AKB48岩佐いわさ美咲みさきのヒットで演歌えんかブーム到来とうらい? 若手わかて台頭たいとうする最新さいしんシーン事情じじょう

 AKB48の演歌えんか歌手かしゅ岩佐いわさ美咲みさき(18さい)のシングル『鞆(とも)のうら慕情ぼじょうが、発売はつばいはつしゅうで1.2まんまいげ、1がつ20にちけのオリコン週間しゅうかん総合そうごうシングルランキングで首位しゅい獲得かくとくした。2013ねんのオリコンシングル売上うりあげトップ100ランキングにはいった演歌えんかは、福田ふくだこうへいの『南部なんぶせみしぐれ』、氷川ひかわきよしの『しぐれのみなと』『満天まんてんひとみ』のみであることをかんがえると、AKB48人気にんき効果こうかがあったにせよ、異例いれいだいヒットである。

 オリコンによると、10代の演歌えんか歌手かしゅとしては1986ねん6がつ23にちけの城之内じょうのうち早苗さなえの「あじさいきょう以来いらい首位しゅい獲得かくとくとのこと。「あじさいきょう」は、城之内じょうのうち元祖がんそAKB48ともいえるおニャンクラブに在籍ざいせきしていたときのヒットきょくであることから、今回こんかい首位しゅい獲得かくとくは「演歌えんかアイドル」にたいする需要じゅようふたたこされた結果けっかともいえるだろう。

 「演歌えんかアイドル」は通称つうしょう「エンドル」ともばれ、過去かこには、長山ながやま洋子ようこ前述ぜんじゅつ城之内じょうのうち早苗さなえ、そしてアイドルユニット「HOP CLUB」として活動かつどうしていたおかみどりなどがいた。彼女かのじょたちの共通きょうつうてんとしては、アイドルてきなルックスをちながら、幼少ようしょうころからうたのトレーニングをつづけており、たか歌唱かしょうりょくっていることがげられる。岩佐いわさもまた、どものころから祖父母そふぼ影響えいきょう演歌えんかしたしんでいるだけではなく、氷川ひかわきよしも在籍ざいせきする長良ながらプロダクションに所属しょぞく演歌えんか王道おうどうである「ご当地とうちソング」(広島ひろしまけん福山ふくやまの鞆のうら)でしていることからも、本格ほんかくてきにそのみちこころざしていることがうかがえる。

 アイドルファンにとっても今回こんかい岩佐いわさ楽曲がっきょく新鮮しんせんひびいているようだ。

 「アイドル戦国せんごく時代じだいわれてひさしい昨今さっこんのグループとの差別さべつはかるため、アイドルは様々さまざま音楽おんがくジャンルに挑戦ちょうせんしていますが、演歌えんかというのは意外いがい盲点もうてんだったのではないかとおもいます。しかも今回こんかいのCDには、一世いっせい風靡ふうびしたこいするフォーチュンクッキー』演歌えんかバージョンや、松田まつだ聖子せいこ名曲めいきょくあかいスイートピー』のカバーも収録しゅうろくされています。この2きょく演歌えんかべるかどうかはわかりませんが、普段ふだんJPOPをいているそうにとって、とっつきやすい印象いんしょうなのはたしかです。これを演歌えんか魅力みりょくづく若年じゃくねんそうえるかもしれませんね」(芸能げいのう記者きしゃ

 また雑誌ざっしうた手帖てちょう』(マガジンランドかん)の村田むらた弘司ひろし編集へんしゅうちょうは、今回こんかい成功せいこうについて、「わかいリスナーにとって演歌えんかが“あたらしい音楽おんがく”になっているからでは」と指摘してきする。

 「演歌えんかとポップスが同居どうきょするテレビ番組ばんぐみがなくなり、わかひとにとって演歌えんか身近みぢかなものではなくなった。だから『年上としうえひとたちがくダサい音楽おんがく』ではなく、新鮮しんせん音楽おんがくとしてれてもらえるのではないでしょうか。以前いぜん雑誌ざっし岩佐いわささんの連載れんさいをやっていたのですが、AKB48がきなわかいファンのほうが、雑誌ざっしっている“イントロナレーション”にカルチャーショックをけていたのが印象いんしょうてきです。カラオケで、こぶしをまわしたりビブラートをかけてうたうことが、スポーツてき感覚かんかく、ゲームてき感覚かんかく受容じゅようされているということもあるのでしょう」

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