バタ臭ばたくさい

日本語にほんご

形容詞けいようし

バタ臭においい (ばたくさい)

1. 西洋せいよう的てきだ。西洋せいようにかぶれているさま。
   • 1939年ねん、坂口さかぐち安吾あんご「市井しせい閑談かんだん」

     岡田おかだ氏しと僕ぼくと相談そうだんして、Ｎさんは青あおい眼めが好すきだから、バタ臭ばたくさい酒場さかばへ一夕いっせき案内あんないすることにした。上野うえののとある酒場さかばへ行くだりつたのである。

   • 1950年ねん、岸田きしだ國士くにお「俳優はいゆうと現代げんだい人じんの生活せいかつ」

     われわれが外国がいこくの芝居しばいの魅力みりょくの一ひとつとしている異国いこく的てきなあるいは、バタ臭ばたくさい味あじが出だせるかどうか、疑問ぎもんだと思おもう。だからそのためにも一いち工夫くふうする必要ひつようがあるんじやあないかと思おもいますね。

   • 1956年ねん、小金井こがねい喜美子きみこ「鴎外おうがいの思おもい出で」

     レクラム本ほんから選えらんで、西洋せいよう料理りょうりめいたものをあれこれと作つくるのでしたが、母はははバタ臭ばたくさい物ものはお嫌きらいなので、お塩梅あんばいもなさいません。「少すこしサラダでも召上って御覧ごらんになったら」と申もうしますと、笑わらって手てを振ふっていらっしゃいます。

活用かつよう

バタ臭しゅう-い 形容詞けいようし活用かつよう表ひょう（日本語にほんごの活用かつよう）

語幹ごかん	未然みぜん形がた	連用形れんようけい	終止しゅうし形がた	連体れんたい形がた	仮定かてい形がた	命令めいれい形がた
バタ臭ばたくさ	かろ	く かっ	い	い	けれ	(無なし)

各かく活用かつよう形がたの基礎きそ的てきな結合けつごう例れい

意味いみ	語形ごけい	結合けつごう
推量すいりょう・意志いし	バタ臭ばたくさかろう	未然みぜん形がた + う
否いや定形ていけい	バタ臭ばたくない	連用形れんようけい + ない
過去かこ・完了かんりょう	バタ臭ばたくさかった	連用形れんようけい + た
い切いきり	バタ臭ばたくさい	終止しゅうし形がたのみ
名詞めいし化か	バタ臭ばたくさいこと	連体れんたい形がた + こと
仮定かてい条件じょうけん	バタ臭ばたくさければ	仮定かてい形がた + ば
様態ようたい	バタ臭ばたくさそうだ	語幹ごかん + そうだ