さまざまなアイテムがあります。
中でも曰く付きの武器は後世にまで語られます。
そんなアイテムを調べてみよう!
今回は「ロンギヌスの槍」です。
槍の中でもトップクラスに有名な槍ですが、この槍は「実在」した槍です。
ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!
それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
目次
そもそもロンギヌスの槍とは?
ロンギヌスの槍はイエス・キリストの時代の槍です。
令和からさかのぼることおよそ2000年も前の時代になります。
場所はイエスが処刑されたゴルゴタの丘。
いまでいうイスラエルの地のどこか、です。
場所は特定されていません。
イエスの血を吸ったため「聖遺物」として扱われています。
磔刑に処されたイエスの死を確認するために、左のわき腹を刺したのがこの槍です。
この槍を刺して処刑したのではありません。
死後の確認のために刺したのです。
その際に血を吸ったために「聖遺物」と後に認定されました。
刺した人の名はロンギヌス。
だから「ロンギヌスの槍」です。
ちなみに後世、聖杯探索に出たアーサー王が聖杯と共にこの槍を発見したそうです。
その時語られた槍の外見は「穂先から血を滴らせた白い槍」だそうです。
ロンギヌスとは?
ロンギヌスさんは元々はローマの百卒長(軍隊の百人単位の指揮官)です。
後に聖ロンギヌスとして洗礼を受けます。
彼は盲目でした。(あるいは白内障だったとも)
そんな彼がイエスの左わき腹を刺す役目を負いました。
命令通りに槍でわき腹を刺した際、イエスの血が目にかかりました。
するとその血のおかげで目が治ってしまったそうです!
その後改心し、キリスト教の洗礼を受けるに至ったそうです。
「ロンギヌスの槍」と言われてはいますが、本家ヨーロッパでは「スピア オブ デスティニー」または「ホーリーランス」と呼ぶ方が一般的だそうです。
我々からするとロンギヌスッてかっこよく聞こえるけど、そもそもこのロンギヌスさん、聖書にその名は出てこないようです。
300年以上先の4世紀、『新約聖書』の外典『ピラト行伝』、さらにその付属の『ニコデモ福音書』に登場します。
なので彼についてのエピソードは創作とされています。
実際イエスのわき腹を刺した兵がいたのかどうかも不明だそうです。
ちなみに創作界隈ではロンギヌスの槍は「高位の武具扱い」「治癒能力の付与された槍」「広範囲を見渡せる千里眼が手に入る」、といったように、ロンギヌスさんの逸話になぞらえたような設定が付加されたりします。
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ロンギヌスの槍が出てくる作品
真っ先に思い浮かぶのはもうアレしかありません。
『新世紀エヴァンゲリオン』
第弐拾弐話「せめて人間らしく」にて精神攻撃を受けるアスカを救うため?
レイがこのロンギヌスの槍を衛星軌道上の使徒めがけて投擲します。
先が二股に分かれた真っ赤な槍で、以後レイの搭乗する零号機改のトレードマークにもなりました。
この作品以降、ゲームでもロンギヌスの槍が登場することが劇的に増えた印象です。
『ファイナルファンタジー4』
FFの4作目ではレギュラーメンバーに竜騎士が採用されました。
人気キャラクターのカインです。
彼の最終装備は「ホーリーランス」。
これはロンギヌスの槍と関連付けてもいいんじゃないでしょうかね?
当時のスタッフがどう思ってたかは計り知れませんが。
ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション −ファイナルファンタジー4&ジ・アフターイヤーズ
まとめ
いかがだったでしょうか?
魔法や特殊能力が付加されている神器と言うわけではなく、どちらかというとまつわる逸話が伝説という類の槍ですね。
救世主の血を吸ったただの槍が、聖遺物として特殊性をエンチャント(付与)されるという。
ファンタジーな創作ネタとしては面白いアイテムだと思いませんか?
まだまだいろいろなアレンジの仕方があると思います。
今後も「ロンギヌスの槍」は度々わたしたちの前にあらわれるかもしれませんね。
それではまた。