年末ねんまつ企画きかく：まにょの「2017年ねん 年間ねんかんベストアニメTOP10」

　リアルサウンド映画えいが部ぶのレギュラー執筆しっぴつ陣じんが、年末ねんまつまで日替ひがわりで発表はっぴょうする2017年ねんの年間ねんかんベスト企画きかく。映画えいが、国内こくないドラマ、海外かいがいドラマ、アニメの4つのカテゴリーに加くわえ、今年ことし輝かがやいた俳優はいゆうたちも紹介しょうかい。アニメの場合ばあいは2017年ねんに日本にっぽんで劇場げきじょう公開こうかいされた映画えいが、放送ほうそうされたTVアニメの作品さくひんから、執筆しっぴつ者しゃが独自どくじの観点かんてんで10本ほんをセレクト。第だい4回かいの選者せんじゃは、元もとミュージシャンで現げんライターのまにょ。（編集へんしゅう部ぶ）

1.　『けものフレンズ』
2.　『メイドインアビス』
3.　『宝石ほうせきの国くに』
4.　『小林こばやしさんちのメイドラゴン』
5.　『ガヴリールドロップアウト』
6.　『幼女ようじょ戦記せんき』
7.　『終末しゅうまつなにしてますか？ 忙いそがしいですか？ 救すくってもらっていいですか？』
8.　『異い世界せかい食堂しょくどう』
9.　『サクラクエスト』
10. 『ネト充たかしのススメ』

　2017年ねんは、『NEW GAME!!』や『おそ松まつさん』2期き、劇場げきじょう版ばんでは『虐殺ぎゃくさつ器官きかん』などの「Project Itoh」シリーズや『打うち上あげ花火はなび、下したから見みるか？横よこから見みるか？』といった作品さくひんも話題わだいを集あつめたが、ここではあえて、新作しんさくテレビアニメの中なかから10作品さくひんを取とり上あげたい。

　“話題わだい性せい”という意味いみでも、まずは『けものフレンズ』に言及げんきゅうせずにはいられない。他たに類るいを見みない中毒ちゅうどく性せいの高たかさから、放送ほうそう開始かいしからみるみるファンを増ふやしていった本ほん作さく。同時どうじに、主題歌しゅだいか「ようこそジャパリパークへ」の人気にんきもめざましく、この曲きょくを歌唱かしょうするどうぶつビスケッツ×PPPは『ミュージックステーション』にも出演しゅつえんするなど、“けもフレ”はもはや社会しゃかい現象げんしょうと言いっても過言かごんでないほどの盛もり上あがりを見みせた。そうした人気にんきを鑑かんがみても、今年ことしナンバーワンの新作しんさくアニメは『けものフレンズ』で間違まちがいないだろう。

　だが、個人こじん的てきな2017年ねんベストアニメには、壮大そうだいな世界せかい観かんを美うつくしい映像えいぞうと音楽おんがくで描えがいた『メイドインアビス』を推おしたい。劇げき伴ともには、まだ20代だいのオーストラリア人じん作曲さっきょく家か、ケビン・ペンキンを起用きようし、レコーディングもウィーンで行おこなわれたとあって、日本にっぽんアニメとしては規格きかく外がいの仕上しあがり。ストーリーを見みても、幼おさない主人公しゅじんこうたちに課かせられる試練しれんは並々なみなみならぬもので、後半こうはんは涙なみだなしには鑑賞かんしょうできなかった。

　ファンタジー世界せかいを美うつくしい音楽おんがくと映像えいぞうで描えがいたといえば、『宝石ほうせきの国くに』も革新かくしん的てきだった。3DCGアニメについては未いまだに賛否さんぴ両論りょうろんあるものの、本ほん作さくはそうした“3DCG否定ひてい派は”の考かんがえをも覆くつがえすクオリティになっているだろう。音響おんきょうや劇げき伴ともなえ、主題歌しゅだいかにも相当そうとうなこだわりが見みられるため、音楽おんがく好すきにもぜひ推薦すいせんしたい作品さくひんだ。

　劇げき伴とも関連かんれんだと、作曲さっきょく家かの伊藤いとう真澄ますみを中心ちゅうしんに、映画えいが『この世界せかいの片隅かたすみに』の音楽おんがくを手掛てがけたコトリンゴや、クラムボンのミトも参加さんかした『小林こばやしさんちのメイドラゴン』も見逃みのがせない。伊藤いとう、コトリンゴ、ミトのタッグは、その後ご放送ほうそうされた『アリスと蔵六ぞうろく』でも堪能たんのうできるが、『小林こばやしさんちのメイドラゴン』のほのぼのっぷりはやはり格別かくべつだ。同おなじく日常にちじょう系けいでは、『ガヴリールドロップアウト』も、作画さくがやギャグのテンポ感かんは安定あんていしていながら、設定せっていに新あたらしさも感かんじられる良作りょうさくであった。