意外いがいと簡単かんたん？　女性じょせい2人にんでパソコン自作じさくに挑戦ちょうせん

　「エンタメ×テクノロジー」を掲かかげたメディアを5年ねん近ちかく運営うんえいしているが、ここ数すう年ねんでハイスペックなパソコンに対たいする需要じゅようが高たかまっているという確信かくしんがある。

　そこまで断言だんげんできるのは、ゲーム部屋へややゲーミングガジェットに関かんする記事きじの読者どくしゃ数すうがここ数すう年ねんで右肩みぎかた上あがりに増ふえているからだ。コロナ禍かも要因よういんの一ひとつであることは間違まちがいないのだが、それ以上いじょうにパソコンゲームや動画どうが制作せいさく・音楽おんがく制作せいさく・配信はいしんなどを楽たのしんだり、インテリアの一ひとつとして外見がいけんを含ふくめて自分じぶんの好すきなようにカスタマイズしたり、コンテンツやライフスタイル、はたまた活動かつどう形態けいたいが多様たよう化かしてきていることでハイスペックなパソコンを必要ひつようとしたり、大好だいすきな配信はいしん者しゃやeスポーツプレイヤーと同おなじ環境かんきょうを整ととのえたいという憧あこがれがモチベーションになったりと理由りゆうはさまざま。

　もうひとつ特徴とくちょうを挙あげるなら、ハイスペックなパソコンを求もとめる層そうが若年じゃくねん層そうや女性じょせいにも広ひろがっている、ということだろうか。白しろを基調きちょうにした製品せいひんが増ふえてきているように、ゲーミングパソコン・ガジェットが“質実しつじつ剛健ごうけん”なものから、オシャレなアイテムへと変貌へんぼうしつつあるのも、そういった購買こうばい層そうの変化へんかがあらわれている。

　そうなると、次つぎに来くる流ながれとしては“自分じぶんだけのパソコンが欲ほしい！”というものなのではないだろうか。自分じぶんだけがやっている組くみ合あわせ、デザイン、色いろ遣づかいなど、オーダーメイドで作つくったハイスペックなパソコンは、そのまま使用しよう者しゃのアイデンティティを表あらわすものになるはずだ。

　日々ひびインタビューする女性じょせいクリエイターたちのなかにも、そうした形かたちで「ハイスペックな自作じさくパソコンを作つくりたい」というニーズがあるのでは？　と思おもいリサーチしてみたところ、とある2人ふたりのクリエイターが手てを挙あげてくれた。彼女かのじょたちいわく「自作じさくパソコンにもすごく興味きょうみがあるんです！」とのことなので、今回こんかいはそんな2人ふたりとともに「おしゃれでハイスペックな自作じさくパソコン」作づくりに挑戦ちょうせんしてみたいと思おもう。

　今回こんかい協力きょうりょくしてくれたのは、ジェニーとねぎまの二人ふたり。ジェニーは山形やまがた生うまれラスベガス育そだちのクリエイター・シンガーとして、YouTubeチャンネルでは日々ひび「fashion & beauty & music」をコンセプトに動画どうがを配信はいしん。一方いっぽうのねぎまは“オタク系けい女子じょし”としてYouTubeやTikTokなどで日々ひびオタ活かつやVlogを発信はっしんしているクリエイターだ。

　まずは2人ふたりになぜハイスペックなパソコンが欲ほしいのかを聞きいてみた。ジェニーは「ゲームは好すきでよく遊あそぶんですが、これまで使つかっていたノートパソコンだと、アイテムがたくさんドロップしすぎて画面がめんが固かたまったりと、楽たのしくやりたいのにストレスを感かんじてしまうことも多おおく、友人ゆうじんからも『ゲーミングパソコン、いいよ！』と勧すすめられたので」と回答かいとう。すでにデスクトップパソコンを持もっているねぎまは「もともと動画どうが編集へんしゅうのためにノートパソコンを使つかっていたんですが、私わたしの持もっていたものだとゲームを遊あそぶのには性能せいのう的てきに厳きびしくて……。『ホグワーツ・レガシー』（※1）みたいなゲームを快適かいてきに遊あそべるように」と購入こうにゅう理由りゆうを明あかしたうえで、「もともと使つかっているパソコンは、もう出来上できあがったものを購入こうにゅうしたんですが、自分じぶんでいちから組くみ立たてて好すきな色いろのパーツを選えらべるのは嬉うれしいし、好このみの色いろにキラキラ光ひからせてゲームを楽たのしめたら最高さいこうです！」と、自作じさくパソコンへの羨望せんぼうを話はなしてくれた。

※1『ホグワーツ・レガシー』……「ハリー・ポッター」シリーズを原作げんさくとしたゲーム作品さくひん。プレイするには最低さいていでもグラフィックボードが必要ひつようで、快適かいてきに遊あそぶにはそれなりのスペックが要求ようきゅうされる大型おおがたタイトル。

　今回こんかいは各かくパーツを購入こうにゅうしてその場ばで組くみ立たてるため、OAナガシマ 静岡しずおか本店ほんてん全面ぜんめん協力きょうりょくのもと、店内てんないでの撮影さつえい＆スペースをお借かりすることに。パーツ選えらびについては筆者ひっしゃも一定いってい数すうの知識ちしきこそあるものの、せっかくなのでプロのアドバイスも欲ほしいと思おもい、ASUS JAPAN株式会社かぶしきがいしゃでOPビジネスグループ パートナーマネジメント部ぶ ソーシャル コミュニティ マーケティング マーケティングマネージャーを務つとめる市川いちかわ彰吾しょうご氏しに同席どうせきしてもらった。

　まずはケース選えらびから。サイズは主おもに小型こがたのミニタワー・スリム・キューブ、中型ちゅうがたのミドルタワー、大型おおがたのフルタワーの5種類しゅるいに分類ぶんるいされるが、基本きほん的てきには机つくえの大おおきさに合あわせたり、デザインなどを基準きじゅんに選えらんでいくのがいいだろう。今回こんかいはコンパクトでオシャレかつ、白色はくしょくをベースにしたパソコンを作つくろう！　と意見いけんがまとまったところで、小型こがたのケースで、オシャレかつ人気にんきが高たかい『ASUS Prime AP201 MicroATX Case White』をチョイス。

　同どうケースはMicroATXサイズの割わりに冷却れいきゃく効率こうりつもよく、前面ぜんめん・側面そくめんもスケルトンではなくメッシュであることで、光ひからせていないときもインテリアに馴染なじむ作つくりとなっている。

　続つづいてはパソコン作づくりにおいてあらゆるパーツを載のせていく“土台どだい”となるマザーボードを選えらんでいく。同どうケースがMicroATXのみ対応たいおうということで、条件じょうけんとしては「MicroATX＆白色はくしょくに合あうもの＆ゲーミングパソコンとしての性能せいのうを引ひき出だせるもの」を前提ぜんていに『ASUS PRIME B760M-A D4』をチョイス。マザーボードの構造こうぞうを初はじめて見みたジェニーは「決きまったところにパーツを嵌はめていくだけなんですね！　もっと半田はんだゴテでどんどん繋つなぎ合あわせていったりするのかと思おもってた（笑）」と安心あんしんしたようだ。

　ゲーミングパソコンを作つくる上じょうで欠かかせないうえ、映像えいぞう編集へんしゅうの処理しょりも快適かいてきになるグラフィックボード（ビデオカード）は、こちらも白しろを基調きちょうとしたデザインで、あらゆるゲームが快適かいてきにプレイできるレベルの性能せいのうを持もち合あわせた『ASUS Dual GeForce RTX 3060 Ti White OC Edition 8GB』を選択せんたく。

　次つぎはCPUを選えらびましょう、と伝つたえたところ、ねぎまは「パソコンの“脳味噌のうみそ”ですね！」と反応はんのう。市川いちかわ氏しアドバイスのもと、最もっともコスパが良よい10コア16スレッドの『第だい13世代せだいインテル® Core™ i5-13400 プロセッサー』を選択せんたくした。店舗てんぽ内ないにはどんなゲームをやるならこのメモリを選えらんだほうがいい、という図ずが置おいてあり、ジェニーは「これならすごくわかりやすい！」と喜よろこんでいた。同おなじエリアではメモリの『DDR4-3200 32GB（16GB×2）』をチョイス。今回こんかいのマザーボードにはメモリのスロットが4つあるため、後あとで増設ぞうせつも可能かのうであり、壊こわれても各かくパーツに保証ほしょうが付ついているので問題もんだいないと聞きいた2人ふたりは「それなら自作じさくのほうが長ながく使つかえる！」と早はやくも自作じさくパソコンのメリットを理解りかいし始はじめているようだった。

　ストレージは読よみ込こみ最高さいこう4,125MB/秒びょう＆書かき込こみ最高さいこう3,325MB/秒びょうのパフォーマンスを誇ほこるM.2 SSD『Solidigm™ P41 Plus 1TB』を、OSは『Microsoft Windows 11 Home 64bit 日本語にほんご DSP版ばん』をチョイス。CPUクーラーには、純粋じゅんすいにファンの力ちからだけで空気くうきを循環じゅんかんさせる空冷くうれいと、ポンプの水みずで急速きゅうそくに冷ひやしてくれる水冷すいれいがあることを説明せつめいされたジェニーが「それ知しってる！　水冷すいれいのほうがすぐに冷ひえるんですよね」と補足ほそくをする一幕ひとまくも。今回こんかいはまさにその水冷すいれいタイプで白色はくしょくを基調きちょうとした『ASUS ROG STRIX LC II 240 ARGB WHITE EDITION』を選えらんだ。

　電源でんげんは大だい容量ようりょうの850Wかつ低てい負荷ふか時じには無音むおんにもなるうえ、白色はくしょくのオシャレなデザインが目めを引ひく『ASUS ROG-STRIX-850W-WHITE-EDITION』を購入こうにゅう。ジェニーも「電源でんげんっていわれて黒くろだとゴツい感かんじがするけど、白しろだとどこか軽かるく見みえる」と、思おもわぬメリットを挙あげた。

　また、今回こんかいはジェニーが初はじめてデスクトップパソコンに挑戦ちょうせんするということもあり、周辺しゅうへん機器ききも購入こうにゅう。イヤホンは『ASUS ROG Cetra II Core Moonlight White』、マウスは『ASUS ROG STRIX IMPACT 2 Moonlight White』、マウスパッドは『ASUS ROG Sheath PNK LTD』、キーボードは『ASUS ROG Falchion Ace White』と、いずれも白色はくしょくのパソコンに合あわせた“白しろ統一とういつ”のラインナップとなった。白色はくしょくのデバイスが増ふえた売うり場ばを見みたジェニーは「最近さいきん女性じょせいゲーマーも増ふえたから、白しろいデバイスもすごく種類しゅるいが多おおくなってきてる！」と感激かんげきし、ここ数すう年ねんでの大おおきな変化へんかを実感じっかんしたようだった。

　最後さいごに、モニターとしてリフレッシュレート165hzでIPSパネルを使用しようした『ASUS TUF Gaming VG249Q1A』をチョイス。高こうリフレッシュレートのモニターはコマ跳とびがしにくく、3D酔よいが起おきづらいという話はなしを聞きいたねぎまは「私わたしは酔よいやすいので、それならすごく使つかいやすくて嬉うれしい……！」と手てを叩たたいて喜よろこんだ。エクストラとしてケースファンの『ASUS TUF Gaming TF120 ARGB Fan』を選えらぶと、ジェニーは「音楽おんがくに合あわせて光ひかるやつだ！　めちゃくちゃテンション上あがる！」と興奮こうふんを隠かくせない様子ようすだった。

　そしてここから組くみ立たてパートへ。CPUをみて「こういうネックレス欲ほしくない？」という独特どくとくなリアクションをしながら、マザーボードにCPUを装着そうちゃくする“一番いちばん慎重しんちょうにやらなきゃいけない作業さぎょう”を早速さっそく終おえると、SSDの装着そうちゃくへ。市川いちかわ氏しから「ネジは対角線たいかくせんで回まわしていくといい」「最初さいしょに全部ぜんぶ仮かり留とめしてから全部ぜんぶを締しめるといい」と聞きいた2人ふたりの組くみ立たてスピードは、時間じかんを追おうごとにどんどん上達じょうたつしていく。

　ロックが起おきるまでしっかりと嵌はめ込こむメモリの装着そうちゃくには少すこし力りょくが必要ひつようになるのだが、マザーボードに気きを遣つかいつつそれでも力ちからをかけなければいけないという矛盾むじゅんに少すこし戸惑とまどう“自作じさく初心者しょしんしゃあるある”な光景こうけいも見みることができた。

 

　クーラーのラジエーターファンを装着そうちゃくした後のちは、ケースファン・マザーボードをケースに取とり付つけ。見みた目めを重視じゅうしするなら手てを抜ぬかずに綺麗きれいにまとめたい裏うら配線はいせんについても、市川いちかわ氏しのアドバイスのもとスムーズに行いっていく。電源でんげんとグラフィックボードの取とり付つけが完了かんりょうすると、パッと見みた感かんじはほぼほぼ完成かんせいしたような状況じょうきょうに。ケーブル類るいを間違まちがえないようにしっかりと挿さしていくのだが、市川いちかわ氏しから「基本きほん的てきにはそのケーブルはその場所ばしょにしか刺ささらないようにできている」と聞きいた2人ふたりは「それなら説明せつめい書しょを見みて、合あわせながら作つくれば簡単かんたんにできる！　考かんがえられてますねー！」と感心かんしんしていた。

　最後さいごに配線はいせんをしっかり結束けっそくバンドなどで束たばねたあとは、パネルを装着そうちゃくしてついに完成かんせい！　ジェニーは「最後さいごのパネルをもらったとき、『ついに完成かんせいするのかー！』って嬉うれしくなっちゃった」と話はなし、ねぎまも同様どうように満面まんめんの笑えみを見みせる。イチから作つくったパソコンには、もうこの時点じてんでかなりの愛着あいちゃくが湧わいているようだった。