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【シモキタ歴25年の読書芸人ピストジャムおすすめの書店10選】File.2~本屋B&B - 下北沢経済新聞
特集とくしゅう

【シモキタれき25ねん読書どくしょ芸人げいにんピストジャムおすすめの書店しょてん10せん】File.2~本屋ほんやB&B

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吉本興業よしもとこうぎょうのピン芸人げいにん、ピストジャムです。ぼく又吉またよし直樹なおきさんが部長ぶちょうつとめる「だいいち芸人げいにん文芸ぶんげい」という、ほんについてかたったり文章ぶんしょういたりする活動かつどうをしています。この特集とくしゅうでは、あいしてやまない下北沢しもきたざわのすてきな書店しょてん紹介しょうかいしていきたいとおもいます。

File.2~本屋ほんやB&B 

昨年さくねん9がつまつに、下北沢しもきたざわについてかたる「シモキタナイト」というトークイベントに出演しゅつえんした。出演しゅつえんしゃは、作家さっか吉本よしもとばななさんとライターの宮崎みやざき智之としゆきさんとぼくの3にん偉大いだい共演きょうえんしゃ恐縮きょうしゅくしつつも、大好だいすきなシモキタについてざっくばらんにかたらう時間じかんたのしかった。

会場かいじょう満席まんせきで、ときおりこるわらいに熱気ねっきかんじた。最後さいご質問しつもんコーナーでは客席きゃくせきからいろんな質問しつもん感想かんそうもいただき、会場かいじょう全体ぜんたいがひとつになったような、一体いったいかんのあるとてもすてきなイベントだった。

その会場かいじょうが『本屋ほんやB&B』(以下いかB&B)。この書店しょてんがすごいのは、週末しゅうまつ特別とくべつ記念きねんだけイベントをおこなっているわけではなく、吉本興業よしもとこうぎょう劇場げきじょうばりに365にちずっと毎日まいにちイベントをやっているところだ(編集へんしゅうちゅう 年始ねんし数日すうじつあいだやすみ)。

独立どくりつけい書店しょてんゆう個人こじん書店しょてんとかインディペンデント書店しょてんとかばれる書店しょてんでしかできないうごきをB&Bは存分ぞんぶんにやっている。

B&Bがシモキタにできたのは2012ねん駅前えきまえのマクドナルドの裏手うらてにある、1かいに『八剣やつるぎつたえ』という居酒屋いざかやはいったビルの2かいからスタートした。

階段かいだんをあがると、おどには演劇えんげきのフライヤーなどがかれたくろたながあり、右手みぎてにあるしろとびらのガラスまどからは店内てんない様子ようすがうかがえた。なかはいると、カウンターにはビールサーバーが。そのときはまだ、B&Bが「BOOKS & BEER」のりゃくだとはらなかったからおどろいた。

とにかく新鮮しんせんだった。本棚ほんだなにはジャンルわけのタグとかポップもなく、小説しょうせつ自然しぜん科学かがく旅行りょこうやグルメやサブカルなど、本棚ほんだなじゅんてまわれば、なんとなく蔵書ぞうしょ全体ぜんたいぞうがつかめるかんじとか、ほんらすランプも販売はんばいされていたりとか、メニューやテーブルナプキンがかれた読書どくしょけん飲食いんしょくようの4にんがけのテーブルがふたつもあったりとか。しかも当時とうじ深夜しんやまでひらいていた(編集へんしゅうちゅう 24まで営業えいぎょう)。

こんなてんはいったことない。またシモキタにおもしろいみせができた、と高揚こうようした。
 
それから5ねん、B&Bはビッグベンビルの地下ちか1かい移転いてんした。サイゼリヤのとなりの『まんがランド』という漫画まんが喫茶きっさがあった場所ばしょ。いま敷地しきちない踏切ふみきりのオブジェが設置せっちされているビル。地下ちか2かい老舗しにせライブハウス『CLUB Que』がはいっている建物たてものったほうがわかりやすいかもしれない。

一気いっきにスペースがひろがった。蔵書ぞうしょもぐっとえて、ビールサーバーがあるカウンターはおくになり、かべ沿いの本棚ほんだな以外いがいたなした滑車かっしゃがついた可動かどうしきになっていた。

イベントやる満々まんまん書店しょてん滑車かっしゃにそれがあらわれていた。

たぶん収容しゅうよう人数にんずうは100にんくらい。移転いてんすぐにひらかれた、いとうせいこうさんの『今夜こんやわらいのかずかぞえましょう』というイベントは大盛おおもりきょうだった。

ほかのイベントも、当日とうじつけんもとめてったら完売かんばいれなかったこともしばしば。ビルのまえとおったとき、地下ちかにおりる階段かいだん行列ぎょうれつができているのだけれど、それが『CLUB Que』のれつなのか、B&Bのれつなのか、わからないほどにぎわっていて、すごい本屋ほんやだなとおそった。

そして、2020ねん現在げんざい場所ばしょ、ボーナストラックの2かいふたた移転いてんした。

みせのスペースはさらにひろくなり、2かいになったことであかるさがし、さらに商業しょうぎょう施設しせつない店舗てんぽなのではいりやすさも格段かくだんにあがった。もちろん可動かどうしき本棚ほんだな健在けんざい。イベントは、客席きゃくせき間隔かんかく十分じゅうぶん確保かくほできるひろさができた。

2022ねん11月。まさか自分じぶんがB&Bに出演しゅつえんできるとはおもってもみなかった。

50しゅえるバイト体験たいけんなかからわらえるエピソードをつづったエッセイ『こんなにバイトして芸人げいにんつづけなあかんか』(新潮社しんちょうしゃ)の刊行かんこう記念きねんイベントで、おびいていただいた又吉またよし直樹なおきさんと二人ふたりさせていただいた。2かいは、冒頭ぼうとういた「シモキタナイト」。

いしうえにもさんねんというか、シモキタのうえにも25ねんというか。つづけて本当ほんとうによかった。

今回こんかい、この記事きじ執筆しっぴつするにあたってB&Bスタッフのふねさんにおはなしをうかがった。はいってすぐの書籍しょせきコーナーのところに、文芸ぶんげいだいいち芸人げいにん文芸ぶんげい 創刊そうかん準備じゅんびごう』をいてくださっている。ありがたい。

みせのコンセプトは『これからのまち本屋ほんや』。これは10ねんまえのオープンからわらない。なにかにとくした本屋ほんやというわけではなく、いろんなひとていただきたいから、雑多ざったのよさをしている」とふねさんはかたる。

たしかにそうだ。これは蔵書ぞうしょのジャンルのはなしだけではなく、ビールがめたり、イベントが毎日まいにちあったり、普通ふつう書店しょてんとはあきらかにちがたのしみかたがここではできる。実際じっさいぼくすうねんまえにB&Bが開催かいさいしていたカレーフェアで、シモキタのカレー茄子なすびおやじ』と『アンジャリ』の店舗てんぽ出品しゅっぴんしていた限定げんていTてぃーシャツをいに自転車じてんしゃをかっばしたこともあった。雑多ざったのよさ、とはまさにそれだ。なにかしらがだれかにさる。

下北沢しもきたざわかんする書籍しょせきコーナーとか、下北沢しもきたざわにまつわる書籍しょせきがあるのも特徴とくちょう」とも。これは自身じしんがB&Bをはじめておとずれたときに、いいなとおもったポイントでもあるらしい。

「シモキタを拠点きょてん活動かつどうしているひとたちを応援おうえんする存在そんざいになりたい」とはなふねさんは、もとスタッフの松井まついさんとともに『韓国かんこくドラマファンクラブ』というユニットで『わたしたちのかしこ本屋ほんや生活せいかつ』というZINEも制作せいさくしている。ほんきの気持きもちだけでなく、気持きもちも理解りかいある書店しょてんいんようするB&B。これからもシモキタにかせない本屋ほんやでありつづけることは間違まちがいない。

店舗てんぽデータ】

本屋ほんやB&B

東京とうきょう世田谷せたがや代田だいだ2-36-15 BONUS TRACK 2F
03-6450-8272
平日へいじつ12:00~21:00/土日どにち祝日しゅくじつ11:00~21:00
※イベントや貸切かしきりなどで変更へんこう可能かのうせいがあります

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