Aimer

甘あまくハスキーに響ひびく天性てんせいの歌声うたごえと、曲きょくの本質ほんしつをとらえる圧倒的あっとうてきな表現ひょうげん力りょく。Aimerの歌うたは唯一ゆいいつ無二むにの個性こせいによって、変幻へんげん自在じざいなサウンドに普遍ふへん性せいを宿しゅくす。15歳さいの頃ころ、歌唱かしょうによる酷使こくしが原因げんいんで声帯せいたいを痛いためたことで、二ふたつとない自身じしんの声こえを得えたAimerは、プロデューサーの玉井たまい 健二けんじ率ひきいるagehaspringsのバックアップで、2011年ねんにシングル「六ろく等とう星ぼしの夜よる」でメジャーデビューを果はたした。先入観せんにゅうかんなく、その声こえと出会であってもらいたいとの思おもいから、当初とうしょは経歴けいれきやビジュアルなど、多おおくの情報じょうほうが伏ふせられた。2012年ねんのファーストアルバム『Sleepless Nights』、2014年ねんのセカンドアルバム『Midnight Sun』は“夜よる”をテーマに制作せいさくされ、彼女かのじょの情感じょうかん豊ゆたかな歌声うたごえをより際立きわだたせている。そして、夜よるから昼ひるへ。2015年ねんのサードアルバム『DAWN』を経へて、2016年ねんのアルバム『daydream』では、白日はくじつ夢ゆめのような世界せかいを描えがき、それまでの夜よるのイメージを一新いっしん。ONE OK ROCKのTakaによる重厚じゅうこうなロックの「insane dream」や、RADWIMPSの野田のだ洋次郎ようじろうによる、温あたたかみのある繊細せんさいなバラードの「蝶々ちょうちょう結むすび」など、日本にっぽんを代表だいひょうするアーティストたちが多彩たさいな楽曲がっきょくを手掛てがけ、Aimerの歌声うたごえが持もつ揺ゆるぎない個性こせいや普遍ふへん的てきな魅力みりょくを浮うき彫ぼりにした。また、澤野さわの弘之ひろゆきプロデュースの「RE:I AM」をはじめ、Aimerはアニメやテレビドラマ、映画えいがの主題歌しゅだいかも多おおく手掛てがけることで支持しじを広ひろげてきた。幅広はばひろい楽曲がっきょくを自みずからのものにする順応じゅんのう性せいと解釈かいしゃく力りょく、その歌声うたごえに宿やどる強固きょうこなアイデンティティを共存きょうぞんさせ、ボーカリストとして奥深おくふかい表現ひょうげん世界せかいを生うみ出だしている。歌うたい手てであり、多おおくの楽曲がっきょくで自みずから作詞さくしも手掛てがけるAimerのクリエイティビティは、デビュー10周年しゅうねんを迎むかえた2021年ねんのアルバム『Walpurgis』でもとどまるところを知しらない。agehaspringsの制作せいさくチームや、Vaundy、梶浦かじうら 由記ゆきらと共ともに、ヨーロッパで行おこなわれている春はるの祝祭しゅくさい“ヴァルプルギスの夜よる”をテーマに、生なまと死し、光ひかりと闇やみ、四季しきの移うつろいを織おり込こんだ壮大そうだいなコンセプトを具現ぐげん化か。あふれるイマジネーションと共ともに、彼女かのじょの歌声うたごえは未来みらいに向むけてどこまでも広ひろがってゆく。