JEPI・JEPQ・XYLD・QYLDは特定とくてい口座こうざで節税せつぜい運用うんよう

新しんNISAから除外じょがいされたJEPI、JEPQ、XYLD、QYLDは税額ぜいがく控除こうじょ制度せいどが充実じゅうじつした特定とくてい口座こうざで運用うんよう

新しんNISAの投資とうし方針ほうしんを検討けんとうした結果けっか、つみたて投信とうしん枠わくではS&P500連動れんどうの投資とうし信託しんたく、成長せいちょう投資とうし枠わくで日本にっぽん高だか配当はいとうETF・米国べいこく高だか配当はいとうETFを購入こうにゅうすることにしました。

米国べいこく高だか配当はいとうETFについては

• 高こう配当はいとうETFとして有名ゆうめいな「VYM」「HDV」「SPYD」をコア
• 超ちょう高こう配当はいとうETFとして有名ゆうめいな「JEPI」「JEPQ」「QYLD」等とうをサテライト

以上いじょうのようなコア・サテライトの役割やくわり分担ぶんたんで投資とうしして、ポートフォリオ全体ぜんたいの利回りまわりをコア・サテライトの保有ほゆう比率ひりつで調整ちょうせいしようと思おもっていました。

しかし、新しんNISAでは「JEPI」「JEPQ」「QYLD」等とうが除外じょがいされてしまいました。

これら米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFの代替だいたいとして、高こう配当はいとうのADR銘柄めいがらをポートフォリオに組くみ入いれることを検討けんとう中ちゅうです。

しかし、新しんNISA開始かいし前年ぜんねんの2023年ねんに、ADR銘柄めいがらの1つであるNGG（ナショナルグリッド）の配当はいとう利回りまわりが数日すうじつ間あいだで55%下落げらくするのを目まの当あたりにしました。

やはり個別こべつ株かぶは、ETFの代替だいたいにはなり得えないのかなと思おもいつつ、少すこしでも安定あんていして配当はいとう利回りまわりが高たかいADR銘柄めいがらを探さがしております。

他方たほう、個別こべつ株かぶの恐おそろしさを知しって、当初とうしょ計画けいかくどおり米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFを運用うんようすることも再ふたたび考かんがえ始はじめました。

米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFは毎月まいつき分配ぶんぱい型がたという理由りゆうにより、新しんNISAから除外じょがいされているため、運用うんようするなら特定とくてい口座こうざ（課税かぜい口座こうざ）になります。

特定とくてい口座こうざには、新しんNISA口座こうざには無ない、外国がいこく税額ぜいがく控除こうじょ、損益そんえき通算つうさん、繰越くりこし控除こうじょといった税額ぜいがく控除こうじょ制度せいどが充実じゅうじつしています。

以上いじょうのことから、新しんNISA口座こうざと特定とくてい口座こうざの併用へいようを視野しやに入いれて、新しんNISAを除外じょがいされた米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFについても、銘柄めいがら比較ひかくを行おこなうことにしました。

配当はいとう利回りまわり10％前後ぜんこうの米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETF

通常つうじょうの高こう配当はいとう株かぶの組合くみあわせで構成こうせいされた、一般いっぱん的てきな高こう配当はいとうETF（VYM・HDV・SPYDなど）では、配当はいとう利回りまわり4％程度ていどが上限じょうげんです。

インデックスファンドの定率ていりつ取崩とりくずしのシミュレーションも、概おおむね4％という数字すうじが用もちいられることが多おおいです。

必要ひつようとするキャッシュフローが4％で足たりるのであれば、一般いっぱん的てきな高こう配当はいとうETFの分配ぶんぱい金きんあるいはインデックスファンドの定率ていりつ取崩とりくずしで対応たいおうできますが、もっと大おおきい利回りまわりを必要ひつようとするならば、配当はいとう利回りまわり10％前後ぜんこうの超ちょう高こう配当はいとうETFへの投資とうしも選択肢せんたくしとなります。

超ちょう高こう配当はいとうETFは、一般いっぱん的てきな高こう配当はいとうETFを超こえる配当はいとう利回りまわりを実現じつげんするため、銘柄めいがらごとに特別とくべつな工夫くふう（カバードコール戦略せんりゃく）がなされています。

一般いっぱん的てきな高こう配当はいとうETFは配当性向はいとうせいこうの高たかい成熟せいじゅく企業きぎょうにセクターが偏かたよってしまいますが、カバードコール戦略せんりゃくの場合ばあいは企業きぎょうが出だす配当はいとう金きんは関係かんけいなく、株式かぶしきの売却ばいきゃく権けんの取引とりひきがETF分配ぶんぱい金きんの原資げんしとなるため、配当性向はいとうせいこうの低ひくい成長せいちょう企業きぎょう（ハイテク企業きぎょう等とう）も組くみ入にゅう銘柄めいがらに含ふくめることができるのです。

XYLD

S&P500指数しすうに対たいするカバードコール戦略せんりゃく（株式かぶしきの売却ばいきゃく権けんの取引とりひきを通つうじて、一定いっていの収益しゅうえきを確保かくほする戦略せんりゃく）で、超ちょう高こう配当はいとうを目指めざす設計せっけい

QYLD

NASDAQ100指数しすうに対たいするカバードコール戦略せんりゃくで、超ちょう高こう配当はいとうを目指めざす設計せっけい

JEPI

S&P500指数しすうに対たいするカバードコール戦略せんりゃくと、株式かぶしき運用うんよう（S&P500銘柄めいがらのアクティブ運用うんよう）の併用へいようで、超ちょう高こう配当はいとうと株価かぶか上昇じょうしょうの両方りょうほうを目指めざす設計せっけい

JEPQ

NASDAQ100指数しすうに対たいするカバードコール戦略せんりゃくと、株式かぶしき運用うんよう（NASDAQ100銘柄めいがらのアクティブ運用うんよう）の併用へいようで、超ちょう高こう配当はいとうと株価かぶか上昇じょうしょうの両方りょうほうを目指めざす設計せっけい

新しんNISAから除外じょがいされた米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFを特定とくてい口座こうざで運用うんようするメリット・デメリット

JEPI・JEPQ・QYLD・XYLD・PFFDといった米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFは、毎月まいつき分配ぶんぱい型がたのため新しんNISAから除外じょがいされました。

したがって、米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFを運用うんようするなら、特定とくてい口座こうざ（課税かぜい口座こうざ）になります。

米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFの分配ぶんぱい金きんに対たいする課税かぜい率りつは、以下いかのとおりです。

• 新しんNISA口座こうざ：米国べいこく税ぜい10%のみ
• 特定とくてい口座こうざ：米国べいこく税ぜい10%＋日本にっぽん税ぜい20.315%

つまり、日本にっぽん税ぜい20.315%が課税かぜいされることが、特定とくてい口座こうざで運用うんようするデメリットです。

これだけ見みると、配当はいとう利回りまわりは我慢がまんして、新しんNISA対象たいしょう商品しょうひんの中なかから銘柄めいがら選定せんていしようかなと考かんがえてしまいます。

しかし、新しんNISA口座こうざには無ない、特定とくてい口座こうざでしか使つかえないメリットがあるのです。

• 外国がいこく税額ぜいがく控除こうじょ：日本にっぽん税ぜいから米国べいこく税ぜいを一定いってい量りょう控除こうじょ
• 損益そんえき通算つうさん：株式かぶしき売却ばいきゃく等とうの赤字あかじと黒字くろじを相殺そうさいして課税かぜい額がくを下さげる
• 繰越くりこし控除こうじょ：1年間ねんかんで損益そんえき通算つうさんできなかった赤字あかじを、翌年よくねんから3年間ねんかんまで繰くり越こして控除こうじょできる

外国がいこく税額ぜいがく控除こうじょで日本にっぽん税ぜいを節税せつぜいすれば、特定とくてい口座こうざと新しんNISA口座こうざの税率ぜいりつ差さは、かなり小ちいさくなります。

さらに、損益そんえき通算つうさんや繰越くりこし控除こうじょを使つかいこなせば、むしろ有利ゆうりになる可能かのう性せいもでてきます。

超ちょう高こう配当はいとうETFは、インデックスファンドように株価かぶか右肩みぎかた上あがりではないため、特定とくてい口座こうざで損益そんえき通算つうさんを活用かつようした運用うんようが有効ゆうこうです。

株価かぶかが下さがれば一度いちど売却ばいきゃくして損失そんしつ計上けいじょうし、その後ご速すみやかに買かい戻もどして保有ほゆう株数かぶすうを維持いじし、損失そんしつを翌年よくねんから3年間ねんかんに渡わたって配当はいとう金きん課税かぜいへの繰越くりこし控除こうじょに充当じゅうとうすることで節税せつぜいができます。

これに対たいして新しんNISA口座こうざでは、損益そんえき通算つうさんや繰越くりこし控除こうじょが使つかえないため、右肩みぎかた上あがりの投資とうし信託しんたくやETF以外いがいを運用うんようしにくい（損失そんしつ回避かいひ策さくの選択肢せんたくしが少すくない）のがデメリットですね。

米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFの配当はいとう利回りまわり比較ひかく

米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETFの2024年ねん9月がつ時点じてんの配当はいとう利回りまわり等とうを表ひょうにまとめました。

※　JEPIは4年間ねんかん、JEPQは2年間ねんかんの成績せいせき

各かく銘柄めいがらの配当はいとう利回りまわりと株価かぶか上昇じょうしょう率りつを比くらべると、QYLDとXYLDがカバードコール戦略せんりゃくに特とく化かした超ちょう高こう配当はいとう重視じゅうし型がたであること、JEPQとJEPIがカバードコール戦略せんりゃくと株式かぶしき運用うんようを併用へいようした超ちょう高こう配当はいとう&株価かぶか上昇じょうしょうの両りょう狙ねらい型がたであることが、データに表あらわれています。

また、JEPIとJEPQの純資産じゅんしさん総額そうがくが突出とっしゅつしていることが分わかります。OYLDとXYLDも、米国べいこくETFのランキング上位じょういに入はいっています。

米国べいこく高だか配当はいとうETFの御三家ごさんけの純資産じゅんしさん総額そうがくは、VYMが8兆ちょう1000億おく円えん、HDVが1兆ちょう7000億おく円えん、SPYDが9000億おく円えんですので、上記じょうきのカバードコールETFは御三家ごさんけとほぼ同どう程度ていどの巨大きょだいファンドといっても良よいでしょう。

日本にっぽんではこれらのカバードコールETFの知名度ちめいどは、御三家ごさんけと比くらべるとかなり低ひくいのですが、純資産じゅんしさん総額そうがくを見みる限かぎりは本場ほんば米国べいこくではメジャーなETFのようですね。

定年ていねん退職たいしょく後ごの配当はいとう金きん生活せいかつと相性あいしょうの良よい米国べいこく超ちょう高こう配当はいとうETF

カバードコール戦略せんりゃくは、インカムゲインの確保かくほを重視じゅうししているので、株価かぶかの横よこばいや下落げらく局面きょくめんでもインカムゲインを確保かくほできる設計せっけいであることと引ひき換かえに、株価かぶかの大おおきな上昇じょうしょう局面きょくめんでは値上ねあがり益えきを享受きょうじゅすることができません。

このため、2023年ねん後半こうはん～現在げんざい（2024年ねん7月がつ）のような株価かぶか上昇じょうしょう局面きょくめんでは、純粋じゅんすいなカバードコール戦略せんりゃくのQYLD・XYLDよりも、現物げんぶつ株式かぶしき運用うんようとカバードコール戦略せんりゃくの併用へいようであるJEPQ・JEPIが人気にんきのようです。

インカムゲインだけを求もとめるのか、キャピタルゲインも期待きたいするのか、指数しすうはS&P500とNASDAQ100のどちらを選えらぶのか。

超ちょう高こう配当はいとうETFの銘柄めいがらは、FIRE・セミFIRE・定年ていねん退職たいしょく後ごの配当はいとう金きん生活せいかつなどの投資とうし目的もくてきに応おうじて選択せんたくしましょう。

特とくに、定年ていねん退職たいしょく後ごの配当はいとう金きん生活せいかつ（定年ていねん後ごの経済けいざい的てき自由じゆう）が目的もくてきならば、人間にんげんの健康けんこう寿命じゅみょうを75歳さい程度ていどとすれば、運用うんよう期間きかんも約やく60歳さいで退職たいしょくしてから15年ねん程度ていどになります。

つまり、退職たいしょく金きん等とうを原資げんしに、退職たいしょく直後ちょくごの60～75歳さいにおけるキャッシュフローを最大さいだい化かした配当はいとう金きん生活せいかつ（もちろん75歳さい以降いこうも配当はいとう金きんを得えるけど、最大さいだい化かするのは現役げんえき同等どうとうの健康けんこう状態じょうたいを維持いじできる年齢ねんれい）をライフプランニングするならば、株価かぶかが横よこばいか少すこし右肩みぎかた下さがりでも、10%前後ぜんごの分配ぶんぱい金きんを出だしてくれる超ちょう高こう配当はいとうETFは魅力みりょく的てきな選択肢せんたくしでしょう。

インデックス投資とうしの定期ていき取崩とりくずし（4%程度ていど）や一般いっぱん的てきな高こう配当はいとうETFの配当はいとう利回りまわり（VYM3%、HDV4%、SPYD5％）で同どう時期じき同どう程度ていどのキャッシュフローを得えるためには約やく2倍ばいの原資げんしが必要ひつようです。

株価かぶか右肩みぎかた上あがりや連続れんぞく増配ぞうはいと言いわれても、60代だいの分配ぶんぱい金きんが少すくなく90代だいの分配ぶんぱい金きんが多おおいというのは、なんか違ちがうな、投資とうし目的もくてきを間違まちがったかなという感かんじがしますよね。