ZIPANG OPERA、異ことなる能力のうりょくが集あつまって生うまれる芸術げいじゅつ的てきなステージ　1stツアー東京とうきょう公演こうえんレポ

　ZIPANG OPERAが1stツアー『ZIPANG OPERA 1st Tour 2024 ～Rock Out～』を開催かいさいした。ツアーは初はつの海外かいがい公演こうえんとなった台湾たいわん公演こうえんを含ふくめた全ぜん13公演こうえん。構成こうせい・演出えんしゅつを舞台ぶたい『「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」Rule the Stage』などの演出えんしゅつでも知しられる植木うえき 豪つよしが手てがけた本ほんツアーは、ZIPANG OPERAメンバーのスキルフルなパフォーマンスはもちろん、プロジェクションマッピングも駆使くしされ、見応みごたえあるショーとして繰くり広ひろげられた。一方いっぽうで国内外こくないがいすべての会場かいじょうはZepp。ステージと客席きゃくせきの近ちかさも作用さようし、ライブは終始しゅうし大おおきく盛もり上あがった。ここでは6月がつ20日はつか19時じ公演こうえんの模様もようをレポートする。

　幻想げんそう的てきな景色けしきが映うつし出だされる中なか、福澤ふくさわ 侑、心しん之の介かい、spi、佐藤さとう流りゅう司しが、踊おどったり堂々どうどうと歩あるいたりと、個性こせい豊ゆたかにゆっくりとステージに登場とうじょうする。佐藤さとうが「東京とうきょう！ 盛もり上あがる準備じゅんびできてますか？ 最後さいごまで駆かけ抜ぬけていきましょう」と煽あおると、4人にんは4月がつにリリースされた最新さいしんEPの表題ひょうだい曲きょく「Rock Out」でライブの幕まくを開あける。タイトル通どおりのアグレシッブなロックサウンドに乗のせて、パワフルな歌声うたごえと迫力はくりょくあるラップで〈音おとが導みちびく方ほうへ　何なにもかも忘わすれ楽たのしめ〉〈この声こえが道標どうひょう 魂たましい揺ゆさぶる叫さけび〉といったライブの幕開まくあけにふさわしい頼たのもしいリリックで始はじまりの狼煙のろしを上あげた。

　さらに怪あやしげで華はなやかなサウンドに乗のせ解放かいほうを歌うたう「開ひらき華はな」はライブ用ようのリミックスバージョン、ドラマチックに情景じょうけいを切きり取とった「DRAMA」とさっそく様々さまざまな表情ひょうじょうを見みせつけていく。ツアーに向むけて5月がつ末まつにリリースされた「Bangin’」ではメンバーもANCHOR（ZIPANG OPERAのファンネーム）もタオルを回まわして盛もり上あがった。

　舞台ぶたい作品さくひんへの演出えんしゅつや振ふり付つけなども行おこなう多才たさいな4人にんが集あつまるZIPANG OPERA。最新さいしんEP『Rock Out』にもメンバーが作詞さくしやプロデュースを手てがけるユニット曲きょくやソロ曲きょくが多数たすう並ならんでいる。序盤じょばんにはこのソロ曲きょくユニット曲きょくが次々つぎつぎと披露ひろうされた。佐藤さとうと心しん之の介かいのユニット曲きょく「宵よい々」では威勢いせいの良よい二人ふたりの掛かけ合あいとお祭まつりサウンドで熱狂ねっきょうさせ、かと思おもえば心しん之の介かいのソロ曲きょく「刹那せつな」では恋愛れんあいに振ふり回まわされる主人公しゅじんこうの切せつない感情かんじょうを息いきの多おおい歌声うたごえでエモーショナルに表現ひょうげん。福澤ふくさわのソロ曲きょく「Devilish」では福澤ふくさわが艶あでやかに舞まい、佐藤さとうのソロ曲きょく「シンギュラリティサーカス」ではジャジーなサウンドに乗のせてダイナミックにパフォーマンス。spiのソロ曲きょく「Story of My Life」ではダンサーもステージを去さり、ステージに一人ひとり立たったspiが圧倒的あっとうてきな歌声うたごえで壮大そうだいに歌うたい上あげた。歌うたい終おえて後うしろを向むいたspiが指ゆびを高たかく掲かかげると、ステージの反対はんたい側がわから同おなじく指ゆびを高たかく掲かかげた福澤ふくさわが。2人ふたりでユニット曲きょく「Shape of Love」を疾走しっそう感かんあふれるビートに乗のせながら色気いろけあふれる歌声うたごえで届とどける。そして4人にんがステージに揃そろうと、幻想げんそう的てきなミディアムチューン「Last Quarter」をしっとりと聴きかせる。歌うたい終おえたあと思おもわずメンバーは口々くちぐちに「エモっ！」「いい歌うただよね」とその余韻よいんに浸ひたっていた。