クヘンディズ（読よみ）くへんでぃず

…城壁じょうへきの長ながさは，8～9世紀せいきのサマルカンドで約やく5kmに及およぶ。これらの城郭じょうかく都市としは，一般いっぱん的てきには，(1)内城うちじろ，要塞ようさい(クヘンディズ，アルク)，(2)城壁じょうへき内ないの市街地しがいち(シャフリスターン)，(3)城壁じょうへき外がいの居住きょじゅう地ち(ラバド)の3区域くいきから構成こうせいされ，このうちの(2)(3)は，さらに住民じゅうみんの最もっとも基本きほん的てきな生活せいかつ区域くいきとしての多数たすうの居住きょじゅう区く(ハーラ，マハッラ，グザル)に分割ぶんかつされていた。都市としの人口じんこうは，最大さいだいの都市としで10万まん～15万まん程度ていど，その他たの都市としでは2万まん～3万まん程度ていどの人口じんこうをもてば，大都市だいとしのうちに数かぞえられたと推定すいていされる。…

…中央ちゅうおうアジアのオアシスは，ごく小ちいさな農村のうそんあるいは交通こうつう路上ろじょうの宿駅しゅくえきとしてのオアシスを別べつにすれば，いずれも市街地しがいちを囲かこむ城壁じょうへきをもつ城郭じょうかく都市としであった。城壁じょうへき内ないには，都市としの支配しはい者しゃの権威けんいを象徴しょうちょうする内城うちじろ(アルク，クヘンディズ)，宮殿きゅうでんのほかに，狭せまい街路がいろで区分くぶんされた多数たすうの居住きょじゅう区く(マハッラ，グザル)があり，これが一般いっぱんのオアシス都市とし住民じゅうみんの日常にちじょう生活せいかつの場ばであった。各かく居住きょじゅう区くには，住民じゅうみんの精神せいしん生活せいかつの中心ちゅうしんである神殿しんでん，寺院じいんがあり，また城内じょうないの各所かくしょには，住民じゅうみんの商業しょうぎょう･産業さんぎょう活動かつどうの中心ちゅうしんであるバーザール(市場いちば)や，住民じゅうみんの憩いこいの場ばである公共こうきょう浴場よくじょうなどが設もうけられた。…