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東京電力とうきょうでんりょくは２９日にち、福島ふくしま第だい２原発げんぱつ全ぜん４基きの廃はい炉ろ工程こうていをまとめた廃止はいし措置そち計画けいかくを原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいに認可にんか申請しんせいした。完了かんりょうまで４４年ねんを見込みこむ廃はい炉ろのうち、折おり返かえしの２２年ねん目めまでに取とり出だし完了かんりょうを目指めざす核かく燃料ねんりょう約やく１万まん体たいや、約やく５万まん２０００トンが見込みこまれる放射ほうしゃ性せい廃棄はいき物ぶつの具体ぐたい的てきな搬出はんしゅつ先さきは明記めいきしなかった。東電とうでんは「今後こんご、搬出はんしゅつ開始かいしまでに事業じぎょう者しゃを決定けっていし、計画けいかくに反映はんえいする」としている。 （略りゃく） 東電とうでんは規制きせい委いへの申請しんせいに先立さきだち、県けんと楢葉ならは、富岡とみおかの立地りっち２町まちに廃止はいし措置そち計画けいかくの事前じぜん了解りょうかい願ねがいを提出ていしゅつした。県けんは今後こんご、関係かんけい市町村しちょうそんとともに廃はい炉ろ安全あんぜん監視かんし協議きょうぎ会かいや技術ぎじゅつ検討けんとう会かいを開ひらき、回答かいとうとなる報告ほうこく書しょをまとめる。規制きせい委いの審査しんさにはおおむね１年ねん前後ぜんこうを要ようする見通みとおし。首長しゅちょう「安全あんぜんと安心あんしん配慮はいりょを」 福島ふくしま第だい２原発げんぱつの廃止はいし措置そち計画けいかくの提出ていしゅつを受うけ、楢葉ならは町まちの松本まつもと幸みゆき英えい町長ちょうちょうは「住民じゅうみんの安全あんぜんと安心あんしんに十分じゅうぶんに配慮はいりょし廃はい炉ろを進すすめてほしい。地元じもと企業きぎょうの参加さんかを積極せっきょく的てきに進すすめるなど、地域ちいきの振興しんこうと活性かっせい化かにつなげるよう望のぞむ」と求もとめた。富岡とみおか町まちの宮本みやもと皓あきら一いち町長ちょうちょうは「引ひき続つづき廃はい炉ろが着実ちゃくじつに進すすむための必要ひつような対応たいおうを求もとめる。関係かんけい法令ほうれいを順守じゅんしゅした安全あんぜんで安心あんしんな廃はい炉ろが実現じつげんするよう努つとめていく」とのコメントを発表はっぴょうした。 県けん原子力げんしりょく安全あんぜん対策たいさく課かの担当たんとう者しゃは、使用しよう済ずみ核かく燃料ねんりょうの搬出はんしゅつについて「県けん外がい搬出はんしゅつが確実かくじつにできるよう取とり組くんでほしい」と要請ようせい。また廃はい炉ろに伴ともなう廃棄はいき物ぶつの最終さいしゅう処分しょぶん場じょうが決きまっていないことから「引ひき続つづき国こくなどに求もとめていく」としている。 全文ぜんぶんは第だい２原発げんぱつ「廃はい炉ろ」…認可にんか申請しんせい　規制きせい委いに東京電力とうきょうでんりょく、完了かんりょうまで44年ねん

東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい１原発げんぱつ事故じこ以降いこう、福島ふくしま県民けんみんの健康けんこう診断しんだんのあり方かたを議論ぎろんしている「県民けんみん健康けんこう調査ちょうさ」検討けんとう委員いいん会かいの第だい３８回かい会合かいごうが２５日にち、福島ふくしま市内しないで開ひらかれた。昨年さくねん１２月がつまでに新あらたに甲状腺こうじょうせんがん摘出てきしゅつ手術しゅじゅつを受うけた患者かんじゃは５人にんで、甲状腺こうじょうせんがんと確定かくていした患者かんじゃは１９１人にんとなった。また、甲状腺こうじょうせんがんの疑うたがいがある患者かんじゃの医療いりょう費ひを支給しきゅうしている「甲状腺こうじょうせん検査けんさサポート事業じぎょう」の報告ほうこくもあり、2015年ねん7月がつの支給しきゅう開始かいしから今年ことし３月がつまでに、３１４人にんが医療いりょう費ひを受給じゅきゅうしていることが分わかった。 今回こんかい、公表こうひょうされたのは、３巡じゅん目め（２０１６年ねん〜１７年ねん）と４巡じゅん目め（２０１８年ねん〜１９年ねん）の昨年さくねん１２月がつ末まつまでの甲状腺こうじょうせん検査けんさ結果けっか。穿刺せんし細胞さいぼう診みでにより、新あらたに悪性あくせいないし悪性あくせい疑うたがいと診断しんだんされた例れいはなかったが、３巡じゅん目めが２人ふたり、４巡じゅん目めが３人にんの計けい５人にんが新あらたに手術しゅじゅつを受うけ、いずれも術後じゅつごの病理びょうり診断しんだんで乳頭にゅうとうがんと診断しんだんされた。これで、甲状腺こうじょうせんがんと確定かくていした患者かんじゃは１９１人にんとなった。 甲状腺こうじょうせん検査けんさサポート事業じぎょうの受給じゅきゅう者しゃは３１４人にん また、甲状腺こうじょうせんがんと診断しんだんされた患者かんじゃなどに医療いりょう費ひを交付こうふしている「検査けんさでサポート事業じぎょう」の実施じっし状じょう況きょうも公表こうひょうした。これによると、２０１５年ねんの事業じぎょう開始かいしから今年ことし３月がつ末まつまでの５年間ねんかんに医療いりょう費ひの交付こうふを受うけたのは３１４人にんのべ４９９件けんで、１年ねん前まえの公表こうひょう人数にんずうから６１人にん増ふえた。 また、手術しゅじゅつ費用ひようの交付こうふを受うけた人ひとも前回ぜんかいの公表こうひょうより２５人にん増加ぞうか。５年間ねんかんの類型るいけいは１１８人にんとなり、うち４人にんが再さい手術しゅじゅつ費用ひようの交付こうふを受うけている。これら１１８人にんの病理びょうり診断しんだん結果けっかは、甲状腺こうじょうせんがん全体ぜんたいで１１１人にん （乳頭にゅうとうがん１０７人にん増ぞう（２２人にん増ぞう）から・低てい分化ぶんかがん１人にん ・濾胞がん３人にん（２人ふたり増ぞう））、濾胞腺腫せんしゅ等とうなど甲状腺こうじょうせんがん以外いがい７人にん（１人ひとり増ぞう）だった。 検討けんとう委員いいん会かいでは「妊産婦にんさんぷ検査けんさ」の終了しゅうりょうと報告ほうこく書しょの取とりまとめなどが検討けんとうされたほか、環境省かんきょうしょうの田尻たじり克志かつし環境かんきょう保健ほけん部長ぶちょうが来年らいねんの原発げんぱつ事故じこ１０年ねんを踏ふまえて、何なんらかの見解けんかいを示しめすことを提案ていあん。了承りょうしょうされた。 […] 全文ぜんぶんと動画どうが

東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい１原発げんぱつ事故じこで一時いちじ避難ひなんを余儀よぎなくされた福島ふくしま県けん川俣かわまた町まち山木屋やまきや地区ちくで、住民じゅうみん６２人にんによる東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの体験たいけんをまとめた冊子さっし「震災しんさいの記憶きおく　山木屋やまきやでは」が完成かんせいした。２０１７年ねん３月がつの避難ひなん指示しじ解除かいじょから３年余ねんよ。地区ちく住民じゅうみんらに寄稿きこうを呼よび掛かけた山木屋やまきや公民館こうみんかん長ちょう広野ひろの隆俊たかとしさん（７６）は「避難ひなんを経験けいけんしなかった町民ちょうみんや町まち外がいの人ひとにも広ひろく読よんでもらいたい」と話はなす。 　地区ちくに暮くらしていた１０～８０代だいの住民じゅうみんが不安ふあんな夜よるを過すごした体験たいけん、避難ひなん解除かいじょ前後ぜんこうの思おもいなどを振ふり返かえった。６０代だい女性じょせいは避難ひなん所しょ生活せいかつを振ふり返かえり「分わかち合あえる人じんがいなかった。時じが経たつにつれ、ねたみだけが向むけられるようになった」と涙なみだを流ながした記憶きおくをつづった。　「自分じぶんが光ひかりとなって暗闇くらやみを照てらしたい」。地域ちいきに根差ねざす「山木屋やまきや太鼓たいこ」を率ひきいる３０代だい男性だんせいは「体からだは避難ひなんしても、心しんまで避難ひなんしたくない。心しんの宝たからだけは失うしないたくない」と、ソロの和わ太鼓たいこ奏者そうしゃの道みちを選えらんだ心境しんきょうをしたためた。冊子さっしには復興ふっこう事業じぎょうの一覧いちらんや年表ねんぴょうも載のせた。　発起人ほっきにんの広野ひろのさんは、以前いぜんから被災ひさい記憶きおくの伝承でんしょうの必要ひつよう性せいを感かんじていた。震災しんさいと原発げんぱつ事故じこの２年ねん後ごに講演こうえんを依頼いらいされたが、未み曽そ有ゆうの原発げんぱつ事故じこと避難ひなん生活せいかつを経験けいけんしたのにもかかわらず、既すでに記憶きおくが薄うすれつつあることに気付きづいたという。　館長かんちょう就任しゅうにん１０年ねん目めに地元じもとの役やくに立たつ仕事しごとをと考かんがえた時とき、真まっ先さきに被災ひさい経験けいけんを伝つたえる冊子さっしが思おもい浮うかんだ。１９年ねん７月がつごろから、地区ちく住民じゅうみん約やく１００人にんを１軒けんずつ訪たずね歩あるいて趣旨しゅしを説明せつめいした。　当初とうしょは実名じつめいでの寄稿きこうを渋しぶる住民じゅうみんもいたが「誰だれがどんな思おもいで書かいたのか分わからなくなる。自分じぶんの家いえだけでなく、町まちの宝たからとして震災しんさいの記憶きおくを子こや孫まごに伝つたえたい」と粘ねばり強づよく訴うったえた。　共感きょうかんしてくれた６２人にん分ぶんの原稿げんこうを公民館こうみんかんが編集へんしゅうし、地区ちくの復興ふっこう拠点きょてんとなっている商業しょうぎょう施設しせつ「とんやの郷さと」の来場らいじょう２０万まん人にん記念きねん事業じぎょうとして町まちが約やく７００部ぶを発行はっこうした。冊子さっしはＡ４判ばん、１１５ページ。地区ちく住民じゅうみんに配くばったほか、残部ざんぶは町内ちょうないの各かく公民館こうみんかんや町まち役場やくばにも置おいた。　広野ひろのさんは「原発げんぱつ事故じこの被災ひさい者しゃに『東電とうでんから賠償金ばいしょうきんをもらえたからいいではないか』などと心しんないことを言いう人ひともいるが、お金かねに代かえられないたくさんの苦労くろうが住民じゅうみんにはある」と話はなす。 原文げんぶん

国会こっかいで審議しんぎ中ちゅうの「エネルギー対策たいさく特別とくべつ会計かいけい（エネ特会とっかい）改正かいせい案あん」に識者しきしゃらから疑問ぎもんの声こえが上あがっている。同どう法案ほうあんは再生さいせい可能かのうエネルギー普及ふきゅうのための財源ざいげんを、東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつの事故じこ処理しょりにも流用りゅうようできるようにする狙ねらいだが、再生さいせいエネ普及ふきゅうの遅おくれにつながりかねない。復興ふっこう庁ちょう設置せっち法ほう改正かいせい案あんなど計けい5本ほんの「束たばね法案ほうあん」のため審議しんぎが国民こくみんに見みえづらく、識者しきしゃらは「通とおしやすい法案ほうあんと束たばねることで追及ついきゅうを避さける禁きんじ手しゅ」と政府せいふの法案ほうあん提出ていしゅつ手法しゅほうも問題もんだい視しする。法案ほうあんは5月22日にちに衆議院しゅうぎいんを通過つうか、今週こんしゅうにも参議院さんぎいん審議しんぎが始はじまる。　（石川いしかわ智さとし規ぶんまわし） 政府せいふ「束たばね法案ほうあん」で争点そうてん隠かくし 　政府せいふのエネ特会とっかいは国くにの一般いっぱん会計かいけいから切きり離はなした特別とくべつな会計かいけいで管理かんりしており、会計かいけい内ないの各かく勘定かんじょうも事業じぎょうや経理けいりを区分くぶんして管理かんりしている。特定とくていの財源ざいげんを特定とくていの目的もくてきに限かぎって使つかうことで経理けいりを明確めいかくにするためだ。　だが、改正かいせい案あんは勘定かんじょう間あいだでの資金しきんのやりくりを解禁かいきん。再生さいせい可能かのうエネルギーの普及ふきゅうなどに使途しとを限定げんていする「エネルギー需給じゅきゅう勘定かんじょう」（エネ需勘定かんじょう）の資金しきんを、「原子力げんしりょく災害さいがいからの福島ふくしまの復興ふっこうに関かんする施策しさく」に関かんしては、原発げんぱつ振興しんこうや福島ふくしま原発げんぱつ事故じこ処理しょりを目的もくてきとする「電源でんげん開発かいはつ促進そくしん勘定かんじょう」（電でん促勘定かんじょう）に繰くり入いれられるようにする。　背景はいけいには福島ふくしま原発げんぱつ事故じこ処理しょりの費用ひようが膨ふくらみ電でん促勘定かんじょうが逼迫ひっぱく（ひっぱく）している事情じじょうがある。本来ほんらい事故じこ処理しょりは東電とうでんの負担ふたんで行おこなうはずだったが、政府せいふは2013年ねん末まつに一部いちぶを国くにが負担ふたんすると閣議かくぎ決定けってい。14年度ねんどから汚染おせん土どを保管ほかんする中なか間あいだ貯蔵ちょぞう施設しせつの費用ひようとして電でん促勘定かんじょうから約やく350億おく円えんを投入とうにゅうしてきた。だが中間ちゅうかん貯蔵ちょぞう費用ひようの総額そうがく推計すいけいは当初とうしょの1兆ちょう1000億おく円えんから1兆ちょう6000億おく円えんに拡大かくだい。毎年まいとしの投入とうにゅう額がくも約やく470億おく円えんに膨ふくらみ、いずれ資金しきん不足ふそくに陥おちいる見通みとおしだ。　再さいエネ開発かいはつのための資金しきんが転用てんようされることで、先進せんしん各国かっこくに比くらべ遅おくれている再さいエネの普及ふきゅうはさらに遅おくれる懸念けねんがある。財務省ざいむしょうの担当たんとう者しゃは国会こっかい答弁とうべんで「繰くり入いれは一時いちじ的てきで、後日ごじつ繰くり戻もどす規定きていも設もうけている」と説明せつめいしたが、いつ資金しきんが返済へんさいされるかは法案ほうあんに明記めいきされていない。 […]

　東京電力とうきょうでんりょくは２５日にち、福島ふくしま第だい１原発げんぱつで内部ないぶ被曝ひばく（ひばく）線量せんりょうを調しらべるホールボディーカウンター（ＷＢＣ）で、別べつの作業さぎょう員いんが「替かえ玉だま」で検査けんさを受うけた事例じれいが計けい３１件けんあったと発表はっぴょうした。 （略りゃく） 　東電とうでんによると、原発げんぱつ内ないにあるＷＢＣを受うけた記録きろくがあるのに、同おなじ日びに原発げんぱつ内ないに入はいった記録きろくがない作業さぎょう員いんが見みつかった。平成へいせい２８年ねん４月がつ～今年ことし２月がつを対象たいしょうに調査ちょうさした結果けっか、協力きょうりょく企業きぎょうの作業さぎょう員いん１５人にんの代かわりに同僚どうりょう９人にんが検査けんさを受うけていた。 　検査けんさには本人ほんにん確認かくにんのための「管理かんり区域くいき立入たちいり許可きょか証しょう」が必要ひつようだが、９人にんは本来ほんらい検査けんさを受うけるべき作業さぎょう員いんの許可きょか証しょうを持もち出だしていた。 全文ぜんぶんは被曝ひばく検査けんさで「替かえ玉だま」３１件けん　福島ふくしま第だい１原発げんぱつの作業さぎょう員いん