うたわれるもの

各かく話はなし一覧いちらん

• 00:23:10

  第だい1話わ 招まねかれざるもの

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  あらすじをみる 大だい怪我けがをして倒たおれていた青年せいねん――。彼かれは、エルルゥと名乗なのる少女しょうじょに助たすけられる。自分じぶんの名前なまえも過去かこの記憶きおくも一切いっさいなくした彼かれの顔かおには奇妙きみょうな仮面かめんが被かぶせられており、外はずすことができない。エルルゥの祖母そぼで村長そんちょうでもあるトゥスクルは、青年せいねんに息子むすこの古着ふるぎを与あたえた。エルルゥと妹いもうとのアルルゥは、そこに亡なき父ちちの姿すがたを重かさねてしまう……。ある日ひ、エルルゥの許婚きょこんで藩主はんしゅの息子むすこと名乗なのる男おとこ・ヌワンギが現あらわれ、嫌いやがるエルルゥを連つれて行いこうとするが、青年せいねんはその前まえに立たち塞ふさがるのだった。
  あらすじをみる 大だい怪我けがをして倒たおれていた青年せいねん――。彼かれは、エルルゥと名乗なのる少女しょうじょに助たすけられる。自分じぶんの名前なまえも過去かこの記憶きおくも一切いっさいなくした彼かれの顔かおには奇妙きみょうな仮面かめんが被かぶせられており、外はずすことができない。エルルゥの祖母そぼで村長そんちょうでもあるトゥスクルは、青年せいねんに息子むすこの古着ふるぎを与あたえた。エルルゥと妹いもうとのアルルゥは、そこに亡なき父ちちの姿すがたを重かさねてしまう……。ある日ひ、エルルゥの許婚きょこんで藩主はんしゅの息子むすこと名乗なのる男おとこ・ヌワンギが現あらわれ、嫌いやがるエルルゥを連つれて行いこうとするが、青年せいねんはその前まえに立たち塞ふさがるのだった。
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  第だい2話わ 荒すさぶる森もりの王おう

  110円えん

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  あらすじをみる ムティカパによって、次々つぎつぎと村人むらびとたちの命いのちが奪うばわれていく。そして翌晩よくばんもムティカパは現あらわれた。静しずかになった頃合ころあいを見計みはからい青年せいねんが様子ようすを窺うかがいに行いくと、村人むらびとを喰くらうムティカパが! 青年せいねんをかばうエルルゥとともににらみ合あう形かたちになるが、気きまぐれか、ムティカパは去さっていく。拡大かくだいしていく被害ひがいを前まえに為なす術じゅつのない住人じゅうにんたち。だが、青年せいねんがあることに気付きづく。勝機しょうきが見みえた青年せいねんはムティカパの退治たいじを村人むらびとたちに提案ていあんする。罠わなへと誘導ゆうどうし、弱点じゃくてんをつくのだ。それには囮おとりとなる者ものが必要ひつようだった。青年せいねんは自みずから担になう気きでいたが、テオロが手てをさしのべてくれた。――すべてが終おわり、彼かれは山里やまざとに迎むかえられたことを実感じっかんしていた。そして、「ハクオロ」の名なが。
  あらすじをみる ムティカパによって、次々つぎつぎと村人むらびとたちの命いのちが奪うばわれていく。そして翌晩よくばんもムティカパは現あらわれた。静しずかになった頃合ころあいを見計みはからい青年せいねんが様子ようすを窺うかがいに行いくと、村人むらびとを喰くらうムティカパが! 青年せいねんをかばうエルルゥとともににらみ合あう形かたちになるが、気きまぐれか、ムティカパは去さっていく。拡大かくだいしていく被害ひがいを前まえに為なす術じゅつのない住人じゅうにんたち。だが、青年せいねんがあることに気付きづく。勝機しょうきが見みえた青年せいねんはムティカパの退治たいじを村人むらびとたちに提案ていあんする。罠わなへと誘導ゆうどうし、弱点じゃくてんをつくのだ。それには囮おとりとなる者ものが必要ひつようだった。青年せいねんは自みずから担になう気きでいたが、テオロが手てをさしのべてくれた。――すべてが終おわり、彼かれは山里やまざとに迎むかえられたことを実感じっかんしていた。そして、「ハクオロ」の名なが。
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  第だい3話わ 紫むらさき琥珀こはく

  110円えん

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  あらすじをみる 夜よる、エルルゥに起おこされたハクオロ。トゥスクルが黒くろずくめの人ひとたちと村むらを出でて行いくところをみたというのだ。様子ようすを見みにきたハクオロは、突然とつぜん、背後はいごから刃はを突つきつけられる。ハクオロは抵抗ていこうを試こころみもみ合あいとなるが、トゥスクルにそれを制せいされた。その言げんに相手あいては刀かたなを納おさめる。彼かれの名なはオボロ。妹いもうとユズハの病やまいのため、トゥスクルに度々どど往診おうしんを依頼いらいしていたのだ。隠かくれるように住すむオボロたちに違和感いわかんを覚おぼえつつも、ユズハから懇願こんがんされ、再ふたたびの逢瀬おうせを約束やくそくすることになる……。一方いっぽう、落人おちうどの流入りゅうにゅうなどで山里やまざとの食糧しょくりょうが足たりなくなっていた。すでに財政ざいせいまでも任まかされていたハクオロの悩なやみは、取とり立たてられたはずの租が返かえされていたことで解決かいけつすることになる。何者なにものが? そしてオボロは宿敵しゅくてきである侍大将さむらいだいしょうベナウィと遭遇そうぐうする。馬上まけからの一瞥いちべつに、ハクオロに冷ひや汗あせをかかせた刃はで渾身こんしんの一いち撃げきで斬きりかかる!
  あらすじをみる 夜よる、エルルゥに起おこされたハクオロ。トゥスクルが黒くろずくめの人ひとたちと村むらを出でて行いくところをみたというのだ。様子ようすを見みにきたハクオロは、突然とつぜん、背後はいごから刃はを突つきつけられる。ハクオロは抵抗ていこうを試こころみもみ合あいとなるが、トゥスクルにそれを制せいされた。その言げんに相手あいては刀かたなを納おさめる。彼かれの名なはオボロ。妹いもうとユズハの病やまいのため、トゥスクルに度々どど往診おうしんを依頼いらいしていたのだ。隠かくれるように住すむオボロたちに違和感いわかんを覚おぼえつつも、ユズハから懇願こんがんされ、再ふたたびの逢瀬おうせを約束やくそくすることになる……。一方いっぽう、落人おちうどの流入りゅうにゅうなどで山里やまざとの食糧しょくりょうが足たりなくなっていた。すでに財政ざいせいまでも任まかされていたハクオロの悩なやみは、取とり立たてられたはずの租が返かえされていたことで解決かいけつすることになる。何者なにものが? そしてオボロは宿敵しゅくてきである侍大将さむらいだいしょうベナウィと遭遇そうぐうする。馬上まけからの一瞥いちべつに、ハクオロに冷ひや汗あせをかかせた刃はで渾身こんしんの一いち撃げきで斬きりかかる!
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  第だい4話わ 戻もどれぬ道みち

  110円えん

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  あらすじをみる 倉くらに忍しのび込こんだ賊ぞくを追おって、藩主はんしゅササンテたちがヤマユラの集落しゅうらくにやってきた。だがトゥスクルはまったく相手あいてにしない。その態度たいどに怒おこったヌワンギは、彼女かのじょを捕とらえる指示しじを出だす。そのとき、ササンテに向むけて石いしを投なげる者ものがいた。アルルゥだ。ムックルとともに反抗はんこうしようとしたアルルゥは、逆ぎゃくに兵士へいしから切きり付つけられる。あわやというとき、トゥスクルが身みを挺ていしてアルルゥを守まもり、背中せなかに大おおきな傷きずを負おう。殺気立さっきだつ村人むらびとたちに身みの危険きけんを感かんじ、ササンテたちはその場ばから去さっていった。傷きずついた祖母そぼを必死ひっしに看病かんびょうするエルルゥとアルルゥだが、トゥスクルの容態ようだいは一向いっこうに良よくならない。彼女かのじょはやがて苦くるしい息いきの下したから、エルルゥやハクオロたちに静しずかに語かたりかけるのだった。
  あらすじをみる 倉くらに忍しのび込こんだ賊ぞくを追おって、藩主はんしゅササンテたちがヤマユラの集落しゅうらくにやってきた。だがトゥスクルはまったく相手あいてにしない。その態度たいどに怒おこったヌワンギは、彼女かのじょを捕とらえる指示しじを出だす。そのとき、ササンテに向むけて石いしを投なげる者ものがいた。アルルゥだ。ムックルとともに反抗はんこうしようとしたアルルゥは、逆ぎゃくに兵士へいしから切きり付つけられる。あわやというとき、トゥスクルが身みを挺ていしてアルルゥを守まもり、背中せなかに大おおきな傷きずを負おう。殺気立さっきだつ村人むらびとたちに身みの危険きけんを感かんじ、ササンテたちはその場ばから去さっていった。傷きずついた祖母そぼを必死ひっしに看病かんびょうするエルルゥとアルルゥだが、トゥスクルの容態ようだいは一向いっこうに良よくならない。彼女かのじょはやがて苦くるしい息いきの下したから、エルルゥやハクオロたちに静しずかに語かたりかけるのだった。
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  第だい5話わ 森もりの娘むすめ

  110円えん

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  あらすじをみる 蜂起ほうきしたハクオロたちの最初さいしょの戦たたかいが終おわった。彼かれらは藩主はんしゅの屋敷やしき跡あとを整備せいびして、陣じんを構かまえる。ここは戦場せんじょうになるからと、エルルゥとアルルゥに集落しゅうらくへ戻もどるよう説とくハクオロだったが、エルルゥはき入きいれない。「だって私わたしたちは……」彼女かのじょの胸むねに、ハクオロの言いった"家族かぞく"という言葉ことばがよぎる。そんな折おり、オボロが、ユズハを伴ともない、配下はいかの一団いちだんを率ひきいてやって来きた。彼かれはハクオロの前まえに、生涯しょうがいの忠誠ちゅうせいを誓ちかうのだった。やがて迎むかえる皇軍こうぐんとの戦たたかいに備そなえて訓練くんれんを行おこなう一方いっぽう、近隣きんりんの集落しゅうらくに助力じょりょくをもとめようと試こころみるハクオロたち。しかし、叛乱はんらん軍ぐんの討伐とうばつに執念しゅうねんを燃もやすインカラ皇すめらぎは、残虐ざんぎゃくな方法ほうほうで、容赦ようしゃなく彼かれらを追おい詰つめようとしていた。そして、凄惨せいさんをきわめる戦場せんじょうで、ついにハクオロは、皇軍こうぐんの侍大将さむらいだいしょうベナウィとあいまみえる!
  あらすじをみる 蜂起ほうきしたハクオロたちの最初さいしょの戦たたかいが終おわった。彼かれらは藩主はんしゅの屋敷やしき跡あとを整備せいびして、陣じんを構かまえる。ここは戦場せんじょうになるからと、エルルゥとアルルゥに集落しゅうらくへ戻もどるよう説とくハクオロだったが、エルルゥはき入きいれない。「だって私わたしたちは……」彼女かのじょの胸むねに、ハクオロの言いった"家族かぞく"という言葉ことばがよぎる。そんな折おり、オボロが、ユズハを伴ともない、配下はいかの一団いちだんを率ひきいてやって来きた。彼かれはハクオロの前まえに、生涯しょうがいの忠誠ちゅうせいを誓ちかうのだった。やがて迎むかえる皇軍こうぐんとの戦たたかいに備そなえて訓練くんれんを行おこなう一方いっぽう、近隣きんりんの集落しゅうらくに助力じょりょくをもとめようと試こころみるハクオロたち。しかし、叛乱はんらん軍ぐんの討伐とうばつに執念しゅうねんを燃もやすインカラ皇すめらぎは、残虐ざんぎゃくな方法ほうほうで、容赦ようしゃなく彼かれらを追おい詰つめようとしていた。そして、凄惨せいさんをきわめる戦場せんじょうで、ついにハクオロは、皇軍こうぐんの侍大将さむらいだいしょうベナウィとあいまみえる!
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  第だい6話わ 集つどう力ちから

  110円えん

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  あらすじをみる インカラ皇すめらぎの信頼しんらいを得えたヌワンギは、兵へいを率ひきい、村むら々への襲撃しゅうげきを続つづけていた。一方いっぽう、ハクオロのもとには、残のこった集落しゅうらくの村長そんちょうたちが、傘下さんかに加くわわるべく、集あつまりつつあった。ある日ひ、塀へいを上のぼって屋敷やしきに入いり込こもうとした男おとこが捕とらえられる。商人しょうにんと名なのる胡散臭うさんくさい男おとこに、ハクオロは、水みずと食料しょくりょうを分わけ与あたえ、すみやかに立たち去さるよう伝つたえる。だが男おとこは「ひとつご忠告ちゅうこくを……」と、ハクオロに耳打みみうちする。皇すめらぎ城じょう攻略こうりゃくの策さくを練ねるハクオロたち。"関所せきしょ"の向むこう側がわにある里さととの協力きょうりょくが不可欠ふかけつと知しったハクオロは、この関所せきしょの襲撃しゅうげきを決断けつだんする。決起けっきに沸わく一同いちどうの声こえを背せにしつつ、エルルゥは、ユズハを見舞みまう。薬くすりを調合ちょうごうする彼女かのじょの気配けはいに耳みみを傾かたむけ、いつもと違ちがう音おとがすることで、ユズハは、エルルゥを気遣きづかうのだが……。
  あらすじをみる インカラ皇すめらぎの信頼しんらいを得えたヌワンギは、兵へいを率ひきい、村むら々への襲撃しゅうげきを続つづけていた。一方いっぽう、ハクオロのもとには、残のこった集落しゅうらくの村長そんちょうたちが、傘下さんかに加くわわるべく、集あつまりつつあった。ある日ひ、塀へいを上のぼって屋敷やしきに入いり込こもうとした男おとこが捕とらえられる。商人しょうにんと名なのる胡散臭うさんくさい男おとこに、ハクオロは、水みずと食料しょくりょうを分わけ与あたえ、すみやかに立たち去さるよう伝つたえる。だが男おとこは「ひとつご忠告ちゅうこくを……」と、ハクオロに耳打みみうちする。皇すめらぎ城じょう攻略こうりゃくの策さくを練ねるハクオロたち。"関所せきしょ"の向むこう側がわにある里さととの協力きょうりょくが不可欠ふかけつと知しったハクオロは、この関所せきしょの襲撃しゅうげきを決断けつだんする。決起けっきに沸わく一同いちどうの声こえを背せにしつつ、エルルゥは、ユズハを見舞みまう。薬くすりを調合ちょうごうする彼女かのじょの気配けはいに耳みみを傾かたむけ、いつもと違ちがう音おとがすることで、ユズハは、エルルゥを気遣きづかうのだが……。
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  第だい7話わ 皇すめらぎ都と侵攻しんこう

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  あらすじをみる ハクオロ軍ぐんは勢力せいりょくを広ひろげ、着々ちゃくちゃくと、インカラ城じょうのある皇すめらぎ都とを取とり囲かこみつつあった。ある夜よる、エルルゥに乞こわれて、ハクオロはユズハのもとを訪おとずれる。戦たたかいの中なかで、ついにハクオロ軍ぐんは侍大将さむらいだいしょうヌワンギを捕とらえる。縄なわを打うたれ、まさに斬きられようというそのとき、エルルゥが現あらわれた。かつての許婚きょこんの前まえで、自嘲じちょうの笑わらいを漏もらすヌワンギ。ハクオロは、捕虜ほりょの処置しょちをエルルゥに委ゆだね、彼女かのじょは決心けっしんする……。決戦けっせんの時ときが来きた。ハクオロが鉄扇てっせんを振ふるう。「全ぜん軍ぐん進撃しんげき!」敵てき兵へいを一いち太刀たちで叩はたき切きるオボロを先頭せんとうに、インカラ城じょうへ攻せめ込こむ叛乱はんらん軍ぐん。一方いっぽう、インカラ皇すめらぎの不興ふきょうをかって投獄とうごくの身みだったベナウィは、牢ろうを抜ぬけ出だし、国くにと運命うんめいを共ともにする覚悟かくごのもと、最後さいごの戦たたかいに赴おもむくべく、ハクオロの前まえに立たちはだかる!
  あらすじをみる ハクオロ軍ぐんは勢力せいりょくを広ひろげ、着々ちゃくちゃくと、インカラ城じょうのある皇すめらぎ都とを取とり囲かこみつつあった。ある夜よる、エルルゥに乞こわれて、ハクオロはユズハのもとを訪おとずれる。戦たたかいの中なかで、ついにハクオロ軍ぐんは侍大将さむらいだいしょうヌワンギを捕とらえる。縄なわを打うたれ、まさに斬きられようというそのとき、エルルゥが現あらわれた。かつての許婚きょこんの前まえで、自嘲じちょうの笑わらいを漏もらすヌワンギ。ハクオロは、捕虜ほりょの処置しょちをエルルゥに委ゆだね、彼女かのじょは決心けっしんする……。決戦けっせんの時ときが来きた。ハクオロが鉄扇てっせんを振ふるう。「全ぜん軍ぐん進撃しんげき!」敵てき兵へいを一いち太刀たちで叩はたき切きるオボロを先頭せんとうに、インカラ城じょうへ攻せめ込こむ叛乱はんらん軍ぐん。一方いっぽう、インカラ皇すめらぎの不興ふきょうをかって投獄とうごくの身みだったベナウィは、牢ろうを抜ぬけ出だし、国くにと運命うんめいを共ともにする覚悟かくごのもと、最後さいごの戦たたかいに赴おもむくべく、ハクオロの前まえに立たちはだかる!
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  第だい8話わ 調停ちょうてい者しゃ

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  あらすじをみる 第だい二にの戦たたかいを経へて、ハクオロは皇すめらぎとなった。やっと得えられた休息きゅうそく…。だが国家こっかを統治とうちする身みの彼かれを待まち受うけていたのは、膨大ぼうだいな執務しつむの山やまである。「…私わたしの身体しんたいは一ひとつしかない」慣なれぬ仕事しごとに閉口へいこうしつつ、執政しっせいの毎日まいにちを過すごす彼かれのもとに、ある日ひ、美うつくしく気高けだかい客人きゃくじんが現あらわれる。彼女かのじょの名なはウルトリィ。大神おおがみ――"ウィツァルネミテア"を奉たてまつる神官しんかんとも言いうべき一族いちぞくの、皇女おうじょにして巫女ふじょ、そして"調停ちょうてい者しゃ"。が、訪問ほうもん者しゃは彼女かのじょだけではなかった。ある満月まんげつの晩ばん、美うつくしく光ひかる湖みずうみで、ハクオロは妖あやしくも幻想げんそう的てきな情景じょうけいを目撃もくげきする…。使節しせつの訪問ほうもんをきっかけに、アルルゥ、そして病床びょうしょうにあったユズハにも変化へんかが生しょうじていく。思おもいがけず与あたえられた穏おだやかな日々ひび。ハクオロは願ねがわずにはいられない。「こんな日びが続つづけばいい…」
  あらすじをみる 第だい二にの戦たたかいを経へて、ハクオロは皇すめらぎとなった。やっと得えられた休息きゅうそく…。だが国家こっかを統治とうちする身みの彼かれを待まち受うけていたのは、膨大ぼうだいな執務しつむの山やまである。「…私わたしの身体しんたいは一ひとつしかない」慣なれぬ仕事しごとに閉口へいこうしつつ、執政しっせいの毎日まいにちを過すごす彼かれのもとに、ある日ひ、美うつくしく気高けだかい客人きゃくじんが現あらわれる。彼女かのじょの名なはウルトリィ。大神おおがみ――"ウィツァルネミテア"を奉たてまつる神官しんかんとも言いうべき一族いちぞくの、皇女おうじょにして巫女ふじょ、そして"調停ちょうてい者しゃ"。が、訪問ほうもん者しゃは彼女かのじょだけではなかった。ある満月まんげつの晩ばん、美うつくしく光ひかる湖みずうみで、ハクオロは妖あやしくも幻想げんそう的てきな情景じょうけいを目撃もくげきする…。使節しせつの訪問ほうもんをきっかけに、アルルゥ、そして病床びょうしょうにあったユズハにも変化へんかが生しょうじていく。思おもいがけず与あたえられた穏おだやかな日々ひび。ハクオロは願ねがわずにはいられない。「こんな日びが続つづけばいい…」
• 00:23:10

  第だい9話わ 禁忌きんき

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  あらすじをみる 突如とつじょ、大国たいこくの使者ししゃが訪おとずれる。「天子てんしニウェに絶対ぜったいの忠誠ちゅうせいを誓ちかえ!」迫せまる彼かれらの無礼ぶれいきわまる態度たいどにも、終始しゅうし冷静れいせいに従したがうハクオロ。だが彼かれは悟さとっていた。開戦かいせんは避さけられない、ということを…。ハクオロの"トゥスクル国こく"に対たいし、ニウェの大国たいこく "シケリペチム"、その国力こくりょく差さは、兵力へいりょくにして約やく十じゅう倍ばい…。無抵抗むていこうなハクオロを「腰抜こしぬけ」と蔑さげすむ家来けらいの報告ほうこくを一喝いっかつし、不敵ふてきな笑えみを浮うかべるニウェ。「なかなか面白おもしろい男おとこのようだな」そして大国たいこくの進撃しんげきが開始かいしされた。その兵へいの数かず、およそ六ろく千せん! 圧倒的あっとうてき戦力せんりょくに対たいし、ハクオロは一ひとつの "策さく"をもって、部下ぶかとなったベナウィ、クロウ、そしてオボロ、さらに、ある男おとこに指示しじを与あたえる。立たち聞ぎきしたエルルゥは、その意味いみするところに慄然りつぜんとする。「ハクオロさん、…いったい、何なにを?」
  あらすじをみる 突如とつじょ、大国たいこくの使者ししゃが訪おとずれる。「天子てんしニウェに絶対ぜったいの忠誠ちゅうせいを誓ちかえ!」迫せまる彼かれらの無礼ぶれいきわまる態度たいどにも、終始しゅうし冷静れいせいに従したがうハクオロ。だが彼かれは悟さとっていた。開戦かいせんは避さけられない、ということを…。ハクオロの"トゥスクル国こく"に対たいし、ニウェの大国たいこく "シケリペチム"、その国力こくりょく差さは、兵力へいりょくにして約やく十じゅう倍ばい…。無抵抗むていこうなハクオロを「腰抜こしぬけ」と蔑さげすむ家来けらいの報告ほうこくを一喝いっかつし、不敵ふてきな笑えみを浮うかべるニウェ。「なかなか面白おもしろい男おとこのようだな」そして大国たいこくの進撃しんげきが開始かいしされた。その兵へいの数かず、およそ六ろく千せん! 圧倒的あっとうてき戦力せんりょくに対たいし、ハクオロは一ひとつの "策さく"をもって、部下ぶかとなったベナウィ、クロウ、そしてオボロ、さらに、ある男おとこに指示しじを与あたえる。立たち聞ぎきしたエルルゥは、その意味いみするところに慄然りつぜんとする。「ハクオロさん、…いったい、何なにを?」
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  第だい10話わ 傭兵ようへい

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  あらすじをみる 人ひとを売うり買かいすることで悪名あくめい高たかいある国くにの貿易ぼうえき船せんが、暴風ぼうふうのため難破なんぱした。その船底ふなそこの檻おりから逃のがれ、ただ一人ひとり生いき残のこった女おんな、その名なはカルラ。首くびに鎖くさりを付つけ、檻おりに繋つながれた彼女かのじょらを、沈没ちんぼつする船ふねに置おき去ざりにして逃にげようとした船員せんいんたちは、彼女かのじょによって皆殺みなごろしにされたのだ。救難きゅうなんのため駆かけつけたクロウとオボロは、素手すでを血ちに染そめ気きを失うしなったカルラを助たすける一方いっぽう、その凄腕すごうでに驚おどろく。牢ろうの中なかで目覚めざめたカルラは、しかしやすやすと牢ろうを破やぶってハクオロの前まえに現あらわれる。「私わたしをナ・トゥンクに引ひき渡わたすのかしら?それとも斬ぎり捨すてるおつもり?」彼女かのじょの問といかけに、ハクオロは意外いがいな答こたえを返かえす。驚おどろくオボロたち、そしてカルラ自身じしんも。そんな折おり、ウルトリィが妹いもうとのカミュを伴ともない、ある使命しめいを帯おびて、再ふたたびハクオロのもとを訪おとずれる…。
  あらすじをみる 人ひとを売うり買かいすることで悪名あくめい高たかいある国くにの貿易ぼうえき船せんが、暴風ぼうふうのため難破なんぱした。その船底ふなそこの檻おりから逃のがれ、ただ一人ひとり生いき残のこった女おんな、その名なはカルラ。首くびに鎖くさりを付つけ、檻おりに繋つながれた彼女かのじょらを、沈没ちんぼつする船ふねに置おき去ざりにして逃にげようとした船員せんいんたちは、彼女かのじょによって皆殺みなごろしにされたのだ。救難きゅうなんのため駆かけつけたクロウとオボロは、素手すでを血ちに染そめ気きを失うしなったカルラを助たすける一方いっぽう、その凄腕すごうでに驚おどろく。牢ろうの中なかで目覚めざめたカルラは、しかしやすやすと牢ろうを破やぶってハクオロの前まえに現あらわれる。「私わたしをナ・トゥンクに引ひき渡わたすのかしら?それとも斬ぎり捨すてるおつもり?」彼女かのじょの問といかけに、ハクオロは意外いがいな答こたえを返かえす。驚おどろくオボロたち、そしてカルラ自身じしんも。そんな折おり、ウルトリィが妹いもうとのカミュを伴ともない、ある使命しめいを帯おびて、再ふたたびハクオロのもとを訪おとずれる…。
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  第だい11話わ 永遠えいえんの約束やくそく

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  あらすじをみる ハクオロはウルトリィを使節しせつとし、ニウェに対抗たいこうすべく近隣きんりん諸国しょこくと同盟どうめいを結むすぶ。容易よういに攻せめ込こまれぬよう兵力へいりょくを拮抗きっこうさせるためだ。だが、その"調印ちょういんの儀ぎ"が行おこなわれているさなか、ヤマユラのテオロが敵襲てきしゅうを知しらせるべく、駆かけ込こんできたのだ。集落しゅうらくの皆みなの身みを案あんじるハクオロに、「心配しんぱいすんな、負まけんなよ」と拳こぶしを上あげてみせるテオロ。しかし…。ウォプタルを駆かり、敵てき騎馬きば兵へいの一団いちだんが城門じょうもんをめがけ、全ぜん速そくで突つっ込こんでくる! 守備しゅび兵へいたちが防壁ぼうへきを展開てんかい、足止あしどめされた敵てき一いち群ぐんに、ドリィとグラア率ひきいる弓矢ゆみや兵へいが矢やを放はなつ! だが屍かばねを踏ふみ越こえ、残のこった敵てき兵へいたちはさらに無謀むぼうな突撃とつげきを試こころみるのだ。絶命ぜつめい直前ちょくぜん、敵てきが吐はいた呪詛じゅそのことばに、慄くハクオロ…。悲かなしみと憎悪ぞうおが、ハクオロを、エルルゥたちを、容赦ようしゃなく切きり裂さいてゆく。
  あらすじをみる ハクオロはウルトリィを使節しせつとし、ニウェに対抗たいこうすべく近隣きんりん諸国しょこくと同盟どうめいを結むすぶ。容易よういに攻せめ込こまれぬよう兵力へいりょくを拮抗きっこうさせるためだ。だが、その"調印ちょういんの儀ぎ"が行おこなわれているさなか、ヤマユラのテオロが敵襲てきしゅうを知しらせるべく、駆かけ込こんできたのだ。集落しゅうらくの皆みなの身みを案あんじるハクオロに、「心配しんぱいすんな、負まけんなよ」と拳こぶしを上あげてみせるテオロ。しかし…。ウォプタルを駆かり、敵てき騎馬きば兵へいの一団いちだんが城門じょうもんをめがけ、全ぜん速そくで突つっ込こんでくる! 守備しゅび兵へいたちが防壁ぼうへきを展開てんかい、足止あしどめされた敵てき一いち群ぐんに、ドリィとグラア率ひきいる弓矢ゆみや兵へいが矢やを放はなつ! だが屍かばねを踏ふみ越こえ、残のこった敵てき兵へいたちはさらに無謀むぼうな突撃とつげきを試こころみるのだ。絶命ぜつめい直前ちょくぜん、敵てきが吐はいた呪詛じゅそのことばに、慄くハクオロ…。悲かなしみと憎悪ぞうおが、ハクオロを、エルルゥたちを、容赦ようしゃなく切きり裂さいてゆく。
• 00:23:10

  第だい12話わ 動揺どうよう

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  あらすじをみる 「裏切うらぎり者ものよ!その罪つみ、死しをもって償つぐなうがいい!」ハクオロを罵ののしり、彼かれに向むかって突つき進すすむ敵てき将はたオリカカンと騎馬きば兵へい。そのとき、カルラの振ふるった大だい太刀たちが、敵てき兵へいを真まっ二ぷたつに切きり裂さいた。しかし、敵てき将しょうに助太刀すけだちする誇ほこり高たかき武人ぶじん、女おんな剣士けんしトウカの刃はが閃光せんこうを放はなち、あわや、カルラの首輪くびわをかすめる! 「悪漢あっかんに与くみするとは…!その剣けんが泣ないているぞ!」叫さけぶトウカ。自分じぶん自身じしんが行おこなったという残虐ざんぎゃく行為こういを聞きかされ、過去かこの記憶きおくを持もたないハクオロは、疑惑ぎわくと苦悩くのうに苛さいなまれる。そんな彼かれを案あんじるエルルゥに、ハクオロは自分じぶんの名なをもう一度いちど呼よぶよう、請こうのだった。敵てきの先手せんてを打うつべく山やま深ふかい渓谷けいこくに赴おもむいたハクオロたち…。そこで再ふたたび、オボロ、カルラの剣けんと、トウカの刃はが火花ひばなを散ちらす。義ぎはどちらにあるのか!?
  あらすじをみる 「裏切うらぎり者ものよ!その罪つみ、死しをもって償つぐなうがいい!」ハクオロを罵ののしり、彼かれに向むかって突つき進すすむ敵てき将はたオリカカンと騎馬きば兵へい。そのとき、カルラの振ふるった大だい太刀たちが、敵てき兵へいを真まっ二ぷたつに切きり裂さいた。しかし、敵てき将しょうに助太刀すけだちする誇ほこり高たかき武人ぶじん、女おんな剣士けんしトウカの刃はが閃光せんこうを放はなち、あわや、カルラの首輪くびわをかすめる! 「悪漢あっかんに与くみするとは…!その剣けんが泣ないているぞ!」叫さけぶトウカ。自分じぶん自身じしんが行おこなったという残虐ざんぎゃく行為こういを聞きかされ、過去かこの記憶きおくを持もたないハクオロは、疑惑ぎわくと苦悩くのうに苛さいなまれる。そんな彼かれを案あんじるエルルゥに、ハクオロは自分じぶんの名なをもう一度いちど呼よぶよう、請こうのだった。敵てきの先手せんてを打うつべく山やま深ふかい渓谷けいこくに赴おもむいたハクオロたち…。そこで再ふたたび、オボロ、カルラの剣けんと、トウカの刃はが火花ひばなを散ちらす。義ぎはどちらにあるのか!?
• 00:23:10

  第だい13話わ 血塗ちぬられた戦たたかい

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  あらすじをみる 正義せいぎを何なによりも重おもんじる"エヴェンクルガ"のトウカが敵てき方かたについていることで、トゥスクルの兵へいや民みんたちに動揺どうようが走はしる。自分じぶんが何者なにものかわからぬ不安ふあんから逃のがれるように、ハクオロは、毎夜まいよ、酒さけを飲のんでいた。エルルゥはそんな彼かれを優やさしく叱しかり、励はげます。「君きみはどうして、私わたしを支ささえてくれるんだ?」問とうハクオロに、エルルゥは赤面せきめんしつつ「憶おぼえていますか?…」と、あることを尋たずね返かえすのだった。少数しょうすうの騎馬きば兵へいを率ひきい、決戦けっせんに赴おもむくハクオロたち。オリカカンの軍ぐんと対峙たいじした彼かれらの前まえに、またしてもトウカが現あらわれる。「命いのちが惜おしくば道みちを開あけろ!」叫さけび、駆かけ抜ぬけるトウカ。「相手あいてにとって不足ふそくはねぇ!!と」迎むかえ撃うつクロウ、そしてオボロ。激はげしい剣戟けんげきを尻目しりめに、オリカカンはハクオロを追おう。「追おいつめたぞ、ラクシャイン!」
  あらすじをみる 正義せいぎを何なによりも重おもんじる"エヴェンクルガ"のトウカが敵てき方かたについていることで、トゥスクルの兵へいや民みんたちに動揺どうようが走はしる。自分じぶんが何者なにものかわからぬ不安ふあんから逃のがれるように、ハクオロは、毎夜まいよ、酒さけを飲のんでいた。エルルゥはそんな彼かれを優やさしく叱しかり、励はげます。「君きみはどうして、私わたしを支ささえてくれるんだ?」問とうハクオロに、エルルゥは赤面せきめんしつつ「憶おぼえていますか?…」と、あることを尋たずね返かえすのだった。少数しょうすうの騎馬きば兵へいを率ひきい、決戦けっせんに赴おもむくハクオロたち。オリカカンの軍ぐんと対峙たいじした彼かれらの前まえに、またしてもトウカが現あらわれる。「命いのちが惜おしくば道みちを開あけろ!」叫さけび、駆かけ抜ぬけるトウカ。「相手あいてにとって不足ふそくはねぇ!!と」迎むかえ撃うつクロウ、そしてオボロ。激はげしい剣戟けんげきを尻目しりめに、オリカカンはハクオロを追おう。「追おいつめたぞ、ラクシャイン!」
• 00:23:10

  第だい14話わ 戦禍せんか

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  あらすじをみる シケリペチムの軍勢ぐんぜいが再ふたたび国境こっきょうを越こえ、トゥスクル国こくへの進撃しんげきを開始かいしした。オボロやカルラたちの活躍かつやくによって、いくつかの戦たたかいで勝利しょうりを収おさめつつも、敵てきの襲撃しゅうげきは日ひを追おって増ふえていき、犠牲ぎせい者しゃも相当そうとう数すうにのぼって行いく。しかし、なぜか一気いっきに攻せめ込こんではこない敵てきの企くわだてを、ベナウィは見抜みぬく。こちらから攻せめ込こむべき、と息巻いきまくオボロに、「今いまは待まて。私わたしを信しんじてほしい」と制せいすハクオロ。そのころニウェは精鋭せいえいの兵へいを集あつめ、さらに彼かれらに対たいし何なんらかの施術しじゅつを行おこなっていた。そしてニウェの傍かたわらには、謎なぞの男おとこの影かげが…。「ハクオロとか言いったな。…待まち遠どおしいわ。わしの期待きたいに必かならずや答こたえてくれよう」…不気味ぶきみに笑わらうニウェ。やがてトゥスクル兵へいたちの消耗しょうもうが限界げんかいに達たっしつつある頃ころ、ついに、シケリペチム軍ぐんの総そう攻撃こうげきが始はじまった!
  あらすじをみる シケリペチムの軍勢ぐんぜいが再ふたたび国境こっきょうを越こえ、トゥスクル国こくへの進撃しんげきを開始かいしした。オボロやカルラたちの活躍かつやくによって、いくつかの戦たたかいで勝利しょうりを収おさめつつも、敵てきの襲撃しゅうげきは日ひを追おって増ふえていき、犠牲ぎせい者しゃも相当そうとう数すうにのぼって行いく。しかし、なぜか一気いっきに攻せめ込こんではこない敵てきの企くわだてを、ベナウィは見抜みぬく。こちらから攻せめ込こむべき、と息巻いきまくオボロに、「今いまは待まて。私わたしを信しんじてほしい」と制せいすハクオロ。そのころニウェは精鋭せいえいの兵へいを集あつめ、さらに彼かれらに対たいし何なんらかの施術しじゅつを行おこなっていた。そしてニウェの傍かたわらには、謎なぞの男おとこの影かげが…。「ハクオロとか言いったな。…待まち遠どおしいわ。わしの期待きたいに必かならずや答こたえてくれよう」…不気味ぶきみに笑わらうニウェ。やがてトゥスクル兵へいたちの消耗しょうもうが限界げんかいに達たっしつつある頃ころ、ついに、シケリペチム軍ぐんの総そう攻撃こうげきが始はじまった!
• 00:23:10

  第だい15話わ 宴えんの終おわり

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  あらすじをみる シケリペチムを迎むかえ討うつべく、兵へいを率ひきいて国境こっきょうへと向むかったベナウィたち。川かわを挟はさんで対峙たいじしているはずの敵てき軍ぐんの姿すがたは、濃こい霧きりに覆おおわれて見みえない。しかし、やがて霧きりが晴はれていったとき、そこに、オボロとクロウは信しんじられない数かずの軍勢ぐんぜいを見みた。水みずしぶきを上あげ、雄叫おたけびとともに、敵てき騎兵隊きへいたいが突進とっしんする。「掃射そうしゃ!」ドリィ率ひきいる弓矢ゆみや兵へいから放はなたれた無数むすうの矢やが、シケリペチム兵へいの上うえに雨あめのように降ふり注そそぐ。一方いっぽう、ハクオロは、エルルゥとカルラ・トウカを伴ともない、シケリペチム本国ほんごくにあるニウェの城しろを目指めざす。それを察さっしたニウェは皇すめらぎの間あいだでハクオロを待まち構かまえる。「…臭におう、臭におうぞ、獣ししの臭くさいがな!」そして城しろの門もんを突破とっぱしたハクオロたちの前まえに、3人にんの猛者もさが立たちはだかるのだった。
  あらすじをみる シケリペチムを迎むかえ討うつべく、兵へいを率ひきいて国境こっきょうへと向むかったベナウィたち。川かわを挟はさんで対峙たいじしているはずの敵てき軍ぐんの姿すがたは、濃こい霧きりに覆おおわれて見みえない。しかし、やがて霧きりが晴はれていったとき、そこに、オボロとクロウは信しんじられない数かずの軍勢ぐんぜいを見みた。水みずしぶきを上あげ、雄叫おたけびとともに、敵てき騎兵隊きへいたいが突進とっしんする。「掃射そうしゃ!」ドリィ率ひきいる弓矢ゆみや兵へいから放はなたれた無数むすうの矢やが、シケリペチム兵へいの上うえに雨あめのように降ふり注そそぐ。一方いっぽう、ハクオロは、エルルゥとカルラ・トウカを伴ともない、シケリペチム本国ほんごくにあるニウェの城しろを目指めざす。それを察さっしたニウェは皇すめらぎの間あいだでハクオロを待まち構かまえる。「…臭におう、臭におうぞ、獣ししの臭くさいがな!」そして城しろの門もんを突破とっぱしたハクオロたちの前まえに、3人にんの猛者もさが立たちはだかるのだった。
• 00:23:10

  第だい16話わ 戦たたかいの果はて

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  あらすじをみる 戦せんが終おわり、戦火せんかの蹂躙じゅうりんを受うけた土地とちにも、復興ふっこうの槌づち音おんが響ひびく。集落しゅうらくには子供こどもたちの笑わらい声ごえが戻もどり、戦士せんしたちにも休息きゅうそくのときが訪おとずれた。しかしハクオロの脳裏のうりからは、あの戦たたかいのおぞましい記憶きおくと、ニウェが自分じぶんに向むかって放はなった"言葉ことば"がいつまでも去さらない。苦悩くのうするハクオロに、エルルゥは優やさしく声こえをかけ、かいがいしく世話せわを焼やく。「ハクオロさんは働はたらき過すぎなんですよ。少すこしは休やすんだ方ほうがいいと思おもいます」焼やけ野原のはらと化かした一方いっぽうの国くにの皇すめらぎ都とは荒廃こうはいを極きわめており、再建さいけんは困難こんなんとされた。廃墟はいきょの光景こうけいには、さらに忌いまわしい記憶きおくが呼よび覚さまされる。そんな折おり、カミュの身みにちょっとした異変いへんが起おきる。そして、彼かれらを、ひそかに見みつめる人影ひとかげがあった…。
  あらすじをみる 戦せんが終おわり、戦火せんかの蹂躙じゅうりんを受うけた土地とちにも、復興ふっこうの槌づち音おんが響ひびく。集落しゅうらくには子供こどもたちの笑わらい声ごえが戻もどり、戦士せんしたちにも休息きゅうそくのときが訪おとずれた。しかしハクオロの脳裏のうりからは、あの戦たたかいのおぞましい記憶きおくと、ニウェが自分じぶんに向むかって放はなった"言葉ことば"がいつまでも去さらない。苦悩くのうするハクオロに、エルルゥは優やさしく声こえをかけ、かいがいしく世話せわを焼やく。「ハクオロさんは働はたらき過すぎなんですよ。少すこしは休やすんだ方ほうがいいと思おもいます」焼やけ野原のはらと化かした一方いっぽうの国くにの皇すめらぎ都とは荒廃こうはいを極きわめており、再建さいけんは困難こんなんとされた。廃墟はいきょの光景こうけいには、さらに忌いまわしい記憶きおくが呼よび覚さまされる。そんな折おり、カミュの身みにちょっとした異変いへんが起おきる。そして、彼かれらを、ひそかに見みつめる人影ひとかげがあった…。
• 00:23:10

  第だい17話わ 幼おさなき皇すめらぎ

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  あらすじをみる エヴェンクルガの武人ぶじん・ゲンジマルがハクオロに引ひき合あわせたのは、仮面かめんを被こうむったクンネカムンの皇すめらぎ、クーヤだった。偉業いぎょうに反はんし朴訥ぼくとつと己おのれを語かたるハクオロと、腹はらを隠かくさぬ物言ものいいのクーヤは、互たがいに好意こういと関心かんしんを抱いだく。だが短みじかい会見かいけんの内うちに、民みんの大神おおがみと聞きかされてきたウィツァルネミテアが、彼かれらシャクコポル族ぞくにとっては忌いむべきヌグィソムカミであることを知しったハクオロは、心しんに拭ぬぐえぬものを覚おぼえる。漸ようやく平穏へいおんを取とり戻もどしたトゥスクルの城下じょうか。つい酒さけを過すごし二日酔ふつかよいに苦くるしむオボロや、商人しょうにんチキナロが持もち込こんだ霊獣れいじゅうミキュームをめぐる思おもわぬ騒動そうどう・・・。そんな彼かれらの騒さわぎに閉口へいこうしつつも一時いちじの安やすらぎを得えるハクオロの下したに、再ふたたびクーヤの使者ししゃゲンジマルが遣つかわされて来きた・・・。
  あらすじをみる エヴェンクルガの武人ぶじん・ゲンジマルがハクオロに引ひき合あわせたのは、仮面かめんを被こうむったクンネカムンの皇すめらぎ、クーヤだった。偉業いぎょうに反はんし朴訥ぼくとつと己おのれを語かたるハクオロと、腹はらを隠かくさぬ物言ものいいのクーヤは、互たがいに好意こういと関心かんしんを抱いだく。だが短みじかい会見かいけんの内うちに、民みんの大神おおがみと聞きかされてきたウィツァルネミテアが、彼かれらシャクコポル族ぞくにとっては忌いむべきヌグィソムカミであることを知しったハクオロは、心しんに拭ぬぐえぬものを覚おぼえる。漸ようやく平穏へいおんを取とり戻もどしたトゥスクルの城下じょうか。つい酒さけを過すごし二日酔ふつかよいに苦くるしむオボロや、商人しょうにんチキナロが持もち込こんだ霊獣れいじゅうミキュームをめぐる思おもわぬ騒動そうどう・・・。そんな彼かれらの騒さわぎに閉口へいこうしつつも一時いちじの安やすらぎを得えるハクオロの下したに、再ふたたびクーヤの使者ししゃゲンジマルが遣つかわされて来きた・・・。
• 00:23:10

  第だい18話わ 解放かいほう軍ぐん

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  あらすじをみる かつてカルラが囚とらわれていた國くにナ・トゥンクで叛乱はんらんの火ひの手てが上あがった。カルラは叛乱はんらんへの支援しえんを乞こうが、トゥスクルを更さらなる戦禍せんかに巻まき込こみたくないハクオロはその願ねがいを一いち度どは断ことわる。「私わたしの全すべてを差さし上あげますわ。」居きょを正ただし、ハクオロに迫せまるカルラ・・・。そしてその場ばをエルルゥが見みてしまい・・・。強引ごういんなカルラの手管てくだに観念かんねんし、ハクオロは、カルラやエルルゥ、ウルトリィ、トウカたち共々ともども、ナ・トゥンクへと旅立たびだつ。目的もくてき地ちに着ついた早々そうそう、一いち行ぎょうは叛乱はんらんの頭目とうもくデリホウライとまみえる。そこに敵てきの襲撃しゅうげきが・・・。デリホウライの言動げんどうを聞ききとがめたカルラは、その度量どりょうの狭せまさを諌いさめ、彼かれを叩はたきのめす。そのころナ・トゥンクの城しろでは、皇すめらぎスオンカスが、廻めぐらした奸計かんけいに、ほくそ笑えんでいた。
  あらすじをみる かつてカルラが囚とらわれていた國くにナ・トゥンクで叛乱はんらんの火ひの手てが上あがった。カルラは叛乱はんらんへの支援しえんを乞こうが、トゥスクルを更さらなる戦禍せんかに巻まき込こみたくないハクオロはその願ねがいを一いち度どは断ことわる。「私わたしの全すべてを差さし上あげますわ。」居きょを正ただし、ハクオロに迫せまるカルラ・・・。そしてその場ばをエルルゥが見みてしまい・・・。強引ごういんなカルラの手管てくだに観念かんねんし、ハクオロは、カルラやエルルゥ、ウルトリィ、トウカたち共々ともども、ナ・トゥンクへと旅立たびだつ。目的もくてき地ちに着ついた早々そうそう、一いち行ぎょうは叛乱はんらんの頭目とうもくデリホウライとまみえる。そこに敵てきの襲撃しゅうげきが・・・。デリホウライの言動げんどうを聞ききとがめたカルラは、その度量どりょうの狭せまさを諌いさめ、彼かれを叩はたきのめす。そのころナ・トゥンクの城しろでは、皇すめらぎスオンカスが、廻めぐらした奸計かんけいに、ほくそ笑えんでいた。
• 00:23:10

  第だい19話わ 決別けつべつ

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  あらすじをみる ハクオロの一いち行ぎょうは傭兵ようへいとしてデリホウライの隊たいに加勢かせいし、共ともに収容しゅうよう地ちを襲撃しゅうげきしてケナムの解放かいほうに成功せいこうする。だがナ・トゥンクの軍勢ぐんぜいを相手あいてに兵力へいりょくの少すくなさは否いなめず、本陣ほんじんたる皇すめらぎの居城きょじょうを攻せめる決きめ手てに迷まようハクオロであった。そんな時とき、カルラの示唆しさで少数しょうすうなら地下水ちかすい路ろより城内きうちへ忍しのび込こめることが判明はんめい、デリホウライは決戦けっせんを決意けついする。部下ぶかたちの尽力じんりょくにより、遂ついに皇すめらぎの間あいだへとたどり着つくデリホウライとハクオロたち。そこで相対あいたいしたのは、死者ししゃを苗床なえどこに咲さかせた白しろき花園はなぞのにまみれる酷ひどき皇すめらぎの姿すがたであった。全すべてはカルラを引ひき寄よせ、迎むかえ入いれるための策略さくりゃくだったとうそぶく皇すめらぎスオンカスと、それをはねつけるカルラ。二人ふたりの言葉ことばから、自みずからもあざなわれた因縁いんねんの全貌ぜんぼうを知しったデリホウライは・・・。
  あらすじをみる ハクオロの一いち行ぎょうは傭兵ようへいとしてデリホウライの隊たいに加勢かせいし、共ともに収容しゅうよう地ちを襲撃しゅうげきしてケナムの解放かいほうに成功せいこうする。だがナ・トゥンクの軍勢ぐんぜいを相手あいてに兵力へいりょくの少すくなさは否いなめず、本陣ほんじんたる皇すめらぎの居城きょじょうを攻せめる決きめ手てに迷まようハクオロであった。そんな時とき、カルラの示唆しさで少数しょうすうなら地下水ちかすい路ろより城内きうちへ忍しのび込こめることが判明はんめい、デリホウライは決戦けっせんを決意けついする。部下ぶかたちの尽力じんりょくにより、遂ついに皇すめらぎの間あいだへとたどり着つくデリホウライとハクオロたち。そこで相対あいたいしたのは、死者ししゃを苗床なえどこに咲さかせた白しろき花園はなぞのにまみれる酷ひどき皇すめらぎの姿すがたであった。全すべてはカルラを引ひき寄よせ、迎むかえ入いれるための策略さくりゃくだったとうそぶく皇すめらぎスオンカスと、それをはねつけるカルラ。二人ふたりの言葉ことばから、自みずからもあざなわれた因縁いんねんの全貌ぜんぼうを知しったデリホウライは・・・。
• 00:23:10

  第だい20話わ 初陣ういじん

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  あらすじをみる トゥスクル城じょうに侵入しんにゅうした賊ぞくの正体しょうたいはゲンジマルの孫まご、サクヤだった。彼女かのじょがクーヤの使つかいであることをいち早はやく見抜みぬいたハクオロは城しろの者ものに気きづかれぬようクーヤと密会みっかいするが、その用件ようけんとはサクヤをハクオロの側室そくしつに差さし出だすことであり、更さらにその場ばをエルルゥに見みられてしまう。別わかれ際ぎわに若わかき皇すめらぎが残のこした言葉ことばの通とおり、クンネカムンには戦雲せんうんが近ちかづきつつあった。攻せめ込こむエルムイに同盟どうめいする大國たいこくノセチェシカの軍ぐん力りょくは圧倒的あっとうてきだったが、噂うわさに囁ささやかれていた大おおいなる力ちから、"アヴ・カムゥ"を駆使くしするクンネカムンの軍勢ぐんぜいの前まえに脆もろくも討うち果はたされる。驚異きょういの戦果せんかの中なか、自みずから血ちにまみれた皇すめらぎクーヤが押おし隠かくす心しんを、ハクオロだけは見通みとおしていた。そしてその懸念けねん通どおり、戦雲せんうんは未いまだ晴はれてはいなかった・・・。
  あらすじをみる トゥスクル城じょうに侵入しんにゅうした賊ぞくの正体しょうたいはゲンジマルの孫まご、サクヤだった。彼女かのじょがクーヤの使つかいであることをいち早はやく見抜みぬいたハクオロは城しろの者ものに気きづかれぬようクーヤと密会みっかいするが、その用件ようけんとはサクヤをハクオロの側室そくしつに差さし出だすことであり、更さらにその場ばをエルルゥに見みられてしまう。別わかれ際ぎわに若わかき皇すめらぎが残のこした言葉ことばの通とおり、クンネカムンには戦雲せんうんが近ちかづきつつあった。攻せめ込こむエルムイに同盟どうめいする大國たいこくノセチェシカの軍ぐん力りょくは圧倒的あっとうてきだったが、噂うわさに囁ささやかれていた大おおいなる力ちから、"アヴ・カムゥ"を駆使くしするクンネカムンの軍勢ぐんぜいの前まえに脆もろくも討うち果はたされる。驚異きょういの戦果せんかの中なか、自みずから血ちにまみれた皇すめらぎクーヤが押おし隠かくす心しんを、ハクオロだけは見通みとおしていた。そしてその懸念けねん通どおり、戦雲せんうんは未いまだ晴はれてはいなかった・・・。