」は全部ぜんぶなんへんかれたのだろうか?」(ほん雑誌ざっし編集へんしゅう活字かつじ探偵たんていだん 増補ぞうほばんほん雑誌社ざっししゃ 1994ねん
  • 宮城みやぎたに昌光まさみつ春夏秋冬しゅんかしゅうとう」(『藤原ふじわら審爾しんじのこと』『つきにく』)新潮社しんちょうしゃ 2015ねん

関連かんれん項目こうもく

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