私わたしは、JTBパブリッシングからの海外かいがい派遣はけん研修けんしゅう員いんとして三さん代目だいめになりますが、初代しょだい研修けんしゅう員いんの先輩せんぱいが赴任ふにん中ちゅうにシンガポールを訪おとずれました。その際さいに大おおきな刺激しげきを受うけ、また二に代目だいめの先輩せんぱいからも現地げんちでの活動かつどうの様子ようすを伺うかがう中なかで、自分じぶんももっと多おおくのことを経験けいけんして成長せいちょうしたいと考かんがえるようになりました。
当時とうじは、携たずさわっていた業務ぎょうむを全まっとうしたい気持きもちが強つよかったので、かなり迷まよいましたが、最終さいしゅう的てきには海外かいがいでの経験けいけんを持もち帰かえって現場げんばに生いかそう！　と前向まえむきな気持きもちで、この道みちを選えらびました。私わたし自身じしんが入社にゅうしゃ当初とうしょから海外かいがいで働はたらくことを熱望ねつぼうしていたわけではなかったからこそ、もっと多おおくの人ひとに興味きょうみを持もってもらいたいと切せつに感かんじています。

研修けんしゅうのベースはシンガポールでしたが、アジア・オセアニアエリアの14の国くにと地域ちいきにおける広告こうこくビジネスの拡大かくだいが最大さいだいのミッションでした。私わたしが所属しょぞくしていたJTBアジアパシフィックグループは、旅行りょこう業ぎょう以外いがいのビジネス領域りょういきへの拡大かくだいを目指めざしており、各国かっこくの支店してんやパートナー会社かいしゃと共ともに、先代せんだいの研修けんしゅう員いんが築きずいた観光かんこうフリーマガジンや当社とうしゃが発行はっこうする「るるぶ」の広告こうこく営業えいぎょうの拡大かくだいに努つとめました。その他た、同どう域内いきないで行おこなわれるトラベルエキスポでは、訪日ほうにち観光かんこう客きゃく増加ぞうかに向むけた取とり組くみのサポート、訪日ほうにち観光かんこう客きゃく向むけガイドブック「OMOTENASHI Travel Guide」の販売はんばいも実施じっししました。また、修学旅行しゅうがくりょこうの添乗てんじょう（シンガポール→ベトナム）や、シンガポール域内いきないでのツアーアテンド、JTBラウンジでの勤務きんむ、イベントの斡旋あっせんなど旅行りょこう業ぎょうにも携たずさわることができたのは貴重きちょうな経験けいけんです。

大おおきく2点てんに絞しぼると、①仕事しごとの進すすめ方かた、マインド改革かいかく②コミュニケーションについてでしょうか。
シンガポールはビジネスのスピードが速はやく、効率こうりつ性せい・合理ごうり性せいが基本きほんにありました。不完全ふかんぜんでも良よいので、まずはアウトプットすること。そこから改良かいりょうを加くわえていくのが一般いっぱん的てきな仕事しごとの進すすめ方かたです。また、多おおくの社員しゃいんが効率こうりつ的てきに仕事しごとをこなし、業務ぎょうむ後ごには「スクール」「自分じぶんの事業じぎょう」「家族かぞくとの時間じかん」など各々おのおのの時間じかんを大切たいせつにしていました。これは、日本にっぽんの働はたらき方かた改革かいかくのモデルケースになると思おもいます。コミュニケーションにおいては、「自分じぶんがどう伝つたえたか」ではなく「相手あいてにどう伝つたわったか」の重要じゅうよう性せいを日常にちじょう生活せいかつや国際こくさい会議かいぎ、商談しょうだんの場ばで考かんがえさせられました。これは、生身なまみのコミュニケーションだけではなく、我々われわれの生業せいぎょうであるメディアにおいても重要じゅうようなことなのではないかと感かんじています。