■大相撲春場所・8日目(17日、エディオンアリーナ大阪)
新入幕の前頭17枚目・尊富士(24・伊勢ヶ濱)が、前頭13枚目の竜電(33・高田川)を押し出しで破り、中日でストレート勝ち越しを決め、単独トップをキープした。
新入幕で初日からの8連勝は、2011年5月の技量審査場所の魁聖以来、13年ぶり。15日制が定着した昭和24年夏場所以降では、新入幕での連勝記録は大横綱・大鵬の11連勝(1960年1月場所)、中日で新入幕力士が単独トップに立つのは尊富士が初となった。
快進撃を続ける尊富士は、この日、三役経験者の竜電とは初顔合わせ。立ち合い、低く当たり竜電の動きを止めると、右上手を奪う。引き付けて踏み込みながら前に出ると、最後は土俵の外へ押し出して勝利。
前日は湘南乃海を寄り切りで下し、7日目を終えて単独トップに立ち、新入幕力士としては91年九州場所の貴ノ浪以来、33年ぶりの記録となった。
このまま“連勝街道”を突き進めば、1914年5月場所の両国以来、110年ぶりの新入幕Vもみえてくる。明日9日目は小結・阿炎(29)との対戦が組まれている。
また、1敗で追う前頭5枚目・大の里(23・二所ノ関)はベテラン玉鷲を押し出しで破り、1差で尊富士を追う。2敗は大関・貴景勝、豊昇龍、琴ノ若ら7人となった。今場所いまだ2勝と苦しんでいる大関・霧島は翔猿に敗れ6敗目を喫した。
※写真は竜電を破り勝ち越しを決めた尊富士