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暑あつさが日ひに日ひに
増ます中なか、ウンスは侍医じいやトギや
他たの医員いいんを交まじえ、対策たいさくを練ねる
日々ひびを過すごしていた。
役目やくめに没頭ぼっとうするウンスを
ヨンや屋敷やしきのユリ、ボッコや
テマンまでが倒たおれやしないかと
案あんじていたのだ。

「まだ眠ねむらぬのか？
今日きょうもあまり食しょくが進すすんでおらなんだが
大事だいじないか？」

「うん、調しらべものをしないと。
王妃おうひ様さまに赤あかちゃんを抱いだかせる為ために
今いまが踏ふん張ばり時ときなの。
心配しんぱいいらないは、これが
一段落いちだんらくしたら眠ねむるからヨンは
先さきに休やすんでいてね」

漢字かんじ表記ひょうきの出産しゅっさんに対たいする医学いがく書しょを
侍医じいに頼たのみ手しゅに入いれたウンス。
現代げんだい人じんのウンスには読よみ解とく事ことは
かなり難むずかしく悪戦苦闘あくせんくとうの日々ひびが
続つづいていたのだ。

「読よむぬなら手伝てつだうが？」

「う～ん・・・でもヨンにまで
付つき合あわせて日々ひびのお役目やくめに
支障ししょうが出でても申もうし訳わけないから
頑張がんばるから先さきに眠ねむってね」

「俺おれの事ことは気きにしなくてよい。
ウンスの方ほうが倒たおれやしまいかと
皆みな、気きに掛かけておるぞ。
どこが分わからぬのだ？」

ヨンはそう呟つぶやくと蝋燭ろうそくの灯あかりが
揺ゆれる卓上たくじょうへと歩ふを進すすめ
ウンスの隣となりに腰こしを降おろし医学いがく書しょを
眺ながめているウンスに問とう。

「このように漢字かんじばかりの書物しょもつ
読よめぬであろう？
俺おれとて王おう妃ひ様さまには無事ぶじに
赤子あかごと対面たいめんして欲ほしいと願ねがって
止やまぬゆえ、いくらでも
手てを貸かそう」

「ありがとう、じゃぁお言葉ことばに
甘あまえて・・・まずはこれから？」

ウンスが指差ゆびさす漢字かんじを次々つぎつぎ
ヨンは読よみ解ときそれを説明せつめいしていた。
無痛むつう分娩ぶんべんから始はじまり一いち度ど毒どくに侵おかされ
流産りゅうざんを経験けいけんした女性じょせいは解毒げどくは
できていても何なんの障害しょうがいも母子ぼしには
おきないものかなどを
ウンスはヨンに説明せつめいし医学いがく書しょから
探さがして欲ほしいと頼たのんでいた。

「此度は必かならず元気げんきな赤あかちゃんを
抱いだかせて差さし上あげたいの・・・
あの時ときの王妃おうひ様さまの憔悴しょうすいしきった
お姿すがたが脳裏のうりから離はなれる事ことは
なかったから、絶対ぜったい生うませて
見みせるわ」

「俺おれもそう願ねがいたいが
ウンスは無茶むちゃする故ゆえ
あまり根ねをつめてはならぬぞ
もたれる肩かたはいつもここにある」

ヨンは優やさしい瞳ひとみをウンスに向むけ
自身じしんの肩かたをポンポンと叩たたく。

「ありがとう。頼たよりにしてます
うふふっ」

・・・・・

「王妃おうひよ、寒さむくはないか？
暑あつくはないか？痛いたい所ところはないか？」

王妃おうひの懐妊かいにんが判明はんめいしてからと

言いうもの王様おうさまは、連日れんじつ、王妃おうひ様さまの
寝所ねどこに足あししげく顔かおを出だし
共ともに添そい寝ねをするのを楽たのしんでいた。

「まだ生うまれぬのか？
はよう出でて参まいれ」

「ふふふっ、お気きの早はやい事こと・・・
十じゅう月がつ十じゅう日にち腹はらにおらねば赤子あかごは
元気げんきには生うまれませぬと義姉ぎし様さまは
仰おおせになりましたゆえ
まだ先さきにございますれば
妾わらわは王様おうさまが毎夜まいよこのように添そい寝ねを
してくだされるだけで
嬉うれしゅうございます」

「なれど余あまりは待まち遠どおしのじゃ。
十じゅう月がつ十じゅう日にちのぅ～～長ながいの～～」

「妾わらわも待まち遠どおしゅぅて・・・
此度は邪魔じゃまをする者ものもおらぬはず
義姉ぎし様さまの手てを借かり必かならずや
丈夫じょうぶな赤子あかごを生うみとうございます」

一瞬いっしゅん遠とおい目めをする王妃おうひ様さま。
あの折おり、生うむ事ことが叶かなわなかった
赤子あかごにお想おもいを馳はせたのかも
知しれない。

天下てんか人じんとて辛つらい想おもいは民みんと同おなじ
であり、泣なき喚わめきたいときもあるが
お二に人にんの立場たちばがそれをよしとしないのも
事実じじつであるのではなかろうか。

ぎゅうと抱だき締しめれば
互たがいの想おもいは伝つたわり、翌年よくねんの春先はるさきには
親子おやこ三さん人にんの川かわの字じが見みれるやも
知しれぬ。

・・・・・

一方いっぽうこちらは。

ウンスの両親りょうしんがヨンが不在ふざいの折おり
限定げんていで同居どうきょすることになった。

のだかなで空気くうきが美味おいしいと
田舎いなか生活せいかつは捨すてがたいとの要望ようぼうと
ウンスに子供こどもが授さずかれば
同居どうきょも考かんがえるとの返答へんとうであった。

「今日きょうはヨン君くんは何方どなたのSPなの？」

「ヨンはその腕うでをかわれ今いまは
大統領だいとうりょうばかりなのよ。
なんだか、忙いそがしいみたい
い寄いよる女性じょせいもたくさんいる
みたいで、モテ期き到来とうらいと冗談じょうだんで
笑わらっていたわ。イケメンだし
あたりまえよね」

「ウンスは寂さびしくないの？
年としに何なん度どかしか帰宅きたくできないんでしょう？
仕事しごと変かわる事ことはできないのかしら？」

「ヨンには天職てんしょくなんだから
余計よけいな事こといっちゃダメよ。
私わたしも忙いそがしいけど毎夜まいよテレビ電話でんわで
顔かおを見みて話はなしてるから
寂さびしくはないわ」

「嘘うそ・・・」

オモニの目めはごまかせない。
一瞬いっしゅん寂さびしい目めをするウンスを
母親ははおやは見逃みのがしはしない。
我わが娘むすめの幸こうを願ねがわない親おやなど
いるはずもなく
母親ははおやは父親ちちおやと目配めくばせし
何なにかを考かんがえる仕草しぐさをしていた。

「今日きょうのクッパ美味おいしい！
何なにか隠かくし味あじ入いれたの？
マンボ姐ねえさんのクッパと
味あじが似にてるわ。きっとヨンも食たべたら
同おなじ事ごと言いうと思おもうわ、熱々あつあつを
食たべさせてあげたい・・・」

ウンスの瞳ひとみにはみるみるうちに
涙なみだで溢あふれ零こぼれてくる。

「ウンスや？泣なくな。
お前まえがさみしいのはよく分わかったから
今日きょうヨン君くんから電話でんわがあったら
父とうさんと代かわりなさい。
お前まえの本音ほんねを父とうさんが伝つたえるから
ウンスは子供こども頃ごろから笑顔えがおの裏うらに
悲かなしみを隠かくしていたな？
そんなんじゃ子供こどもも授さずからないぞ。
分わかったな？」

「いやだ～～、本当ほんとうに寂さびしくないから
心配しんぱいしないで、うふふ」

そんな時ときウンスのスマホが鳴なる
もちろん愛いとしいヨンからだ。
ウンスは、リビングから
ベッドルームへと小走こばしりで
駆かけて行いった。

むろん両親りょうしんもその後ごを追おう。
ウンスの両親りょうしんはヨンに何なにを言いうのか？
ヨンの答こたえは？気きになる所ところだ。

・・・・・

皆様みなさまこんにちは。

じめじめとした季き節ぶしがやってきましたが
皆様みなさまはどうされて過すごしていますか？
今日きょうも今日きょうとて雨あめですが
大雨おおあめの地域ちいきもあるようですよ
十分じゅうぶん気きをつけて下くださいませ。

仕事しごと復帰ふっきして１ヶ月かげつが過すぎましたが
忙いそがしい日々ひびを過すごしております。
帰宅きたくしてからの家事かじに追おわれ
くたくたです😖💧💨
でも後のち11年ねん現役げんえきでいたいので
頑張がんばります。