重加算税じゅうかさんぜい

加算かさん税ぜい（じゅうかさんぜい）とは、過少かしょう申告しんこく加算かさん税ぜいなどが課税かぜいされる場合ばあいに、内容ないようを仮装かそう・隠蔽いんぺいしているなど悪質あくしつなものだった場合ばあいに、その過少かしょう申告しんこく加算かさん税ぜいなどに代かえて課税かぜいされる附帯ふたい税ぜいのことである（国税こくぜい通則つうそく法ほう第だい68条じょう）。

重加算税じゅうかさんぜいの税率ぜいりつの区別くべつ

1. 過少かしょう申告しんこく加算かさん税ぜいに代かわる重加算税じゅうかさんぜい（法ほう68①）　　過少かしょう申告しんこく加算かさん税ぜいの基礎きそとなる税額ぜいがくの35％に相当そうとうする重加算税じゅうかさんぜいが課かせられる。
2. 無む申告しんこく加算かさん税ぜいに代かわる重加算税じゅうかさんぜい（法ほう68②）　　無む申告しんこく加算かさん税ぜいの基礎きそとなる税額ぜいがくの40％に相当そうとうする重加算税じゅうかさんぜいが課かせられる。
3. 不ふ納付のうふ加算かさん税ぜいに代かわる重加算税じゅうかさんぜい（法ほう68③）　　不ふ納付のうふ加算かさん税ぜいの基礎きそとなった税額ぜいがくの35％に相当そうとうする重加算税じゅうかさんぜいを徴収ちょうしゅうされる。
4. 過去かこに無む申告しんこく加算かさん税ぜい又または重加算税じゅうかさんぜいを課かされた場合ばあい（法ほう68④） 　　過去かこ５年ねん以内いないに無む申告しんこく加算かさん税ぜい又または重加算税じゅうかさんぜいを課かされたことがある場合ばあいにおいて、再ふたたび仮装かそう隠蔽いんぺいがあったときは、10％加重かじゅうされた重加算税じゅうかさんぜい（45％、50％）が課かせられる。

国税庁こくぜいちょうの事務じむ運営うんえい指針ししん通達つうたつ

国税庁こくぜいちょうは事務じむ運営うんえい指針ししん通達つうたつ「法人ほうじん税ぜいの重加算税じゅうかさんぜいの取扱とりあつかいについて」（平成へいせい28年ねん12月12課か法ほう2-8他た）において、「隠蔽いんぺい又または仮装かそうに該当がいとうする場合ばあい」として下記かきの通とおり定さだめている。

1. 国税こくぜい通則つうそく法ほう第だい68条じょう第だい1項こう又または第だい2項こうに規定きていする「国税こくぜいの課税かぜい標準ひょうじゅん等ひとし又または税額ぜいがく等とうの計算けいさんの基礎きそとなるべき事実じじつの全部ぜんぶ又または一部いちぶを隠蔽いんぺいし、又または仮装かそうし」とは、例たとえば、次つぎに掲かかげるような事実じじつ（以下いか「不正ふせい事実じじつ」という。）がある場合ばあいをいう。
   1. いわゆる二に重じゅう帳簿ちょうぼを作成さくせいしていること。
   2. 次つぎに掲かかげる事実じじつ（以下いか「帳簿ちょうぼ書類しょるいの隠匿いんとく、虚偽きょぎ記載きさい等とう」という。）があること。
      1. 帳簿ちょうぼ、原始げんし記録きろく、証あかしひょう書類しょるい、貸借たいしゃく対照たいしょう表ひょう、損益そんえき計算けいさん書しょ、勘定かんじょう科目かもく内訳うちわけ明細めいさい書しょ、棚卸たなおろし表ひょうその他た決算けっさんに関係かんけいのある書類しょるい（以下いか「帳簿ちょうぼ書類しょるい」という。）を、破棄はき又または隠匿いんとくしていること。
      2. 帳簿ちょうぼ書類しょるいの改かいざん（偽造ぎぞう及および変造へんぞうを含ふくむ。以下いか同おなじ。）、帳簿ちょうぼ書類しょるいへの虚偽きょぎ記載きさい、相手方あいてがたとの通謀つうぼうによる虚偽きょぎの証あかしひょう書類しょるいの作成さくせい、帳簿ちょうぼ書類しょるいの意図いと的てきな集計しゅうけい違算いさんその他たの方法ほうほうにより仮装かそうの経理けいりを行おこなっていること。
      3. 帳簿ちょうぼ書類しょるいの作成さくせい又または帳簿ちょうぼ書類しょるいへの記録きろくをせず、売上うりあげその他たの収入しゅうにゅう（営業えいぎょう外がいの収入しゅうにゅうを含ふくむ。）の脱だつろう又または棚卸たなおろし資産しさんの除外じょがいをしていること。
   3. 特定とくていの損金そんきん算入さんにゅう又または税額ぜいがく控除こうじょの要件ようけんとされる証明しょうめい書しょその他たの書類しょるいを改かいざんし、又または虚偽きょぎの申請しんせいに基もとづき当該とうがい書類しょるいの交付こうふを受うけていること。
   4. 簿ぼ外資がいし産さん（確定かくていした決算けっさんの基礎きそとなった帳簿ちょうぼの資産しさん勘定かんじょうに計上けいじょうされていない資産しさんをいう。）に係かかる利息りそく収入しゅうにゅう、賃貸ちんたい料りょう収入しゅうにゅう等とうの果実かじつを計上けいじょうしていないこと。
   5. 簿ぼ外資がいし金きん（確定かくていした決算けっさんの基礎きそとなった帳簿ちょうぼに計上けいじょうしていない収入しゅうにゅう金きん又または当該とうがい帳簿ちょうぼに費用ひようを過大かだい若もしくは架空かくうに計上けいじょうすることにより当該とうがい帳簿ちょうぼから除外じょがいした資金しきんをいう。）をもって役員やくいん賞与しょうよその他たの費用ひようを支出ししゅつしていること。
   6. 同族どうぞく会社かいしゃであるにもかかわらず、その判定はんていの基礎きそとなる株主かぶぬし等とうの所有しょゆう株式かぶしき等とうを架空かくうの者もの又または単たんなる名義めいぎ人じんに分割ぶんかつする等ひとしにより非ひ同族どうぞく会社かいしゃとしていること。

関連かんれん項目こうもく

• 附帯ふたい税ぜい

外部がいぶリンク

• 国税こくぜい通則つうそく法ほう第だい68条じょう　- 国税庁こくぜいちょう
• 法人ほうじん税ぜいの重加算税じゅうかさんぜいの取扱とりあつかいについて（事務じむ運営うんえい指針ししん）- 国税庁こくぜいちょう