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核かくといのちを考かんがえる 岡田おかだ真実まなみ、田井中たいなか雅みやび人じん2022年ねん8月がつ5日にち 10時じ30分ふん 　長崎ながさき県けんと長崎ながさき市しは7月がつ、原爆げんばく投下とうか後ごの長崎ながさきでも降ふったという「黒くろい雨あめ」について、「国くにが認みとめる被爆ひばく地域ちいき外がいで雨あめが降ふった」とする報告ほうこく書しょを厚生こうせい労働省ろうどうしょうに提出ていしゅつした。原爆げんばくに遭あいながら、郊外こうがいにいたため被爆ひばく者しゃと認みとめられない「被爆ひばく体験たいけん者しゃ」の問題もんだい解決かいけつにつながるか、注目ちゅうもくされている。 　報告ほうこく書しょがまとめられたきっかけは、2021年ねん7月がつの「黒くろい雨あめ」をめぐる広島ひろしま高裁こうさい判決はんけつにさかのぼる。判決はんけつでは、援護えんご対象たいしょう区域くいき外がいで放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを含ふくむ黒くろい雨あめを浴あびた住民じゅうみんら84人にんを被爆ひばく者しゃと認定にんていするよう命めいじた。 　判決はんけつのポイントは、「原爆げんばくの放射能ほうしゃのうによる健康けんこう被害ひがいの可能かのう性せいを否定ひていできなければ被爆ひばく者しゃにあたる」としたことだった。「被爆ひばく者しゃの認定にんていには、放射能ほうしゃのうの影響えいきょうを受うけた『科学かがく的てきな証拠しょうこ』が必要ひつようだ」とする国くに側がわの主張しゅちょうは退しりぞけられた。 　菅かん義よし偉えら首相しゅしょう（当時とうじ）は、判決はんけつの約やく2週間しゅうかん後ご、上告じょうこく断念だんねんを表明ひょうめいする「談話だんわ」を出だした。「判決はんけつには過去かこの裁判さいばん例れいと整合せいごうしない点てんがあり、政府せいふとしては本来ほんらいは受うけ入いれがたい」としながらも、「原告げんこくと『同おなじような事情じじょう』の人ひとたちを被爆ひばく者しゃと認みとめ、早急そうきゅうに救済きゅうさいを検討けんとうする」とした。 　長崎ながさきの被爆ひばく体験たいけん者しゃらは、高裁こうさい判決はんけつと首相しゅしょう談話だんわに光ひかりを見みいだしていた。長崎ながさきでも、国くにが援護えんごの対象たいしょうとする被爆ひばく地域ちいき外がいで放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを含ふくんだ灰はいや雨あめを浴あびたという証言しょうげんがあった。 　長崎ながさき県けんと長崎ながさき市しも一連いちれんの流ながれを歓迎かんげいした。長崎ながさきの被爆ひばく体験たいけん者しゃも、黒くろい雨あめを浴あびた広島ひろしまの人ひとと同様どうようの事情じじょうにある――。県けんと長崎ながさき市しは、広島ひろしま県けん・広島ひろしま市しとともに、国くにと協議きょうぎを始はじめた。 　厚労省こうろうしょうは昨年さくねん12月がつ、黒くろい雨あめに遭あった人ひとを被爆ひばく者しゃと認みとめする新あたらしい審査しんさ指針案ししんあんを提示ていじ。被爆ひばく者しゃと認みとめるには、「広島ひろしまの原告げんこくと同おなじような場所ばしょや時間じかん帯たいに黒くろい雨あめを浴あびた可能かのう性せいがあること」などが必要ひつようとし、長崎ながさきは対象たいしょうに含ふくまれなかった。 どうして長崎ながさきは対象たいしょう外がいになったのか。国くにが挙あげた主おもな理由りゆうは、①長崎ながさきの被爆ひばく地域ちいき外がいでは黒くろい雨あめが降ふったとする客観きゃっかん的てきな記録きろくがない②長崎ながさきの被爆ひばく体験たいけん者しゃが被爆ひばく者しゃ健康けんこう手帳てちょうの交付こうふを求もとめた過去かこの訴訟そしょうで敗訴はいそし、最高裁さいこうさい判決はんけつが確定かくていしている――の二ふたつだ。 　長崎ながさき県けん・長崎ながさき市しは「広島ひろしまに限定げんていされる案あんは受うけ入いれられない」とし、今年ことし1月がつから、厚労省こうろうしょうと新あらたな枠組わくぐみによる個別こべつ協議きょうぎを開始かいし。さらに、県けんは2月がつに専門せんもん家か会議かいぎを設置せっちし、国くにが指摘してきした二ふたつの理由りゆうの検証けんしょうを始はじめた。放射線ほうしゃせん医学いがくや気象きしょうの専門せんもん家か、過去かこの被爆ひばく体験たいけん者しゃ訴訟そしょうに関かかわっていない弁護士べんごしら4人にんを委員いいんに選えらんだ。 7月にまとめられた報告ほうこく書しょは、国くにが長崎ながさきの被爆ひばく体験たいけん者しゃを援護えんごの対象たいしょうとしなかった二ふたつの理由りゆうを真まっ向こうから否定ひていするものになった。 　まず、①について、長崎ながさき市しなどが1999年度ねんどに実施じっしした証言しょうげん調査ちょうさの証言しょうげん集しゅうを再さい検証けんしょうした。 　調査ちょうさは、被爆ひばく地域ちいき外がいに居住きょじゅうしていた8700人にんを対象たいしょうに実施じっし。原爆げんばく投下とうかから50年ねん以上いじょう経たった調査ちょうさで、黒くろい雨あめに関かんする具体ぐたい的てきな質問しつもんがなかったにもかかわらず、自由じゆう記述きじゅつの欄らんで雨あめに関かんする証言しょうげんが129件けんあった。 　専門せんもん家か会議かいぎは、この129件けんの降雨こうう体験たいけんを一ひとつずつ分析ぶんせき。雨あめについて証言しょうげんした人ひとが特定とくていの地域ちいきに集中しゅうちゅうしていたことなどから、地域ちいきごとに偶然ぐうぜんではない差さが出でており、「地域ちいきに実際じっさいに降雨こううがあったことを示しめしていると解釈かいしゃくできる」と評価ひょうかした。また、過去かこの気象きしょう観測かんそくに関かんする文献ぶんけんや、気象きしょうシミュレーション分析ぶんせきとも矛盾むじゅんがないことから、証言しょうげん集しゅうを「客観きゃっかん的てきな記録きろくである」と結論けつろんづけた。 　②の主張しゅちょうについてはどうか。2017年ねんの最高裁さいこうさい判決はんけつでは、「爆ばく心地ごこちから約やく5キロの範囲はんいにいなかった人ひとは、ただちに原爆げんばくの放射線ほうしゃせんにより健康けんこう被害ひがいを生しょうじる可能かのう性せいがあるといえない」としている。 　報告ほうこく書しょでは、原審げんしんの事実じじつ認定にんていを是認ぜにんしただけで、最高裁さいこうさいが法的ほうてき判断はんだんを示しめしたものではないと主張しゅちょう。「判例はんれいに該当がいとうせず拘束こうそく力りょくをもたない」とした。また、「黒くろい雨あめに遭あったこと」が健康けんこう被害ひがいを与あたえる可能かのう性せいがあるかどうかについては判断はんだんしていないと主張しゅちょう。「過去かこの被爆ひばく体験たいけん者しゃ訴訟そしょう判決はんけつと矛盾むじゅんしない」と結論けつろんづけた。 　さらに、報告ほうこく書しょは、雨あめよりも降灰こうかいの証言しょうげんが多おおかったことに触ふれ、「灰はいを含ふくむ雨あめであっても、灰はいそのものであっても、放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを含ふくんでいたことに違ちがいはない。雨あめと切きり分わけずに取とり扱あつかうよう検討けんとうする必要ひつようがある」と、より広ひろい範囲はんいで被爆ひばくをとらえる可能かのう性せいも示唆しさした。 　　　　　◇ 　長崎ながさき県けん原爆げんばく被爆ひばく者しゃ援護えんご課かの担当たんとう者しゃは、「私わたしたちの主張しゅちょうが裏付うらづけられた」と評価ひょうかする。報告ほうこく書しょを提出ていしゅつした長崎ながさき市しの田上たうえ富久ふく市長しちょうは、記者きしゃ会見かいけんで、「被爆ひばく体験たいけん者しゃは高齢こうれい化かし時間じかんがない。広島ひろしまと長崎ながさきが一緒いっしょの結論けつろんになるよう説明せつめいしていきたい」と話はなした。 　長崎ながさき被爆ひばく地域ちいき拡大かくだい協議きょうぎ会かい専門せんもん部会ぶかいの大矢おおや正人まさと・長崎総合科学大ながさきそうごうかがくだい名誉めいよ教授きょうじゅは「今回こんかいの県けん報告ほうこく書しょは、広島ひろしま高裁こうさい判決はんけつに基もとづいた非常ひじょうに説得せっとく力りょくのある内容ないようであり、国くには、県けん・市しが被爆ひばく体験たいけん者しゃに被爆ひばく者しゃ健康けんこう手帳てちょうを一刻いっこくも早はやく交付こうふできるようにすべきだ」と話はなす。 　大矢おおや名誉めいよ教授きょうじゅによれば、今回こんかいの報告ほうこく書しょは爆ばく心地ごこちから12キロ以内いないに限かぎって検証けんしょうしているが、戦後せんごまもなく米国べいこくのマンハッタン調査ちょうさ団だんなどが行おこなった残留ざんりゅう放射線ほうしゃせん量りょう測定そくていは、爆ばく心地ごこちから東ひがしに約やく50キロ離はなれた島原半島しまばらはんとうまで放射ほうしゃ性せい降下こうか物ぶつが広ひろがっていたことを示しめしていた。 　さらに、06年ねんの日本にっぽん原子力げんしりょく研究けんきゅう開発かいはつ機構きこうの研究けんきゅうによれば、長崎ながさき原爆げんばく由来ゆらいのプルトニウムは島原半島しまばらはんとうを越こえて熊本くまもと県けん阿蘇あそ市しまで広ひろがっており、今後こんご、被爆ひばく地域ちいきの根本こんぽん的てき見直みなおしを迫せまられる可能かのう性せいも示しめす。 　「被爆ひばく体験たいけん者しゃ」の岩永いわなが千代子ちよこさん（86）は「これ以上いじょうない報告ほうこく書しょ。本当ほんとうに勇気ゆうきをもらった」と評価ひょうかする。 　岩永いわながさんら被爆ひばく体験たいけん者しゃは07年ねんに被爆ひばく者しゃ認定にんていを求もとめて提訴ていそ。約やく400人にんの原告げんこくのうち、これまでに70人にん以上いじょうが亡なくなったという。2度ど敗訴はいそしたが、44人にんが再さい提訴ていそして被告ひこくの県けん・長崎ながさき市しと係争けいそう中ちゅうだ。 　しかし、今回こんかいの報告ほうこく書しょを受うけて7月がつ28日にち、「もはや、原告げんこくら爆ばく心地ごこちから12キロ以内いないの方ほうがすべて被爆ひばく者しゃであるということは、原告げんこく、被告ひこくともに、証拠しょうこに基もとづく共通きょうつう認識にんしきを持もった争あらそいようのない事実じじつ」として、和解わかいを進すすめて早期そうき救済きゅうさいを図はかるよう求もとめる上申じょうしん書しょを長崎ながさき地裁ちさいに提出ていしゅつした。 　長崎ながさき原爆げんばくの日ひの9日にち、平和へいわ祈念きねん式典しきてんに参列さんれつするため、岸田きしだ文雄ふみお首相しゅしょうは長崎ながさきを訪問ほうもんする。その場ばで次つぎにつながる発言はつげんがあるかどうか。関係かんけい者しゃは注視ちゅうししている。岩永いわながさんは「広島ひろしまの裁判さいばん結果けっかを長崎ながさきにも適用てきようしてほしい。民主みんしゅ国家こっかとして同等どうとうに扱あつかってほしい」と訴うったえる。 原文げんぶん

被爆ひばく問題もんだい、遺伝いでん的てき影響えいきょうの問題もんだい、そして被爆ひばく二に世せい問題もんだいなど、原爆げんばくと放射線ほうしゃせん被曝ひばくに関かんする最もっともコアなことを一気いっきに解とき明あかした企画きかくです。 被爆ひばく二に世せいの森川もりかわ聖きよし詩しさんの基調きちょう講演こうえんのあと、守田もりた敏也としや(京都きょうと「被爆ひばく二に世せい三さん世せいの会かい」)、島しま明美あけみ(個人こじん被ひばく線量せんりょう計けいデータ利用りようの検証けんしょうと市民しみん生活せいかつ環境かんきょうを考かんがえる協議きょうぎ会かい代表だいひょう)、小山こやま美砂みさ(毎日新聞まいにちしんぶん広島ひろしま支局しきょく記者きしゃ)、木原きはら省治しょうじ(広島ひろしま市原いちはら爆ばく被害ひがい者しゃの会かい二に世せい三さん世せい部会ぶかい)と熱あつい報告ほうこくが続つづきました。

来月らいげつ中旬ちゅうじゅんに国連こくれんで始はじまる核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやく制定せいていに向むけた第だい２回かい交渉こうしょう会議かいぎを前まえに、議長ぎちょう国こくコスタリカのホワイト駐ちゅうジュネーブ国連こくれん機関きかん大使たいしは２２日にち、スイス・ジュネーブの国連こくれん欧州おうしゅう本部ほんぶで記者きしゃ会見かいけんし、核兵器かくへいきの使用しようや開発かいはつなどを広ひろく禁きんじる条約じょうやく草案そうあんを発表はっぴょうした。前文ぜんぶんに「ヒバクシャ」という言葉ことばを盛もり込こみ、人道じんどうに基もとづく条約じょうやくであることを強調きょうちょうした。加盟かめい国こくは７月がつ７日にちまでの条約じょうやくの成立せいりつを目指めざす。 　草案そうあんは、核兵器かくへいきの使用しよう、開発かいはつ、製造せいぞう、保有ほゆう、貯蔵ちょぞう、移送いそうなどを禁止きんしし、こうした禁止きんし事項じこうを行おこなう個人こじんや企業きぎょうなどを援助えんじょすることも禁止きんしする厳きびしい内容ないようとなっている。 　米べい英えい仏ふつ露ろなど核兵器かくへいき保有ほゆう国こくや、米国べいこくの「核かくの傘かさ」の下したにある北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう（ＮＡＴＯなとー）加盟かめい国こくや日本にっぽんなど約やく４０カ国かこくは禁止きんし条約じょうやくに反対はんたいし、交渉こうしょう会議かいぎへの参加さんかを拒否きょひしている。 　ホワイト議長ぎちょうは国連こくれん本部ほんぶで３月がつ２７～３１日にちに開ひらかれた第だい１回かい交渉こうしょう会議かいぎ参加さんか国こくの主張しゅちょうを集約しゅうやくして草案そうあんを作成さくせいし、条約じょうやく賛成さんせい派はの考かんがえが強つよく反映はんえいされた内容ないようとなった。 　ヒバクシャへの言及げんきゅうは広島ひろしまや長崎ながさきの被爆ひばく者しゃや核かく実験じっけんの被害ひがい者しゃが希望きぼうし、交渉こうしょう会議かいぎを主導しゅどうするオーストリアやＮＧＯの核兵器かくへいき廃絶はいぜつ国際こくさいキャンペーン（ＩＣＡＮ）などが積極せっきょく的てきに支持しじした。草案そうあんは核かく爆発ばくはつの被害ひがい者しゃに対たいする医療いりょうや経済けいざい支援しえん、環境かんきょうの回復かいふくにも言及げんきゅうした。 […] 核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくの草案そうあんのポイント １、広島ひろしま、長崎ながさきの被爆ひばく者しゃや核かく実験じっけんの被害ひがい者しゃを含ふくむ「ヒバクシャ」の苦くるしみに言及げんきゅう ２、核兵器かくへいき使用しようがもたらす人的じんてき被害ひがいを深ふかく懸念けねんし、どのような状況じょうきょう下かでも核兵器かくへいきが二度にどと使用しようされないようすべての努力どりょくをすることを目的もくてきとする ３、核かくの使用しよう、開発かいはつ、製造せいぞう、保有ほゆう、貯蔵ちょぞう、移送いそうを禁止きんしする ４、禁止きんし事項じこうを行おこなう個人こじんなどへの援助えんじょを禁止きんしする ５、ヒバクシャに対たいする医療いりょう、経済けいざい支援しえん、核かく爆発ばくはつの被害ひがいを受うけた土地とちの環境かんきょう回復かいふくに言及げんきゅう 全文ぜんぶんは　核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやく 草案そうあんの前文ぜんぶんに「ヒバクシャ」

米べいニューヨークの国連こくれん本部ほんぶで開ひらかれている「核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやく」の交渉こうしょう会議かいぎで２８日にち、カナダ在住ざいじゅうの被爆ひばく者しゃ、サーロー節子せつこさん（８５）が演説えんぜつし、日本にっぽんの交渉こうしょう不参加ふさんかを痛烈つうれつに批判ひはんした。「自国じこくに裏切うらぎられ、見捨みすてられ続つづけたという被爆ひばく者しゃの思おもいを深ふかめた」と述のべ、参加さんか国こくに対たいし、核兵器かくへいきを違法いほう化かする条約じょうやくの制定せいていを求もとめた。 サーローさんは「広島ひろしまに人々ひとびとを招まねくことで、核軍縮かくぐんしゅくで重要じゅうような役割やくわりを果はたしていると日本にっぽん政府せいふは言いうが、米国べいこくの『核かくの傘かさ』に入はいり続つづけるのなら、空からっぽでごまかしの行動こうどうだ」と非難ひなんした。 １３歳さいで被爆ひばくしたサーローさんは「広島ひろしまを思おもい出だすとき、認識にんしき不能ふのうなまでに黒くろずみ、膨ふくらみ、溶とけた肉体にくたいの塊かたまりとなり、死しが苦くるしみから解放かいほうしてくれるまでの間あいだ、消きえ入いる声こえで水みずを求もとめていた、４歳さいだったおいの姿すがたが脳裏のうりに最初さいしょによみがえる」と証言しょうげん。人類じんるいは二度にどと核兵器かくへいきの苦くるしみを体験たいけんするべきでないとの確信かくしんから、生存せいぞん者しゃたちは核かく廃絶はいぜつの運動うんどうを続つづけてきたと説明せつめいした。 さらに、各国かっこくの外交がいこう官かんに「将来しょうらい世代せだいだけでなく、広島ひろしまや長崎ながさきの犠牲ぎせい者しゃの支持しじも感かんじながら」交渉こうしょうに当あたって欲ほしいと呼よび掛かけ、核兵器かくへいきの違法いほう性せいの国際こくさい基準きじゅんが確立かくりつされることを期待きたいした。 全文ぜんぶんは　日本にっぽんの交渉こうしょう不参加ふさんか、被爆ひばく者しゃ「裏切うらぎられた」　核かく禁止きんし条約じょうやく スピーチの映像えいぞう　被爆ひばく者しゃが日本にっぽん政府せいふ批判ひはん　核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやく会議かいぎ　via Yahoo! Japan ニュース 当とうサイト関連かんれん記事きじ　核かく禁止きんし交渉こうしょう、日本にっぽん不参加ふさんか　岸田きしだ外相がいしょう「対立たいりつ招まねく」via 中国ちゅうごく新聞しんぶん

広島ひろしま・長崎ながさきの被爆ひばく者しゃが原爆げんばく症しょうと国くにに認みとめられなかった処分しょぶんの取とり消けしを国くにに求もとめた「ノーモア・ヒバクシャ訴訟そしょう」で、東京とうきょう地裁ちさいは６月がつ２９日にち、被爆ひばく者しゃの原告げんこく６人にん全員ぜんいんの病気びょうきについて原爆げんばく症しょうと認定にんていする判決はんけつをだしました。昨年さくねん１０月がつ、被爆ひばく者しゃ１７人にん全員ぜんいんが勝訴しょうそした同どう地裁ちさい判決はんけつに続つづく重おもい判決はんけつです。平均へいきん年齢ねんれい８０歳さいを超こえた被爆ひばく者しゃをいつまで司法しほうで争あらそわせるのか。国くには控訴こうそを断念だんねんし、速すみやかに認定にんていすべきです。 国くにの「線引せんひき」の転換てんかん迫せまる 　原爆げんばく症しょう認定にんてい制度せいどは、原爆げんばくの放射線ほうしゃせんが原因げんいんとされる被爆ひばく者しゃの病気びょうきやけがについて、医療いりょうを受うける必要ひつようがあるときは、全額ぜんがく国こくの負担ふたんで医療いりょうの給付きゅうふが受うけられ、約やく１４万まん円えんの医療いりょう特別とくべつ手当てあてを受給じゅきゅうすることができる仕組しくみです。 　判断はんだんするのは厚生こうせい労働ろうどう相しょうですが、被爆ひばく者しゃ健康けんこう手帳てちょう所持しょじ者しゃ約やく１７万まん４０００人にんのうち認定にんていされたのは８５００人にん余あまり、５％未満みまんです。爆ばく心地ごこちからの被爆ひばく距離きょりが近ちかいほど浴あびた放射線ほうしゃせん量りょうが多おおく、病気びょうきが発症はっしょうしやすいとの考かんがえ方かたにもとづいて、がんなら３・５キロメートル以内いないの被爆ひばく者しゃを｢積極せっきょく的てき｣に認定にんていするという厳きびしい｢線引せんひき｣があるからです。 　訴訟そしょうの原告げんこくも、認定にんてい基準きじゅんよりも遠とおくで被爆ひばくした人ひと、基準きじゅんでは「積極せっきょく的てき」に認定にんていする病気びょうきから外はずされている人ひとがほとんどでした。 　東京とうきょう地裁ちさい判決はんけつは、「放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつによる放射線ほうしゃせんが人ひとの健康けんこうに及およぼす危険きけんについては科学かがく的てきに十分じゅうぶん解明かいめいされていない」として、被爆ひばく者しゃの病気びょうきが原爆げんばく放射線ほうしゃせんによるものかどうかの判断はんだん（放射線ほうしゃせん起因きいん性せい）についての基準きじゅんは「いわば一般いっぱん的てきな目安めやすとして定さだめられたものにすぎない」から、「各かく数値すうちを形式けいしき的てきに充足じゅうそくしないからといって、直ただちに放射線ほうしゃせん起因きいん性せいが認みとめられないことにはならない｣と断だんじました｡ 　形式けいしき的てきな線引せんひきを使つかい、病気びょうきに苦くるしむ被爆ひばく者しゃを切きり捨すてる国くにの認定にんてい行政ぎょうせいの転換てんかんを迫せまった判決はんけつです。 　被爆ひばく者しゃが浴あびた原爆げんばく放射線ほうしゃせん量りょうを軽かるく、小ちいさく、狭せまいものとして、初期しょき放射線ほうしゃせんの影響えいきょうしか認みとめようとしない認定にんてい行政ぎょうせいのあり方かたが改あらためて問とわれます。誘導ゆうどう放射線ほうしゃせんや放射ほうしゃ性せい降下こうか物ぶつからの残留ざんりゅう放射線ほうしゃせんの影響えいきょうを低ひくく評価ひょうかするやり方かたは非常ひじょうに問題もんだいです。被爆ひばく者しゃが７１年ねん前まえに浴あびた放射線ほうしゃせん量りょうは、多おおくが未み解明かいめいです。 　今回こんかいの地裁ちさい判決はんけつが指摘してきしたように、放射線ほうしゃせんが人ひとの健康けんこうに及およぼす危険きけんも科学かがく的てきに十分じゅうぶん解明かいめいされていません。これまでの司法しほう判断はんだんが示しめしてきたように、被爆ひばくの状況じょうきょうやその後ごの健康けんこう状態じょうたいの変化へんかなど、総合そうごう的てきに判断はんだんすることこそ必要ひつようです。 　２００９年ねん、国くには被爆ひばく者しゃとの間あいだで、「今後こんご、訴訟そしょうの場ばで争あらそう必要ひつようのないよう解決かいけつを図はかる」ことを約束やくそくしたはずです。これを反故ほご（ほご）し続つづけることは､もはや許ゆるされません｡ […] もっと読よむ。

広島ひろしまとオバマ大統領だいとうりょう　守まもるべき一線いっせん　譲ゆずったのか オバマ大統領だいとうりょうの勇気ゆうきある決断けつだんを支持しじしたい。一方いっぽうで、その記念きねん碑ひ的てきな瞬間しゅんかんを前まえに手放てばなしでは喜よろこべないのも事実じじつだ。 謝罪しゃざい抜ぬきの訪問ほうもんだからではない。原爆げんばくを投下とうかしたことについて米国べいこくは謝罪しゃざいすべきだと私わたしは思おもう。しかし、これまでの背景はいけいをいくらか知しる一人ひとりとしては、公式こうしき謝罪しゃざいは期待きたいできないことを理解りかいしている。 問題もんだいは「被爆ひばく者しゃは謝罪しゃざいを求もとめていない」という言葉ことばが一人ひとり歩あるきしていることだ。 　それを根拠こんきょに、広島ひろしま市長しちょうや政府せいふ要人ようじんが謝罪しゃざいを求もとめないことを明あきらかにし、結果けっか的てきにその言葉ことばがオバマ氏し訪問ほうもんの交換こうかん条件じょうけんとして機能きのうしてしまった。「謝罪しゃざい」を巡めぐって米国べいこく側がわと議論ぎろんにもならないまま、いや、むしろそれを避さけるために、日本にっぽん国内こくないで一方いっぽう的てきに言説げんせつがつくられた感かんがある。 米国べいこくとの駆かけ引ひきというより、国内こくないの世論せろん操作そうさを通つうじた米国べいこくへの協力きょうりょくだったのではないかという印象いんしょうさえ受うける。 確たしかに、謝罪しゃざいは求もとめないと明言めいげんする被爆ひばく者しゃもいる。恩讐おんしゅう（おんしゅう）を超こえてそうした心境しんきょうに達たっした人ひとの言葉ことばには感動かんどうを覚おぼえる。一方いっぽうで、米国べいこくに過あやまちを認みとめてほしいとする声こえや謝罪しゃざいを求もとめる声こえも存在そんざいする。しかし、憎にくしみや恨うらみといった負まけの感情かんじょうは表ひょうに出だしたくないというのが人間にんげんのさがだろう。最もっとも個人こじん的てきな部分ぶぶんの感情かんじょうであり、一見いっけんの取材しゅざい者しゃに露呈ろていできるような話はなしでもない。 盛もり上あがるばかりの歓迎かんげいムードに水みずを差さすことはしにくい。過去かこにこだわることを「前まえに進すすめない」「乗のり越こえられない」ことと同等どうとうに捉とらえる風潮ふうちょうもある。こうした繊細せんさいな事情じじょうが考慮こうりょされないまま、一ひとつの言説げんせつが集団しゅうだんの総意そういとして演出えんしゅつされてしまったのではないか。 その下地したじは少すこし前まえからつくられていた。「被爆ひばく者しゃは謝罪しゃざいを求もとめていない」という言葉ことばは２００８年ねんごろから聞きかれるようになった。全米ぜんべい原爆げんばく展てんを開催かいさいしていた時期じきで、投下とうかを巡めぐる問題もんだいよりも、核かく拡散かくさんや核かく廃絶はいぜつの問題もんだいに米べい市民しみんと協調きょうちょうして取とり組くむことが優先ゆうせんされたということもあろう。それゆえに、守まもるべき一線いっせんを譲ゆずってしまったのではなかったか。今回こんかいの言説げんせつの伏線ふくせんになったように思おもえてならない。 「原爆げんばくと検閲けんえつ」の研究けんきゅうをしていると、軍ぐんや行政ぎょうせい機関きかんによる検閲けんえつと、書かき手てや編集へんしゅう者しゃによる自己じこ検閲けんえつの違ちがいを問とわれることがある。制度せいどにのっとって行おこなわれたか、誰だれが行おこなったかという点てんを除のぞくと、両者りょうしゃを区別くべつするのは難むずかしいことも少すくなくない。自己じこ検閲けんえつといっても裏うらでは権力けんりょくによる圧力あつりょくが働はたらいていることが多おおいからだ。 　検閲けんえつではないにしても、今回こんかいの問題もんだいでは同様どうようの力ちからが働はたらいた可能かのう性せいがある。一定いっていの立場たちばにある人物じんぶつの発言はつげんには、それに反はんする趣旨しゅしの発言はつげんを封印ふういんするだけの力ちからがある。 集団しゅうだんの威いを借かりるレトリックも用もちいられた。恐おそらくは周囲しゅういの数すう人にんが述のべた言葉ことばが「多おおくの人ひと」が言いったことになり、次つぎには「大だい多数たすうの人ひと」が言いったことになる。それを政府せいふの要人ようじんが「私わたしたち」という主語しゅごで語かたることで「日本人にっぽんじんの総意そうい」になってしまうのだろう。 安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょうは１４日にち、「原爆げんばくや戦争せんそうを恨うらまず、人ひとの中なかに巣すくう『争あらそう心しん』と決別けつべつする」訪問ほうもんにしたいと述のべた。しかし、原爆げんばくや戦争せんそうを恨うらむ心しんと争あらそう心しんはまったく違ちがう次元じげんのものだ。原爆げんばくと戦争せんそうを恨うらむ心しんが、次つぎの世代せだいに自分じぶんたちと同おなじ目めに遭あわせたくないという反戦はんせん反核はんかく運動うんどうを育はぐくんできた。オバマ氏しも唱となえる「核兵器かくへいきのない世界せかい」に向むけて先駆さきがけて活動かつどうしてきたのは、こうした人々ひとびとであることを忘わすれてはならないだろう。 続つづきは　『今いまを読よむ』　神戸こうべ市し外国がいこく語ご大だい准じゅん教授きょうじゅ・繁しげる沢さわ敦子あつこ

「存在そんざい意義いぎ揺ゆらぐ」の声こえも 広島ひろしま市立しりつ大だい広島ひろしま平和へいわ研究所けんきゅうじょ（安佐南あさみなみ区く）が昨年来さくねんらい、安全あんぜん保障ほしょうの研究けんきゅう者しゃらを防衛ぼうえい省しょうなど国くにから教授きょうじゅ陣じんに招まねく一方いっぽう、被爆ひばく者しゃに関かかわりの深ふかい研究けんきゅうに取とり組くんできた講師こうし２人にんに相次あいついで契約けいやくの打うち切きりを通告つうこくした。被爆ひばく地ちの研究けんきゅう機関きかんとしての役割やくわりをどう果はたしていくのか、懸念けねんする声こえが上あがっている。（道みち面めん雅量がりょう、金崎かねさき由美ゆみ） ２人ふたりは３年ねんの任期にんき付つき講師こうしで、再任さいにんしないと告つげられた。昨年さくねん９月がつ末まつで退職たいしょくした講師こうし（４６）は、原爆げんばく被害ひがいに関かんする連合れんごう国軍こくぐん総そう司令しれい部ぶ（ＧＨＱ）による情報じょうほう統制とうせいや世界せかいの核かく被害ひがい者しゃなどについて研究けんきゅう。２００８年ねんには業績ぎょうせきが評価ひょうかされ、日本にっぽん平和へいわ学会がっかいの平和へいわ研究けんきゅう奨励しょうれい賞しょうを受賞じゅしょうしている。原爆げんばく資料しりょう館かん（中なか区く）の資料しりょう調査ちょうさ研究けんきゅう会かいの会員かいいんなどを歴任れきにん、昨年さくねん夏なつに広島ひろしま市内しないで開ひらかれた同どう学会がっかいの研究けんきゅう大会たいかいでは、受うけ入いれ役やくを担になった。 人事じんじ委いが判断はんだん ３月がつ末まつで任期にんきが切きれる講師こうし（３５）は、被爆ひばく者しゃへのき取きとりを基もとに広島ひろしま・長崎ながさきの復興ふっこう史しなどを研究けんきゅう。昨夏さくなつ、平和へいわ研けんなど主催しゅさいの被爆ひばく７０年ねんの国際こくさいシンポジウムでは平和へいわ研けんを代表だいひょうしてパネリストを務つとめた。 ２人ふたりを再任さいにんしない理由りゆうについて、平和へいわ研けんは「大学だいがくの人事じんじ委員いいん会かいが研究けんきゅう業績ぎょうせきなどを考かんがえて判断はんだんした」としている。 「核兵器かくへいき廃絶はいぜつを目指めざして、広島ひろしまの被爆ひばく体験たいけんを世界せかいの人々ひとびとに伝つたえ、理解りかいと共感きょうかんを得えるために新あらたな知的ちてき枠組わくぐみを構築こうちくしていく」。こうした役割やくわりを掲かかげて設立せつりつした平和へいわ研けんだけに、被爆ひばく者しゃ関連かんれんの研究けんきゅう者しゃがいなくなる今春こんしゅん以降いこうを不安ふあん視しする声こえも聞きかれる。設立せつりつ時じの市長しちょうだった平岡ひらおか敬たかしさん（８８）は「被爆ひばく地ちだからこそできる研究けんきゅうに力ちからを入いれないと、存在そんざい意義いぎが揺ゆらぐ」と危惧きぐする。 続つづきは　市立しりつ大だい平和へいわ研けん　専門せんもん２講師こうし契約けいやく打うち切きり　被爆ひばく者しゃ研究けんきゅう　広島ひろしまの役割やくわりは…

提訴ていそ準備じゅんびをしているのは、広島ひろしま市しなどに住すむ被爆ひばく者しゃと市民しみん団体だんたい「広島ひろしま市民しみんの生存せいぞん権けんを守まもるために伊方いかた原発げんぱつ再さい稼働かどうに反対はんたいする１万まん人にん委員いいん会かい」のメンバーら。現在げんざい約やく１０人にんが原告げんこくに名なを連つらねる予定よていで、今後こんごも人数にんずうを増ふやしたいとしている。 　裁判さいばんでは、東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい１原発げんぱつ事故じこでの甚大じんだいな被害ひがいを踏ふまえ、伊方いかた原発げんぱつが対岸たいがんの広島ひろしま市しから約やく１００キロに位置いちし、もし事故じこが起おきれば広島ひろしま市内しないにも放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつが拡散かくさんし、自主じしゅ避難ひなんが必要ひつようになると主張しゅちょう。海外かいがいの医学いがく雑誌ざっしに掲載けいさいされた論文ろんぶんのデータなどをもとに、通常つうじょう運転うんてんでも市民しみんは放射能ほうしゃのうの不安ふあんにさらされているなどとして、再さい稼働かどうの差さし止とめを求もとめる方針ほうしんだという。 　堀江ほりえさんは４歳さいの時とき、爆ばく心地ごこちから約やく３キロの己斐上こいうえ町まち（現げん西にし区く）の当時とうじの自宅じたく近ちかくで姉あねとともに被爆ひばくした。原爆げんばくの悲惨ひさんさを世界せかいに伝つたえようと、定年ていねん退職たいしょく後ごに英会話えいかいわを始はじめ、地元じもと施設しせつで外国がいこく人じん旅行りょこう者しゃらに英語えいごで被爆ひばく証言しょうげんを続つづけている。１５年ねんほど前まえにはチャリティーコンサートを企画きかくするなど、チェルノブイリ原発げんぱつ事故じこで被ひばくした子こどもたちの支援しえん活動かつどうにも取とり組くんできただけに、国内こくないでの原発げんぱつをめぐる動うごきに「あれだけの大だい事故じこを起おこしながら、再さい稼働かどうを行おこなう姿勢しせいは世界せかいの信頼しんらいを失うしなう」と危機きき感かんを抱いだく。 　[…] 　 もっと読よむ。

　広島ひろしまや長崎ながさきの原爆げんばくの被爆ひばく者しゃの子こどもについて調査ちょうさを行おこなったところ、62年ねん後ごに健康けんこう被害ひがいを示しめすものはなかったと報告ほうこくされている。 被爆ひばく者しゃ７万まん人にん超ちょうの子こを調査ちょうさ 　広島ひろしま市しの放射線ほうしゃせん影響えいきょう研究所けんきゅうじょの研究けんきゅうグループが、ランセット・オンコロジー誌し2015年ねん10月がつ号ごうで報告ほうこくした。 　研究けんきゅうグループによると、人ひとが放射線ほうしゃせんを浴あびたことでどの程度ていどの遺伝いでん的てき影響えいきょうがあるかは、明確めいかくな報告ほうこくはなかったという。 　妊娠にんしん前まえに大量たいりょうの放射線ほうしゃせんを浴あびた人ひとの子こどもが成長せいちょうしてからの死亡しぼう率りつを調査ちょうさしたものもないようだ。 　研究けんきゅうグループは62年間ねんかんの経過けいか観察かんさつを行おこない、原爆げんばく生存せいぞん者しゃの子こどもの死亡しぼう率りつを調しらべている。 　約やく７万まん5000人にんの、広島ひろしまと長崎ながさきの原爆げんばく生存せいぞん者しゃの子こどもについて調査ちょうさした。 　1946年ねんから1984年ねんに生うまれた人ひとを対象たいしょうに、2009年ねん12月31日にちまで経過けいかを追おい、がんとがん以外いがいの原因げんいんでの死亡しぼうについて調しらべた。 原爆げんばくの影響えいきょうは見みえず 　経過けいか観察かんさつを行おこなった結果けっか、5183人にんが病気びょうきにより死亡しぼうした。 […] 　結論けつろんとして、広島ひろしま・長崎ながさきの原爆げんばくの被爆ひばく者しゃの子こどもについては、62年ねん後ごに有害ゆうがいな健康けんこう被害ひがいを示しめすものはなかったとまとめている。放射線ほうしゃせんの影響えいきょうについては、研究けんきゅうを進すすめる方針ほうしんという。 もっと読よむ。

天皇てんのう、皇后こうごう両りょう陛下へいかは３～４日にち、広島ひろしま県けんを訪おとずれ、原爆げんばく養護ようごホームで被爆ひばく者しゃと懇談こんだんする。６月ろくがつには沖縄おきなわ県けんの戦没せんぼつ者しゃ墓はか苑えんに拝礼はいれいし、１０月がつには長崎ながさき県けんの原爆げんばく落下らっか中心地ちゅうしんち碑ひで供花きょうかした。太平洋戦争たいへいようせんそうの激戦げきせん地ちパラオへの来春らいしゅんの訪問ほうもんも検討けんとうされている。戦後せんご７０年ねんを前まえに、慰霊いれいの思おもいが込こめられた訪問ほうもんが続つづく。 「元気げんきなうちに一目いちもくお会あいしたい、という入所にゅうしょ者しゃにとって幸しあわせなこと」。両りょう陛下へいかが４日にちに訪おとずれる広島ひろしま原爆げんばく養護ようごホーム「矢野やのおりづる園えん」（広島ひろしま市し安芸あき区く）で案内あんない役やくを担になう施設しせつ長ちょう、柿かき木田きだ勇いさむさん（６９）は心待こころまちにしている。自身じしんも被爆ひばく者しゃだ。 広島ひろしま市しに原爆げんばくが投下とうかされた翌日よくじつの１９４５年ねん８月がつ７日にち、病院びょういんで働はたらいていた姉あねを捜さがす母ははに背負しょわれて市内しないに入はいり、被爆ひばくした。生後せいご７カ月かげつだった。敗戦はいせん直後ちょくごの４７年ねん１２月じゅうにがつ、昭和しょうわ天皇てんのうの広島ひろしま巡幸じゅんこうを家族かぞくで出迎でむかえた。「当時とうじは複雑ふくざつな思おもいを抱いだく被爆ひばく者しゃがいたかもしれない」 園えんでは被爆ひばく者しゃ１０人にんと懇談こんだんする。入所にゅうしょする被爆ひばく者しゃ１００人にんの平均へいきん年齢ねんれいは８８歳さい。「私わたしも『最もっとも若わかい世代せだいの被爆ひばく者しゃ』として、核かく廃絶はいぜつや平和へいわへの願ねがいをお伝つたえしたい」と柿かき木田きださんは言いう。広島ひろしま市しには原爆げんばく養護ようごホームが４カ所かしょあるが、両りょう陛下へいかは今回こんかいですべての施設しせつの訪問ほうもんを果はたすことになる。 両りょう陛下へいかは国内外こくないがいで犠牲ぎせいになった戦没せんぼつ者しゃに心しんを寄よせ続つづけ、戦後せんご５０年ねんの９５年ねんに「慰霊いれいの旅たび」として長崎ながさき、広島ひろしま、沖縄おきなわを訪問ほうもん。 続つづきは両りょう陛下へいか、被爆ひばく者しゃ慰問いもんへ　戦後せんご７０年ねん控ひかえ、きょう広島ひろしま入いり