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東北電力とうほくでんりょく女川おながわ原発げんぱつ（宮城みやぎ県けん女川おながわ町まち、石巻いしのまき市し）の重大じゅうだい事故じこを想定そうていした政府せいふと宮城みやぎ県けんの原子力げんしりょく総合そうごう防災ぼうさい訓練くんれんが１０～１２日にちに行おこなわれた。原発げんぱつ３０キロ圏けんの約やく２０万まん人にんが県内けんない３１市町村しちょうそんに逃のがれる避難ひなん計画けいかくの実効じっこう性せいが疑問ぎもん視しされる中なか、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいで、当事とうじ者しゃとなる肝心かんじんの地元じもと住民じゅうみんが不参加ふさんかに。開催かいさいまでの経緯けいいや当日とうじつを振ふり返かえると、政府せいふも県けんも「何なにがあっても県民けんみんの命いのちを守まもる」という主体しゅたい的てきな責任せきにん感かんを欠かいていた。（報道ほうどう部ぶ・高橋たかはし一樹かずき） […] 新型しんがたコロナの感染かんせんが急きゅう拡大かくだいする中なかでの開催かいさい可否かひを巡めぐり、村井むらい嘉浩よしひろ知事ちじは「最終さいしゅう的てきに判断はんだんするのは国くに」と強調きょうちょう。原発げんぱつ３０キロ圏けんの複数ふくすう市町しちょうの要請ようせいに応おうじて住民じゅうみん参加さんかの見送みおくりが決きまった後のちも「国くにがやると言いった以上いじょうはしっかりやる」と、どこか人ひとごとのようだった。 　政府せいふは政府せいふで、県けんの意向いこうに沿そう振ふる舞まいを装よそおった。住民じゅうみん不参加ふさんかについて、山口やまぐち壮たけし原子力げんしりょく防災ぼうさい担当たんとう相しょうは「県けんの方針ほうしんで決きめた」「県けんの判断はんだん」と繰くり返かえした。 　「道路どうろの混こみ具合ぐあいはいかようにでもチェックできる」（４日にち）「避難ひなん計画けいかくの実効じっこう性せいは十分じゅうぶん確たしかめられた。車両しゃりょうの滞とどこおりなどは細部さいぶにわたることだ」（１５日にち） 　原子力げんしりょく防災ぼうさいを預あずかる責任せきにん者しゃの発言はつげんには、政府せいふが住民じゅうみんの避難ひなん訓練くんれんを重要じゅうよう視ししていない意識いしきが透すけて見みえた。 　３０キロ圏けんに一部いちぶ入はいる美里みさと町まちの前ぜん町長ちょうちょうで、「脱だつ原発げんぱつをめざす宮城みやぎ県議けんぎの会かい」の佐々木ささき功いさお悦えつ会長かいちょうは訓練くんれんを視察しさつし、その成果せいかを疑問ぎもん視し。「実際じっさいの避難ひなんは高齢こうれい者しゃや子こども、障害しょうがい者しゃなどさまざまな人ひとを受うけ入いれ、相当そうとうな困難こんなんが伴ともなう。住民じゅうみんの参加さんか抜ぬきに、計画けいかくの実効じっこう性せい担保たんぽはあり得えない」と断言だんげんする。 　女川おながわ２号機ごうきの再さい稼働かどうは安全あんぜん対策たいさく工事こうじが終おわる来年度らいねんど以降いこう。今回こんかいの訓練くんれんを「実績じっせきづくり」とする見方みかたを政府せいふも県けんも否定ひていするが、避難ひなん計画けいかくを最大限さいだいげん検証けんしょうし、課題かだいをつぶしてからの再さい稼働かどうでなければ、多おおくの県民けんみんの安心あんしんは確保かくほされない。 […] 全文ぜんぶん

日本原燃にほんげんねんが掲かかげる六ろくケ所かしょ再さい処理しょり工場こうじょうの「2022年度ねんど上期かみき（4～9月がつ）」の完工かんこう目標もくひょうが目前もくぜんに迫せまる。完工かんこうまでには、安全あんぜん対策たいさくの追加ついか工事こうじなど各種かくしゅ手続てつづきを終おえなければならないが、工事こうじに必要ひつような詳細しょうさい設計せっけいの認可にんか（設しつらえ工こう認みとめ）の審査しんさが、申請しんせいから1年ねん以上いじょうたった今いまも続つづいている。増田ますだ尚宏なおひろ社長しゃちょうが表明ひょうめいした申請しんせい書しょの「2月がつ中ちゅうの補正ほせい」も困難こんなんな状況じょうきょうで、完工かんこう目標もくひょうの達成たっせいは厳きびしい状況じょうきょうに追おい込こまれている。 原文げんぶん