【スケルトン】特撮とくさつ映画えいが発祥はっしょうなのか?【モンスターレビューだい112かい

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今回こんかいのネタはスケルトンです。

骸骨がいこつ怪物かいぶつ

ゲームでも、漫画まんがでも、映画えいがでも、スケルトンはたくさんの作品さくひん登場とうじょうします。

ファンタジーだけでなく、SFでも、もちろんホラーでも、スケルトンはたくさん登場とうじょうするメジャーなモンスターです。

しかし意外いがいなことにこのモンスターには明確めいかく神話しんわ伝説でんせつ存在そんざいしないのです。

ファンタジーの知識ちしきがあれば、よりたのしい!

今回こんかい気軽きがるにファンタジーの世界せかいのぞいていってください。

スケルトンとは

骸骨がいこつ戦士せんし。そんなイメージではないでしょうか。

ファンタジーではいわゆるアンデッド(不死ふし)モンスターとして、大量たいりょういてくる怪物かいぶつ
残念ざんねんながら戦力せんりょくとしてはあまりかんがえられておらず、しの冒険ぼうけんしゃでも1たい1でける展開てんかいはまずえがかれることもない。
ようするに雑魚ざこモンスターというくくりにきますよね。

そもそもスケルトンとはほねのモンスターです。
全身ぜんしん白骨はっこつのままで徘徊はいかいし、素手すでとはかぎらず武器ぶき防具ぼうぐ武装ぶそうしていることもおおいです。
そしてそのようなスケルトンはおおむひとがたで、したがってスケルトンはすくなくとも人体じんたい骨格こっかくについての知識ちしき人類じんるい定着ていちゃくした以降いこう世界せかいかたられているはずの怪物かいぶつだと推察すいさつされます。

歴史れきしじょう最初さいしょ人体じんたい解剖かいぼうがく許可きょかくだしたのは古代こだいエジプトの時代じだい
紀元前きげんぜん305ねんから283ねん国王こくおう(ファラオ)として統治とうちしていたプトレマイオス1せいだとされます。
たとえばギリシャ神話しんわなどは紀元前きげんぜん8世紀せいきごろにはまとめられていたので、スケルトンがギリシャ神話しんわ登場とうじょうしないのも当然とうぜんでしょう。

ちなみにですが、スケルトン・モンスターの定義ていぎうごほねであること。
すこしのにくでもいていればそれは厳密げんみつにはスケルトンとはみなさない。カテゴリーてきにはゾンビにちかいかもしれません。
もちろんスケルトンはなに人間にんげんほねかぎりませんが、たいていの創作そうさくぶつでは動物どうぶつほねのスケルトンは別種べっしゅあつかいにされますね。

さて、すこしのにくもついていない、完全かんぜんなるほねのみであるのがスケルトンとして、それではたしてスケルトンはアンデッド・モンスターとえるのでしょうか?
不死ふしのモンスターということは、まさしく「生前せいぜん」があったはずです。
たましいというものが本当ほんとうにあったとして、4んでほねだけになった存在そんざい生前せいぜん意識いしきのこるのでしょうか?
意識いしきたましい宿やどるのではないでしょうか?
それならばスケルトンは「うごくただのほね」にぎず、かならずしも「不死ふし」とはべないのではないでしょうか?

アンデッド・モンスターがまれる4パターン

すこばなしおおきくしますが、スケルトンにかぎらず、アンデッド・モンスターのまれる仕組しくみについてのパターンをよっしるしたいとおもいます。

それは「勘違かんちがい」「魔術まじゅつ」「憑依ひょうい」「怨念おんねん」のよっつです。

ひとつめ「勘違かんちがい」

これはむかし度々たびたびあったはなしらしいのですが、ようするに完全かんぜんくなったわけではないのに埋葬まいそうしてしまった場合ばあいです。
地面じめん埋葬まいそうされたのちかんなかいきかえすことがままあったそうです。
そうした被害ひがいしゃくらかんないさんかけ恐慌きょうこうおちいり、出血しゅっけつするほどあばれたりすると、あとでかんけたときおもわぬ光景こうけいはいったりしちゃいます。
またかり地面じめんからせたとしても衣服いふくよごれ、恐慌きょうこう状態じょうたいあるく、くなったとおもっている人物じんぶつかけたら、それはもうアンデッドと勘違かんちがいしても無理むりはないでしょう。
ちなみに日本にっぽんはお通夜つやという一夜いちやはさむことで、かりいきかえすことがあった場合ばあいそなえています。
ですのであまりアンデッド・モンスターがいないのでしょうね。
ヨーロッパでは遺体いたいむねにナイフをたて最後さいご確認かくにんをするようになったそうです。
吸血鬼きゅうけつきむねくい逸話いつわもとネタでしょうかね。

ふたつめ「魔術まじゅつ

邪悪じゃあく魔術まじゅつによりあやつられている場合ばあいです。
この場合ばあい死体したいうごかす魔術まじゅつすので、スケルトンにはかぎりません。
ただこれも「魔術まじゅつうごいているほね」にぎず、姿すがたとしての判別はんべつでしかありませんね。
魔術まじゅつうごかすならけんやりでもいいんだし、ゴーレムなんかでもいいがします。
わざわざほねうごかすという気味きみわる趣味しゅみもちいるということは、たんうごかす魔法まほうをかけている、というだけではないのかもしれませんね。
魔術まじゅつ(ウィザード)と死霊しりょう魔術まじゅつ(ネクロマンサー)のちがいでしょう。

みっつめ「憑依ひょうい

精霊せいれい低級ていきゅうれいがとりひょういた場合ばあいです。
これは日本にっぽん怪談かいだんばなしでもよくあるパターンではないでしょうか。
人形にんぎょうなどに低級ていきゅうれいはいんでうごすとか。
ただこれもほねにこだわることもないですね。

よっつめ「怨念おんねん

これがイメージするところのアンデッド・モンスターではないでしょうか。
生前せいぜん怨念おんねん死後しごきずるパターンですね。

こうしてみるとアンデッドとは一体いったいなになのでしょうか?

じつはアンデッドという単語たんごは19世紀せいき、アイルランドの作家さっかブラム・ストーカーによる『吸血鬼きゅうけつきドラキュラ』にてはじめて使用しようされた言葉ことばだそうです。
しかしですよ、ドラキュラをはじめとした吸血鬼きゅうけつき(ヴァンパイア)とは「不死ふし」ではありますが、「死後しご」ではありません。
なので「生前せいぜん」もなにもないのです。
アンデッドを「不死ふし」とするならば、べつ死後しごになるものとはかぎ必要ひつようもありません。
もっとえばアンデッドもたお方法ほうほうがいくつもあるのでけっして「不死ふし」ではないんですよね。
生命せいめい活動かつどう」をしていない。そういうことなのかなあ。
わりとおおきく曖昧あいまいなくくりなのかもしれませんね。
まあ、ここでそこまでこたえがるとはおもえません。
ただ現状げんじょう、スケルトンはアンデッド・モンスターの代表だいひょうかくなのは間違まちがいありません。

スケルトンのビジュアルイメージ

スケルトンという骸骨がいこつ戦士せんしかたられはじめるのはおも中世ちゅうせいのヨーロッパにおいてです。
14世紀せいきから15世紀せいきにかけて、えいふつあいだおこなわれた100ねん戦争せんそうがありました。
中世ちゅうせい」という歴史れきし区分くぶんはこの戦争せんそうわりとほぼ同時どうじに「近世きんせい」へとすすみます。
このころ、戦場せんじょうではたおしたてきよろいぐとなかには骸骨がいこつだけしかのこっていなかった、そんな逸話いつわ散見さんけんされるようになります。

また、だい航海こうかい時代じだいはじまると同時どうじ船員せんいんたちのあいだ幽霊ゆうれいせんうわさばなしえます。
その定番ていばんけん武装ぶそうした骸骨がいこつ船員せんいんっているというものです。

骸骨がいこつというものが人間にんげんたいするビジュアルイメージとなったのも14世紀せいきフランスからひろがったとされます。
舞踊ぶよう(ダンス・マカブル)」とばれる美術びじゅつ表現ひょうげんは、様々さまざま階級かいきゅう衣装いしょう骸骨がいこつおどくるうさまをえがいたものです。
身分みぶん関係かんけいなく、だれにも平等びょうどうおとずれるということ。
これが流行はや骸骨がいこつたとえば死神しにがみのように擬人ぎじんとして定着ていちゃくしていきました。

その骸骨がいこつがモンスターとしてより物理ぶつりてき直接的ちょくせつてき脅威きょういとして表現ひょうげんされたのは20世紀せいきしん技術ぎじゅつによる「映画えいが」の世界せかいでした。

特撮とくさつ映画えいが巨匠きょしょうレイ・ハリーハウゼン監督かんとくによる『シンドバッド ななかい航海こうかい』(1958)ではくろ魔術まじゅつあやつ骸骨がいこつ剣士けんしとシンドバッドが剣戟けんげき披露ひろうします。
すこしずつ人形にんぎょううごかしながら撮影さつえいするストップ・モーション技法ぎほうによる映像えいぞうは、現在げんざいのCGほどなめらかにはうごきません。
ですがそれがかえってうご骸骨がいこつという不気味ぶきみさと滑稽こっけいさがていてとても気持きもちがいいのです。

さらに『アルゴ探検たんけんたいだい冒険ぼうけん』(1963)ではななたい骸骨がいこつ戦士せんし同時どうじ登場とうじょうさせ主人公しゅじんこうイアソンふくさんにん戦士せんしみだれた剣戟けんげき披露ひろうしてくれます。

今回こんかいスケルトンについて調しらべてみたところ、おおくの書籍しょせきでこの映画えいがについてれられていましたので、モンスターとしてのスケルトンのイメージはこちらからているものが現在げんざい主流しゅりゅう、そうかんがえていいかもしれません。
ただこちらも内容ないようかんがえるにアンデッドというよりも魔術まじゅつ操作そうさによるものとおもえます。
ゲームぽくけるならばボーンゴーレム(ほね人形にんぎょう)とするか、ななたい骸骨がいこつについてはヒドラのきばいて地面じめんから登場とうじょうさせる演出えんしゅつがギリシャ神話しんわの「スパルトイ」の引用いんようであり、『ロードスとう戦記せんき』ではドラゴン・トゥース・ウォリアー(りゅうきばへい)、『ソード・ワールド』ではスケルトン・ウォリアーとして採用さいようされていました。ちなみにどちらもカテゴリーは「魔法まほう生物せいぶつ」です。

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おわりに

今回こんかいはアンデッド・モンスターとしてのスケルトンについてげてみました。
のイメージとしては中世ちゅうせいからありますが、モンスターとしてのイメージは20世紀せいきはいってからという比較的ひかくてきあたらしいものでした。
じつはファンタジー界隈かいわいではこののモンスターはたいへんおおく、たとえばスライムやリザードマンなどがぱっとおもいつくれいでしょうか。
近代きんだいまれたものでもその存在そんざいはすでにベテランの貫禄かんろくがあるものですね。

それではまた!

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この記事きじいたひと

漫画まんがになりたくて毎週まいしゅうのように出版しゅっぱんしゃみをしてたひと
ケータイようミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験けいけんゆう
執筆しっぴつしたファンタジー小説しょうせつ投稿とうこうサイトにて公開こうかいちゅう

じん世界せかいをつくろう! ~さんひきのカエルとひめしんになったななにんのオンナ~
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