出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
集合 しゅうごう 被覆 ひふく 問題 もんだい (しゅうごうひふくもんだい)は、集合 しゅうごう U とその部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の族 ぞく S1,...,Sm が与 あた えられたとき、U の要素 ようそ を全 すべ てカバーするように部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の族 ぞく から最小 さいしょう 個数 こすう の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を選 えら ぶ問題 もんだい 。ここで、S1,...,Sm の和 わ 集合 しゅうごう は、U に等 ひと しくなるものとする。
各 かく 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう Si に対 たい し重 おも み wi が与 あた えられ、選択 せんたく した部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の重 おも みの和 わ を最小 さいしょう 化 か する問題 もんだい のことを指 さ す場合 ばあい もある。このような場合 ばあい 、重 おも み付 つ き集合 しゅうごう 被覆 ひふく 問題 もんだい と区別 くべつ して呼 よ ぶことも多 おお い。全 すべ ての i について wi が等 ひと しいとき、重 おも み無 な し集合 しゅうごう 被覆 ひふく 問題 もんだい と等価 とうか なので、重 おも み無 な し集合 しゅうごう 被覆 ひふく 問題 もんだい は、重 おも み付 つ き集合 しゅうごう 被覆 ひふく 問題 もんだい の特殊 とくしゅ な場合 ばあい とも言 い える。
重 おも み無 な し・重 おも み付 つ きを問 と わず、この問題 もんだい はNP困難 こんなん であることが知 し られている。そのため、集合 しゅうごう に制約 せいやく を加 くわ えた問題 もんだい や近似 きんじ アルゴリズム の研究 けんきゅう がさかんである。
貪欲 どんよく 法 ほう によって、近似 きんじ 度 ど ln|U|+1 の解 かい を得 え ることができることが知 し られている。特 とく に、各 かく 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の要素 ようそ の数 かず が k 以内 いない であることがわかっているとき (k-set cover problem )、調和 ちょうわ 級数 きゅうすう Hk (= 1+1/2+…+1/k) を用 もち いると、近似 きんじ 度 ど Hk + 1 (≦ ln k + 1) になることが知 し られている。逆 ぎゃく に、NP ⊆QP が成 な りたないとき、任意 にんい のε いぷしろん >0について、近似 きんじ 度 ど (1-ε いぷしろん ) ln |U| の多項式 たこうしき 時間 じかん アルゴリズム が存在 そんざい しないことも示 しめ されている。
k-set cover problem については、k=2 のとき、最大 さいだい マッチング問題 もんだい の解法 かいほう を応用 おうよう することで容易 ようい に最適 さいてき 解 かい が求 もと められることが知 し られているが、k>2 の場合 ばあい については、MAX SNP-hard であることが知 し られている。k>2 の場合 ばあい について、Duh と Fürer は、1997年 ねん 、k-set cover problem に対 たい して、Hk - 1/2 近似 きんじ アルゴリズムを与 あた えた。
また、最 もっと も高 こう 頻度 ひんど に現 あらわ れる集合 しゅうごう の要素 ようそ の頻度 ひんど を f とおくとき、近似 きんじ 度 ど f の近似 きんじ アルゴリズムも存在 そんざい することが知 し られている。
重 おも み無 な しの場合 ばあい と同様 どうよう 、貪欲 どんよく 法 ほう によって、近似 きんじ 度 ど ln|U|+1 の解 かい を得 え ることができることが知 し られている。k-set cover problem に対 たい しても、k=2 の場合 ばあい は、最大 さいだい マッチング問題 もんだい の解法 かいほう を応用 おうよう することで容易 ようい に最適 さいてき 解 かい が求 もと められている。k>2 の場合 ばあい については、Hassin と Levin が、2005年 ねん 、Hk - (k-1)/(8k^9) 近似 きんじ アルゴリズムの
存在 そんざい を示 しめ した。