2023年も年の瀬、一つの大人気作品が幕を閉じた。2016年から2019年にかけて4年連続でマンガ大賞を受賞した九井諒子の『ダンジョン飯』(KADOKAWA)である。
各方面から高い評価を受け注目を浴びてきた『ダンジョン飯』は、2024年1月についにアニメ化。12月8日からは3週間限定で、劇場での先行上映が行われるなどの盛り上がりようだ。そんな中、完結という門出を祝うように、日販調べの週間ベストセラー(12月19日)ランキングで、同時発売の13巻、14巻が1位と2位にランクイン。同時購入による特製チョッパーの特典付きというのもあるだろうが、ファンに愛されている作品だと伺える。
劇場上映といえば、2024年4月にサッカーアニメ初となる劇場版の上映が決定し、ノリに乗っている作品、金城宗幸・ノ村優介による『ブルーロック』(講談社)27巻が3位にランクイン。11月には発行部数が3000万部を突破し、サッカー漫画では『シュート!』の5000万部に次ぐ記録となっている。
『ブルーロック』は、日本サッカーが世界一を目指すため、ブルーロック(青い監獄)に集められた高校生たちが互いにしのぎを削り、主人公の潔与一を中心に成長していく物語。佳境を迎えた戦いの中、最新刊ではフィールドに氷織が登場し、ついにピースが出揃う。潔はどのようなプレイを見せるのか。手に汗握る展開に目が離せない。
4位は雷句誠の『金色のガッシュ!!2』(クラーケンコミックス)3巻。ガッシュが魔界の王となり、平和がおとずれるはずだった魔界に突如謎の敵が現れた。襲われていた魔界の子供たちは、王であるガッシュのパートナーだった清麿に助けを求めるべく現代へ。大人になった清麿やガッシュたちの次の冒険と戦いが始まった。
本作品は、20代後半の少年時代を盛り上げた『金色のガッシュ!!』の続編が描かれており、ガッシュと清麿の再会シーンには涙する読者が続出。前作の完結から15年経ってなお、画風や作品内での熱は変わることなく、当時から成長したキャラクターたちが活躍している姿は、胸に込み上げてくるものがある。