―SAPをはじめERPソリューションは日本にっぽん企業きぎょうに広ひろく浸透しんとうしていますが、現状げんじょうの課題かだいをJSOLはどう捉とらえていますか。

伊藤いとう経営けいえい環境かんきょうの激はげしい変化へんかと、ERPが当初とうしょ目指めざしていた全体ぜんたい最適さいてきとの間あいだにズレが生しょうじていると感かんじています。アドオン開発かいはつによるシステムの複雑ふくざつ化か、運用うんよう・保守ほしゅ負担ふたんの増大ぞうだいなど、ERPが変革へんかくの足あしかせになるケースもあるはずです。ERPの役割やくわりを改あらためて問とい、必要ひつような機能きのうは何なにかを見直みなおす状況じょうきょうに、多おおくの企業きぎょうが直面ちょくめんしているのではないでしょうか。

株式会社かぶしきがいしゃJSOL
法人ほうじんビジネスイノベーション事業じぎょう本部ほんぶ
エンタープライズビジネス第だい一いち事業じぎょう部ぶ
副ふく事業じぎょう部長ぶちょう
伊藤いとう みさこ氏し

中村なかむら打開だかいするツールとして期待きたいされているのが、クラウド対応たいおうの「SAP S/4HANA」になります。ERP単体たんたいではカバーできない業務ぎょうむも、クラウド提供ていきょうされるソリューションを組くみ合あわせ、迅速じんそくかつ臨機応変りんきおうへんな課題かだい解決かいけつにつなげる提案ていあんができるからです。Fit to Standard（導入どうにゅう時じにアドオン開発かいはつを行おこなわず、業務ぎょうむ内容ないようを標準ひょうじゅん機能きのうに合あわせること）が1つのトレンドであり、DXに対応たいおうするシステム構築こうちく、基幹きかん業務ぎょうむの標準ひょうじゅん化かを進すすめるため、アーキテクチャー全体ぜんたいを見直みなおすニーズが高たかまっているとも感かんじています。

株式会社かぶしきがいしゃJSOL
法人ほうじんビジネスイノベーション事業じぎょう本部ほんぶ
エンタープライズビジネス第だい一いち事業じぎょう部ぶ
エンタープライズビジネス第だい三さん部ぶ
部長ぶちょう
中村なかむら 翼つばさ氏し

―そうしたニーズに対たいしてJSOLはどうアプローチしているのでしょうか。

伊藤いとう大事だいじにしているのは、上流じょうりゅうの構想こうそう策定さくていから開発かいはつ、導入どうにゅう、運用うんよう・保守ほしゅまでをワンストップで提供ていきょうし、業務ぎょうむ改善かいぜんの実現じつげんに向むけて伴走ばんそうするパートナーであることです。目標もくひょうを設定せっていし、達成たっせいするには何なにが必要ひつようで、今いまどこにいるのか。お客様きゃくさまに腹はら落おちしてもらい、ロードマップを一緒いっしょに考かんがえられるのが当社とうしゃの強つよみです。SAP S/4HANAに様々さまざまなクラウドソリューションを組くみ合あわせ、提案ていあんできるケイパビリティーも特徴とくちょうです（図ず1）。

図ず1　JSOLのSAPビジネスにおける強つよみ

これまで、SAP AWARD OF EXCELLENCE受賞じゅしょうが25回かいを数かぞえるなど、豊富ほうふな導入どうにゅう実績じっせきを持もつJSOLのSAPビジネスは高たかく評価ひょうかされている。各種かくしゅ業界ぎょうかい向むけテンプレート「J-Model」や、課題かだいに沿そった活用かつようノウハウの提供ていきょうなど、差別さべつ化かに直結ちょっけつする取とり組くみも多おおい

―JSOLには国内こくない有数ゆうすうのSAP導入どうにゅう実績じっせきがありますが、差別さべつ化かのポイントはどこにあるのでしょうか。

中村なかむら特とくに強つよみとしても挙あげることができるのが、製薬せいやく、食品しょくひん・消費しょうひ財ざい、製造せいぞう業ぎょうでの豊富ほうふなSAP導入どうにゅう実績じっせき、ノウハウを体系たいけい化かさせたSAP業種ぎょうしゅ向むけテンプレート「J-Model」です（図ず2）。ゼロベース開発かいはつではなく、部品ぶひん化か・マスター化かされた業務ぎょうむプロセスパターンから、要件ようけん・ニーズに最適さいてきな選択せんたくを行おこなうことで、コスト、期間きかん、品質ひんしつの面めんで最適さいてき化かしたプロジェクト推進すいしんを実現じつげんできます。SAPのアップグレード／ソリューション追加ついかに合あわせてJ-Modelのアップグレードも行おこない、SAP S/4HANAリリース時じには、他社たしゃに先駆さきがけていち早はやく対応たいおうしました。プロジェクトを安定あんてい的てきに進すすめられるのはもちろん、組織そしきのプロジェクト推進すいしん力りょくも向上こうじょうさせることができます。

図ず2　各種かくしゅ業界ぎょうかい向むけテンプレート「J-Model」

J-Modelは「導入どうにゅう方法ほうほう論ろん・ドキュメント・追加ついかプログラム」から構成こうせいされ、業務ぎょうむ要件ようけん・ニーズに最適さいてきなソリューションを組くみ合あわせることで、コスト削減さくげん、期間きかん短縮たんしゅく、品質ひんしつの向上こうじょうなど様々さまざまな面めんから、プロジェクトの推進すいしん、目標もくひょうの達成たっせいに大おおきく貢献こうけんする

―そうしたプロジェクトで成功せいこう体験たいけんを蓄積ちくせきした社員しゃいんの存在そんざいも、差別さべつ化かの大おおきなポイントになるのではと思おもいます。人的じんてきリソースに対たいするJSOLの考かんがえをお聞きかせください。

伊藤いとう当社とうしゃでは「人ひと財ざい」と呼よぶように、人ひとありきの事業じぎょう・組織そしきです。重視じゅうしするのはチームとして成果せいかを上あげること。それには、個々ここが高たかいレベルの経験けいけんやスキルを持もつ人ひと財ざいであるのが前提ぜんていです。SAP案件あんけんに限かぎりませんが、年齢ねんれいに関係かんけいなくチームリーダーなどを経験けいけんさせ、高たかく、広ひろく視座しざを持もてるような体制たいせいを用意よういしています。プロジェクトの1つのパーツとして、与あたえられた業務ぎょうむをこなすだけでなく、自分じぶんの仕事しごとにどんな意味いみがあり、課題かだい解決かいけつにどう貢献こうけんしているのか。常つねにそうした意識いしきで業務ぎょうむに向むき合あうことで、リーダー・マネージャーなど、次つぎのステップに向むかう準備じゅんびにもなります。一人ひとりひとりが、お客様きゃくさまの業務ぎょうむ課題かだいを一緒いっしょに考かんがえ、解決かいけつ策さくを提案ていあんできる人ひと財ざいで構成こうせいされるチーム力りょくが当社とうしゃの強つよみです。

中村なかむらSAP ERPの豊富ほうふな導入どうにゅう実績じっせきがあり、市場いちば価値かちの高たかい人ひと財ざいが集あつまる点てんも特徴とくちょうでしょう。SAPが未経験みけいけんでも、短期間たんきかんで独ひとり立だちできる育成いくせい・サポートの体制たいせいも整ととのえています。SAPの開発かいはつに携たずさわっていた方ほうが、お客様きゃくさまの課題かだい解決かいけつに自分じぶんの経験けいけんとスキルを直接ちょくせつ生いかしたいと、当社とうしゃにジョインするケースもあります。また、私わたしの所属しょぞくするチームは経理けいりDX支援しえんがミッションなのですが、SAPに加くわえ、必要ひつようであればほかのソリューションを組くみ合あわせて提案ていあんしていきます。いろんな経験けいけんが生いきる場ばがあり、キャリアパスの豊富ほうふさもこの業界ぎょうかい内ないでは強調きょうちょうできる点てんではないでしょうか。

―求もとめる人ひと財ざい像ぞうをお聞きかせください。

伊藤いとうお客様きゃくさまの課題かだいを解決かいけつできるのは、探究たんきゅう心しんを持もち、自みずから学まなび、行動こうどうする意欲いよくを持もつ人ひとです。スキルがあるだけでなく、スキルをどう生いかすか考かんがえ、会社かいしゃが用意よういする機会きかいや制度せいどを使つかい、自みずからチャンスをつかみにいくマインドを重視じゅうしします。具体ぐたい的てきには、お客様きゃくさまとコミュニケーションを取とり、プロジェクトをけん引いんするリーダー的てきな人ひと財ざいといえるでしょうか。PMやPLの経験けいけんがあれば申もうし分ぶんありませんが、経験けいけんがなくても、意欲いよく、マインドがあれば、チームの推進すいしん役やくとして活躍かつやくするスキルセットを身みに付つけ、自分じぶんを成長せいちょうに導みちびく場ばを用意よういしています。

中村なかむら仲間なかまのために働はたらき、プロジェクトで得えた知見ちけんを組織そしきに還元かんげんし、次世代じせだいに伝つたえるチームワークを大切たいせつにできる人ひとと一緒いっしょに働はたらきたいですね。また、現代げんだいは変化へんかが激はげしいため、新あたらしいソリューションや技術ぎじゅつ要素ようそに、絶たえずキャッチアップするチャレンジ精神せいしんも必要ひつようです。

―人ひと財ざい育成いくせいの体制たいせいにも特徴とくちょう的てきなものがあるのでしょうか。

伊藤いとう技術ぎじゅつ的てきなものから、リーダーシップ、プロジェクトマネジメントなど、研修けんしゅう制度せいどは幅広はばひろく用意よういしており、新あたらしい技術ぎじゅつ要素ようそを学まなぶため、また不足ふそくしているスキルを補おぎなうため、多おおくの社員しゃいんが利用りようしています。特徴とくちょう的てきなところでは業務ぎょうむ研修けんしゅうの充実じゅうじつがあります。当社とうしゃが様々さまざまな現場げんばで培つちかってきたノウハウを基もとに、製薬せいやく業ぎょうをはじめ業種ぎょうしゅ別べつに学まなべる研修けんしゅうで、例たとえば現場げんばにアサインされる前まえに、業務ぎょうむ研修けんしゅうを受うけて準備じゅんびをするという使つかい方かたもできます。

中村なかむら研修けんしゅうを含ふくめ成長せいちょうする場ばは充実じゅうじつしているので、自分じぶんから手てを挙あげて活用かつようすれば、道みちを切きり開ひらきやすくなるでしょう。前まえ職しょくで保守ほしゅを担当たんとうしていた若わかい社員しゃいんが、上流じょうりゅう工程こうていでのコンサル的てきな働はたらき方かたを希望きぼうして入社にゅうしゃし、研修けんしゅうの利用りよう、現場げんばのチーム内ないでの学まなびを通とおして成長せいちょうし、今いまはリーダーとして働はたらいているケースもあります。

―最後さいごに、読者どくしゃに向むけてのメッセージをお願ねがいします。

中村なかむら私わたしたちのチームは、SAPを中心ちゅうしんに様々さまざまなソリューションを組くみ合あわせ、お客様きゃくさまのビジネスプロセス改善かいぜんに挑いどんでいます。変化へんかが激はげしく、刺激しげきが強つよく、新あたらしい時代じだいの創造そうぞうに携たずさわるダイナミズムも感かんじられる場じょうで、挑戦ちょうせんしたい人ひとをお待まちしています。

伊藤いとうSAPでキャリアを築きずきたい人ひとはもちろん、ほかのソリューションも経験けいけんし、ステップアップしたいと考かんがえる人ひとにも、当社とうしゃは成長せいちょうの場ばを用意よういできます。大切たいせつなのは、お客様きゃくさまの業務ぎょうむ課題かだいを解決かいけつし、価値かちを提供ていきょうすること。多様たような方法ほうほうと可能かのう性せいを検討けんとうし、組くみ合あわせ、ミッションを達成たっせいすることに喜よろこびを感かんじる「人ひと財ざい」との出会であいを待まち望のぞんでいます。