平安へいあん中期ちゅうきに、のちに世界せかい最古さいこの女性じょせい文学ぶんがくといわれる『源氏物語げんじものがたり』を生うみ出だした紫式部むらさきしきぶの人生じんせいを、吉よし高こう由里子ゆりこ主演しゅえん、大石おおいし静しず脚本きゃくほんで描えがく。

千せん年ねんの時ときを超こえるベストセラー「源氏物語げんじものがたり」を書かき上あげた女性じょせい・紫式部むらさきしきぶ。
時ときは、平安へいあん時代じだい。宮仕みやづかえなど女性じょせいもキャリアを磨みがいていた一方いっぽうで、学問がくもんは女性じょせいには不要ふようとされていた。そんな中なか、秘ひめた情熱じょうねつと自みずからの知性ちせいや感性かんせい、たぐいまれな想像そうぞう力りょく、一人ひとりの男性だんせい・藤原ふじわら道長みちながへの想おもいから、壮大そうだいで精せいちな恋愛れんあい物語ものがたり「源氏物語げんじものがたり」を書かき上あげた紫式部むらさきしきぶ。

自みずからの才能さいのうと努力どりょくで、変かわりゆく世よを生いき抜ぬいた彼女かのじょの愛あいの物語ものがたりを、主演しゅえんの吉よし高こう由里子ゆりこ、道長みちながを演えんじる柄本えもと佑たすくほか、豪華ごうか俳優はいゆう陣じんの共演きょうえんで紡つむいでいく。

キャラクター＆キャスト

・紫式部むらさきしきぶ／まひろ（吉よし高こう由里子ゆりこ）
平安へいあん時代じだい、10世紀せいき後半こうはんに京きょうに生せいを受うける。藤原ふじわら家かの生うまれだが裕福ゆうふくではなく、父ちちのもとで幼おさないころから文学ぶんがくの才能さいのうを発揮はっきし、想像そうぞう力りょくと好奇心こうきしんを育はぐくむ。幼おさない頃ころに藤原ふじわら道長みちながと知しり合あい、引ひかれ合あうも身分みぶん差さに阻はばまれる。後のちに結婚けっこんするも死別しべつし、一人娘ひとりむすめを育そだてながら、のちに『源氏物語げんじものがたり』として知しられる長編ちょうへん小説しょうせつを書かき始はじめる。書かきつづった『源氏物語げんじものがたり』は、道長みちながのバックアップを受うけ、天皇てんのうや貴族きぞくの間あいだで大だいベストセラーとなる。

・藤原ふじわら道長みちなが（柄本えもと佑たすく）
平安へいあんの貴族きぞく社会しゃかいで、最高さいこうの権力けんりょく者しゃとして名なを遺のこした男性だんせい。名門めいもん、藤原ふじわら北きた家かに生うまれ、兄あにの道隆みちたか、道みち兼けんの陰かげで目立めだたないが、どこか光ひかるもののある青年せいねん貴族きぞくに成長せいちょう。やがて、若わかくして政権せいけんの中心ちゅうしんに躍おどり出でる。まひろ（紫式部むらさきしきぶ）とは幼おさないころに出会であい、のちに「源氏物語げんじものがたり」の執筆しっぴつをバックアップし、后きさきとなった娘むすめに学問がくもんを授さづけさせるために宮中きゅうちゅうに出仕しゅっしさせる。生涯しょうがい離はなれることのできないソウルメイトとして、まひろと繋つながる。

・藤原ふじわら為ため時じ（岸谷きしたに五朗ごろう）
紫式部むらさきしきぶ（まひろ）の父ちち。藤原ふじわら一門いちもんであるが、下級かきゅうの貴族きぞく。裕福ゆうふくな生活せいかつとは縁遠えんどおかった。和歌わかや漢籍かんせきに通つうじる文人ぶんじんであり、まひろに文学ぶんがくの素養そようを授さづける。

・ちやは（国仲くになか涼子りょうこ）
紫式部むらさきしきぶ（まひろ）の母はは。不器用ぶきような夫おっとを支ささえ、豊ゆたかとはいえない暮くらしの中なかでも、幼おさないまひろや弟おとうとの太郎たろうを、愛情あいじょう深ふかく育そだてる優やさしい女性じょせい。

・藤原ふじわら惟おもんみ規ぶんまわし（高杉たかすぎ真しん宙ちゅう）
紫式部むらさきしきぶ（まひろ）の弟おとうとで、幼名ようみょうは太郎たろう。勉学べんがくが苦手にがてで、文学ぶんがくの才ざいがある姉あねとしょっちゅう比較ひかくされている。のんびり、ひょうひょうとした性格せいかく。

・藤原ふじわら兼けん家か（段田だんだ安則やすのり）
道長みちながの父ちち。藤原ふじわら氏しの中なかでも、名門めいもん中ちゅうの名門めいもん。権力けんりょくを得えて政治せいじのトップに躍おどり出でようと画策かくさくする。いずれは天皇てんのうの外祖父がいそふとなり、栄華えいがを息子むすこらに継つがせようと作戦さくせんを練ねる。

・時じ姫ひめ（三石みついし琴乃ことの）
道長みちながの母はは。兼けん家かの嫡妻。出世しゅっせ街道かいどうを突つき進すすむ夫おっとを支ささえつつ、とりわけ三さん兄弟きょうだいの行ゆく末すえを思おもい、見守みまもっている。

・藤原ふじわら道隆みちたか（井浦いうら新しん）
道長みちながの長兄ちょうけい。兼けん家かの嫡男ちゃくなん。才色さいしょくともに優すぐれており、上品じょうひんさ、明あかるさをも兼かね備そなえた、申もうし分ぶんのない跡継あとつぎ。権力けんりょくを弟おとうとたちではなく、息子むすこに継つがせようと試こころみる。

・藤原ふじわら道みち兼けん（玉置たまき玲れい央ひさし）
道長みちながの次兄じけい。兄あにの道隆みちたかにすべてがかなわず、父ちちの愛情あいじょうに飢うえている。その苛立いらだちの矛先ほこさきが道長みちながに向むくことも。紫式部むらさきしきぶ（まひろ）との間あいだには、ある因縁いんねんが。

・藤原ふじわら詮かい子こ（吉田よしだ羊ひつじ）
道長みちながの姉あね。円融天皇えんゆうてんのうに入内じゅだいし、父ちちの望のぞみどおり皇子おうじをもうける。その懐ふところ仁じん親王しんのう（のちの一条天皇いちじょうてんのう）を溺愛できあい、成人せいじんしても常つねに寄より添そい、次第しだいに宮廷きゅうていでの勢力せいりょくを増ましていく。

・高階たかしな貴子たかこ（板谷いたや由夏ゆか）
道隆みちたかの嫡妻。宮仕みやづかえの経験けいけんがあり、はきはきした知的ちてきな女性じょせい。道隆みちたかのあとを継つぐ息子むすこたち、そして天皇てんのうへの入内じゅだいが見込みこまれる娘むすめ・定子さだこの教育きょういくに力ちからを入いれる。

・清少納言せいしょうなごん（ファーストサマーウイカ）
歌人かじん・清原きよはら元もと輔の娘むすめ。才気さいき煥発かんぱつ（かんぱつ）。一条天皇いちじょうてんのうに入内じゅだいした定子さだこのもとに女房にょうぼうとして出仕しゅっしし、心しんからの忠誠ちゅうせいを尽つくす。『枕草子まくらのそうし』は紫式部むらさきしきぶや道長みちながにも影響えいきょうを与あたえることに。

・安倍晴明あべのせいめい（ユースケ・サンタマリア）
陰陽いんよう師し・陰陽いんよう寮りょうに属ぞくする天文てんもん博士はかせ。並外なみはずれた占うらないの才能さいのうを持もち、常人じょうじんにはない力ちからがあると畏怖いふされる存在そんざい。天皇てんのうや貴族きぞくの生活せいかつはもちろん、政局せいきょくにも大おおきな影響えいきょうを及およぼす。

スタッフ

・語かたり
伊東いとう敏恵としえアナウンサー
・作さく
大石おおいし静しず
・演出えんしゅつ
中島なかじま由貴ゆき、佐々木ささき善春よしはる、中泉なかいずみ 慧とし、黛まゆずみりんたろうほか

その他た

・「まだ間まに合あう！『光ひかる君きみへ』」　2／12（月つき）　前ぜん9:25～9:55（NHK総合そうごう）