TRACK15、ひと気持きもちを意識いしきしたきょくづくり バンド結成けっせいから1stミニアルバム『bouquet』にいたるまで

TRACK15

 2020ねん10がつ結成けっせい大阪おおさかはつの4ピースギターロックバンド・TRACK15が1stミニアルバム『bouquet』をリリースした。デジタルシングル「シティーライト、今夜こんや」「はなしたいこと」、先行せんこう配信はいしんきょく「ダメ宣言せんげん」「ブーケ」などを収録しゅうろくわかれをモチーフにしたバラードナンバー、ライブえするアッパーチューン、ものしん鼓舞こぶするようなファイトソングまでいろとりどりの楽曲がっきょく収録しゅうろくされたほんさくからは、このバンドの多彩たさい魅力みりょくつたわってくる。

 リアルサウンドでは、メンバーのはちす(Vo/Gt)、寺田てらだわたるおこり(Gt)、高橋たかはし凜(Ba/Cho)、前田まえだ夕日ゆうひ(Dr/Cho)にインタビュー。バンドのちやつよみ、ほんさく『bouquet』の制作せいさくについてかたってもらった。(もり朋之ともゆき

はちすの“こえ”でピースがそろったバンドの

——はちすさんがSNSにアップしていたがた動画どうがをメンバーがて、DMをおくったのがTRACK15結成けっせいのきっかけだったそうですね。

はちす:はい。最初さいしょ音楽おんがくをやりたいというかんじでもなくて、趣味しゅみ程度ていどでやっていたんですよ。がたりをSNSにちょこちょこせていたら、ドラムの夕日ゆうひがメッセージをおくってきてくれて。

前田まえだ:3にん前田まえだ寺田てらだ高橋たかはし)はおな専門せんもん学校がっこう出会であって、バンドをやろうというはなしになって。ボーカルがいなかったんですけど、SNSではちすがたりがまわってきて「めっちゃいいこえだな」とおもったんですよね。すぐにインスタのDMで「一緒いっしょにバンドをやってくれませんか」と連絡れんらくしたんですけど、最初さいしょは「返事へんじないんじゃない?」とかってて。はちす当時とうじすでにフォロワーが4,000にんくらいいたんですよ。

高橋たかはし:もっとおおかったがする。とりあえずDMでメッセージをおくって、スタジオにはい予定よていてて。

はちす:バンドをやることには興味きょうみがあったんですよ。そのまえにもちがひとから連絡れんらくをもらって、スタジオにはいったこともあったんですけど、あんまりよくなくて。「今回こんかいはどうやろ?」みたいなかんじやったんですけど……おこなってみたらすごくたのしくて。

寺田てらだ夕日ゆうひのドラムだったみたいです。

はちす:オーバーオールでチェックのシャツで、めっちゃニコニコしながらドラムをたたいてて。上手じょうずそうにえたんですよね(笑)。演奏えんそうもよくて「すごい!」とおもいました。

寺田てらだ最初さいしょはみんなであつまってSUPER BEAVERの「27」とかのコピーをやりましたね。

高橋たかはし:うん。そのスタジオのうえにあったサイゼリヤでごはんをべて、「バンドやりましょう」「いいですよ」みたいなはなしをして。そこでLINEグループもつくりました。

——バンドめいもそのときにめたんですか?

高橋たかはし:いや、もうちょっとですね。

はちすつぎったときに候補こうほることになって。みんな4つか5つくらいかんがえてきたんですけど、夕日ゆうひだけひとつしかってこなかったんです。それがTRACK15で。天王寺てんのうじえきかなんかで15番線ばんせんに“TRACK15”といてあったらしいです(笑)。

前田まえだ:そうです(笑)。

はちす:みんなのあんあつめて、ひとつずつどんどんしていって。夕日ゆうひひとつしかってきてないから、最後さいごまでのこったんですよ。結局けっきょくじゃんけんでめることになって。

高橋たかはし:TRACK15がいやすぎて「4にんでじゃんけんして、一発いっぱつ夕日ゆうひ一人ひとりちしたらそれでいい」ってことにしたんだけど、一発いっぱつったんですよ(笑)。いまとなってはおぼえやすくていいなとおもいますけどね。

——バンドめいとく意味いみはない、ということ?

高橋たかはし:そうですね。意味いみがほしいです(笑)。

はちすずかしがってわないだけで、本当ほんとう意味いみがあるのかも。

高橋たかはし:“ゆめ片道かたみち列車れっしゃ”とか?

前田まえだ:そんなんあったらうやろ(笑)。

あらしからback number、TMGEまで……4にん多彩たさいなルーツ

——それぞれの音楽おんがくてきなルーツはどんなかんじなんですか?

はちす:もともとはそこまで音楽おんがく興味きょうみがあったわけではなくて。おかあさんがあらしとかのアイドルが大好だいすきで、いえとかくるまのなかでずっとながれてたんですよ。ぼくいまでもあらしきですね。

——あらし、いいきょくおおいですからね。うたはじめたきっかけは?

はちす友達ともだちとカラオケにったときにうた上手うまいとわれることはあったんですけど、ぼく小学校しょうがっこうから高校こうこう3ねんまで10年間ねんかんくらいサッカーをやってたんですよ。こう3で部活ぶかつ引退いんたいして、いきなりひまになって。高校こうこう3ねんのクラスに音楽おんがくをやってる友達ともだちおおくて、はなしをする機会きかいえて「ひまやろうし、うた上手うまいからあげる」ってアコギをくれたんです。そこからがたりをするようになりました。

——アコギをにしたのは偶然ぐうぜんだったんですね。寺田てらださん、高橋たかはしさん、前田まえださんはどうですか?

寺田てらだ音楽おんがくのルーツはRIZEとTHE RiCECOOKERSかもしれないです。うちはおや音楽おんがくうとくて、ぼくつけておしえていたかんじなんですけど。ギタリストとしてのルーツは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTですね。YouTubeで『FUJI ROCK FESTIVAL』の映像えいぞうたんですよ。昼間ひるまあついなかのライブでひとまえすぎてなんかい中断ちゅうだんして。

——1998ねんのフジロックですね。

寺田てらだ:メンバーのみなさん全員ぜんいんカッコいいんですけど、とくにアベフトシさんのギターにたぎって。真似まねしてカッティングとかも練習れんしゅうしてたんですけど、このバンドではあんなにはやいフレーズを機会きかいはないですね(笑)。

高橋たかはし父親ちちおや洋楽ようがくきで、いえでもずっとながれていました。小学校しょうがっこう4ねんか5ねんのクリスマスにアコギをってもらったんですけど、むずかしくてめちゃって。音楽おんがくにハマるきっかけは、ちゅう3のときにいえのCDプレイヤーでRADWIMPSをはじめたことですね。高校こうこう軽音楽けいおんがくはいって、ベースをはじめて。なつフェスとかにもくようになって、当時とうじはげしいのがきだったから、SiMとかSHANK、HEY-SMITHなんかをよくいてました。

前田まえだぼくはけっこうミーハーで、ひろあさくというか、いろんな音楽おんがくくほうで。音楽おんがく目覚めざめたきっかけはback numberで、バンドでいうとKANA-BOON、ゲスのきわ乙女おとめ。とかがめっちゃ世代せだいなんですよ。ドラムをはじめたのはーーはちすとちょっとてるんですけどーー中学ちゅうがくまで剣道けんどうをやっていて、部活ぶかつわってひまになったんです。おや椎名しいな林檎りんごさんと東京とうきょう事変じへんきで、刄田つづりしょくさんがドラムをたたいている動画どうがて、「このひとになりたい」とおもったのがきっかけですね。ぼく左利ひだりききで、オープンハンドでたたいてるんですけど、それは完全かんぜんに刄田さんの影響えいきょうです。

TRACK15の最大さいだい武器ぶきはちすすメロディ

——なるほど。ちなみにれんさんが作詞さくし作曲さっきょくはじめたのはいつごろなんですか?

はちす:ちょっとアコギをはじけるようになったときにすこしだけつくってみたんですけど、ガッツリやりしたのはこのバンドをんでからです。結成けっせいしたときにはもう一人ひとりギタリストがいてそのひときょくつくってたんですよ。そのひとけて、自分じぶんがやるしかないなとおもって。

——最初さいしょからラブソングがおおかったんですか?

はちす:どうやろ?

高橋たかはし最近さいきんほうおおいかな。もともと「こういう音楽おんがくをやりたい」とめていたわけではなくて、バンドをやろうというかんじであつまったので。さぐさぐりでしたね、最初さいしょは。

はちすつくかたもちょっとずつわってますね。最初さいしょ歌詞かしとメロディが同時どうじてくることがおおかったんですけど、最近さいきんはメロディがさきになっていて。歌詞かしなやむことがおおくなってきてます。

TRACK15 - はなしたいこと【Official Music Video】

ーーれんさんがつく楽曲がっきょく魅力みりょくについて、メンバーのみなさんはどうかんじてますか?

高橋たかはし:やっぱりメロディのセンスですね。うたいたくなるようなキャッチーなメロディがいちばんの武器ぶきなのかなと。

前田まえだ:メロディもそうだし、こえ特徴とくちょうがあるんですよね。

寺田てらだ:シングルのAめん、Bめんにたとえると、Aめんきょくばっかりてくるなとおもっていて。全部ぜんぶ名曲めいきょくというか、わすがたくて。あとなつかしさをかんじることもあります。いまどきというより平成へいせい名曲めいきょくかんがあるようながする。

——たしかに。アレンジはどうやってつくってるんですか?

はちす自分じぶんがたりできょくつくってメンバーにおくるんですけど、その段階だんかいあたまのなかに「こうしたい、ああしたい」というのがあって。それをつたえて、それぞれのフレーズをかんがえてもらうかんじですね。最近さいきんぼく夕日ゆうひでバンドアレンジの基盤きばんつくることがえていて。夕日ゆうひはすごくうた意識いしきしてくれるので、バスドラやスネアの位置いちふくめて、リズムをさきめて。その、ベース、ギターのフレーズをくわえることがおおいかな。

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