宗像むなかた大社たいしゃが10月1日にち、秋季しゅうき大祭たいさい（田島たじま放生会ほうじょうえ）の神事しんじ、海上かいじょう神幸しんこう「みあれ祭さい」を行おこなった。

「しおかぜ」船内せんないで大島おおしまPRをする大島おおしま学園がくえん児童じどう

　みあれ祭さいは、宗像むなかた大社たいしゃの沖津おきつ宮みや、中津なかつ宮みやの祭神さいじんが年としに一いち度ど、辺あたり津宮つのみやに集あつまる神事しんじ。宗像むなかた七浦ななうらの漁師りょうしが玄界灘げんかいなだで「海上かいじょう神幸しんこう」を行おこなった後のち、神湊こうのみなと港こうから「陸上りくじょう神幸しんこう」を行おこない、辺あたり津宮つのみや本殿ほんでんに沖津おきつ宮みや、中津なかつ宮みやの神かみ々を迎むかえる。

　当日とうじつは6時じから、大島おおしまの漁港ぎょこうで漁船ぎょせんに大漁たいりょう旗きやのぼりを揚あげる準備じゅんびを行おこなう漁師りょうしたちの姿すがたが見みられた。新宮しんぐう町まちから見物けんぶつに来きていた高津たかつレミさんは「高宮たかみや神かみ奈備祭さいは毎年まいとし見みに来きている。今年ことしは前日ぜんじつに島内とうない民宿みんしゅくで宿泊しゅくはくすると当日とうじつのチャちゃータたー便びんに乗船じょうせんできることを知しり三好みよし屋やに宿泊しゅくはくした。女性じょせいは漁船ぎょせんには乗船じょうせんできないので海上かいじょう神幸しんこうには憧あこがれがあった。大島おおしまで漁船ぎょせん団だんを見みるのは初はじめてなので感動かんどうしている」とほほ笑えむ。

　チャちゃータたー便びんには奉賛ほうさん会かいの役員やくいんも乗船じょうせんした。前ぜん会長かいちょうの沖おき西にし敏明としあきさんは「みあれ祭さいの海上かいじょう神幸しんこうに参加さんかする漁船ぎょせんの数かずは毎年まいとし少すくなくなっている。御座船ござぶねはその年としの新しん造船ぞうせんが務つとめるが、造船ぞうせん価格かかくが値上ねあがりしていることや、素材そざいの耐久たいきゅう性せいが上あがったことなどもあり、新しん造船ぞうせんが毎年まいとしあるわけではい。島しま外がいから前日ぜんじつ宿泊しゅくはくで大島おおしまに見みに来きていただくお客きゃくさまの存在そんざいは、漁師りょうしたちにとっても励はげみになり海上かいじょう神幸しんこうが盛大せいだいになるのでとてもありがたい」と話はなす。

　船内せんないでは大島おおしま学園がくえんの児童じどうが観光かんこうPRを行おこない、自分じぶんたちで絵えを描えがいて作つくった缶かんバッジやポストカードを乗船じょうせん客きゃくに配布はいふした。同校どうこう9年生ねんせいによる船内せんないアナウンスでは、みあれ祭さいや世界せかい遺産いさん「沖ノ島おきのしま」について解説かいせつも行おこない、来島らいとうのお礼れいを伝つたえたところデッキでは拍手はくしゅが沸わき起おこった。

　海上かいじょう神幸しんこうを終おえて大島おおしまに戻もどり、漁師りょうし仲間なかまと直会なおらい（なおらい）を始はじめていた「明石あかし丸まる」漁師りょうしの辻つじ功いさおさんは「漁師りょうしを辞やめるなどで海上かいじょう神幸しんこうに参加さんかする漁船ぎょせんが減少げんしょうしているのは残念ざんねん。若わかい釣つり人じんが好このむ釣つり方かたが変かわってきたことや、設備せつびや計器けいき類るいなどが高性能こうせいのうで充実じゅうじつしており、釣つり客きゃくのニーズに合あわせて釣つり場ばに行いくことができるようになった。釣つりといえば大島おおしまと言いってもらえるように大島おおしまの漁師りょうし同士どうしで力ちからを合あわせていくことがますます大切たいせつになっている」と話はなす。