辛党からとう

辛党からとう（からとう）とは、現代げんだいの辞書じしょの意味いみでは、「酒さけ好すきの人ひと」のことである。古ふるくは別べつの意味いみがあったが、現在げんざいでは誤用ごようと主張しゅちょうされることがある。

「辛党からとう」にはおおよそ

• 酒さけが好すきな人ひと
• 辛つらいものが好すきな人ひと
• 塩しおからいものが好すきな人ひと

の意味いみがある。この語かたりの用例ようれいは古ふるくても1920年代ねんだいごろだが、その初期しょきから、これらの意味いみが並行へいこうして使つかわれていた。

酒好さけずきの意味いみでは、1930年ねんから用例ようれいがある。この酒好さけずきの意味いみが卓越たくえつするようになった理由りゆうは不明ふめいである。

酒好さけずきを意味いみするようになった経緯けいいは、

• アルコール度数どすうの高たかい酒さけは「辛つらい」から（ただし通常つうじょう、酒さけについて「辛つらい」という表現ひょうげんは糖分とうぶんの少すくない酒さけに対たいして使つかわれる）
• 酒好さけずきは辛つらい（あるいは塩しおからい）ものも好すきだから
• つまみに辛つらい（あるいは塩しおからい）ものを食たべるから

などといわれるが定さだかではない。

いずれの場合ばあいも、対義語たいぎごの「甘党あまとう」は、甘あまいものが好すきな者もののことである（ただし、酒好さけずきのスイーツ好すきなど、何なにに比ひしてかが異ことなる）。